第2話 黒い思惑 Carrier
監督/James Whitmore Jr. 脚本/Gary Glasberg
【ストーリー】
寄港地に立ち寄ったルイス・コリアー大尉
(Nicholas J. Muscarella)はジャズクラブに居た。
体調が悪そうなのを見てバーテンダーのケイティ(Dacia Fernandez)
が声を掛けるが大丈夫だとして外に出る。すると外には人で溢れる
中、タクシーに衝突して無くなる。
クリスはメリーが本を熱心に読んでいるのを知り、あまり根を詰め
ると筋肉が固まるぞと語る。ニューオーリンズの勉強をしている
という彼女は五大湖から切り替えてこっちの歴史や文化をたたき
込んでいるのだという。全ては捜査の為、情報は大事だという。
本で入れられない情報も有るというクリス。すると奥からキング
が現れ、チキン・フライド・コーネリアス・レイモンドも良いぞ
としストリート・ミュージシャンの事だという。ドーフィンと
コンティの角で何年も前からやっているという。しかし馬車に
弾かれて顎が砕けて歯を無くしてその歯が道路に残っているとい
う。また映画「欲望という名の電車」で有名な路面電車の出発地点
はまさにここだというキング。アメリカ文化のワンシーンですね
とメリー。そんなキングに電話が鳴る。
帰港した軍艦ジェロニモの乗組員が上院を許可され将校の一人
が今日未明、フレンチクォーターでタクシーにはねられたと
いう。そんな中メリーは、未だにニューオーリンズのことを一人
語り1923年の列車事故のことを知っているかとして馬が二大
を引いて線路を渡っていたらいきなり衝突したと。
現場でロレッタは、道を渡る時は左右確認だと習わなかったのか
と呟く。単純に事故ではないのかというクリス。バーテンダー
によるとルイス・コリアー大尉は明らかに様子が変だったこと。
上の空だとしているというメリー。薬物検査をしないとドラッグ
が盛られたかどうか分からないが摂取したなら自発的か強制なのか。
血中アルコール濃度を見ると酔っては居ないという。
点状出血ははねられた時の衝撃によるもので、白目の部分の黄疸
は薬物の過剰摂取に見えるという。どうして大尉は道を渡ろうと
したのかとキング。何かに動かされたのか。
■NCISのオフィス。
コリアーの上官のベイツ中佐(Erika Alexander)はジェロニモに
向かっているとし一時間後には会えるという。ロレッタとランド
は現在検視中。コリアー大尉(32歳)、出身はヴァージニア州チャ
タム。成績優秀、模範生で婚約していたと。駐車違反すらして
いないとクリス。上陸してから狙うヤツがいて薬を盛られたのか。
似ているというと、薬が効くのを待ち港に戻るところをつけて途中
で襲う事件が有ったという。そんな中コリアーの婚約者が到着
したとメリー。
ララ(Annika Marks)から事情を聞く。
ルイスは優しい人だったとし夕べは艦の仲間とハメを外した様だ
という。何かを飲んでしまったのかも知れないとキングは語る。
飲まされたのではないか?とし、ララによると彼はとても用心深い
人で食事に気をつけて運動もして自己管理は徹底していたという。
あの人ほどしっかりした人は居ないとすると、それでも何かが
有ったのだという。私と家庭を作ろうとしていたのに壊そうとす
るなんて・・と。何かが車の前に飛び出させたのだという。検視
で分かるとキング。何で死んだのか突き止めてとララは語る。
ロレッタは突然”スタインベック”を口にする。
昔だったら死んだ人間が畑で酷使されたことが分かっても
死因はただの老衰で片付けられたと。スタインベッグ政権時代は
単純だったという。こういうケースは謎に包まれて複雑だという
ロレッタ。今の所分かって居るのは気道感染の類じゃないかと
いうことだけ。白血球は僅かに増加し抗ヒスタミン薬も出たこと。
鼻炎の薬も出たと。アルコールも幻覚剤もないとすると一過性
脳虚血発作ではないかというキング。人として軍人として何も
問題ないなんて裏が有りそうだという。
■ルイジアナ州ニューオーリンズ港
確か移民の記念碑はここから遠くないハズだというメリー。
保安官代理時代にパトロールしていたというクリス。1800年代
後半の待ちの歴史って凄く面白いのだという。
ニューオーリンズのイタリア人コミュニティだと。メリーは何で
も吸収したいのだという。保安官事務所時代の話を聞かせてと
とメリー。クリスはアラバマから出て来て仕事に就いただけだと
語る。
ベイツ中佐と逢うクリスとメリー。コリアーは有能な軍人だった
とすると残念ですと。そんな彼女はDr.ハフカット(James Eckhouse)
という医療コンサルタントを紹介する。みんなのカウンセラー
でもあると。ハフカットは心の傷は難しいとし後になって現れる
からだと。
■事件
軍艦ジェロニモが寄港したニューオーリンズ港で、一人の乗組員
がクラブに居た際に意識が混濁した状態で車道に飛び出しタクシー
に轢かれて死亡する。酒にも酔っていない状態でドラッグの形跡
もない。しかし自殺するような心的なものが有る訳ではなく、
寧ろこれから彼にはフィアンセとの新しい生活が待っていた。
にも関わらずタクシーに飛び出したのは一体何故なのか。
■感想
取りあえず1話が終わりここからがこのドラマに於ける通常の
フォーマットっぽくなっていくのかな。ただ1話とはあんまり
物語的にも人物的にもテンションに変わりがなかったので、
この調子がずっと続くような感じがする。
どうも人間的にガツガツする人が居なくて、キャラクターにも
あんまり突っ込みたくなるような人物が居ない。
相手が海兵隊を殺すような人なので、よりゴツイ人が必要になっ
てくる気がするけど、ここでは寧ろ気の優しそうな人しかいない
感じ。心には郷土愛によって秘めたものが有るのかも知れない
けど。
NCISが地元の保安官事務所のようになっていて、その違いも分か
らないというのもちょっと弱い。
ただギブスやジヴァも基本的に体格的にはゴツい感じはしない。
それでも兵士や暗殺者仕込みの武術に長けていると感じの設定に
しているので、何かしらのバックグラウンドが必要なのかも。
地元の地形を活かしてもう少し味わいが深さが出ないかな。
特に地元の捜査官ということでの地元民との交流・関係性などが
出ても良さそうな感じもする。
今の所ご当地ドラマ状態で、地元の紹介色が強い感じもしてくる。
日本のドラマではよくある地元とのタイアップドラマである。
特にストリートの名前はこのドラマを見ていると多く出てくるし
分かる人から見ると料理の名前とか小ネタでニヤリと出来る部分
があるのでしょうか。
今回も「NCIS:ネイビー犯罪捜査班」の面々のバックアップが
有ってこその見所となった。ただ使い方に関しては大したもの
がない。ゲストなので当然と言えば当然なのだろうけど。
■捜査
基本的には被害者はペストに感染。
それが人為的なことだということを突き止めて、何処で誰に
感染しているのかということを特定していく流れとなった。
バクテリアが原因だという時に「日本の怪獣映画みたいに街が
全滅してしまうかも」と発言するランドの姿が有ったけど、
調査中に施設内に警報のサイレンが鳴る。しかしこの施設は
病原菌の高次の封鎖レベルに対応しているとも思えない普通の
検視室だ。
最近の都心部で起きたペストといえば2014年7月に中国の玉門市
だとしていたけど、そんなに広がったというイメージがないな。
アフリカ発のエボラ出血熱が凄かったよね。
ニューオーリンズが菌によって狙われてしまうというのは、
まさにネタ的には「ザ・ラストシップ」だな。ネイサン・ジェー
ムズ号がワクチンを作って治そうと努力する流れが有り、
緊迫感が有る内容だった。市長は人間を燃やして燃料にしている
という非情なヤツだったけど・・現在シーズン3が日本でも
DVDに出ている。この前少し見たけど面白そうだ。
このドラマではペストだった。
感染者ゼロ(最初の感染者)を探すことになる。
当初は乗組員の中でも34人の行方が知られていないということで
それらを探していくことになる。ただペストの感染力がどの
程度か分からないけど、本当に彼らが感染していたら、もう
とっくに凄い勢いで街に広がっていると思う。
感染者かどうか分からない乗組員が行方不明だということを
聞くと最近韓国ではエイズ感染者が20名行方不明だとされた後
次々と修正されていき80人から今では600人の所在が不明だと
されている。韓国の中央日報などの報道を見ると先進国で
エイズが増加しているのが韓国だけで、そして日本の九州の福岡
ではHIV感染者が急増しているという報告が有る。福岡だけが
日本の中で増加している原因と韓国の感染者の増加には因果関係
が確実にあると思っているけど、ちゃんと入国時に検査や顔認証
はしているのかな。
携帯トラッカーの反応を探り、一人ずつ所在の分からない人物を
捕まえて艦隊に閉じ込めていく。
そしてグリーブランド出身でバイユーにいるとされるジェローム・
ディグス少尉が感染していた。
■寄港地を調べる
艦隊が何処を経由してニューオーリンズに来たのか。
記録・航海日誌などを調べると、訓練でホーン岬を出航、
ペルーのチリ海溝からパナマ運河へ。キューバと北回帰線を越えて
メキシコ湾へ。燃料の補給の時だけ寄港したが外出はしていない。
■犯人
当初は逃げ回っているディグス少尉が感染者かと思われた。
マフィンとかコーヒーの中にペスト菌を入れたのではないかという
こと。少尉にもペスト菌に感染していて被害者と同じ皮膚サンプル
が検出され、同じ菌株だと判明。しかも純度が高く、ノミや
ネズミが広めようとするレベルではないとし、自然発生的なもので
はなかった。合成されたバクテリア。
それらを扱える施設も限られていて、リマにある海軍医療研究
ユニット6などが存在するが、そこで一度侵入された形跡が有った。
調理担当のライナスが犯人ではないかとされたが、彼は借金こそ
あれチャリティをしていたりもする。カフェ・リコンサインに
いるということで捕まえて事情を聞く。
しかし彼はシロ。
これまでに艦隊に乗り降りした人物を調べるとハフカットが乗っ
ていたことを知る。彼は投資に失敗して彼のハフカット製薬も
軍と契約を結んでいるのに赤字。そこで人為的に広めてワクチン
で金を得ようとしていたようだ。
・「NCIS:ネイビー犯罪捜査班」のキャラクター登場
・トニー
ペストが流行したということで派遣された。
S2-22にペストに感染して、命からがら助かるというエピソード。
https://itawind.web.fc2.com/kaigai/ncis_navy/ncis_navy222.htm
トニー意外は殆どがモニタ越しに登場するだけだけど、トニーは
艦隊に乗ることになる。ネズミを見つけたときのリアクション
は面白かったけどね。
「NCIS:ネイビー犯罪捜査班」の21話を見ると既にキングの名前が
ギブスの上司としてあがっているのね。同一人物かは分からない
けれど。
・ヴァンス局長
ペストが流行していると聞いて連携して捜査に当たることになる。
モニタ越しでの登場。
・アビー
色々と分析官としてモニタ越しに登場した。
・キャロル・ウィルソン
S7-10 「Faith」に登場した。
■その他
・セバスチャン
生きる拠り所ということで、セバスチャンは「リバースブラス・
バンド」と「スーパーマリオブラザーズ2のタイムアタック」
「質量分析計」だとしていた。スーパーマリオってプレイする
毎に深みを知れるものだよね。色んな楽しみ方が出来るけれど、
最速でクリアするみたいな人たちの動画を見ると本当に面白い。
■使用された曲
■出演者
ドウェイン・プライド (Scott Bakula) “キング”、NCIS特別捜査官、主任
クリストファー・ラサール (Lucas Black) “クリス”、NCIS、女性に積極
メレディス・ブロディ (Zoe McLellan) “メリー”、NCIS、尋問
ロレッタ・ウェイド (CCH Pounder) 検視官
セバスチャン・ランド (Rob Kerkovich) ロレッタのAS、科学捜査分析官
アンソニー・ディノッゾ (Michael Weatherly) NCIS
アビー・シュート (Pauley Perrette) NCIS
レオン・ヴァンス (Rocky Carroll) NCIS
キャロル・ウィルソン …… 疾病対策センター(CDC)
ロウアン・ベイツ …… 海軍中佐
Dr.ミッチェル・ハフカット …… ハフカット製薬
ララ・ハーディング …… ルイスの婚約者
Dr.メローラ・ヘイリー …… 医者、ハフカットと共に対応
ライナス・ウォーレン …… 二等兵曹・調理担当
ディーラー …… ディグスが賭けをしていた
ルイス・コリアー …… 海軍大尉
ルイス・ラング …… Lieutenant
ケイティ …… バーテンダー
ジェローム・ディグス …… 少尉
ベイカー …… 捜査官