第2話 獄中の被害者 There Are Worse Things Than Murder
監督/Zetna Fuentes 脚本/Angela Robinson
【これまでのあらすじ】
ウェスはローレルにお父さんはどんな人なのかと問うと父は
善人ではないという。コナーはオリバーに君を愛していると
いうが逆にオリバーからはもう別れようと言われる。
オリバーはウェスの新恋人・メギー以外の恋の話はないのか?
と問う。フランクはウェスに父に逢いたいか?として父の元
に連れて行かれる。ウェスはウォレスの前でボクはあなたの
息子だとするとウォレスは撃たれる。ボニーはアナにフランク
の仕業だと思うかたがねると「いいえ」と否定する。アナは
使い捨て携帯で連絡を取っていた男をフランクが背後から
忍び込んで首を絞める。ネイトは大丈夫か?とすると問う。
帰宅したアナリーズの自宅は火災で燃えていて室内から遺体が
発見される。一体ダレが亡くなったのか?として家主の私には
知る権利があるとして遺体の顔を見るアナリーズ。
【ストーリー】
火災で消火活動をする中、マンフィールド捜査官
(Dameon Clarke)はアナリーズにこんな状況で話を聞くのは
悪いが幾つか聞きたい事があるという。
「今までどちらに居たのか?」
アナリーズは「学校で仕事をしていた」と答える。
「証明出来る人は居るのか?」
アナリーズは「私が自宅に放火したと言うのか?」
「同情は良いがくだらない質問は辞めてと一蹴する」
デービス捜査官(Gloria Garayua)はアナリーズに今日は車を
使っていないわねと指摘される。
●2ヶ月前
ネイトはアナリーズが魘されていることを知り何の夢を見て
いたのかと問われる。他の男とのセックスの夢でも見たのか。
アナリーズはネイトがシャワーを浴びる間、携帯を使って
連絡すると、電話の先にはフランクの鳴き声がして
「殺すしかなかった・・死んだよ」と語る。ネイトがアナリ
ーズに一緒にシャワーを浴びようと言ってきたので電話を
切る。再度アナリーズの通常の携帯に連絡が有り学長室の
キャンディスからのもので今日中に学長室に来て欲しいとの
こと。ネイトはぞんざいに扱われたことに失望する。
●Middleton University
ソラヤはアナリーズに対して例のビラを貼った犯人について
本格的な捜査をすることになったと報告し、きちんと対処す
ると弁護士(Chet Grissom)が語る。調査と平行して警備の増員
しスタッフに万が一のことが無いようにすると。しかし
アナリーズはどうせ学生の腹いせでしょと語る。学園の安全を
考えた結果やむを得ない処置だとして理解してとソラヤ。
クリニック(法律の授業)は順調か?と問われる。
ウェスはアナリーズが学長室から出てくると声を掛ける。
学長と話をしていたのか。【ビラの件】なのかと問われるがその
件は済んだと語る。私のウチに引っ越して来なさいとアナリ
ーズはウェスに告げる。金の節約になるでしょと。しかし
ウェスは自分にはメギー(Corbin Reid)がいると。すると
アナリーズは今の話は忘れてと言い勉強をしっかくしなさいと
語る。
ローレルはボニーに何をしているのかと尋ねる。
書類の整理だと。あなたのクリニックのせいでちゃんとした
弁護士業の仕事にならないのだという。私のではないという
ローレル。誰か特定の人を警戒して入口の鍵を交換している
のか?と問うが、ボニーは用件は何なのかと逆に問う。
【マホーニー事件】に進展は?と問うと、ウェスがまだ疑われ
ているのかもというローレル。しかしボニーはそれはない
としイヴがニューヨーク市警の動きを監視しているからウェス
は疑われてはいないという。フランクは?生きて居るかどうか
だけでも教えてと言うと、「多分もう・・・」とボニー。
アナリーズは室内で携帯を取り出すと踏みつぶす。その音を
下の階に居たローレルとボニーは耳にする。
フランクが運転する車が木に衝突する。
フランクの顔は男(Michael Peter Bolus)と激しい争いが
有ったことを意味しもの凄く腫れ上がっていた。フランクは
トランクから遺体を引き出すと、運転席に座らせガソリンを
まいて車を燃やすのだった。
朝、オリバーはスーツ姿で登校しようとしていた。
コナーに教室ではこの格好で浮かないかと尋ねると大丈夫だ
という。コナーは部屋を探しているので急いで出て行くから
と語ると、そんなに急ぐことはないというオリバー。
学校ではミカエラはコナーを心配し何をしたのか尋ねる。
アッシャーはまさか浮気したのか?と問うと違うと否定する
コナー。夏中ずっと考えて居たらしいとし別れることを・・と。
ローレルはこの記事を見たかと尋ねる。
「教授に嫌がらせ」とするビラの一見が書かれていた。
ミカエラはそれよりもコナーがオリバーに降られたのよと語る。
あなたの浮気ねとローレル。違うというコナーは距離を
起きたいと言われたのだという。気が変わるさというと、
アッシャーは自信たっぷりだなと。お前もオレとやれば気が
変わるという。ローレルは記事のことが心配じゃないのか?
というとサイモンがやってきて自作自演なのではないのかと。
話題作りのためだよと。
●授業 / クリニック
アイリーン・クラウリー・・31歳の時に夫のロドニーを殺害し
有罪。凶器は金槌で殺害後にシャワーを浴びていつものように
バスで勤め先の工場に時間通りに出勤したという。
そんな中オリバーがやってくると自己紹介が必要だと思って
来た事を告げる。アナリーズは生徒の前でオリバーを紹介
する。クリニックのIT担当として採用したので何でも相談して
と。
現在のアイリーン(Amy Madigan)は63歳、服役して32年。
仮釈放を6度申請し拒否されたこと。彼女は10年間夫から
身体的かつ性的な虐待を絵家邸他。当時の虐待の証拠は採用
されず一方的な負けだったと語る。
それを今回は担当することになる。
■感想
シーズン3になってプロボノ的な案件をあつかっている為か
裁判の流れが面白いな。
事件は幾つかの流れに派生している。
・マホーニー殺害事件(ウェスの父殺害)
・大学に貼られているアナリーズ中傷のビラ
・フランクがシーズン2で殺害したことが分かり逃走して
いる流れ。
・生徒任せの公選弁護人のようなプロボノ案件。
シーズン2の流れから引き続いてオリバーは自分が悪に手を
染めたし、コナーはダレにも話していないが教授を殺害して
いる流れに荷担していることも有ってなかなか難しい事情
が有る。
何よりもイヴという言葉が出て来たけれど、アナリーズ
と関係を持ちつつ断られたことも有って、フランクを誘い入れ
ようとしていた流れがある。
アナリーズはフランクを憎んで殺そうとしているのか。
それともフランクに狙われているので先制攻撃を仕掛けている
のか。フランクに仕向けた殺し屋の存在なども気になる所。
フランクの流れに関してはイヴが監視しているとしていた
けれど、ボニーはローレルが未だに電話/メールで連絡を取
ろうとしていることに関連して、最後にボニーが彼女語るには、
「彼を知らないから言うのよ。殺人よりも悪い事もあるの。
それが何か知らない方が良い。私もフランクも知っている。
私たちは汚いものを見て来た。彼に対する幻想を捨てること
よ。」
・アナリーズ家の火災と殺人
殺されたのはダレなんでしょうかね。
オリバーがアナリーズから携帯電話を渡されていたけれど、
暗殺者と連絡を取っていた携帯なのかな。
■クリニック
アナリーズの授業は基本的にクリニックという言葉が使われる
ようになった。
学長のソラヤや理事会ではどうもマスコミを恐れてアナリーズ
を今の職から引きずり降ろそうとしている流れが有る。
・今回の案件
今回の案件は【アイリーン・クラウリー(当時31歳)の時に
夫のロドニーを殺害し有罪になった事件。】
凶器は金槌、犯行後にシャワーを浴びていつものようにバス
に乗って勤め先の工場に出勤していた。
そのアイリーンは現在32年の歳月が過ぎて63歳となった
今でも服役している。仮釈放申請は6度出したがいずれも拒否
されている。
彼女は10年間夫からの虐待を受けて来ていたこと。当時は
そのことを証言すらしていない。
アナリーズは、依頼人との信頼関係が必要だとして、ダレが
主任弁護人になるのかアイリーン自身に決めさせる為に
プレゼンのような形で借釈審査会で主張するそれぞれの案を
語らせることになる。
・
アナリーズからの前提条件として、【仮釈放の許可に関する
幾つかの条件】について語られた。
1) 釈放してもアイリーンに危険性がないこと。
2) 自分の犯した罪を後悔していること。
3) 審査官は年配の白人男性3人。
■依頼人へのアピール
・ミカの主張
今回家庭内DVの法律も改正されて心の傷の深さを主張する様
提言する。「出来事の原因(夫殺害)」になったとするが、
アイリーンは夫殺しは最高の瞬間だったと一蹴。
・ローレルの主張
ロドニーに出逢う前に焦点を当てて子供時代のことを主張し
ようと語る。資料によると彼女は恵まれない劣悪な環境・
児童養護施設で育ったと。しかし彼女はローレルが金持ち
故に気に入らない感じだった。
・ウェスの主張
あなたは模範囚で聖書の会にも出席していたことを主張しよう
と語る。しかしアイリーンは同房者が寝台でクソをするから
行っただけと主張。
・コナーの主張
彼には無理だと考えて本当に後悔しているのか。夫の家族への
謝罪を拒否しているのでそんな態度では無理だと語る。
・アッシャーの主張
アッシャー自身白人なので審査官の共感を得やすいと語る。
するとアッシャーに対してあなたは夫に似ているよと言われる。
・結果
コナーが選ばれることになった。ウソ偽りない主張をしてくれ
ると思ったか。自分と同じ臭いでも感じたのか。
■アイリーンの件
なかなか自分が受けて居たDVのことを話そうとはしない。
アイリーンによると辛いのは審理の最中に受ける屈辱の数々
を嫌がっているようで、審査官は毎度見下すようにして
最悪の過去を語らせて懇願させた後に却下するのだという。
審理はフィラデルフィア女性刑務所のモノガンとグレーブス
ともう一人の男が立ち会い行われる。
・第1回審理
「悪いのは依頼人ではなくDVし続けた夫の方だ。真の被害者を
責めている。依頼人はずっと苦しんだのにあなた方まで
DVをしている。今こそ彼女の声を聞くべきだ」
・審理後
コナーはなかなか話そうとはしないアイリーンに対して
「夫を殺した理由」「その時何が起きたのか」、どんなに
醜くてもどんなに残酷でも聞きたいのだと語る。
そしてコナーは自分は殺人を犯して罪を逃れていることを
話してしまった。
「隠し事をしていると人々はそれを察して離れて行く」
ただアナリーズはコナーが話したことで彼女自身のキャリア
も危うくなるので激怒していたね。
・アナリーズのサポート
仮釈放で一番問題となってくるのは殺害された男の妹の
アンバー(Lily Knight)が反対しているところにある。
アンバーも一緒に育ったのであれば虐待されている筈であり
殺さなかったのは変わりとなるアイリーンにロドニーの暴力
が向けられたことからだとされた。
■仮釈放の決定
何故殺すに至ったのかをアイリーンの口から語られた。
ドアを外して隠れられないようにしたこと。
用を足していたら便器を顔を突っ込まれて窒息死しそうに
されたり、ホースやモップの柄で犯されたこともある。
あの日も殴られそうだから殺したのではなく、これからも
死ぬまで殴り続けられると分かって居たから殺したことを
語っていた。
「後悔していると言わせたいか?でも言わない。やっとDVから
自由になれたから」
アンバーが反対しなかったことも有って仮釈放が決まった。
このアイリーンのセリフはアナリーズが学長たちの前で
語った言葉と上手く平行して描いている。
「大学の健全性が確保出来るまで停職にする」
「嫌です。私は被害者だった筈。何者かが匿名で職場に中傷
ビラをまいて脅したこと。その結果私が停職なのか?」
■その他
アナリーズに対する中傷ビラの件
みんなダレが犯人なのかということで容疑者リストを作って
いた。
新聞にも掲載されてどんどん状況的には大きくなっているが
そもそも中傷ビラを貼っている人物の目的は何なのか。
・アナリーズは大学でも上級職についている数少ない女性。
犯人はそれを妬む傲慢な人物でキャリアを潰そうとしている
のではないかと語るのはメギーだった。
・アッシャーとミカエラの関係
アッシャーはミカエラが自分との関係を公表しないことに
不満。ミカエラとしては出世街道から落ちたことに背を
向けている感じ。
よりにもよってアッシャーだからな。リトル・アッシャーの
ことも考えてくれよと言った時には何だコイツはと思った。
・オリバーとコナーの関係
冒頭でコナーが降られた件で仲間にそれが知られた際に
みんなコナーが浮気して別れたみたいな感じに見ていた。
アッシャーはコナーに対して自信たっぷりだなと告げた際
にコナーは「お前もオレとやれば分かる」と言ったのが笑え
る。
■使用された曲
・Calling Scissors by Alex Tesla
・Left Foot by Mating Ritual
・Depraved by Mammals
■出演者
アナリーズ・キーティング (Viola Davis) 弁護士
ネイト・レイヒ (Billy Brown) 刑事、アナリーズの浮気相手
ウェスリー・ギビンズ (Alfred Enoch) 学生、”クリストフ”
コナー・ウォルシュ (Jack Falahee) 学生、ゲイ
ミカエラ・プラット (Aja Naomi King) 学生
アッシャー・ミルストーン (Matt McGorry) 学生、”鉄面皮”
ローレル・カスティロ (Karla Souza) 学生
フランク・デルフィーノ (Charlie Weber) アソシエイト
ボニー・ウィンターボトム (Liza Weil) アソシエイト
オリバー・ハンプトン (Conrad Ricamora) IT部門、ゲイ
ソラヤ・ハーグローヴ (Luna Lauren Velez) 学長
サイモン・ドレイク (Behzad Dabu) 学生
アイリーン・クラウリー (Amy Madigan) 依頼人、夫殺し
アンバー・クラウリー (Lily Knight) ロバートの妹
メギー・トラヴァース (Corbin Reid) ウェスの恋人
グレーブス (Kim Robillard) フィラデルフィア女性刑務所、仮釈放委員・メガネ
モノガン (Josh Clark) フィラデルフィア女性刑務所、仮釈放委員
マンフォード (Dameon Clarke) 捜査官、アナリーズを聴取
ブリアナ・デーヴィス (Gloria Garayua) 捜査官
(Chet Grissom) 大学の弁護士
(Michael Peter Bolus) 殺し屋
ゲインズ (Mark Berry) 消防士チーフ
(Dani Haberman) 法学生
(John Paul Jones II) 法学生
(Brandon Michael Thomas) 学生
ロドニー・クラウリー …… アイリーンの夫、32年前妻に殺害される。
キャンディス …… 学長室
ステイシー …… アッシャーを慕う後輩
ニコール …… アッシャーを慕う後輩
イヴ …… 弁護士