嫌われる勇気 第2話 呪われた部屋の謎!ブラック企業狂想曲!

原案:岸見一郎・古賀史健『嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え』
演出:池澤辰也、及川拓郎、星野和成
脚本:徳永友一
プロデューサー:目黒正之、井元隆佑
音楽:得田真裕
主題歌:大塚愛「私」
オープニングテーマ:NEWS「EMMA」

http://www.fujitv.co.jp/kira-yu/index.html

第2話 呪われた部屋の謎!ブラック企業狂想曲!

【ストーリー】

蘭子は道子と共に生け花にいく。
師匠の娘の作品にみんな賞賛するが、その言葉を明確に否定しま
すという蘭子。まるで品の感じられない作品だという。

一方青山は大文字の元を訪れ蘭子との関係を語る。
あの女はサディストだとし自分の事を刑事に向いていないと
言ったのだという。言っていいことと悪い事があると激怒。
しかし大文字は一理あるとして蘭子の意見を支持する。
あなたは大声を出す為に煽ったのだとし怒りの「感情をねつ造」
したのだという。私が言い返さないという無抵抗な人を安直な
方法で屈服させようとしたこと。「感情の出し入れは可能な道具」
だという。土方がお茶を持ってくると青山はお礼を言う。
その行動を見て無関係な人には瞬時に丁寧な対応をしていると
指摘され感情は目的を達成する手段でしかないと。
これが「アドラーの目的論」だという。

窓から飛び降り事案が発生。
飛び降りたのはロペル文具の出向役員で商品開発部を取り仕切
っていた市川尚道(42歳)。次期社長として噂され優秀な人だった
という。

梶によると午前5時に巡回中の警備が部屋から物音が聞こえた
ので鍵を開けて中に入ると窓ガ不自然に開いていて、不審に思い
下を見ると市川が道端に倒れていたというもの。警備員が入る
まで部屋は鍵がかかっていることや靴も揃えてあることから
自殺で間違い無いと浦部はFBI仕込みのプロファイルを披露。
しかしそれを聞いた蘭子は明確に否定する。
警備員が来た際には犯人はここに隠れていたのだという。壁が
こすれた新しい跡があるのでデスクを動かし死角を作ったで
あろうこと。そして警備員が通報にいく間に逃げたという
簡単なトリックだという。それが本当ならばこの部屋の作りや
警備の巡回を知っている人だという青山。犯人は会社の中に
居るという蘭子。

帝都大のめい子は死因は頭蓋骨骨折による脳挫傷。
体の左右には複数の骨折と打撲の跡が有り自殺ではないという
のは確かだという。自殺する人は明確な意思を持って飛ぶために
両足で着地するものだがこの被害者は脚を骨折していないこと。
更に頭蓋骨には鈍器で殴られたような跡があるので殴られた跡
に突き落とされた可能性が高いという。

ロペル文具へ。
執行役員である稲葉聡が一通り案内する。広報部の竹内純平、
商品開発部の大村絵実華など・・
市川の開発する商品は大ヒットに繋がるものばかりなので会社
としても死はイタイことだという。彼が開発した「絶対に消え
ないペン」はその代表作の一つだという。

■感想

ドラマはアドラー心理学の言葉ありきの内容になっていて、
どうもその言葉に無理矢理捜査の関係者の流れを当てはめている
感じがして違和感が有るな。

笠原秀幸さんが出て来たことで、その瞬間犯人だと思った(笑)

「消えないペン」の存在は結果として、人の心の傷が何時までも
消えないことを示唆しているようにも思えるし、また過去に
自分に不条理で不利益をもたらしたものへの心理的圧力として
描かれているところは上手かった。

大抵幽霊が出ると脅して封印させられる部屋にはそんな不都合な
真実が隠されていて、それを知られたくない誰かがながした噂で
あることが多い。

当時の捜査官も壁紙が貼られたことに気づかなかったのか。

終盤の展開は実に安っぽいけど、この会社の現状を知らしめる
為には良い流れにはなったのかな。

■アドラーの目的論

今回出て来たのは「アドラーの目的論」。
感情は目的を達成する為の手段でしかないという。

目的論を説明する為に「引きこもりの男」が引き合いに出されて
いた。
引きこもりの男は外に出たくない目的が有り、それを達成させ
る為に不安や恐怖を作り出すとしていたけれど、パニック障害を
患っている私としては、出られる人が意図して不安や恐怖を
作り出しているのであれば該当するのだが、パニック障害の場合
は複雑だ。

引きこもっていれば親が心配してくれて特別な存在に思えると
しているけれど、引きこもりのことを親が心配してくれる状況
なんて数年間のこと。人が変化に適応しづらいことは理解出来る
し、このままの自分でいる方が楽で安心だとされる心理は至極
当然だと思うけど。
自然の摂理から見れば親は子供よりも先に亡くなる。
破綻していく親子関係に未来は無く、引きこもりに楽である心理
なんてまず存在しない。

このドラマの中では変わりたくない心理というのを、パワハラ
的社員に当てはめて描いていた。
イジメでも何でもみて居るだけの人はいじめている人と同罪だ
という意見が最近では大勢を占める。

ただ悪習慣というのは何処かで破綻を来すもので、引きこもりに
だって親というものが亡くなれば自分だけの楽な論理は破綻
してしまう。

「死ぬくらいならば嫌われれば良かった」
嫌われることで死ぬくらいの事を味わってしまうとしたら本末転倒
だ。

■出演者

庵堂 蘭子 …… 香里奈 (32歳、捜査一課8係)
青山 年雄 …… 加藤シゲアキ (28歳、8係)
大文字 哲人 …… 椎名桔平 (52歳、帝都大学文学部心理学科の教授)
半田 陽介 …… 升毅 (55歳、8係係長)
小宮山 正明 …… 戸次重幸 (42歳、8係・リーダー的役割)
浦部 義孝 …… 丸山智己 (38歳、8係・プロファイル)
三宅 隆俊 …… 桜田通 (26歳、8係・デジタル捜査)
相馬 めい子 …… 相楽樹 (28歳、帝都大学医学部法医学講座の助教)
梶 準之助 …… 正名僕蔵 (45歳、鑑識課主任鑑識官)
村上 由稀菜 …… 岡崎紗絵 (22歳、鑑識課鑑識係)
間雁 道子 …… 飯豊まりえ (20歳、帝都大学文学部心理学科・大文字研究室)
土方 登志郎 …… 寿大聡 (36歳、帝都大学文学部心理学科の准教授)
幼少期の蘭子 …… 桜田ひより

稲葉聡 …… 池内万作 (52歳、ロペル文具・執行役員)
竹内純平 …… 笠原秀幸 (28歳、ロペル文具・広報部)
大村絵実華 …… 大後寿々花 (28歳、ロペル文具・商品開発部)
市川尚道 …… 神農直隆 (42歳ロペル文具・執行役員・商品開発部)
前島成美 …… 仲村瑠璃亜 (当時27歳、ロペル文具、一年前に自殺)
美希 …… 藤本泉 (ロペル文具)
松原文也 …… 松林慎司 (ロペル文具・商品開発部)

松下卓也、稲葉年哉、せんだ雄太、崔哲浩
花岡みづほ、池松亜美、森谷ふみ、小橋川建、鎌田みさき

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