コウノドリ
(2017年10月期・TBS・金曜22時)
原作:鈴ノ木ユウ
脚本:坪田文、矢島弘一、吉田康弘
演出:土井裕泰、山本剛義、加藤尚樹
プロデューサー:峠田浩、那須田淳
企画:鈴木早苗
ピアノテーマ・監修・音楽 :清塚信也
音楽:木村秀彬
主題歌 – Uru「奇蹟」
第2話 答えのない選択 大切な二つの命のために
http://www.tbs.co.jp/kounodori/
【ストーリー】
久保佐和子(25歳)、子宮頸がんの検査で子宮頸部にガンが発覚
したことをサクラは告知する。赤ちゃんは無事。組織検査を
して頸部円錐切除をしてどれだけガンが広がっているかを調べる
という。その後に妊娠を継続させるべきかを判断しましょうと。
ガンの進行が早いので早い段階での治療が必要。
産後2週間が経過し、みなみちゃんの心臓は問題ないとして佐野
彩加に語る。子宮の戻りも良いし母乳も出る。眠気居ますかと
四宮が質問していくと、全て良い返事ばかりが戻ってくる。
それを聞いた小松は無理しなくて良いのだと告げる。来月から
仕事に復帰するのだという佐野。
ウェディングプランの支配人をしている久保の夫の慎吾は、
スタッフから妻・佐和子さんのつわりが酷いみたいなことを
聞いたが大丈夫かと問われる。
その頃佐和子はお腹の中で初めて子供が動いたことを実感する。
小松はサクラに佐和子の検査結果が出たとして持ってくる。
それを見たサクラは下屋は久保さんに電話してと語る。
サクラは久保夫婦が来た所で、ガンが進行していることを語る。
出産が終わるまで経過を見ていることは出来ないという。進行
が早いこと。赤ちゃんに転移することはない。現在妊娠19週目
の状態なので今すぐ治療は出来ないがなるべく早い治療を要する
こと。どこまで赤ちゃんをお腹の中で成熟させてどのタイミング
で出産し、ガン治療を開始するかを話合うべきだという。
そして今、話をしたのは産むことを前提にしたもので産まない
選択もあること。今、子供を諦めれば母胎は助かる可能性が
高くなること。子宮は全て摘出する必要があるので・・
最初で最後のチャンスということか・・と慎吾。私は産みたい
という佐和子。今日初めて赤ちゃんが動いたのだという。
私の中で育っている・・諦めるなんて出来ないと。
■感想
こういうドラマなので常に難しい葛藤と難しい選択に迫られる
ことが多く、また命の崖っぷちのところでの選択なのでその
決断にもアドバイスする側にも相当神経を使うところがありそう
だ。
サクラが人並み外れた運を持ち合わせていたとしても現実は容赦
なく突きつけてくるハズで、今のところは上手く行っている
ケースが描かれている。
母親は子供をどんなことをしても守るもの。
しかしその裏で母親が赤ちゃんの子育てにストレスを溜めてしま
い暴行死させてしまうケースなんてのもこの世の中は多い。
如何にもな形でニュースで虐待死のケースなんかも挿入していた
けど、色んなケースをドラマでは提示していて一人として同じ
環境ではないことを示している。
そしてサクラの親のケースのように出産したものの経済的理由で
育てるのが難しかったり、夫婦で協力すれば乗り越えられるもの
の、妻だけに押しつけるケースがあったり、また二人が揃って
いたとしても必ずしも夫婦同じ意見ではないので、そこでもまた
ストレスというのは生まれてしまうケースもある。
若い方がガンの進行が早いと言われるよね。
今回は母胎を取るか子供を取るかという選択に迫られた。
サポート体制は万全だけど、こればかりは生まれるまでは分から
ない。そしてガンに対しても同様に手術して見ないと転移して
いるかどうかは分からない。
気になるのは今回母乳の件に言及していたけれど、子宮を切除
しても母乳って出るものなのか。
出産後のことを考えて居る夫婦の姿。
また同様のケースではないにしても早産で生まれた子の現状と
その出産した親の三上いずみの言葉を聞いて、元気・勇気を
もらうところなど上手く横の繋がりを利用出来た格好だった。
通常のケースとは違う流れで出産を迎えた場合の母親の劣等感
が語られるも、子供を見てそれも全てご破算になる程のものを
感じている。
そこには逆のケースがあることが厄介なところだ。
サクラと四宮が意見を違えるところなど、寧ろ健全で良い病院
だと思う。
また子宮頸がんワクチンのケースに於いても意見を違えていたね。
WHOでは日本にワクチンの有用性を説いて摂取すべき提言をして
いるみたいだけど・・
前回の夫が逃げ出すパターンだったので、今回の久保慎吾の態度
は理想的にも思えた。
向井のおのろけ的な会話だったり、白川と下屋の関係。
小松と四宮の会話など面白いけれど、四宮は患者に対して
厳しい現実をオブラートに包まず淡々と語る人なので、佐野彩加
のケースの人への対応にはちょっと怖い所が有ったな。
案の定最後はヤバイ。
■出演者
鴻鳥サクラ …… 綾野剛 (産婦人科医)
下屋加江 …… 松岡茉優 (新米産婦人科医)
小松留美子 …… 吉田羊 (助産師)
白川領 …… 坂口健太郎 (新米新生児科医)
大澤政信 …… 浅野和之 (院長)
向井祥子 …… 江口のりこ (メディカルソーシャルワーカー)
四宮春樹 …… 星野源 (産婦人科医)
今橋貴之 …… 大森南朋 (新生児科部長兼周産期センター長)
平井沙織 …… 白石糸 (看護師)
真田知香 …… 小林きな子 (看護師)
少年のサクラ …… 高村佳偉人
麻生理佐子 …… 古畑星夏 (NICU看護師)
赤西吾郎 …… 宮沢氷魚 (研修医1年目)
高尾聡介 …… 吉田悟郎 (産婦人科医)
前川紀子 …… 赤澤ムック ()
坂上葵 …… 泉春花 ()
滝賢太郎 …… 清塚信也 (ライブハウス)
小野田景子 …… 綾戸智恵 (ひまわり養育園・園長・景子ママ)
倉崎恵美 …… 松本若菜 (相談?妊婦)
梶原みなみ、國武綾、菊池真琴、田中えみ、川並淳一
森レイ子、新井郁、横山遥奈、長谷裕、玉井らん、新実芹菜
佐々木春香、中谷栄輝、羽村純子
三浦芽美 …… 松本穂香 (子供は優介と名付けたと手紙)
佐野彩加 …… 高橋メアリージュン (32歳、妊娠38週目)
久保佐和子 …… 土村芳 (25歳、子宮頚部腺ガン・妊娠19週)
久保慎吾 …… 福士誠治 (夫、ウェディングプランナー)
三上いずみ …… 柊瑠美 (未熟児として出産した母)
雪中梨世、飯智一達、俵積田亮平、蓮見孝之(アナ)
樹麗、星乃彩月、小野よしみ、山本凉、石川理央菜
松田要、加藤陽菜子、池谷百花、星いづみ、土屋詠万