コウノドリ 第5話 長期入院 ママがあなたにできること

コウノドリ
(2017年10月期・TBS・金曜22時)

原作:鈴ノ木ユウ
脚本:坪田文、矢島弘一、吉田康弘
演出:土井裕泰、山本剛義、加藤尚樹
プロデューサー:峠田浩、那須田淳
企画:鈴木早苗
ピアノテーマ・監修・音楽 :清塚信也
音楽:木村秀彬
主題歌 – Uru「奇蹟」

第5話 長期入院 ママがあなたにできること

http://www.tbs.co.jp/kounodori/

【ストーリー】

サクラが受け持つ妊婦の西山瑞希に対して今から入院しましょう
と語る。瑞希は驚くがサクラは子宮口が既に開いていて早産に
なりやすい状態だという。現在27週と5日でまだ未熟児。今生まれた

ら自分の力で呼吸出来ないかも知れないし合併症の不安もある。
今光陽菜のは西山のお腹の中で一日一日を安静に過ごすこと。
出産まで2ヶ月以上有るが、その日まで入院することになると。
小松は赤ちゃんの為だとして頑張ろう!と励ます。

七村保は妻・ひかるが妊娠・入院している為に仕事前に会いに来
る。6歳の娘の亜理沙は手伝いしてくれるが、4歳の子・浩太は
全然言う事を聞いてくれないと愚痴る。

麻生は赤西をNCIUの研修として指導する。
大松さんの子を見に来る下屋。白川に状態はどうかと尋ねると、
翔太くんには薬が効かず肺出血を起こすかも知れないので今すぐ
に手術が必要だという。現在今橋が説明しているというが・・
翔太は緊急で搬送され下屋がカイザーして産んだ子だった。
しかし大松は手術してもしなくても障害が残るのであれば手術して
まで助けて欲しいとは思わないという。

ひかるは同室に瑞希が来るのを喜ぶ。
ひかるは一ヶ月前に切迫早産で入院し現在30週だという。もうずっ
とベッドの上田と。一人で部屋に居ると色々と考えてしまうから
瑞希が来てくれて嬉しいとし、ベテランなのでヒマ潰しのグッズ
は揃っているので遠慮無く言ってと語る。

そんな中ひかるの夫・寬太が病院にやってくる。
強面で無口な彼を見てみんな殺し屋が来たのかとするが、サクラ
は石山さんの旦那さんだという。彼は洋菓子店で夫婦で経営して
いるのだった。

■感想

今回は産科医として出来る可能性と限界を描いたもの。
常々語られているけれど、医者は患者を治すまでが仕事でその後
の人生は患者自身が背負っていく。

医師としての仕事からすれば目の前の患者を無条件助けること
が役割であり、患者の意向を無視することは出来ないものの、
それでも緊急性となればその判断に於いては医師の判断が優先
され、その目的もはっきりしている。しかし患者は突発的事象に
気持ちが付いてこないのは当然のことだ。

それを考えると複雑な心情が交錯するのは当然だが、人の命が
関わっていることを考えれば、見過ごすことは出来ないのは
確かだ。

全くもってズルイのはツンデレのデレのないツンツン四宮が
こういう時に限ってはフォローに回る。核心を突く言葉で間違
っていないけどこの人は決してオブラートに包むことはない。
それでもぶれない心を持っている分だけ信用出来るところがある
のかな。

周産期医療という未熟児を扱う医療や救急で運ばれてくる患者
の事情を考慮すれば、赤ちゃんが必ず助かる保障はない。

ERのドラマをよく見ているけれど、そういうドラマでは助かる
方がマレだという状況の方が多く、助かる方こそ奇跡である。

日本のドラマに於いて医療ドラマではなかなか人の命が失われる
ことがない。まさに夢のようなスーパードクターたちだらけが
ちゃちゃっと手術して治してしまうというファンタジーが多い。

赤ちゃんを産むのは命がけだという時代が有ったハズで、最近
はイギリスやフランスの歴史もののドラマを見ているところも
有って、赤ちゃんが産まれないか母親が亡くなってしまうケース
というのも見られる。

自分はあんまり死産として産まれてくるというケースを聞いた
ことも耳にしたこともなかったので、そういう意味では興味深い
流れだった。死産だから帝王切開で取り出すのかなと思っていた
けど、普通の出産と同じで陣痛促進剤を使い産道を通って産まれ
て来る。そして当然母胎も赤ちゃんが産まれたことで、子育て
モードの状態になっている。
体内で赤ちゃんが亡くなることをIUFDと呼ぶようだ。

昔からドラマのセリフの中で苦境に立たされる若者が失意に
明け暮れて生きる希望を失った際に、それを励ます側にとって
は、「産まれるだけで奇跡だ」とする内容があるが、今回の様な
ドラマを見るとその言葉も分かるというもの。
死産は1/4は原因が不明だとされている。

形は違えどサクラが患者に寄り添うのはどういうことかを
実践して見せて、それに感化した下屋は自分の患者の両親に
対して誠意を見せて接する姿が有る。
昔は謝罪した方が責任に取られるので謝罪してはいけない
みたいなことも言われていたし、アメリカなど海外に行く際には
同様の注意が有ったけれど今時の現場は変わっているのかな。
教育や警察の分野では依然として責任を認める行為はないと
されるけどね。

切ないけれど無事に産まれた人、そして産まれたけど障害の可能
性を考えて助けようとはしない人、無事に産まれなかったけど
戸籍にも入れることの出来ない死産の子を愛おしく感じる家庭
の三者三様の事情が描かれた。

■出演者

鴻鳥サクラ …… 綾野剛 (産婦人科医)
下屋加江 …… 松岡茉優 (新米産婦人科医)
小松留美子 …… 吉田羊 (助産師)
白川領 …… 坂口健太郎 (新米新生児科医)
大澤政信 …… 浅野和之 (院長)
向井祥子 …… 江口のりこ (メディカルソーシャルワーカー)
四宮春樹 …… 星野源 (産婦人科医)
今橋貴之 …… 大森南朋 (新生児科部長兼周産期センター長)
平井沙織 …… 白石糸 (看護師)
真田知香 …… 小林きな子 (看護師)
少年のサクラ …… 高村佳偉人
麻生理佐子 …… 古畑星夏 (NICU看護師)
赤西吾郎 …… 宮沢氷魚 (研修医1年目)
高尾聡介 …… 吉田悟郎 (産婦人科医)
前川紀子 …… 赤澤ムック (看護師)
坂上葵 …… 泉春花 (看護師)
倉崎恵美 …… 松本若菜 (妊婦)

梶原みなみ、國武綾、菊池真琴、田中えみ、川並淳一
森レイ子、新井郁、横山遥奈、長谷裕、玉井らん、新実芹菜
佐々木春香、中谷栄輝、羽村純子

加瀬谷直、坂川良、早坂隼人

加瀬宏 …… 平山祐介 (救命)

西山瑞希 …… 篠原ゆき子 (切迫早産、27週で入院)
西山寬太 …… 深水元基 (洋菓子店経営)
七村ひかる …… 矢沢心 (切迫早産で入院)
七村保 …… 平原テツ (夫)
大松美世子 …… 井上依吏子 (妻)
大松憲次郎 …… 矢島弘一 (夫)
神谷カエ …… 福田麻由子 (来週に運ばれてくる妊婦)
松永真美 …… 広山詞葉 (ひかると同室になる)
七村浩太 …… 岡本士門 (4歳、息子)
七村亜里沙 …… 米村莉子 (6歳、娘)
大松翔太 ……

赤ちゃん
坂牧燈、向井つとむ
NICUの赤ちゃん
齋藤勇輝、池谷百花、成川睦斗

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