刑事ゆがみ 第3話 二面性

刑事ゆがみ
(2017年10月期・フジテレビ・木曜22時)

http://www.fujitv.co.jp/yugami/

原作 – 井浦秀夫『刑事ゆがみ』
脚本 – 倉光泰子、大北はるか、藤井清美
主題歌 – WANIMA「ヒューマン」
プロデュース – 藤野良太、高田雄貴
演出 – 西谷弘、加藤裕将、宮木正悟

第3話 二面性

【ストーリー】

羽生は退職事例交付式の会場設置に関して、多々木に指示する。
町尾によると羽生の上司が退官されるのだという。真下巡査
部長とのこと。弓神に対して自分が交番勤務の時にお世話になっ
た人だとし、定年まで町の為に交番勤務を貫いた人で出世が
全てではないこと。そんな聖人君子が居るのかねという弓神。
そんな弓神に対して羽生は検視報告書は書いてくれたか?と問う。
今日はお腹の調子が悪くてな・・・と弓神。
大成署長に羽生は挨拶しにいく。出世が全てじゃないと言って
いなかったかとして弓神は彼の行動を指摘する。菅能は弓神を
見つけると報告書を出せと言っただろうとして蹴り飛ばされる。

キノコ取りの夫婦が倒れている男を発見。頭部を殴打されて無数
のゲソ痕が有り、トラックのタイヤ痕が見つかったという。
そして現場に耐寒用手袋が有ったこと。被害者の身元は真下
誠(60歳)だという菅能。なんとしても逮捕すると羽生は告げる。

・うきよ病院
真下は意識不明の状態だった。聖人君子でも誰かの恨みを買うん
だなという弓神。手柄を上げれば出世のチャンスだなという
弓神な大して真下さんをこんなにした犯人を許せないという羽生。
うきよ一丁目交番で勤務だった頃、彼は仕事の終わりには
非行歴のある若者たちに声をかけて回っていたという。
その時「何でそんなに頑張れるのか」と聞くと、彼は「自分の為に
頑張るには限界があるが誰かの為なら幾らでも頑張れる」と言った
とし、尊敬出来る上司だったという。
病室に入ると弓神は彼は絵が上手だとしてバッグの中に入っていた
スケッチブックの”木の絵”を見る。年取るとこういう自然が好き
になるものだという。
すると病室には真下の娘の唯香がやってくる。父とは暫く会って
いなかったとし遠くに住んでいる為だという。
母は私が小学の頃に亡くなったこと。5歳上の姉・静香が居るが
高校中退したきり音沙汰がないという。父さんを恨んでいる人
に心当たりはあるかと問うと、羽生は犯人は絶対に捕まえると
約束する。

そんな中病院の受付にいた不審者が看護師に対して真下のこと
について何か尋ねているのを見かけて羽生は声を掛ける。
フードを被っていた為に分からなかったが、来院名簿には
近藤壮太という偽名を使っていた。
トラックについて何か分かったことはあるかと問うと町尾は
犯行時刻に裏山に入ったトラックを防犯カメラをチェックした
結果8台が該当するという。すると羽生はこのトラックを調べたい
と告げる。

■感想

今回はやたらとトイレという名目で抜け出しては、色々と行動
を起こした弓神。

シナリオを見ると形は違うけど、レビューでは書いて無かった
と思うけど「櫻子さんの足下には死体が埋まっている」の6話??
を彷彿とさせるところが有ったかな。あれは自殺だったっけ?

羽生は正念場とも言うべき、自らの正義感が試されることになる
シナリオ。

恩師であり上司の真下捜査官が人を殺したとは信じたくない思い
が強く、弓神は能動的、羽生は受動的な形で彼に視線を送っては
捜査を構成する。

色眼鏡で見られることの辛い前科者の男と、恩師の人柄を知る
妄信した視線。
警察官ならばどちらの言葉を信じるかというのはある意味差別
的な視線になるのは仕方が無い。それでも真実を見る客観的な
視線というのが捜査官にとっては必要だということを改めて
教えられたエピソードではないかな。

一本の木を毎年欠かさず描いていたこと。
容疑者にとっては聖地のような形になっていて、それを不法投棄
する輩を許せない。しかしその不法投棄する男もまた上司からの
命令で選択肢のない状況で言われるがまま従うしかなく、日本の
犯罪者に対する視線の厳しさが今の日本の治安を作っているん
だろう。

羽生が尊敬していた真下も妻の死によって家庭が狂ってしまった
感があり、不幸と言えば不幸。その上で長女を殺すつもりなど
全くなく不可抗力で怒って殴った結果がこういう事態を招いて
しまった。

真下の複雑なところは次女を守る為に殺人犯となることは出来な
かったという事情が有る。もちろん許されることではないが、
これだけ市民に尽くした人が報われないというのもまた寂しさを
覚える流れとなった。
結局結婚する時点で娘には話さなければならないとなると、
婚約者とはどういうことになってしまうのかな。
結婚式には出ないというよりも「出られない」って感じになって
しまったね。

■出演者

弓神適当 …… 浅野忠信 (うきみ署刑事課強行犯係)
羽生虎夫 …… 神木隆之介 (うきみ署刑事課強行犯係)
菅能理香 …… 稲森いずみ (うきみ署刑事課強行犯係・係長)
多々木挙男 …… 仁科貴 (うきみ署刑事課強行犯係・ベテラン)
町尾守 …… 橋本淳 (うきみ署刑事課強行犯係・中堅)
氷川和美 …… 山本美月 (“ヒズミ”、サイバー知識が豊富)

真下誠 …… 寺脇康文 (退官する巡査部長)
真下唯香 …… 佐藤玲 (真下の次女)
真下静香 …… 小野花梨 (真下の長女)
大成実 …… 岩松了 (署長)
堀田剛 …… 栁俊太郎 (三羽井興業)

羽里早紀子、坂下梨々愛、中田敦夫、井上翔太、吉田ウーロン太
小島功一、矢嶋俊作、上田眞央

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