大恋愛 ~僕を忘れる君と 第8話 悪魔の手から妻を救え! これが私たち夫婦の愛の形

大恋愛 ~僕を忘れる君と
(2018年10月期・TBS・金曜22時枠)

脚本 – 大石静
音楽 – 河野伸
主題歌 – back number「オールドファッション」
演出 – 金子文紀、岡本伸吾、棚澤孝義
プロデューサー – 宮﨑真佐子、佐藤敦司

http://www.tbs.co.jp/dairenai_tbs/

第8話 悪魔の手から妻を救え! これが私たち夫婦の愛の形

【ストーリー】

間宮家は尚が忘れないように張りつけたメモが壁一面に
ついていた。今日は肝吸い付きのウナギ丼。
尚はいつもよりも体温が下がっているので3日以内に排卵
があり妊娠しやすい状態だという。いつもよりもより一層
ガンバって下さいという。ウナギの効果も有って濃厚の
セックスが出来る。明日も頑張ってと言われるが、取材が
詰まっていて無理そうだった。明日は尚を一人にしてしまう
けどごめんと謝罪するが、彼女もクリニックに行くので
良いとし明後日は頑張ってという。

翌朝、目覚ましが鳴らず・・急いで真司はタクシーに乗って
担当の松尾たちと合流しようとする。尚から持たせられた
朝食の梅おむすびだが、肝心の梅が入っていない。

松尾は堂明大学病院の侑市の元にいく。
松尾の病気は変わっていなかったとして現状維持だった。
ただ侑市は松尾に聞きたい事があるとして、映像を見て
欲しいという。ここには尚が講演会をしていた際に松尾が
マイクを使って故意にハウリングを犯すことが写っていた。
他の患者に危害を加える方をウチで治療することは出来ない
ので別の医者を紹介するというが、彼は拒否する。
医者には患者を選ぶ権利は無いんですよと松尾は見透かした
ように語る。

尚は薫と柚香の居るクリニックへ。
休み時間に二人に尚は話をする。私はやっぱり赤ちゃんを
産むことにしたと告白する。生きる張り合いが出来ると思っ
たというと、薫はそれも有りもしれないとして賛成する。
意外な返答に驚くと柚香からは薫先生に男性の影があること
を聞かされる。とても綺麗になっているとのことだった。

帰りにスーパーに立ち寄り食事を購入していると、そこに
松尾が接触してくる。レジで金を払う際に財布を忘れていて
バッグに入っていない。松尾が金を出してくれるが変わりに
付き合って欲しいとのことだった。

■感想

いやいや怖い展開でしたね。この緊張感が来週も続くとな
れば松尾公平役の小池徹平さん自体が今後ドラマを見る上で
トラウマ化していくかと思う程だった。
その怖さたるや「Mの悲劇」での佐々木蔵之介さんバリの
怖さ。死を覚悟した相手に対しては為す術はないという感じ。

松尾の記憶を使った誘導の仕方があまりに狡猾すぎた。
アルツハイマーに於ける利点や欠点を知って居る訳
でそれに伴う心情にも精通しているものだから、(病気)相手の
心の隙間に入り込むのが実に上手い。医者を相手にして
反論出来ない程に饒舌で計算されつくされた言葉によって
常に丸め込んでは振り回していた。
不安の種を植え付けると人はここまで自分達の心の中で
育ってしまうものなのかとさえ思った。でも人生順風な
人には見過ごされがちなことだけど、確かに松尾の発言に
は一理有る。

同じ病気のものにしか分からない共有感を引き合いし、
健常者との間の溝を作って尚を自分の方へと引き連れてこ
ようとする。

何よりも恐ろしいのは「永遠なものなどない」と語った
際に「標本化」したものを見せて美しいままで死ぬことを
説く辺りは流石に引くモノが有った。
これぞまさに殺人鬼が起こすような行動傾向だよね。

ただ今回のドラマでも見せたように、健康なものでも忘れ
ものなど沢山する。尚は財布を忘れたし、冷蔵庫に携帯
を入れたりしていたけれど、真司も携帯を忘れたりするから。

一つ気になったのはなかなか肝心なことを話さないでいる
辺りはドラマだなと思った。尚に近づく松尾への危険性を
誰にも話そうとしない。本人にもなかなか話さないから
こういうことにまで及んでしまう。
結局最後まで言いにくいことを回避した結果、こういう
自体にまで発展した。
要するにコミュニケーション不足が招いたもの。
逆にコミュニケーションが欠落していく病気でも有るので
最後まで不安とか絶望感など感じていくのかも知れないが、
やはり最後まで二人は共にして欲しい。

最後は尚が上手いこと相手を上回る行動に出ていた。
私は松尾と水野が何処かで繋がっていると思っていた派なの
で、自宅の鍵を渡した時には盗聴器でも仕掛けられて松尾に
有利な展開を用意していくかと思った。
色々と本音で語り合う中、真司が胸ぐらを掴み殴ることを
堪えていたところが印象に残る。

「対等な関係」ということに関して、上手いこと松尾は尚に
洗脳していた形なので、その関係をどうやって対等な形に
戻すのかは気になるところで有った。そもそも対等である
必要が有るのか。

病気のものは同じ病気のものと一緒に居るのがラクなんだけ
ど、メンタル的な病気に関しては全くの逆。話が分かるので
ラクなんだけど結局共倒れになりかねない。

「もう一度、第一章から」の続編のタイトルを尚が忘れて
不信感を募らせていた時はどうなるかと思ったけど、聞いた
タイトルだけは忘れて、最初に教えてくれるという約束だけ
は覚えているのだから不条理だよね。

そして松尾にしてもこの人は全然病状が進行する姿が無い
訳で、尚のことに関しては全て覚えている感じで実にズルイ
描き方だ。

■出演者

北澤尚 …… 戸田恵梨香 (34歳、KITAレディースクリニック)
間宮真司 …… ムロツヨシ (41歳、小説家、引越センター)
井原侑市 …… 松岡昌宏 (40歳、臨床医/精神科医)
北澤薫 …… 草刈民代 (55歳、尚の母)
木村明男 …… 富澤たけし (45歳、引越センター)
小川翔太 …… 杉野遥亮 (24歳、引越センター)
沢田柚香 …… 黒川智花 (34歳、KITAレディースクリニック)
井原千賀子 …… 夏樹陽子 (64歳、ウェディングドレスデザイナー)

水野明美 …… 木南晴夏 (詠談館、編集者)
松尾公平 …… 小池徹平 (32歳、保育士、若年性アルツハイマー)
玉木佳子 …… 松長ゆり子 (堂明大学医学部・検査員)
ベルクスのレジ係? …… 五十嵐舞 (2125円頂きます)

山崎カズユキ

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