初めて恋をした日に読む話
(2019年1月期・TBS・火22時)
原作 – 持田あき 『初めて恋をした日に読む話』
脚本 – 吉澤智子
演出 – 福田亮介、吉田健、坂本栄隆
プロデューサー – 有賀聡
製作 – ケイファクトリー、TBSテレビ
主題歌 – back number 『HAPPY BIRTHDAY』
http://www.tbs.co.jp/hajikoi_tbs/
第1話 ダメ塾講師×ピンク頭の高校生!!恋も受験も崖っぷち!
■【ストーリー】
2017年10月、安田と春見順子は遊園地でデートする。
遊園地に来るのは何年・・・いや何十年ぶりだろうか。
ボーっとしている順子に安田は別れてくれないかと語る。
一緒に居ても乗り気ではないようだとし、まるでボクの事
を適齢期だから何となく付き合っているのだろうという。
30歳を越えて顔も身長も普通だが東大卒のボクで手を打つか
と考え、ボク自身のことは見て居ないと言われる。反論
出来ない程の事実だった。
順子は美和ともんちゃんとカラオケにいく。
順子は直江兼続の兜を被って熱唱する。婚活サイトで知り合
った人が東大卒なら親も喜ぶかと。一度でも結婚したら偉い
のか?と問う。美和は偉いとしちゃんとした人と結婚し離婚
したというと、もんちゃんは社長ってバツイチだったのか
と驚く。順子は一度でも人を好きになったことがあるのか?
と問われる。32歳にして恋愛だけでなく仕事もフラフラ。
成績はトップで余裕で名門のお嬢様大学にいった。イケて
いる頃の自分・・人生の旬だと。今のままだとこんな筈じゃ
ないと思いながら老後に好きでもない旦那のオムツを変える
ことになると言われる。恋愛、趣味、仕事、どれも夢中に
なることが出来ず、どうしてもトキメキが無かった。
帰り道エンドー、ナラ、カブ、匡平とすれ違う順子はおばさん
呼ばわりされ憤怒するが、青春を謳歌している彼らを何処か
憎めない。
・帰宅する順子
両親の父・正と母・しのぶが居る中、順子は今期がまた
遠のきましたとして謝罪する。母親のしのぶは東大に落ちた
後仕事もパッとせずその上結婚まで遅れていることに呆れる。
そして子育ては失敗したと娘の前で語る。
雅志が帰国してメキシコの土産を持って伯母と来ていたと
いう。彼は東大を出ているのに・・恥ずかしい娘だと言われ
る。順子はショックのまま飼い犬のとろろを慰めにする。
■感想
深田恭子さん大好きなので見て居るだけに彼女のリアクション
で満足出来ると言えば満足出来る。一見するとホワっとして
いて親からプレッシャーをかけられ、年齢的に子供を持つ
上でのリミット的なプレッシャー、そして周りが成功を収める
中で自らだけが取り残されているような焦燥感。
でも深田さんが演じるとそこらの状況はあまり問題に見えない
ところが有る。美人なのに結婚出来ない。大抵嫌みに見える
ところが見えないところで無味無臭かしているところは良い
と思う。
人生の哲学的心情を吐露している辺りもどれも納得いく言葉
の羅列で、まるで自分は野木さんの脚本かと思った。
意外と大人組はしっかりとして本質的には分かって居ても
絡まってしまうということは人生にあることだ。
順子の芯の強さというのは過去、美和との関係にも現れて
いるし、彼女と同じような境遇に有る現在進行形の若者の
ピンクの髪の毛した子が理不尽な言葉をかけられる所で
防波堤となるところは、如何にも順子が生徒の気持ちを掴んで
いくところ。彼女の良さには彼女と同じ挫折や言葉の虐待
を味わって来た人にしか分からないのかも知れない。
ただこのドラマに於いて恋愛要素は前提として障壁が高い。
というのも深田さんと絡み合うであろう人物はどれも癖が
有り過ぎるのだ。従兄弟の雅志との関係なんてもの凄く
論外で、なんでこんな等親の近い相手を用いようと
したのかと言わざるを得ない。
そしてもう一人の相手は如何にも最近の年下・年齢差カップル
を意識するような高校生が相手だけど、恋愛になり関係を
持てば犯罪ですってことで、その時点で既に論外と化している。
残すところこの学校の教師である中村倫也くんが居るけど
これも少々物語をかき回しそうだけど本命になるには難しそう
だ。
人は付き合う相手によって人生が決まるとも言われるけれど
強ち間違いではない。どんな人と出会うかによって軌道は
修正されて行く事は珍しいことではない。
色んな人間がいるから世界はバランスが取れているのだ。
色んな無理した事情や状況をぶつけては成功に導く流れを演出。
「馬鹿とブスこそ東大に行け」の「ドラゴン桜」だったり
青年たちが屯している状況を見て一瞬、長瀬君の過去のドラマ
とか木更津のドラマを思い出す。他にもまぁ不良やオチこぼれ
的人物を更生していくようなドラマは幾つも有ったので
既視感が有るのは仕方が無いのだろう。
■出演者
春見順子 …… 深田恭子 (32歳、山王ゼミナール)
八雲雅志 …… 永山絢斗 (32歳、東大卒、帝都インター商事)
由利匡平 …… 横浜流星 (16歳、南高2年生、ピンク)
山下一真 …… 中村倫也 (32歳、南高元ヤン教師、順子の同級生)
春見正 …… 石丸謙二郎 (61歳、父、大手メーカー役員)
春見しのぶ …… 檀ふみ (60歳、母、エリート意識)
勅使河原勉 …… 髙橋洋 (35歳、山王ゼミナール”東大合格請負人”)
西大井司 …… 浜中文一 (27歳、雅志が勤める商社の後輩)
松岡美和 …… 安達祐実 (32歳、キャバクラ”美和”、オーナー)
ゴリさん …… 皆川猿時 (46歳、お好み焼き屋”ハングリージャングル”)
江藤美香 …… 吉川愛 (17歳、浅倉女子高2年)
今井桃 …… 加藤小夏 (17歳、浅倉女子高2年)
田島さくら …… 黒崎レイナ (17歳、浅倉女子高2年)
梅岡道真 …… 生瀬勝久 (60歳、山王ゼミナール・塾長)
由利菖次郎 …… 鶴見辰吾 (54歳、文科省局長)
もんちゃん …… 真凜 (キャバクラ)
エンドー …… 永田崇人 (17歳、南高2年)
カブ …… 櫻井圭祐 (17歳、南高2年)
ナラ …… 堀家一希 (17歳、南高2年)
木佐 …… 若林拓也 (17歳、南高2年)
泉譲 …… 赤松新 (山王ゼミナール)
今井桃 …… 加藤小夏 (17歳、浅倉女子高2年)
上野幹太 …… 岡田優 (山王ゼミナール、メガネ)
岡島さくら …… 黒崎レイナ (17歳、浅倉女子高2年)
安田 …… 川島明 (東大出身、見合い相手)
高校時代の順子 …… 永田凜
小島 …… (ゼミの生徒)
塾の講師 …… 安田マユミ
塾の講師 …… 横山将大
松沢真祐美、平岡亮、水野智則
名村辰、松宮なつ、松田花