相棒17 第17話 倫敦からの刺客

相棒17
(2018年10月期・テレ朝・水曜21時枠)

脚本／徳永富彦 監督／橋本一

【ストーリー】

ロンドンで二人の男が語り合う。「あんな子供を見初める
とは・・あれは単なる試験です。結果は不合格。君とは
比べくもありません」「用件は?」「日本で殺して来ても
らいたい人物が居ます。ボクの兄弟というべきでしょう
か。」「またボクを利用するなんて・・」

特命係では角田と右京がチェスの対決をする中で、
右京が長年愛用してきたティーカップが割れていたこと
が分かる。

空港ではガイドの立入章がJack Moranを探して待ってい
た。ジャックがガイドを見つける中、立入はこれからの
予定を話すがジャックは長度で疲れたのでレストランの
予定はキャンセルしてホテルで休むという。

・事件現場
翌朝、警視庁の目の前で殺人事件が発生する。
被害者は佐野大輔(27歳)、派遣社員で死亡推定時刻は
昨夜22時から24時の間。死因は胸の大動脈を傷つけられた
ことによる出血性ショック死。伊丹は遺体を見て小指の
爪が剥がされていることに気づく。この手口は一昨日の
百人万智の殺しと同じだという。連続殺人か・・。
遺体の傍にはこいつが落ちていたとして小型のナイフを
見せる。益子は傷口も血液型も被害者と一致するもの。
右京が突然現れると、そのサイズならば買うときに身分証
も必要有りませんねと語る。
ナイフで大動脈を傷つける場合、肋骨の間をすり抜ける
必要が有るがその隙間にも軟骨で埋められているので
小さなナイフでそれを切るのは難しいという。相手は手慣
れていないと不可能だろうと。伊丹はその右京の発言に
反論するようにしてそんなプロの殺し屋ならば凶器を
現場に落として行きますかねと。しかし右京たちは敢えて
落として行った可能性があるという。場所柄多くの警察が
巡回していること。目的を果たした以上は下手に凶器を
持ち歩くよりも捨てていった方が安全だという。相手は
プロの殺し屋なのか?という伊丹にそこまで断定は出来ない
という右京。

実はこの事件は2件目だった。
1人目の被害者・江東辰之(38歳)は一昨日殺害されたこと。
彼には前科があり傷害致死などる累犯が有る。
今の所手口以外の共通点はないという芹沢。
無差別連続殺人事件だよと伊丹。

そんな中右京が奇っ怪な行動を見せる。
耳を澄まして辺りを見回す姿。伊丹たちは不思議そうに
眺める中、右京は携帯の振動音を察知していたのである。
木の枝に携帯電話が乗せられていた。
1月11日(金)の着信不在・・伊丹はどうもと言うと右京から
携帯を取り上げてこっちで調べると語る。

・特命係
携帯は被害者のものだったこと。
冠城は携帯を横取りされたと愚痴ると青木は、向こうは
捜査を横取りされたと思っていると語る。冠城はそんな
青木にこの前まで特命係だったのに何目線で語っている
のかというと「公平かつ客観という意味では神目線だ」
と語る。例の着信は間違い電話だったという。相手は
北海道の主婦で子供が間違えて押してしまったのではない
かということ。

■感想

先週の相棒の感想もアップしていなかったっけか。
俳優チェックはしてあるので後々時間が有るときにでも
感想書きますのでしばしお待ちを。先週、今週はちょっと
仕事の方が忙しかったもので・・。

今回のエピソードは・・・

相棒16-7「倫敦からの客人」に登場した伊武さん演じる
元捜査官の南井十から送られてきた「倫敦からの刺客」。

署名的行動を起こす殺人鬼という事で完全に海外ドラマ
の犯人像って感じだったかな。途中で前科者を殺害している
ことやダークウェブを利用しているということを聞いて

「まさか成宮寛貴が戻ってくる下地を作っているのか」

とさえ思わせた(笑)
更にそれを行っている犯人は元警察官ですよ。

更に冒頭でのイギリスでの日本人同士の会話シーン。
そして現場に現れた右京と冠城に対して一緒に登場した
ことに際して「一緒に住んでいるんですかね」と伊丹の
嫌み。
少々同性愛的セクシャリティをはらむものかにも思わせる。
誰に対するメッセージなんだ。

またこのシーズンの冒頭で取り上げられた
「司法取引」を意図した流れが有ったり、右京の殺人
事件のハウツーものの説明っぽさが際立つところも有った。

ダークウェブなどネタ的には古いような気もするが
他人の携帯を乗っ取りアリバイの偽装工作に関して
何とか難しいような事件にしようとして素人には難しく
していた。
しかしその反面DNAや連続殺人に於けるアリバイや
電話のトリックがそのロジックを組み立てる為の要素と
なり匿名性を特定出来る要素に格上げしてしまった感じ
もする。この辺は南井が語っていた「黒猫」の例えにも
通じるところが有ったね。

育てられない子を引き取っていた医者。
それを必要だとされる家族に渡していればまだしも、
国の補助金を不正に受け取っていただけで、100人以上
死なせていたことが判明。

しかしこのドラマで解決が難しいと思わせたのは、
誰もが感じていただろう「もしも犯人ニコラス・ペタス
だったなら誰がそれを逮捕するんだー」って事かも。
アメリカだと犯罪者もゴツければ刑事がゴイツ人が多い
けどね。
立入章が殺してくれたのは助かったのかも。池内万作の
方が簡単に捕まえやすそうだし。

排水の詰まりとアタッシュケースに変えていたことで
密売だと分かるところが凄いな。

■被害者

●江東辰之 (38歳)
・佐野が殺害された日の一昨日に殺害。
・前科(傷害致死)がある。
・建設業(新宿百人町にて)

●佐野大輔 (27歳) 派遣社員
・死亡推定時刻は昨夜午後22時から午前24時
・死因は胸の大動脈を傷つけられた事による出血性ショック死
・遺体の傍に刃渡り5cmのナイフ。
・千葉県立田上東工業高校
・5年前まで志本建設の正社員
・新入りイジメで人を殺している。

●窪田宗 (70歳) 私立高校非常勤講師 1948年生まれ
・西荻在住、元教師
・死亡推定時刻、昨夜20時時から22時
・前科はない
・子供を作らなかった。妻は不満。
・父親(大学教授/窪田欣二)が刑務所に服役していた。
(1965年9月15日・横浜市中区北黄金長の風俗店/強盗殺人)
・スフ毛布
・義母は西東京の老人ホーム
・実家の電話に偽装電話

1952年11月28日(金)
「鏡見産院もらい子殺人事件」

●ジャック・モラン
・3人分の爪
・青酸化合物による急性中毒死
・犯罪をやらせて自殺?
・アイリッシュゴーグミュール

■出演者

杉下右京 …… 水谷豊 (警視庁・特命係)
冠城亘 …… 反町隆史 (4代目相棒、総務部広報課->特命係)
月本幸子 …… 鈴木杏樹 (2代目”花の里”)

伊丹憲一 …… 川原和久 (警視庁刑事部捜査第一課員)
芹沢慶二 …… 山中崇史 (捜査一課。伊丹の後輩)
角田六郎 …… 山西惇 (組織犯罪対策五課)
小松真琴 …… 久保田龍吉 (組織犯罪対策部)
内村完爾 …… 片桐竜次 (警視長・刑事部長)
中園照生 …… 小野了 (警視正・参事官)
青木年男 …… 浅利陽介 (特命係・サイバーセキュリティー)
益子桑栄 …… 田中隆三 (鑑識)

南井十 …… 伊武雅刀 (元イギリス時代の捜査官、悟吾?)
立入章 …… 池内万作 (富裕層向けツアーコンシェルジュ”TAJ”)
ジャック・モラン …… ニコラス・ペタス (イギリス人観光客、運び屋)
西田真人 …… 深澤嵐 (逮捕された犯罪者、連行時)
窪田仁美 …… 小宮久美子 (窪田の妻、子供が欲しく離婚も考えた)
窪田宗 …… 岩田臣充 (70歳、元教師・第三の殺人被害者)
小林 …… 橋本亜紀 (派遣会社事務員、メガネ)
平田 …… 中村哲也 (“志本建設”社員)
てるいゆきこ …… 岡部恭子 (介護施設職員)
ホテルのフロント係 …… ミョンジュ (グランコンシャス)
和田 …… 田村義晃 (パイプ当番株式会社社員)
窪田三重 …… 池田美穂子 (老人ホーム)
佐野大輔 …… 田中瑛祐 (27歳、派遣社員・第二の殺人被害者)
…… 宮崎重信 (新入りいじめで自殺した志本建設の社員)
窪田欣二 …… (宗の父、強盗殺人犯/1964年9月15日当時38歳)
前村かつよ …… (強盗殺人の被害者、風俗店)
鏡見雄吉 …… (38歳、鏡見産院・経営者)
鏡見郷子 …… (37歳、鏡見産院・産婆)
泉渓英男 …… (1952年当時55歳、重要参考人、伊吹第一葬儀社)
江東辰之 …… 白井雅士 (38歳、最初の被害者、傷害致死) *ノンクレジット