ラジエーションハウス～放射線科の診断レポート～
(2019年4月期・フジ・月曜21時枠)
原作 – 横幕智裕（原作）
モリタイシ（漫画）『ラジエーションハウス』
脚本 – 大北はるか
音楽 – 服部隆之
主題歌 – MAN WITH A MISSION「Remember Me」
プロデュース – 中野利幸
演出 – 鈴木雅之、金井紘、野田悠介、関野宗紀
https://www.fujitv.co.jp/radiationhouse/
http://grandjump.shueisha.co.jp/manga/radiation.html
第3話 仲間に迫る、乳がんの危機!?
【ストーリー】
「1つのカップラーメン。3分で1食分のカロリーが得られる。
医者が患者1人辺りにかけられる診察時間もまた3分と言わ
れる」
杏は放射線科医のことを知ってもらう為に説明会を行い
それを影から密かに覗く五十嵐。その姿を格好良いと
思うが会場はガラガラ。小野寺はあのお嬢さんはドヤ顔
でいつも話ている・・治療方針を決める放射線科医で
病院の花形であると。軒下は病院の花形は外科医だとし
大門美智子は「絶対に失敗しない」と語る。悠木はウチは
人手不足なのに・・と技師としての悩みを吐露する。
そんな中、一人カップラーメンを食べるたまき。
偏食は肌の敵ですよと威能は語る。
葉山今日子が乳がん検査/マンモグラフィーの為に学校に
やってくる。母43歳の時乳がん、祖母は51歳の時に卵巣
ガンと診断されている。
裕乃はたまきの指導の元、葉山の検査をする。乳房の押し
広げ方が甘いと正常な乳腺に隠れて乳がんの腫瘤などが
写らない恐れが有るとして患者に説明する。
杏は辻村と会話する。
放射線科医は直接患者を治す訳では無いので伝わりづらい
のだろうとのこと。
裕乃は葉山が指輪をしている事に気がつく。結婚する前に
ブライダルチェックに来たものだと思い色々と声をかける。
相手は会社の後輩なんですという彼女。そんなやりとりを
聴いてたまきは裕乃に変わって撮影する。
杏は葉山の画像診断をする。
鏑木に画像を見て乳腺密度が濃いデンスブレイトだという。
これでは乳腺に覆われていて見えないこと。鏑木はデンス
ブレストは染みやそばかすと同じで身体的盗聴だとし
病気が見つかった訳では無い以上は「異常なし」と書く
しかないと語る。
■感想
感想書くのを忘れていました。思い出しながらの感想なので
間違えていたら済みません。
1話から何処か影を持っていたたまきさんだったけど、
今回それが分かるというシナリオだった。
カップラーメンばかり食べていて医者の不養生と言われて
もおかしくはない彼女。どうもカップラーメンネタが
頭の中で山Pの菜々緒さんネタと連動していて間違う所が
あるな。
3分で出来ること・・この下りで始まる。
フジテレビのドラマは同様の演出で時間とか金の概念
を様々な価値観や角度から見つめ直すべきことを示唆する
のが好きだよね。
例えばあるドラマでは「ここに100円がある」みたいな
感じのナレーションで人によってはその金で何が出来る
のかみたいなことを考えさせる。
患者と医者の距離の取り方が今回の葛藤点の一つ。
一人の患者を特別視することは出来ないという主張も一つ。
そして医学は日進月歩で進んでいるのに医者自身の態度
は旧態依然で過信した状況であること。
当たり前だと思って信じて疑わない。問題を広げれば
自分の仕事は大変な手間暇がかかってしまう。
ただ難しいのは、このドラマは技師の物語であって
医者ではないところで、如何に医者が無能で影の存在で
ある彼らの価値が大きいのかを示すのにはちょうど良い
シナリオだった。
今回は女性特有の乳がんを取り上げた。
仕事ということに託けて自分達の役割以上のことには
無関心の世の中になってしまった現代の打算的な人の
価値観を示した流れでよく出来ている。
デンスブレストという高濃度の乳腺に覆われていて
マンモグラフィーでは見る事が出来ない状態が有るとされ
その状態は日本人女性の半数がその状態であること。
告知くらいはしても良いのではないかという気がするし、
デンスブレストもレベルで分けて語れば良いんじゃないのか
な。
ただのデンスブレストならばともかく今回の患者は結婚を
控え家系的ガンのリスクが高い患者だったこともある。
その部分が何処まで患者のプライバシーに当たるのか。
一件はガンでたまきさんは良性のものだった。
仲間のお節介によって早期の発見に繋がったり胸につか
えていた心配の種が取り除けるのだから良かったパターン
だね。
ただ少々強引な感じにも思える。もの凄い奥の奥にある
ような病巣を見つける流れの中でまるで既存のシステムを
リアルタイムでプログラミングし直しているようなところが
あるんだよなぁ。
■出演者
甘春総合病院
五十嵐唯織 …… 窪田正孝 (放射線技師)
甘春杏 …… 本田翼 (前院長の娘、放射線科医)
広瀬裕乃 …… 広瀬アリス (新人放射線技師)
軒下五郎 …… 浜野謙太 (放射線技師)
威能圭 …… 丸山智己 (放射線技師)
悠木倫 …… 矢野聖人 (放射線技師)
黒羽たまき …… 山口紗弥加 (放射線技師)
小野寺俊夫 …… 遠藤憲一 (放射線技師長)
辻村駿太郎 …… 鈴木伸之 (整形外科医)
鏑木安富 …… 浅野和之 (診療部長兼放射線科長)
大森渚 …… 和久井映見 (甘春総合病院長)
南里美 …… 浅見姫香 (看護師)
葉山今日子 …… 内山理名 (36歳、出版社ライター、乳がん検査に来る)
平田公太 …… 松下洸平 (29歳、出版社、今日子の恋人、彼女とは7歳下)
谷山 …… 小松和重 (放射線科医)
看護師 …… 市原茉莉
検査に来たアイドル …… 葉加瀬マイ (シリコン)
丸山真由子