ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート~
(2019年4月期・フジ・月曜21時枠)
原作 – 横幕智裕(原作)
モリタイシ(漫画)『ラジエーションハウス』
脚本 – 大北はるか
音楽 – 服部隆之
主題歌 – MAN WITH A MISSION「Remember Me」
プロデュース – 中野利幸
演出 – 鈴木雅之、金井紘、野田悠介、関野宗紀
https://www.fujitv.co.jp/radiationhouse/
http://grandjump.shueisha.co.jp/manga/radiation.html
第6話 運命の緊急手術!!この命を守れ
【ストーリー】
「1本の道がある・・1本なら迷うことは無いが・・その為
信頼出来る誰かの背中を追いかける」
杏の元に母からメール。
「父さんを別の病院につれて行く」とのこと。
放射線技師たちは朝の出勤。
杏先生の父ってどんな人なのかと広瀬の唐突な質問。
看護師が話しているのを聞いてしまったとし急に体調を
クズされて引退されたということ。
彼を知るものたちは誰も悪くいう人は居なかった。
謙虚で病院中のスタッフみんなに慕われていたこと。
しかし杏が突然現れると悠木に対してデイクにガラクタが
多いとして整理をするよう告げ、軒下は前髪が長いと
注意される。
プライドが高くて同じクラスに居たら口を利かないタイプ
だというたまき。年齢が地が過ぎるだろうと突っ込んだ
小野寺は足を踏まれる。
病院の娘として産まれた時から人生の勝ち組だとし、
どうせ俺たちとは違う世界の人だと語る。
鏑木は五十嵐の行動が気に入らず、彼は技師で有って
医者ではないことを渚に訴える。それにも関わらず読影
するのは【医師法17条】に抵触すること。技師としての
所見を述べているに過ぎないのではないかとするが、
役割は責任の面からも不可侵的なものであることを告げる。
■感想
今回はなかなか面白かった。
ただ日本のドラマの欠点とも言えるのは、シナリオの話の
ネタ振りを短期で回収しようとする為にあまりに唐突な
流れを作って、全てがその道筋に沿って流れて行くので
「あまりに都合の良いシナリオ」
に見える。
テーマとしては分かり易いのは利点だけどね。
一度IVR(画像下治療)と関連してカテーテルのネタが出る
と、その流れを一気に片付けようとしてみんながやり始め
た途端にそれに都合よく腕試しするのに便利な患者が現れ
る。ある意味はデッドフラッグっぽさが有って怖いん
ですが、最後は結果として表れるので満足させるような
安っぽさに繋がってしまう。
しかしその単品のシナリオとは別にある、メインの幾つか
の流れの方がよく出来ているので面白くは出来ている。
人生が「一本の道」に例えられ、その道には色んな誘惑
なり苦難の流れが用意される。彼女は既に用意された道
を歩んでいるとして「勝ち組」だと言われるが、現実的には
重圧を背負った辛いものだった。
医者のことを馬鹿にしていた技師たち。技師たちのことを
馬鹿にしている医師たちが少しずつ歩み寄るという流れを
形勢していく。実際には互いに利点もあれば欠点もある。
技師たちはその場の院内だけの問題を抱えるだけだが
医師の場合は患者の命そのものに責任を持つ立場であること。
もちろんその「一本の道」は人生でも有りそして人の命とも
言える血管の流れにも通じており、それを引っかけるよう
なシナリオの展開の仕方はよく出来ている。
一人では出来ないものでもみんなで力を合わせれば・・って
ことで。でも専門性の高い所でもあるので、それらの分野
に技師も加わると放射線科医と技師の役割というのが
思いの外分かりづらい。
そしてもう一つの流れでも有る五十嵐に提起された問題。
「医者は患者の命を何より優先する。」
中途半端な立場にいる五十嵐の場合、院長から指摘を受けて
いたが
「本当に治療の必要な患者が現れた時に何もせずに居られる
のか」
この辺が今後シナリオにどう影響するのか。
しかしやっぱり上述したように役割を分割するのは良いが
彼は撮影している所は見た事が無いし、寧ろ放射線科医と
同じ事しかしていない。やはり中途半端か。
■出演者
甘春総合病院
五十嵐唯織 …… 窪田正孝 (放射線技師)
甘春杏 …… 本田翼 (前院長の娘、放射線科医)
広瀬裕乃 …… 広瀬アリス (新人放射線技師)
軒下五郎 …… 浜野謙太 (放射線技師)
威能圭 …… 丸山智己 (放射線技師)
悠木倫 …… 矢野聖人 (放射線技師)
黒羽たまき …… 山口紗弥加 (放射線技師)
小野寺俊夫 …… 遠藤憲一 (放射線技師長)
辻村駿太郎 …… 鈴木伸之 (整形外科医)
鏑木安富 …… 浅野和之 (診療部長兼放射線科長)
大森渚 …… 和久井映見 (甘春総合病院長)
南里美 …… 浅見姫香 (看護師)
甘春正一 …… 佐戸井けん太 (父)
樫木香月 …… 伊藤ゆみ (横浜臨港病院)
田中 …… 伊藤正之 (篠原の担当医)
後藤莉奈 …… 安藤聖 (沙里の母)
篠原正夫 …… 足立学 (大腸癌、社長)
後藤沙里 …… 中島琴音 (7歳、ブランコから手を放す)
ドナルド・E・ピレス