特捜9 シーズン2
(2019年4月期・テレ朝・水曜21時枠)
脚本:徳永富彦(1)、岡崎由紀子(2)(4)、林誠人(3)(7)
真部千晶(5)、瀧川晃代(6)、下亜友美(8)、稲葉一広(9)
監督:鈴木浩介(1)(6)、新村良二(2)(3)、田村孝蔵(4)
豊島圭介(5)、田村直己(7)(8)、細川光信(9)
ゼネラルプロデューサー:大川武宏
プロデューサー:神田エミイ亜希子、金丸哲也、森田大児
主題歌:V6「ある日願いが叶ったんだ」
音楽:吉川清之
https://www.tv-asahi.co.jp/tokusou9_02/
https://www.toei.co.jp/tv/tokusou9_02/index.html
第9話 浅草大捜査線
(aka.浅草大捜査!! 500万拾った夜…下町落語殺人!?
鯛焼きと恩人の願い)
【ストーリー】
・定例報告会
直樹は特捜班が解決した案件(タワーマンション殺人事件
で新宿の不動産会社社長殺人事件及びフューチャー・
オブAI社長殺人事件で3件)に於いて逮捕送検したことを
報告。三原はご苦労だったと労う。更に警察庁より
【龍丸会】の新たな資金源対策依頼が来たとして「暴対法」
によって現在資金難に陥っているという情報が配布される。
・浅草・木馬亭
垣内妙子は青柳と落語を聞くため待ち合わせしていた。
少し遅れてやってくる中、青柳は中に入ろうとすると
突然かつて逮捕した塩田徹の姿を目にしたような気がした
為に、妙子には先に入っていてくれと告げると辺りを探し
回る。
今日の落語の演目は春楽亭柳三の「芝浜」。
妙子は後ろに座っていた中沢幸平にたい焼きをプレゼント
する。そして待ち合わせしていることを聞くと青柳の分
までたい焼きをくれる。
一方青柳はアーケード街を通り住宅地/アパート・メゾン
花川戸付近まで足を運ぶが男の姿は見あたらなかった。
妙子は落語を聞いていると突然先ほどたい焼きをくれた
中沢が苦しみ出して倒れる。そこに青柳がやってくる。
・聞き込み
特捜班は客から聞き込みを開始する。しかし大抵の客は
落語に夢中で被害者のことを見て居ない。しかし被害者は
常連客でいつもたい焼きを食べながら落語を聞いていた
ので「たい焼きのご隠居」と呼ばれていたという。
・龍丸会・浅草支部
青柳は上のヤツと話がしたいとして入口に立っている二人
の若い構成員と会話する。今にも乱闘が始まりそうになる
が矢沢がやってきてそれを止める。何で一人で龍丸会に
来たのかと問う。木馬亭の前で塩田を見かけたとのこと。
青柳は悪いが一人でやらせてくれとおでんやの屋台で
食事をしながら語る。矢沢はただし直樹には報告はすると
語る。
■感想
年に一度出演する特捜班のそれぞれの家族を巻き込んだ
形のエピソード。彼らの消息・現状を知るためにもこう
いう形の登場はファンには嬉しいのだけど、もう少し
色んな形で登場させてもらえないだろうか。
今回は妙子さんが登場。
設定はまだこのドラマの前身の「警視庁捜査一課9係」の
頃の忘れ形見という感じ。新藤に説明しつつ、新しく
見る人にもその関係性を説明した。
組織に薬物中毒されていた頃の妙子さんを知る人物。
なんと警視庁捜査一課9係のシーズン1の9話に出て来た
塩田徹を再活用する辺りは如何にもテレビ朝日のドラマ
っぽい。
ドラマ自体も落語の小噺が出てくるとどうしても、
「その小噺になぞってドラマが展開していく」
という先入観はぬぐえず「芝浜」を知って居る人ならば
そういう展開なのだろうことは想像していたに違いない。
前にも書いたが特捜班といえどもどうも武闘派が少ない
ので暴力団関係者と闘いになると少々心細いよな。
捜査二課とか浅草南署との連携があったけど、角田さん
率いる「相棒」の組対5課のようなものが登場しないから
ね。
最初の被害者である中沢という人物が生前どんな性格をし
ていたのか。その人物像に迫ると、やはり下町育ちな感じ
はするし昔気質の男という感じがして老後にも楽しい
人生を満喫しており、それでいて自分よりも未来ある人物
に色々と苦言を呈したり助けの手をさしのべている。。
彼が助けた二つの人物/家族はある意味では、金という
欲によって二人共縛られていた。
ギャンブルによって破滅している落語家。
親の家を継いで鯛焼き屋を経営している男性。
どちらも金が目の前にあり、それを知った時の行動は
似ている。ただ決定的な違いは何処まで落ちているのか
その現状の差があるだけ。
自らのエゴによって恩師と言っても過言ではない人物を
殺してしまうことに正直セカンドチャンスを与える価値
があるのか分からない。
「心が無い。いつまで経ってもオヤジの味に叶わない」
(これは犯人ではない鯛焼き屋の杉田に言ったセリフだが)
人は変わってしまうけど塩田が最後に青柳に対して今でも
妙子と付き合っているのかと問う流れを見て、変わらない
ものが有っても良いなと思わせるつくりも良いね。
薬物中毒になってしまった人っていうのは一番復帰が難し
いハズだから・・
それにしても妙子さん、たい焼き食べなくて良かった。
■出演者
警視庁捜査一課特別捜査班
浅輪直樹 …… 井ノ原快彦 (特捜9・主任、元渋谷中央署刑事
課主任)
小宮山志保 …… 羽田美智子 (特捜9、元二子玉川署生活安全
課係長)
青柳靖 …… 吹越満 (特捜9、元警視庁資材課)
矢沢英明 …… 田口浩正 (特捜9、杉並南署総務課主任)
村瀬健吾 …… 津田寛治 (特捜9、元東中野署刑事課係長)
早瀬川真澄 …… 原沙知絵 (監察医)
新藤亮 …… 山田裕貴 (特捜9、元新宿中央署)
宗方朔太郎 …… 寺尾聰 (特捜9・班長、元警視庁人事課)
浅輪倫子 …… 中越典子 (パティシエ、直樹の彼女)
神田川宗次朗 …… 里見浩太朗 (警視総監)
佐久間朗 …… 宮近海斗 (鑑識)
広岡巧 …… 新貝文規 (監察医)
監察医 …… 鳥塚千恵 (監察医)
三原達朗 …… 飯田基祐 (刑事部長)
中沢幸平 …… 勝部演之 (70歳、”メゾン花井戸”経営者)
春楽亭柳三(田村洋介) …… 笠兼三 (落語家)
杉田健次郎 …… 松浦慎一郎 (たい焼き”すぎた”店主)
杉田咲子 …… 真下玲奈 (健次郎の妻)
田島和之 …… 宮崎吐夢 (警視庁捜査2課)
塩田徹 …… 大鷹明良 (“龍丸会”構成員)
佐々木実 …… 黒木真二 (警視庁捜査2課)
末永良一 …… 遠藤雄弥 (32歳、IT企業「シリビア」代表)
片山芳次 …… 金井俊太郎 (29歳、IT企業「シリビア」代表)
石井彰 …… 大隈厚志 (24歳、”龍丸会”構成員、人事担当)
三田琢磨 …… ちゃんこ (30歳、”龍丸会”構成員、タクちゃん)
毒島康介 …… (43歳、”龍丸会”構成員・副社長)
峰島真也 …… 福井博章 (刑事)
“龍丸会”構成員 …… 原布助
木馬亭 …… 稲葉一広
マユミ …… 住松侑佳 (塩田を知るキャバ嬢)