特捜9 シーズン2 第8話 食べさせる女の殺意

特捜9 シーズン2
(2019年4月期・テレ朝・水曜21時枠)

第8話 食べさせる女の殺意
(aka.優良企業殺人 目撃者は介護ロボット 隠し味捜査!? 容疑者は6人の女)

【ストーリー】

志保は直樹が会議から戻ってきたことを受けて今回は何を
言われたのか尋ねる。すると捜査にAIを導入していきたい
から協力してくれということだという。村瀬はAI(人工知能)
について語る。刑事部長は恐らく捜査データの解析にその
AIが活用して刑事捜査の省力化を考えて居るのだろうと。
それがあれば私たちは要らなくなるのか?青柳は村瀬は要ら
なくなるなといつものツッコミ。しかし実用には何年も
先でしょうとし人とは交われないという。

そんな中、田嶋康太(53歳)社長のことが記事に掲載されて
いた。新藤はとてもAIについて有名な方であることを語る。
「人工知能で社会貢献」というコンセプトを持つ事業を
行っていること。宗方は見るからに新世代のカリスマ経営者
だという。会社は”フューチャー・オブAI”という会社だっ
た。

・FAI
田嶋社長は社内にあるプールで亡くなって発見される。
朗によると今朝清掃員が発見したこと。検視の見立ては
水泳中の心臓発作にわる溺死。会社の広報・北村萌香(34歳)
は仕事が終わるとCEOは毎日ここでトレーニングをして
いたと語り詳しくは秘書の和田ひとみ(30歳)が把握して
いるハズだという。防犯カメラ映像を見せて欲しいと頼む。

・秘書室
和田ひとみから話を聞く。
昨日の社長の予定を尋ねる直樹。午前中に病院に行き
昼に戻って社内会議をした後に社長がオーナーをしている
クッキングスクールに寄っている。プールは大体毎日忙しく
ても22時から23時には泳いでいること。健康管理はしっか
りしていた。「この業界の未来は俺が作る」と行っていた
のだという。

・FAI研究所・商品開発部
早乙女凛(35歳)・制作所長に話を聞く。
出退勤記録について昨晩は24時過ぎまで会社に居ましたね
と問う。夜の22時前後は何をしていたのか。社長には遭っ
ていないという彼女。田嶋は凄い人で私チームリーダー・
破格開発とその修理・改善を任されているという。

・科捜研
真澄によると体内から毒物は検出されず外傷もないという。
水泳中に心臓発作で溺死したこと。村瀬は事故ということ
になるのかというと、一つ気になるのは血液検査をしたら
被害者は甲殻アレルギーを持っていること。植物依存症
運動誘発アナフィラキシーショックだとも考えられるという。

■感想

SONYがAIBOを発売してからちょうど20年が経過し、ロボット
や人型の人工知能が介護や一人暮らしの人の生活上の支援
だけでなく精神を保つ為の有用性というものを模索している
今日。
犬とか猫などのペッドだとどうしても病気を持ち込んで
しまったり衛生面では介護の現場では難しい部分があるの
だけどロボットならばそれらのリスクは限りなく低い。

今回のエピソードはこのドラマに於けるテーマ性を象徴
するかのように”パートナー”に引っかけているような
エピソードで有る。
そもそものこのAIのヒバリくんはそういったパートナー的
役割を持つモノであり理念としては決して悪くない。

ドラマを見るとあらゆる関係者に嫌疑を引っかけて意外性
を打ち立てようとする流れを演出する為か、最後まで犯人
が分かりそうで分からないというつくりだった。
それは悪くは無いものの、少々回りくどさが有ったことは
否定出来ない。

人間は究極のAIなハズなのに、その人間が一番暴走して
しまっているという何とも悲しい話だ。人間の
持つ欲望が色んな面でその人自身を構成している。
経営者の理念の邪念さから始まり粉飾決算をしている
共同経営者の女性。愛人になっている人も居れば元彼との
関係に繋がりを持ってぶら下がっているものも居る。

そもそもAIがこれだけ普及している現在に於いてそんな
単純なヒューマンエラー的なものを見逃すだろうか。
救急車を呼ぶ機能については便利なものか有るのだろうが
そう簡単に反応していれば当然こうなる。
既に販売されたものであるなら全国で無駄な119を呼ぶ
輩が増えて問題になっているハズだし・・

AIが極まるとそんな人間の嫌な部分まで真似て行きそうで
怖い所。

最終的にはドラマでは如何に犯罪性や人間性を隠すのかと
いうのがポイントとなった。AIのミス的事実を隠蔽する
為の行動。殺害のポイントとなるアレルギー体質の男へ
その臭いを誤魔化す為のハーブの存在。最終的にはパワハラ
を受けて居たという秘書が犯行に及んだものだったが、
ありとあらゆる現在社会の問題点を盛り込んだが為に
欲張りな内容となった。

■出演者

警視庁捜査一課特別捜査班

浅輪直樹 …… 井ノ原快彦 (特捜9・主任、元渋谷中央署刑事課主任)
小宮山志保 …… 羽田美智子 (特捜9、元二子玉川署生活安全課係長)
青柳靖 …… 吹越満 (特捜9、元警視庁資材課)
矢沢英明 …… 田口浩正 (特捜9、杉並南署総務課主任)
村瀬健吾 …… 津田寛治 (特捜9、元東中野署刑事課係長)
早瀬川真澄 …… 原沙知絵 (監察医)
新藤亮 …… 山田裕貴 (特捜9、元新宿中央署)
宗方朔太郎 …… 寺尾聰 (特捜9・班長、元警視庁人事課)
浅輪倫子 …… 中越典子 (パティシエ、直樹の彼女)
神田川宗次朗 …… 里見浩太朗 (警視総監)
佐久間朗 …… 宮近海斗 (鑑識)
広岡巧 …… 新貝文規 (監察医)
監察医 …… 鳥塚千恵 (監察医)

三原達朗 …… 飯田基祐 (刑事部長)

早乙女凛 …… 新山千春（35歳、”フューチャーオブAI”(FAI)商品開発部・製作所長）
和田ひとみ …… 大後寿々花 (30歳、康太の秘書)
田嶋康太 …… 大浦龍宇一(53歳、(FAI)CEO・三原の大学時代の友人)
梶田亜美 …… 伊勢志摩 (52歳、(FAI)専務取締役)
江守美佐 …… 久世星佳 (康太の元妻・江守クッキングスクール講師)
北村萌香 …… 小橋めぐみ (34歳、(FAI)広報部 社員)
曽我景子 …… 大浦千佳 (尾広総合病院・看護師)
磯崎健一 …… 平山繁史 (尾広総合病院・医者)
小池美保 …… 梶原みなみ (尾広総合病院・看護師)
曽我八重子 …… 福井裕子 (景子の祖母)
國本鐘建 …… 小ばやし割烹料理店

加藤大祐、藤公太