相棒18 第8話 檻の中～陰謀

相棒18
(2019年10月期・テレ朝・水曜21時枠)

第8話 檻の中～陰謀

【ストーリー】

鴨居法律事務所に金を持った高瀬佳奈恵(45歳)は鴨居辰彦
の元を訪れる。時間が無いのですぐに向かおうというと
アタッシュケースに入れて車で向かう。この金は東修大学
の教授・皆藤武雄(65歳)が横領罪で捕まりその保釈金のハズ
だった。しかし車で走行していると目の前に人が倒れている。
二人は車の外に出て様子を見に行くと、高瀬は倒れていた
男によってテーザー銃で撃たれ、弁護士の鴨居は二人組
のマスクの男にアタッシュケースを奪われてしまう。

・特命係
掃除している右京と冠城。角田はコーヒーを飲みに来るが
冠城はキーボードの汚れを気にしたが最後。部屋中を掃除
し始める。右京曰く「彼は神経質な所が有る」。
そんな冠城は右京に「水を替えてきて下さい」という。
角田は冠城に警部をアゴで使うなんて凄いなと語る。

そんな冠城の元に桝本修一(44歳)から電話が鳴る。
地元の幼なじみがガキの頃悪さをして先生に怒られたという。
逢うのは十何年ぶりだという。

・喫茶店
桝本は冠城がやってくると久しぶりに会話する。
冠城が法務省のエリートだったのに刑事になっていることに
驚く。コッチの方が面白そうだったからなという冠城。
お前に聞きたいことがあったという。
皆藤武雄(65歳)教授のことで・・。東修大で研究費の横領
が有り保釈金は3千万だった。3億円もね横領していたので
仕方が無いが、保釈が今日なのに出てこないという。東京
拘置所前で張り込みしていたが・・何で出てこないか。
法務省のお前に聞けば何か分かるかと思ったという。
審査に時間がかかっているのではないか?という冠城に
それが知りたいという。何でそんなに気にしているのかと
問うと、最近は良い記事がかけず新聞社を辞めて「週刊
真相」に移ったのにこのままでは不味いのだという。
冠城は桝本の指に結婚指輪があるのを見て、結婚すると
人は変わるなという。妻の美佳は昨年事故だったという。
冠城は電話して東京拘置所の件を尋ねる。

・捜査一課
内村と中園は伊丹と芹沢を呼び出す。
保釈金が盗まれたとし看過できないことだという。保釈制度
への挑戦であり法務省でも騒ぎになっていること。この際
法務省に恩を売れと語る。

伊丹たちは高瀬と鴨居に遭う為病院へ。
まだ意識は戻っていないが命に別状はなし。襲った三人組
はテーザー銃を所持。男の人相を尋ねるが、高瀬は一瞬の
出来事だったので覚えていないという。他に何か気づかな
かったかと問うと、鴨居の事務所を出る時に非通知の電話が
なったという。犯人が現状を確かめる為に電話したのか・・
何故保釈金を現金にしたのか?危険は予測出来たはずでは
ないかという芹沢。一刻も早く外に出たいと言っていたので
それなら直接納めるのが一番早いと鴨居が言ったのだという。

そこに右京と冠城も合流する。
以前右京は捜査二課時代にあなたにお目にしたことがある
という。20年前当時東修大では学長の研究費横領が発覚し
告発したのが皆藤だったという。あの時「裏切り者」と
学長は話していた。皆藤の「遠隔操作技術」は手術支援
ロボットや災害対策ドローンなど多くの人の役に立っている
が当時はなかなか結果が出ず学長によって研究が打ち切り
になりそうだった。そうなる前に告発した。当時の皆藤は
「私は自分の研究が何よりも大事」と凄まじい執念を持って
いた。自らの研究費に手を付けたと聞いて気になっていたと
いう右京。横領についてはどういう経緯で発覚したのか?
と尋ねると、大学の事務局宛に匿名の文章が送られてきた
という。「先端工学部は研究費用を私的流用している」と。
そこで調べたら経理のデータが改ざんされていることが
分かったという。2019年頃からライフケアテクノロジーに
援助してもらっている研究費を虚偽報告した。額にして3億円
だったとのことだった。

■感想

滅茶苦茶オーソドックス過ぎて本当にこのまま終わるのかな
と思わせるほど、事件があまりに簡単すぎるものがあり、
こんなので良いのかなと思っていたところで、サルウィン
共和国絡みの内容が出て来て前振り感を発揮した。

最初に金を奪われた際に、既に高瀬が犯人と目配せして
いるような流れがあるからね。この人が内通者で、自分は
教授の研究を裏から手を回して高瀬が奪おうとしている
か他の大学や研究施設に売ってしまうのかと思った。

しかし20年前にも東修大は学長が研究費を横領していると
いうし、なんかこの大学が変だ。

ライフケアテクノロジーはサルウィン共和国に於いて何の
落ち度があるのだろうか?
遠隔操作のロボットが出て来たのでやはりドローンで爆破
させてしまったりしたのかな。あの要人殺しに使われたのが
教授が制作していた遠隔操作支援システムだったりするのか。

「威圧」「脅迫」がドラマのテーマにもなっていた。
誰が誰によって脅迫されているのかという繋がりが今後
重要となってくる。

冠城が右京さんに臆することなく「水を替えてきて下さい」
とか言って顎で使うシーンは笑えたし、伊丹たちと取引する
と言ってもの凄く上から目線で威圧感を振りまく。
その伊丹さんは内村たちに頭が上がらない。

経理データの改ざんに関しても「鏡が下を向いている」と
していることからもロボットのアポロに監視して研究室の
高瀬か他の人がそれを見ていたのだろうし・・・

笑えたのは冠城はロボットのアポロが床を歩いていた時に
思わずびっきりして右京さんの裏に隠れるんだよね。
なんか可愛いというか冠城らしさを面白く表現したなって
感じでした。

■出演者

杉下右京 …… 水谷豊 (警視庁・特命係)
冠城亘 …… 反町隆史 (4代目相棒、総務部広報課->特命係)

伊丹憲一 …… 川原和久 (警視庁刑事部捜査第一課員)
芹沢慶二 …… 山中崇史 (捜査一課。伊丹の後輩)
角田六郎 …… 山西惇 (組織犯罪対策五課)
小松真琴 …… 久保田龍吉 (組織犯罪対策部)
内村完爾 …… 片桐竜次 (警視長・刑事部長)
中園照生 …… 小野了 (警視正・参事官)
青木年男 …… 浅利陽介 (サイバーセキュリティー)
益子桑栄 …… 田中隆三 (警視庁鑑識課員)

皆藤武雄 …… 中村育二 (65歳、東修大学の教授)
桝本修一 …… 山崎樹範 (44歳、元相光書房出版・週刊真相の元記者)
高瀬佳奈恵 …… 中村優子 (45歳、東修大学の准教授)
三島幸彦 …… 奥田達士 (50歳、ライフケアテクノロジー・社長)
鴨居辰彦 …… 永野典勝 (53歳、鴨居法律事務所・弁護士)
金子 …… 久下恵美 (研究員)
岡田直己 …… 諫山幸治 (42歳、”皆藤武雄研究室”主任研究員)
佐久間美佳 …… 森田亜紀 (NGO、サルウィン共和国、2008年11月4日死去、桝本の恋人)
北沢聡 …… (NGO、サルウィン共和国、2008年11月4日死去)
島村洋子 …… (NGO、サルウィン共和国、2008年11月4日死去)
鈴木唯 …… 松川千紘 (元研究員、ストーカー(武田)により退学)
田中香帆 …… (スキャンダル・アナウンサー)
武田 …… 安藤彰則 (犯罪者)
井上輝男 …… (48歳、中野コンビニ強盗)
谷口雅也 …… 江原大介 (皆藤と拘置所で面会している)
清掃係 …… 松坂早苗 (ライフケアテクノロジーにて)
東修大学長 …… 辻つとむ (20年前の横領事件)
岩本一茂 …… 医者
ンガヴァパタランテ …… ミド (サルウィン共和国・法務大臣)
サルウィン共和国の難民キャンプ …… スベディ・アニンディタ

横井寛典、荒川泰次郎