相棒18 第13話 最近は地方の物価が高いよね。

相棒18
(2019年10月期・テレ朝・水曜21時枠)

監督:橋下一(1、2)(5)(6)(11)、権野元(3)(4)(8)(9)、
片山修(7)(10)、杉山泰一(13)
脚本:輿水泰弘(1、2)、神森万里江(3)(8)(9)(11)
児玉頼子(4)(5)(12)、斎藤陽子(7)、根本ノンジ(6)(10)
山崎太基(13)
エグゼクティブプロデューサー – 桑田潔
チーフプロデューサー – 佐藤凉一
プロデューサー – 高野渉、西平敦郎、土田真通
編集 – 只野信也
音楽 – 池頼広

https://www.tv-asahi.co.jp/aibou18/

第13話 神の声

【ストーリー】

・奥多摩警察署

特命の二人は遺留品の返却の為に奥多摩まで足を運ぶ。
元々そういう部署。「特命」と書いて「雑用」と読む
という冠城に右京も賛同する。折角来たので昼飯を
食べていきましょうという冠城に右京も乗り気。
この先に神木村が有りそこには猪肉を使った「ボタン鍋」
の店があるのだという。

・”ボタン鍋”、しぐれ屋

臨時休業で二人ともがっかり。しかし右京は一度この村に
来てみたかったという。この村は3年前ちょっとした騒ぎ
が有った
という。

そこに隣町に有るスーパーデイリアが移動スーパー
“きくばりくん”
に乗ってやってくる。店員の山下琴江
によるとこの町にはスーパーが無いのでお年寄りたち
には喜ばれるという。この町の駐在員・草野奏太がや
ってくると”いつもの”物を注文する。警察と言えば
あんパンと牛乳が基本だという。それを聞いた冠城たち
もそれに習う。
冠城はこの村でボタン鍋を食べに来たが店が休みだった
ことを告げると、三日間は山仕事が禁止で猪が捕れない
のだという。「山の神」が山に降りる際に人間が近づくと
怪我をしたり亡くなったりするという言い伝え
で、山に
入れるのは神主さんと世話役だけだという。近頃山岳信仰
も無くなっていること。でもこの村にはまだ健在のようだ
と右京は語る。すると突然おばあさんが来て
「確かに山には神が居る」のだという。
この前山菜採りに入ったらうなり声が聞こえた。それは
人でも獣でもない声で確かに神の声だという。

そんな中、駐在員・草野奏太の無線に連絡が入る。
なんと山で変死体が見つかったとのことだった。

・現場

なんとそこではロープで縛られて地面に固定されている
男性の遺体が見つかる。
捜査一課の伊丹たちもやってくると、地面に貼り付け
と語る。被害者は真柴恭平(62歳)、村の住人。死亡推定
時刻は今朝の8時から10時。目立った外傷はなく死因は
今のところ不明だと冠城は語る。真柴は以前村役場に
つとめていたこと。人望が厚い方だったと。

第一発見者は小島孝之(55歳)。
彼はこの近くの神社の世話役で境内の清掃に来た際に
見つけたという。この村には山の神の言い伝えが有る。
犯人はそれを知った上で犯行に及んだものだろうと推察
する。

■感想

以前にも有った様な導入部。
遺留品を返却に来た際に事件に遭遇し調査が始まるという
流れ。

オーソドックスだがこのパターンは一番入り込みやすい。

人間関係やその人となりの人間性などを会話の中から
探りだし、どういう過去を持つ人物なのかを探っていく。

しかし二人の曰く付きの人物があまりに怪しすぎる為
に逆説的にクリーンなイメージを持つようになってしまう
ところが有るのも事実だ。

この手の村はやはり外からの人を受け入れるのが難しく
また同じような行動を取らなければハブられてしまう
ところなのだろう。
今時「村八分」なんて・・とか「山の神」の伝承を
受け継いでいるような時の止まったような村で起きて
おり、新しいことをするとロクなことが起きない。

正直シチュエーション的には悪くは無かったが、殺人
トリックが懲りすぎていたので、かなりしらける。
水の無いところで溺死していたという流れは悪くは無い
けどドローンを使うという荒技とか、殺人の方法は
少々都合が良すぎた。

真相が発覚していく流れはブログを書いていたこと。
そしてドローンの物音の謎に、今回の犯罪者は殺人方法
の知識を持っている事。

面白い着眼点としては大量の品を購入した皆川良一の
物品が何処にいってしまったのかということだった。
そのおかげでまだ橋沼とか三ツ谷が生きているのでは
ないかと思わせる流れを演出したり、アリバイに於いて
皆川のことを縛り付けておくような取調室での留置が
ある。
また写真に写る木工細工のネックレスは、物に込められた
思いともいえる無念さを他人に伝える役割を果たした。
日本人は人が落としたものを猫ばばしないと言われるの
は物には持ち主の命が吹き込まれていると考えている人
が多いからではないのか。

先日にも言及したが推定無罪であるにも関わらず、日本人
の持つ固定観念と村人たちの心理的状況から、容疑者は
犯人という名の下で成立してしまうというのが悲しい
ところ。
これは新しい文化を決して寄せ付けようとはしないところ
に問題があるのだろうし、また交流の幅が狭いのでそう
なってしまうところがあるのだろう。

入山禁止時期に山に入ることによって亡くなるという
伝承は、結局本当のことになるというオチとなった。

母子の問題に於いては少々母親が養母に預けたとする
流れの背景がイマイチ説明不足で感情移入がしづらい。
そしてあれだけ良い子を村人が殺せるという辺りは、
元々ろくな人間が居ないことを示唆していて決して住み
たくない土地だなと思わせた。

もう少しドラマではローテクな手口でドラマを進行して
欲しかった。しかしこういうところからまた伝承・都市
伝説のようなものが生まれていくのだろうね。

■出演者

杉下右京 …… 水谷豊 (警視庁・特命係)
冠城亘 …… 反町隆史 (4代目相棒、総務部広報課->特命係)

伊丹憲一 …… 川原和久 (警視庁刑事部捜査第一課員)
芹沢慶二 …… 山中崇史 (捜査一課。伊丹の後輩)
角田六郎 …… 山西惇 (組織犯罪対策五課)
小松真琴 …… 久保田龍吉 (組織犯罪対策部)
内村完爾 …… 片桐竜次 (警視長・刑事部長)
中園照生 …… 小野了 (警視正・参事官)
青木年男 …… 浅利陽介 (サイバーセキュリティー)
益子桑栄 …… 田中隆三 (警視庁鑑識課員)
衣笠藤治 …… 杉本哲多 (警視庁副総監・警視監)
甲斐峯秋 …… 石坂浩二 (警察庁長官官房付)
土師太 …… 松嶋亮太 (サイバーセキュリティー)

山下琴絵 …… 松居直美 (移動スーパー「きくばりくん」店員)
美濃部達彦 …… 小宮健五 (美濃部林業社長)
草野奏太 …… 粕谷吉洋 (神木村駐在)
皆川良一 …… 比佐仁 (42歳、神木村の住民)
橋沼一誠 …… 庄大地 (30歳、木工職人・10か月前に失踪)
小島孝之 …… 原田文明 (55歳、神社の世話役)
三ツ谷乙羽 …… 川添野愛 (26歳、美濃部林業社員・10か月前に失踪)
真柴恭平 …… 鹿出しゅんのすけ (62歳、元神木村役場職員)

浜田道彦、佐藤智美、にしだまちこ、
高津康、志貫徹

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