ミステリと言う勿れ 第3話 遂にバスジャック解決編!犯人は誰だ!?哀しき復讐

ミステリと言う勿れ
(2022年1月期・フジテレビ・月曜9時枠)

原作:田村由美
プロデューサー:草ヶ谷大輔、熊谷理恵
脚本:相沢友子
演出:松山博昭(1)(2)(3)
音楽:Ken Arai
主題歌:King Gnu「カメレオン」

https://www.fujitv.co.jp/radiationhouse2/index.html

第3話 遂にバスジャック解決編!犯人は誰だ!?哀しき復讐

【ストーリー】

●警察捜査車両

久能が居ないことに気がついた刑事達は改めてその確認を
行う。
風呂光は大隣美術館に印象派展を見に行くと言っていたこと。
しかし乗るはずのバスにはいなかった。
慌てていたので偽装されたバスに気づかずに乗ったであろう
こと。そこで意図せず巻き込まれてしまった。
美術館にも到着せず、携帯にも繋がらない。
肝心のバスは「憩いの森公園」に行っている。
そこで久能は”池本にメッセージ”を書いていた。しかしその
メモもバスジャック犯によって見付かり破り捨てられたこと。
しかし風呂光がその破片を見つけていた。
そして久能と乗客たちを乗せたバスは犬堂愛珠の自宅に
連れ去られている。

一度整理しようとし、愛珠は連続生き埋め事件の一人目の
被害者なのに何故バスジャック犯が被害者の自宅に行くのか。
犯人は愛珠との関係者なのか。

●犬堂家邸宅

バスジャック犯によって連れてこられたものたちは部屋に
軟禁される。淡路は壁に飾られている若い女性の肖像画を
見て驚く。リラは窓が格子となっている為に逃げられない
事を悟。めぐみもパニックになり出られなければ死んで
しまうと語る。

そこにバスジャック犯たちがやってくる。
肖像画には我路の名が刻まれていたが、自分が我路である
と語る。実行犯だった乙矢とは兄弟であること。絵の彼女は
愛珠、3ヶ月前から行方不明で探偵を雇い、足取りを調べて
いたら最終のバスに乗っていたこと。運転手の話を聞くと
終点で降りたことが分かっているとし、ここにいるみんなも
一緒に乗っていたのだという。この中の誰かが殺したであろう
こと。それをハッキリさせる為に集めたという。運転手の
煙草森は全てを知って犯人達に協力していたことを語る。
あんなに若い女性が生き埋めなんて可哀想であり断れなかった
のだという。

我路はここで一つ話をしようとし、これまでに犯した最も
重い罪は何かを一人ずつ話してもらうと語る。

・熊田翔の場合

子供の頃に喧嘩して「お前なんか死んじゃえば良い」と言った
に本当に死んでしまったこと。

・奈良崎幸仁の場合

部下に自殺されたことがある。厳しくし過ぎたせいだと遺族
に言われたこと。死ぬ程辛いならその時言えば良い。
察してくれと言っても無理だとし、妻も同様に定年になった
途端に子供たちを連れて出て行った。「寂しくて辛かった」と。
男はハッキリ言われないと対処出来ないのだという。

・煙草森誠の場合

私も子供の頃に親が飼っていた小さい金魚に触れていたら
死んでしまい親が厳しいこともあって怒られるのが怖くて
隠したこと。一匹減ったことには気がつかなかったが、未だ
にそれを思い出すという。

そんな会話をしていると警察の特殊部隊がドアを破り室内
に入ってくる。

■感想

色々と会話を通してその矛盾点を修正したり、事実を知らしめた
りして説得力を持たせようとする展開ではあったが、連続
殺人事件に関しては謎の部分として残してあり、犬堂家もまた
逃走したまま終わってしまう。

説得力は有っても、どの流れも想定された範囲内で起きている
ことなので意外性・意表を突くという面では今回の単独の
バスジャック事件関係の中では特に気になるところはさほど
なかった。しかしその後にまだまだ続くようなので、殺した
と自供している運転手の男以上に説得力ある展開が用意されて
いるのかどうか。この事件を引っ張るのであれば久能と犬堂が
どういう形で今後絡んで来るのかとの方に期待が寄せられる。

個人的には最初から怪しいのは運転手だと思っていた。
生活習慣全てが見通せる訳ではないけど、バスの運転手は
怪しまれずに多くの情報を得ることが出来る立場だ。
習慣的な行動を取る客であるならば、何時に何処で降りたか
など容易に察することが出来る立場である。

しかし幾つかの不確定要素も存在し、その突発的な出来事が
意外と綻びとして見付かり事件解決へと導くと思って居た。
今回の久能のように彼女は常習的にバスを利用していた人物
では無く、その日はたまたま乗っていたこと。そしてそんな
人物が人以上に分析力に長けている点である。

また運転手の男が犯人ではないかと思わせる要素は告白で
分かるが、親からの厳しさ、重圧を持ちながら生活していて、
金魚を死なせたことがある。
動物の意図した死はその人そのものの人格への危険信号のよう
に扱われることがあるが、何よりも親は金魚が死んだことにも
気がついていない。本人は「隠す癖がある」との事で、
今回は久能にその癖を指摘され悟らせた。

気を引くための行為という面では久能は我路から指摘を受けて
いたが、彼の行動もまた誰かの気を引く行為であること。
いずれも幼少期の頃の経験・体験が元で才能なり異常な性格
を持ち始めてしまったりであれば、久能の過去にも気になる
ところが出てくる。

また意外なところでは犯人は我路ではないのかと少し思って
いた。日本のドラマではたまにあるのだけど、兄と妹のIQ
対決的な自殺に見せかけた殺人、殺人に見せかけた自殺という
駆け引きが存在するのではないかなと。

親からの愛情というのは一つのテーマとなっていそうだし、
その中にある暴力というのもまたこの作者はリサーチして
いるようにも思う。

兄と妹に向けられた愛情の差違。
それ故にわがままで乱暴で人を支配したがるはた迷惑な女で
あることを我路は口にしていた。
一度だけ死んでしまえと思ったことがあるとしていたが、
その一度我路の事をそこまで煮詰まらせた事象が何なのかも
気になる。後悔していること、許しを願う行為のことを
「エンジェルライト」と言う様だ。

・解答の一部

一人一人告白編として描かれた。
テーマは「人生で行った一番重い罪」だ。

・奈良崎幸仁は部下を酷使して自殺させてしまった。
しかし彼は上司や顧客への対応にはニーズに答えて対応して
いる。人の気持ちを察して行動が取れるということを指摘され
る。

・熊田翔は子供の頃に友達と喧嘩し、お前なんか死んでしまえ
と言ったら本当に死んでしまったという。自殺かどうかは
言わなかったけどその辺は気になる。

・煙草森誠は親が飼っていた金魚に触れて死なせてしまった
こと。

・淡路一平は万引き癖があり仕事を首になる性格。亡くなった
愛珠の財布もバッグから盗み出していた。

・柏めぐみ、露木リラは愛珠の体調が悪そうなのを目にしな
がら助けることをしなかった。

・最大の見せ場は?

連続殺人には続きが有った。
愛珠だけが被害者であったならば、終わりで済ませることは
出来たのかも知れない。
しかしこの事件は再度記載しておくが複数人が殺害されていて
それらの人物を一人でみんなを殺害していたというには
少々頼りない犯人像にも思える。

しかしやはりメインは久能整と犬堂我路の心理的な駆け引きだ
ったようだ。

最初は我路が描いた妹の絵が左利きのものによって描かれた
ものだという疑問。張り詰めた緊張感は人質だけに有らず、
実際には犯人も同様である。犯人が気を許せる相手、気を許す
瞬間。そういうところから仲間の存在感が自然と抽出されて
いく。

更に香川県の漂流郵便局に送られた手紙の存在。
そこは許しを求める人が亡くなった人に手紙を出せると
されている場所。または受け取る人の居ない人に出せる場所
として存在している。バリエーションは豊富で、「亡くなった
家族」、「別れた恋人」、「過去や未来の自分」に手紙が
出せる。

消印は2021年8月22日(亡くなる2週間前)。
発送したのは港区南山からのもので、
「もうすぐ亡くなる私へ」という見出しが書かれていた。

死ぬ事を予期して書いたのか。誰の目から見ても衰弱していく
であろうことは想像できるが、気になるのは最後に書かれてい
た一文だ。

「私は駄目な人間だ。だからゆっくり死んでいく。もし出来
なかったらジュートに頼もう」

三ヶ月前に行方不明になった彼女。病気は心臓の疾患のようで
薬もまるで飲んでいなかった。

・興味深い点

●連続殺人の被害者とバスジャックの被害者

以下のものは先週書いたものだけど一応資料的にももう一度
掲載しておきます。まだまだこの流れは終わっていないみたい
ですからね。

1人目の被害者は若い女性・犬堂愛珠
2人目の被害者は高齢の男性・大貫修三(63歳)、紫陽花堂
3人目の被害者は中年の男性・村田俊樹(48歳)、会社員
4人目の被害者は中年の女性・関根薫(46歳)、エブリーエイト大隣

1人目・眼鏡の男性「淡路一平」。コンビニのバイト。
2人目・赤いコートの女性。町工場の事務員「露木リラ」。
3人目・「坂本正雄」は現在無職。
4人目・「柏めぐみ」は主婦。
5人目・「奈良崎幸仁」元帝国証券取締役、定年後ボランティア。
6人目・「熊田翔」は大学の研究室にいるという。

・犬堂乙矢、バスジャック実行犯。感情的
・犬堂甲矢、バスジャック、乙矢の暴走を止める。兄
・犬堂我路、最初は甲矢が我路だとしていたが実は金髪の彼が
我路であり、愛珠の兄でもある。上の兄弟とは親戚関係。

■出演者

久能整 …… 菅田将暉 (東英大学教育学部の学生)
風呂光聖子 …… 伊藤沙莉 (大隣署・新人刑事、”フロミツ”)
池本優人 …… 尾上松也 (大隣署・巡査)
青砥成昭 …… 筒井道隆 (大隣署・警部、冤罪事件)
佐橋謙介 …… 三島ゆたか (大隣署・)
寒河江健 …… 藤枝喜輝 (西郷坂公園で刺殺された久能の同級生)

露木リラ …… ヒコロヒー (乗客、事務員)
熊田翔(犬堂我路) …… 永山瑛太 (乗客、大学の研究室)
奈良崎幸仁 …… 金田明夫(乗客、元帝国証券取締役、定年後ボランティア)
坂本正雄(犬堂甲矢) …… 久保田悠来(乗客、無職)
犬堂乙矢 …… 阿部亮平(バスジャック犯)
煙草森誠 …… 森下能幸(バスの運転手)
柏めぐみ …… 佐津川愛美(乗客・主婦)
淡路一平 …… 森永悠希(乗客・コンビニのバイト)
大隣署の刑事 …… 古河耕史 (池本と階段下で雑談)
犬堂愛珠 …… 白石麻衣 (1人目の被害者)

…… 柄本佑 (雨に濡れた記憶喪失の男)
ライカ …… 門脇麦(病院で出会う)
牛田悟郎 …… 小日向文世 (入院患者)
下戸陸太 …… 岡山天音 (気性の荒い青年)
井原香音人 …… 早乙女太一 (下戸の友人)

児玉頼信、森ひとみ、尾竹明宏、植田雅人、寺岡悠貴
高橋未結

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