なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか? Why Didn’t They Ask Evans? #2

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なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?
(Why Didn’t They Ask Evans?) (2022 イギリス)

原作 / Agatha Christie
音楽 / Harry Escott
製作 / アガサ・クリスティー・プロダクションズ
マンモス・スクリーン
製作総指揮 / Hugh Laurie、James Prichard、
Damien Timmer、Helen Ziegler

https://www.nhk.jp/p/whyevans/ts/RMR3PGJ26N/

第1話 Episode #2

監督 / Hugh Laurie
脚本 / Hugh Laurie

【STORY】

●前回まで・・

ボビーはゴルフ場の崖の下で遺体を発見する。
父で牧師のリチャードは村人なのか?
フランキーは無く鳴った男の妹のレオ・ケイマン夫人
が新聞に掲載されていることを語る。しかしボビー
が見た写真とは別物だった。ボビーは毒を盛られる。
ボビーと懇親にしているトーマス医師は何者かが
君をマーチボルトから出そうとしたのだろうと語る。
鍵はあの亡くなったアレックスの質問だというフラン
キー。

「なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?」

■ウェールズ・マーチボルト

Marchbolt WALES

教会では少年(Alfie Bottley)が聖歌を歌う
伴奏していたのはボビーだった。

教会から棺を担いでいくボビーやエリス保安官

ボビーはトーマスが首吊り状態で発見された事に
関して、自殺することはあり得ないとするが、
エリスは殺害した証拠も無いとして捜査はこれ以上
行わないようなことを語る。

「辛いのはわかるがよくあることだ」
「遺書は有ったのか?」
「常にある時限らない。ジョン・サヴィッジもそうだ」
「彼とDr.は同じ歳で金の苦労も無かったが突然命を
絶ち、動機は分からない」

牧師が祈りを捧げる中、参列した人たちは一握りの土
を埋葬される際にかけていく。ボビーは彼の好きだっ
たゴルフボールを埋める。

・馬に乗って颯爽と街を駆け巡るのはフランキー。

彼女が向かったのはボウデン(Maxine Evans)が経営
するクリーニング店。母親のドレスを取りに来た
という。彼女は運転手のクロウの制服を見ると
序にそれを貰っていくと語る。

・墓場

ロバーツ夫人 (Nia Trussler Jones)はボビーに対して
汽車の中で食べるサンドイッチをもっていくかと
声をかけ、主人・ロバーツはトーマスを失う辛い
気持ちは分かるとしてボビーを慰める。
彼らに父のことを頼むボビー。自分以上に落ち込んで
いると思われたからだった。

・父リチャード(牧師)が来る

父はボビーがタバコを吸っていることに言及する。
ボヒーは昨日からだという。
リチャードはトーマスの義足が見つからないとし、
生前本人から病院に寄付する約束をした事を語る。
葬儀社にあるのかも知れない。しかし義足が右か
左かも思い出せないと語る。

父はやはりロンドンに行くのかと尋ねる。

●マーチボルトの駅

・グレート・ウェスタン・鉄道 (GWR)

三等席に乗ったボビーはうとうと眠りについていた。
「赤いハンカチ」「男性(ロバート)」「魚のキーホル
ダー」「万年筆」「プロンド女性写真」の夢を見て
目が覚める。視界の先には男の子が座っていた。
隣の席で寝ている男性の新聞を読む。

「億万長者が自殺 / Suicide of Millionaire」
「ジョン・サヴィッジ氏の遺言書を検認 /
Probate Concludes on John Savage」

の記事が書かれていた。

そんな中、一等車からフランキーとジョージ・
アーバスノット (Joshua James)が三等車にやってくる。
ボビーを一等車に連れて行こうとするが集礼係
(Dan Tetsell)によって止められる。チケットの無い
ものを一等車に入れることは出来ない。
するとフランキーは自分が三等車に来れば良いもの
だとして、ボビーの前と隣に座る母親に一等車の
チケットを渡して交換する。

贈り物があるというフランキー。
「年齢」「目の色」「星座」
「ロジャー・バッシントン・フレンチ」の情報
としてそれを告げる。

住所はハンプシャー、ステイヴァリー、メロウェイ・
コート。

「これをどうやってしったのか?」
「二人とも私をマタ・ハリと呼んで」

フレンチが家を探していたと言っていたのでマーチ
ボルトの不動産業者をあたったこと。業者は2人居て
その一人のデヴィッドを骨抜きにして聞き出した。

フランキーは更にトーマス医師の件でボビーを慰める。
ボビーは自殺ではないとし、プリチャードを崖から
突き落としたようにフレンチが殺害したのだと語る。
フランキーは一緒に証明しましょうとし、彼女には
アイデアが有った。まずは車を手に入れるところから
だという。

■ロンドン / ビードン&ジョーンズ社

ノッカーはボビーと共に来たジョージに車を売ろう
とする。
立派な看板が掲げられていたが当初の約束は
ジョーンズ&ビードン社の筈だろうと語る。
業者が間違ったのだというノッカー。
車に求めているものは何かと問うと、時速50kmで壁に
突っ込むのだと語る。

・401 club & Bar

メロウェイ・コート サウサンプトン通り・・で、
ファルコン通りで門がある。坂の下には左に曲がる
道。フランキーは母校のセント・スウィザン
(St Swithun’s School)で情報を手に入れたと語る。
母校からハンプシャーの屋敷まで5km程度の距離。

そこで作戦を語る。
フランキーが運転する車がフレッチ邸の門に激突。
偶然通りかかるカーディフ王立病院のDr.ジョージ・
アーバスノットが彼女を手当し、脳震盪という診断
を下すというもの。

しかしこの作戦にはリスクが伴う。
車に乗るフランキーが壁に衝突する前に飛び降り、
そしてまた搭乗した車近くにとどまらなければ
ならないこと。
ボビーは自分がその役をやるというが、あなたは
顔を見られているから無理だとされる。

ノッカーはその二人の会話を聞いて”お子ちゃまたち”
と皮肉ると、答えは簡単だとして俺がやってやるという。

・ステイヴァリー Staverley 3/4

ジョージは坂の下で待機、車が来ないか確認したら
合図する。ジョージが合図したら次はフランキーが
ノッカーへ合図。口笛の合図だと本番は緊張して口が
乾くので気をつけろ。ハンカチを2枚用意し、それを
振ることで合図にする。
ボビーはフランキーの役割を心配する。
君が潜り込むのは殺人犯の館だったらどうするのか?

血糊は絶対に必要だというフランキー。しかし血は
聞いていないのでもって来なかったという。
ノッカーはナイフをボビーに指し出す。

・実行

作戦はジョージの合図から始まる。
坂道を利用して車を押すノッカー。
ジョージとフランキーは車に向かって走る。
ボビーは車を押したノッカーをバイクで回収。
そして車がフレンチ邸にぶつかるのを確認すると
立ち去る。
フランキーは車の中に乗り込み地を額に塗る。
ジョージは邸宅内に助けを求める中、自転車に乗って
来たベン(Robert Rhodes)も大変な事態になっている
のを目にしてフレンチ邸に助けを求める。
シルヴィア(Amy Nuttall)執事が出てきて奥の
客間に通してもらう。
偶然にも運ばれる際にフランキーは額を入口のドア
にぶつけて偽装事故にも信憑性が増す。
絆創膏を貼り付ける中、ロジャーの姿がない。
フランキーは協力してくれたジョージにお礼を言う。
バレたらフランキーだけでなくジョージも医師免許
が剥奪されるリスクを伴うものだった。

「成功を祈る、気をつけるんだぞ」

と言って部屋を出る。

ジョージはシルヴィアに重症ではなく脳震盪を起こ
しているので数日安静にするのが理想だと語る。
そして自らの名刺を手渡すと、他の医者に診てもらう
必要はないとするが、シルヴィアは預かる手前不安
だと語る。彼女は例の新宗教の信者のようなので
医者を嫌がると告げる。何かあれば連絡を下さいと
いうが、彼の名刺に書かれた住所はウェールズのもの
だった。

【感想】

前回に続いて全3話の中間に当たる第2話のエピソード。

一応過去に別バージョンでの
「なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?」
を鑑賞しているのでエンディングまでの流れはある
程度想像が付くのでどのようなアレンジの仕方をして
いるのか気になる。

前回にも書いたけど時代背景に興味が惹かれる所が
有る。現在でも続いているイギリスの階級社会
流れは、ドラマの中では色濃く描かれ、その主張も
強すぎる程に存在する。

爵位で言えば伯爵の地位にあるフランキーの家は
相当高い。

そして軍隊に於ける海軍・陸軍の階級も当然存在
している。

イギリスと言えば地域差も色濃く、それに纏わり
色んな風習の違いが問題になることがある。
現在で言えばサッカーによりManchester
とLiverpoolのようなもので、産業構造の違いから
対立関係を生んでいるものも有るし、そこに歴史的
背景が重なるとサポーターたちは熱くなるばかり
だ。

今回は初回に提示された複数の謎のアイテムに関して
その正体の一端が判明していく。

例えばウェールズの崖から亡くなったアレックスが
所持していた中でも謎である「鍵」「写真」の謎
が明らかにされていく。
「鍵」は今回ボビーが宿泊する「釣人の宿 / The
Anglers Arms」に使用されている鍵だったこと。
(ちなみに一泊前金で5シリングだった)
(宿泊は1936年7月31日)

また「写真の女性」が判明する
最初にアレックスが所持していた写真の女性は
モイラ・ニコルソンだった。そしてすり替えられた
写真の女性はアメリア・ケイマンだった。

ケイマン夫婦を尾行するとその先にあるのは
「グレインジ院 / The Grange」
Clinical Director : J.S.Nicholson
Add : Staverley 218。

そして何よりも「女性の強さ」というのがある。
もちろん計画的にものを進めるのが単なる好奇心
だけで突き進むフランキーによるところも大きいが
彼女のおそれを知らない行動力にドラマに出て来る
女性たちも強くなって彼女の後に続いてほしいと
思う。

■怪しげな人たち

ドラマの中では素性が分からないが為に不気味に
思える人物が多いことに気がつく。
とりわけ怪しいのは以下の人物たちだ。

・Mr.エンジェル

帽子を被った人物。この人がドラマ全体に不安感を
与えており、ボビーの関係者を殺したり、傷つけたり
している。今回は軍人であるノックスに対して
気絶させる力を保持していたところは、より不気味さ
を増す結果となった。徐々に主人公に迫りくる圧力
はこのドラマをより面白いものにさせている。

・ロジャー・バッシントン・フレンチ

イングランド南岸にあるハンプシャー地区に住んで
いる。地域的に見て海軍施設や軍港が有り、元海軍
のボビーにとっては少し気の休まる地域かも知れない。
しかし

フランキーが運ばれた時には彼は居なかった。

シルヴィアが対応に出るが、彼女はこの家の主で
あるヘンリーの妻。

・ヘンリー・バッシントン・フレンチ

ロジャーのお兄さん。
ヘンリーは後に分かるが薬物中毒でモルヒネ依存症
だった。そのモルヒネは郵便で届けさせている様で
その効果が切れると彼はとても機嫌が悪くなる。

ウェールズに居るときにボビーは遊園地でこれ
を入れたビールを飲まされたことがある。
その影には帽子の男が居た。

・ニコルソン / グレインジ院

写真をすり替えた人物は不明だが、そのすり替えら
れた写真の女性がアメリア。アメリアをバイクで
追いかけるとそこにたどり着いたのはグレイソン院
という精神疾患、依存症患者を専門に扱う施設
のこと。「ニコルソン博士は名医らしい」

■未知との遭遇

1)

元海兵隊ノッカーと戦う帽子男
帽子男はボビーを探していてノッカーたちが経営する
車の店にまで訪れる。

ノッカーは自らラルフ・アンドリュー・ビートン。
元海軍 QB91758 だと名乗り、相手を牽制する。

ボビーと「友人」かと問われた彼は、それを否定。

「ボビーは一見温和そうな男だが、温和な男は
真冬の北大西洋には飛び込まないし、真っ暗な荒れた
海にも立ち向かう。あいつは船の同士だ」

しかし電話している際にノッカーは帽子男に後ろから
首を絞められる。危うく死にそうになるもハリが
やってきて一命をとりとめた(入院へ)

ボビーが入院先に来るだろうことを知りノッカーは
予め対策を打つ。

「持ち場を離れたら歯をへし折る」

2)

モイラ・ニコルソンはシルヴィアと会う。
シルヴィアが涙していて依存症の夫ヘンリーのこと
で困惑していた。ニコルソン博士と食事をしながら
様子を診てもらうことになる。

ボビーが宿に戻るとモイラが会いに来る。
モイラによれば夫は院のトップ。
とても頭が良い人で天才。
彼が提唱する「電気けいれん療法」は昨年ローマで
表彰される。

■新たな謎

・亡くなった男性はアラン・カーステアーズという
南アフリカ人。2週間前に「釣り人の宿」にも宿泊
している。

・ケイマン夫婦もグレインジにいた。

・ヘンリーはモルヒネ依存症。それを扱えるのは
ニコルソン博士。博士はモイラによると相当危険な人。

・ロジャーとシルヴィアにはアリバイがある
18日はトミーの誕生日会の余興をしている。
モノマネだとされた。

・フレンチ邸に有った不動産情報

「不動産バークシャー ミルハウス」
(The Mill House chipping Somerton Berkshire)
FARLOW & COOMBES

■その他

・ジョン・サヴィッジ

億万長者でトーマス医師が亡くなるより先に既に
亡くなっていた人物。亡くなった理由は誰も分から
ない。「突然それは起きた」としか今のところは
言えない。

・釣人の宿

宿に備え付けのバーには“オーダートンズ・スーペリア”
“クラダムス”というビールがある。
“クラダムス”は既に樽から無くなる程人気があるビール
なので飲むならば樽を交換する必要が有る。
時間稼ぎの為にボビーはそのビールを注文する。

その間に宿の記帳を見ると「アラン・カーステアーズ」
(ロンドンの海陸軍クラブ)の人物が宿泊していた。

・アイザック・ウォルトン

「釣魚大全」著者で、釣りの宿の近くに墓もある。

・ウェールズで起きていること

エリス保安官から牧師に対して警戒をお願いする。
「最近自転車の盗難が増えている」

・爆発音

フレッチ邸の外で度々爆発音が鳴る。
銃声かと思ったけど、ロジャーたちがカラスと戦う為
に作った連なる爆竹だという。30分沖にその音は鳴る
仕組み。

・恋のためらい/フランキーとジョニー
(Frankie and Johnny 、 アメリカ 1991年)

朝食の際にフランキーは思わずフレンチの事を
「f」が二つのフランキーと語ってしまった。
それを懸念してロジャーはそれを口にする。

うち切られた女 復讐の弾丸

・電気けいれん療法

「通電により人為的な痙攣発作ほ誘発して行う治療法
の一つ」

「患者のウィリアムは消防士だったが放火もしていた。
密かに愛しているものと闘いながら生きるのは珍しい
ことではないらしい」

「その発想の起源は豚の殺し方」

【SOUNDTRACKS】

・Happy Hour by Tin Hat Trio (テーマ曲)

・Midnight, The Stars and You
by Al Bowlly & Ray Noble and His Orchestra
・Entrée F by Théodore Dubois

【出演】

Dr.アルウィン・トーマス (Conleth Hill) 医師
ロバート(ボビー)・ジョーンズ (Will Poulter) 元海軍
アレックス・プリチャード (Leon Ockenden) 被害者
ロジャー・バッシントン=フレンチ (Daniel Ings) 不動産を買う?
*アーサー・クロウ (Tim Treloar) 運転手
リチャード・ジョーンズ (Alistair Petrie) 牧師/ボビーの父
フランキー・ダーウェント (Lucy Boynton) 伯爵令嬢
ダーウェント・ブロックスリー (Nicholas Banks) “いとこ”、分家
Mr.エンジェル (Nicholas Asbury) 謎の男
Mrs.グラディス・ロバーツ (Nia Trussler Jones) お手伝いさん
Dr.ジェームズ・ニコルソン (Hugh Laurie) グレインジの経営者
モイラ・ニコルソン (Maeve Dermody) 療養所(写真の人)
ラルフ・ビートン (Jonathan Jules) “ノッカー”、中古車販売
アイヴィ・マーシャル (Carlie Enoch) ボビーキス、郵便局
アメリア・ケイマン (Morwenna Banks) アレックスの偽の妹
レオ・ケイマン (Richard Dixon) 被害者、アメリアの夫
ハリ・シン (Benedict Wolf) 伯爵家の執事
*ウィルフレッド・ブラッグ (Patrick Barlow) 弁護士
*マーチャム伯爵 (Jim Broadbent) フランキーの父
*マーチャム伯爵夫人 (Emma Thompson) ブランキーの母
エリス (Christian Patterson) 保安官

ジョージ・アーバスノット (Joshua James) カーティフ王立病院
(Alfie Bottley) 聖歌を歌う
Mrs.ボウデン (Maxine Evans) クリーニング店
(Dan Tetsell) 集礼係
ベン (Robert Rhodes) フレンチ邸で働く。助けを
シルヴィア・バッシントン=フレンチ (Amy Nuttall) ヘンリー夫人
ヘンリー・バッシントン=フレンチ (Miles Jupp) 依存症の夫
トミー・バッシントン=フレンチ (Rufus Bateman) 7歳、息子
アスキュー (Paul Whitehouse) “釣人の宿”の主人

ジャニス () 牧師家
コノリー夫人 () フレンチの食事

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