SUITS/スーツ
(2018年10月期・フジTV・月曜21時枠)
脚本:池上純哉
音楽 : 眞鍋昭大
プロデュース:後藤博幸、小林宙
演出:土方政人、石井祐介
主題歌 – B’z「WOLF」(VERMILLION RECORDS)
https://www.fujitv.co.jp/SUITS/
第1話 超エリート弁護士と天才フリーター!あらゆる手段
で勝利する
【ストーリー】
ダイス・スズキはこの日顧問弁護士で担当の甲斐と共に
相手側の弁護士と逢うことになっていた。チカに対して甲斐
は何処なのかと問うと間もなく来るという。こんなフェイク
ニュースを出されたらたまったものではない。出版社に記事
の刺し止めを・・と。実際に問題を起こしているのは事実だ
とするチカに対して、人格を侮辱した事実は、会社の機密を
漏らそうとした人物を侮辱しない上司が居るのかと問う。
蟹江がやってくると甲斐は携帯の電源を切っていることを
語る。ダイスは怒り顧問契約を打ち切るという。
そんな中甲斐は梅宮茜(26歳)と「ドンファンの勝利」という
演劇を観に来ていた。甲斐は茜に対して随分と大きな荷物を
持っている事を告げると私は売れっ子トレーダーだからPCを
持ち歩いて居るとし、それを甲斐は受付に預ける。
甲斐は茜に新しい職場は慣れたか尋ねると現在ここだけの話
社内的には病気療養中になっているのだという。だから
デートは秘密ですよと。
そこに甲斐はどうしても外せない相手からのメールだとして
その場から離れると茜の荷物を受け付けで受け取る。
ダイスはもう甲斐が来ないならば交渉は自分でやるという。
これでも弁護士資格は持っていること。顧問契約は今日で
解消するという。
被告側弁護士の木次谷弁護士がやってくる。
そこでダイスが直接木次谷と話すと彼は依頼人は依願退職した
のは叱責されることが怖かったのだとして精神科でPTSDの
診断を受けていることを語る。
その頃司法試験会場では、鈴木は木次谷真之介の変わりに
受験していた。試験管にバレそうになるが実夕によって助け
られる。
鈴木は真之介に合格ラインギリギリで通過できるハズだとして
後は論文だけだと語る。君の実力で満点をあり得ないだろう
とするが、約束は満点だったハズだとして金は払わないと
言われる。
■感想
いよいよ始まりました。海外ドラマ「SUITS / スーツ」の
日本版。海外ドラマ好きな人ならば一度は目にしているの
ではないかと思うけど法廷ものは好き嫌いがハッキリ分かれる
のでどうかな。
このドラマを日本版にするのに難しいのは、会話がウィット
に富んでいて時にシニカルに交渉して話題などにも
事欠かない。そんなやりとりが出来る日本のドラマは
トレンディドラマ時代の一部のドラマだけで、近年は
そんな面白い会話のドラマは坂元裕二さんとか古沢良太さん
岡田惠和さんとか・・・かなり限定されている感じも受ける。
シーズン1では何処まで放送したのだっけか。
日本版でもあんまり急がずに続編を作るつもりで全てを
解決せず終わらせても良いのかも。特に検事のネタは
ここでは臭わすだけで結論は出さなくても良いじゃないかと。
変更点は色々とある。
アメリカ版のスタッフも日本版に際して同じものではなく
ローカライズして欲しいと言われたようなことがインタビュー
として掲載されていた。
まずこのドラマの設定を苦しくしているのは、アメリカ版
ではこの弁護士事務所は格式高くハーバードロースクール
出身で無いとそれだけに入社出来ないハードル高し前提条件
が設定されている。日本版ではそういう所がない。
アメリカではやはり同じ大学だと団結心が生まれ、その
結果面白いやりとりが生まれる。
またやスーツというと高層ビルが立ち並ぶ高額所得の
企業や資産家を相手にしてきただけに、日本のような町弁
っぽくローカライズされると少々腰が砕ける。
人間関係もかなりいじってある。
アメリカ版だと谷元遊星と谷元砂里は兄妹の関係では
なくちょっとした三角関係っぽい味付けが有り鈴木が砂里と
付き合い暫くは足を引っ張られる側の人間として描かれる。
階層社会的な役割・・過去との決別など色んな要素が含まれる。
そして一番驚くのはチカと甲斐はまるで同級生のノリなんだ
けど、アメリカ版ではジェシカとハーヴィーの間には年の差も
有るし、ハーヴィーにはジェシカから採用された恩義と忠誠心
が根底には存在していて、ある程度好き勝手はしているけど
その辺は忠誠心によって縛られているところが有る。
どうもこの配役だと甲斐とチカが恋愛関係に陥りそうな
設定だ。甲斐と秘書の伽耶子っていうのは謎めいた関係
で伽耶子の絶対的な甲斐への忠誠心とプライドの高さが
ここでもこのドラマに於いては必要な要素の一つとなっていた。
・日本版の感想を・・
あんまりアメリカ版と比較するのもあれなので日本版の
感想を書こう。これはあくまで日本版だっと叱られそうだし。
見ていくと・・まず不自然に写るのが相手の許可無しに
録音をしてそれを道具に利用しようとしている。
ダイスや甲斐には録音する旨を伝えねばならず、その辺は
少々今時の厳格さを求める証言の物証としては日本では
採用されるかも知れないがアメリカだとまず弾かれる。
被告人と弁護士抜きで逢ってしまうとか情報を盗もうと
するところも正直下品と言えば下品か。
ただ目には目を・・歯には歯をって感じで、茜という人物
を見ると罰するに値することをしているし、木次谷家も
正直尊敬に値するような家系ではない。
蟹江の使い方をもう少し面白くして欲しいところ。
ルイス・リットさんはハンパ無く強烈なキャラクターで
このドラマを面白くさせていたのだ。
特に蟹江は甲斐の出世を快く思わないとしても何処かで
相手をリスペクトして欲しいところなんだけど、どうも
このドラマの主人公の甲斐はダーティー過ぎて品を
感じない。
また大貴だけど、新聞に取り上げられる程に有名になった
過去があるのであれば簡単に見つかってしまいそうだけど・・
まだ一話なのでこれからの展開を期待しよう。
因みにレイチェル・ゼイン役のMeghan Markleさんは、
イギリスのヘンリー王子と結婚したことで
Meghan, Duchess of Sussex / サセックス公爵夫人と
なった。
■キャスト比較
甲斐正午 = ハーヴィー・スペクター
鈴木大貴 = マイク・ロス
幸村チカ = ジェシカ・ピアソン
蟹江貢 = ルイス・リット
聖澤真琴 = レイチェル・ゼイン
玉井伽耶子 = ドナ・ポールセン
谷元遊星 = トレヴァー・エヴァンス
■出演者
甲斐正午 …… 織田裕二 (幸村・上杉法律事務所)
鈴木大貴 …… 中島裕翔 (幸村・上杉法律事務所)
幸村チカ …… 鈴木保奈美 (幸村・上杉法律事務所・所長)
聖澤真琴 …… 新木優子 (幸村・上杉法律事務所、パラリーガル)
玉井伽耶子 …… 中村アン (幸村・上杉法律事務所、秘書)
谷元砂里 …… 今田美桜 (遊星の妹)
蟹江貢 …… 小手伸也 (幸村・上杉法律事務所)
谷元遊星 …… 磯村勇斗 (大貴の親友、悪い事に手を出す)
柳慎次 …… 國村隼 (次長検事、甲斐の元上司)
鈴木結衣 …… 田島令子 (大貴の祖母、小山病院から施設へ)
ダイススズキ(鈴木大樹) …… 清原翔 (IT企業”テクノーツ”)
木次谷 …… 橋本さとし (茜の代理人、パワハラを出版社に売る)
梅宮茜 …… 泉里香 (26歳、原告、IT企業”AIトラスト”)
木次谷真之介 …… 大和孔太 (替え玉受験)
井能 …… 濱津隆之 (甲斐の探偵)
実夕 ……
玉井 ……
園田幸大 ……
野沢康介 ……
苫篠健次 ……
青木泰吾 …… (AIトラスト、マーケティング部)
葉山 ……
上松大輔、古屋敷悠、平岡亮、白石タダシ、指出瑞貴、戸部洋子
得田舞美、田辺かほ、小田純也、佐々木省三、菊一文字
小林大輔、江端英久、伊豆義継、坂口涼太郎、古屋隆太、澤口渉
MASAYA、岡本至恩、小田切正代、太田英里、瀧谷一樹、幸咲茉歩