リドリー退任警部補の事件簿
(Ridley) 2022 , England , 60min
制作 / Juliet Charlesworth
制作総指揮 / Jonathan Fisher 、 Ingrid Goodwin 、
Paul Matthew Thompson
(c) Ridley Productions Limited 2022
制作 / ITVスタジオ
第1話 やり残した事件 前編 The Peaceful Garden1
脚本/ Paul Matthew Thompson
監督 / ブリン・ヒギンズ Bryn Higgins
【STORY】
●
真っ暗な森の中の車道をLEDのルーフライトを搭載した車が走る。
車が停まると外は雪。目出し帽を被った二人が番犬2頭を連れて
狩猟用ライフル銃を手にして森の中へと入っていく
■THE MASONS ARMS / バー
レストランの女主人エスターは鐘の音と共にラストオーダーの時間
であることを客に知らせる。
スキンヘッドの男ジェシーは残った酒を飲み干すと店から出ていく。
・家の中
母と子(キャサリンとモール)が食卓で紅茶を飲んでいた。
一人の男(アレックス)は湖近くを歩く。
帰宅してきたスキンヘッド/ハンチング帽の男(ジェシー)は待ち
伏せされていた。侵入者に対して何者かを問う暇もなく発砲され
て撃たれてしまう。
●リドリー家
散歩から帰宅したアレックスは留守電を聞く。
ケイト、アレックス、エラの家の電話に伝言は無い。
“退職記念 リドリー警部補へ”の記念の盾が部屋に飾られていた。
アレックスは資料の中から妻子?の写真盾を見つけて眺める。
■ハルピンの農場
マツダ CX-5から下りて来る女性ボスのキャロル・ファーマン
(Bronagh Waugh)はコーヒーを飲んでいるとそこに部下のダレン
(George Bukhari)がやってくる。
ダレンから殺人が起きたと報告。
被害者はジェシー・ハルピン (Rob Mitchell-James)、ここの農場主。
森の中に村から農場への抜け道があり、村から戻る途中に射殺された。
通報したのは農場の従業員のローナ・スパルデン(Amanda Lawrence)。
参考人から話を聞く前に鑑識から話を聞くというキャロル。
●遺体発見現場
鑑識のウェンディ・ニューストーン (Georgie Glen)に
声をかけるキャロル。
胸に撃たれた跡。
離れた場所から撃たれたであろうことは明らかだった。
凶器の銃は現場付近に無く、靴跡は被害者と不一致。
ここは大勢が通る道で特定が難しいとの事。
銃弾の薬莢は見つかっていた。
指紋が検出される可能性を示唆する。
被害者は犯人と鉢合わせたのか、それか待ち伏せされたのか。
そんな会話中にニューストーンはキャロルの昇進を祝う。
やっと活躍の場が与えられたこと。
前任者のリドリーは勘に頼る捜査はしなかった。
『自分の強みを活かせばあなたもやれる』
とニューストンから励ましのことを掛けられる。
●ハルピンの農場
キャロルは馬の厩舎で働くローナに声をかける。
遺体発見時のことを聞くと小道の脇で横たわっていたとの事。
ローナは森の外れのウェンズベック橋の近くに住んでいる。
ここで働き始めて20年ちょっとが経過していた。
彼(ジェシー)に恨みを持っているような人物がいたか尋ねる。
彼はこの辺りでは評判が悪く、人付き合いのない家族とのこと。
●リドリー家・湖畔
ソファーで寝ているアレックスの元にジーン・ディクソン
(Elizabeth Berrington)がやってくる。
室内は散らかっているので歩きながら話をしようとして
室内に入れようとはしなかった。
ジーンは引退後の生活を尋ねるが彼はまだ過ごし方に慣れて
いないことを語る。
まだ働き盛りなのに・・引退なんて・・。
健康を理由に早期引退すれば年金がもらえるからね。Alex
私も昔は犯罪捜査班を率いたが今の楽しみは子供(語)の送迎だと
いうジーン。孫を見てると私も年を取ったと感じる。
仕事が恋しい?・・思った以上にね。
葬式で君の姿を見かけたよ。Alex
かける言葉がなかった。
何を言われても妻と娘は戻ってこない。Alex
最近キャロルと話したか?
いいや、昇進して忙しいのだろう。
昨夜ジェシーが殺された事件も知らないでしょ。
容疑者は?
捜査責任者に聞いて。
『解決できない事件もある。過去を引きずらないで』
●ハルピン家
ジェシーの家族に聞くキャロルとダレン。
家には妻のモールと娘キャサリンがいた。
夫は夕食後パブに行った。メイソンズ・アームズ。
森を抜ければ歩いて20分のところにある。
電話したが出なかった。
何時頃電話したのか? 真夜中過ぎ。
私たちは忙しくてあまり外出しない。
120ヘクタールの土地で羊の飼育をしている。
妻のモル(Jennifer Hennessy)にご主人を恨む人がいるか
尋ねるが、彼女は思い当たる人はいないという。
ローナによればご主人は村人の反感を買ってたとか・・
母は一睡もせず疲れているという娘・キャサリン(Alexandra Hannant)。
近い内遺体の確認をして欲しいと頼むキャロル。
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■感想
イングランド北東部、ノーサンバーランド州にあるウェンズベック
で殺人事件が発生する。被害者は農場主のジェシー・ハルピン。
何者かから発砲された銃弾が胸を貫き亡くなる。
彼は亡くなる前に歩いて数十分のところにあるメイソンズ・アーム
ズで閉店直前まで飲んでおり、その帰り道に撃たれたことが判明する。
捜査に当たるのは新しく警部補に就任したキャロル率いるチーム。
上司には警部のポールがおり、キャロル自身は元警部補・アレックスの
下で働いて来た人物だった。アレックスの退職を機に現場を任される
ことになるが・・
設定としては割とありがちなオーソドックスさを感じる刑事ドラマ。
2026年1月現在、シーズン2まで放送しており、1つのエピソードごと
に前・後編 構成の全8話。1話の前編で問題を提起して2話の後編で
解決していくという流れがある。
主人公は引退している刑事のアレックス。
引退するにしてはまだ若いが若すぎるということもない。
現状提示された情報によれば、退職の要因の一つとして考えられるのは
刑事として生活する事の難しさというものがあり、妻子が亡くなった
ことが一因であろうことは想像に難くない。
家族のことについては現時点では最小限の情報しか出て来ていない
が、その死のショックによってアレックスは度々妻の影が白昼夢の
ように現れる。
仲間にも恵まれて、単なる孤独な人物像という訳ではなく、
趣味のジャズクラブの経営だったり、刑事仲間の存在など信頼関係は
築かれているので、今後彼を掘り下げていく上で重要なキャラクター
たちとなっていくのだろう。
取り合えずドラマでは「刑事コンサルタント」的な形で関わる為に
刑事として特権は存在しないが型に捕らわれない捜査は出来そうな
感じがするので、その辺の手腕はぜひとも期待したいところだ。
■事件発生とその背景
正直現時点では容疑者は沢山いるので絞るのが難しいが、
殺すほど恨みを持つには相当な熱量が必要である。
殺されたのはジェシー。
この家庭はちょっと世間から見れば歪で異質な感じを放っている。
ジェシーが妻子を外(世間)に出さないような束縛の形を取って
いる。娘でさえも自宅学習。アメリカのドラマでは自宅学習する
子供たちがいるのは見たことがあるが、どの国でもこういう制度
はあるのだろうか?
国土が大きいほどに学校までの距離が長いし、犯罪率が高い程
に親の負担(心理的にも肉体的にも)は大きそうだからね。
生徒の意思と自らの足で学校に通えるというのは幸せなのかも知れ
ない。
動画サイトを見ると日本の子供が親の付き添い無しに学校に行く
姿に驚く外国人が多いからね。
ジェシーの過去を掘り下げていくと黒い歴史が次々と出てくる。
何よりも14年前に起きた女児誘拐事件はドラマの一つのポイント
でありキーワードとなっていく。
■女児誘拐事件
14年前(2007年・夏)にゾーイ・リンジー(当時3歳)が誘拐されて
居なくなる。誘拐された場所はDUNMORE SANDS の CARAVAN SITE。
名前の通り海辺に住居のトレーラーがあるキャンプ場がある場所で、
ここでの治安は割と良いようである。
この事件では容疑者が推定有罪のようにして捕まって警察や検察
が無理矢理終結させたような感じにも見える。
それが今の段階でみるアレックスとグッドウィンの対立に
繋がるものとして言動に現れている。
捜査によって少しずつ分かるが、当時ここで働いていたものの
中で容疑者として浮上していた人物が今でも生きて居る。
ジェシーはもちろんの事、出所したばかりのダニエル・プレストン
もまたそこにいた事を示唆する車の目撃証言がある。
ジェシー殺害事件で幾つか考えられる犯人として、
1) ゾーイの家族や関係者が復讐の為に行った。
2) 自宅軟禁のようにされていたジェシーの家族による犯行
3) 当時を知る共犯者
4) 実はゾーイは別人格を持って今でも生きて居る
5) 農場で働いているもの(ローナ)による犯行
6) 一連の件に関連し警察によって誤認逮捕されたものの仕業
■ポイント
ドラマの中では過去の事件から現在の事件に至るまで知っているは
知っている事件なのではなかろうかということ。
女児誘拐事件にしても関係者の中には知っているものがいる。
そしてジェシーがどんな人物でどんなことをしていたのか家族の
ものたちも知っていて、言い出せないところがあるのではないか。
ダニエルは児童へのわいせつ行為で逮捕されている。
ただ彼には遠隔地から居場所が分かるGPSの監視装置が足に
ついている。
■その他
●メイソンズ・アームズの女主人の息子
・名前はスティーブ。
・窃盗罪で6か月の保護観察中。
・スティーブはキャサリンの彼氏だがジェシーに認められてない。
・彼が乗っている車はオフロードカー(いすゞD-MAX)が殺害現場
付近で目撃(本人は友達とランピング(夜の狩り)をしていたと証言)
・その友達のアリバイは確定。銃の弾道検査も一致せず
いすゞD-MAXに乗っているけどオフロードカーならオプションで
ルーフトップにLEDの投光器のようなハイビームが4台光るように
出来るのだけど、一瞬「CSI:MIAMI」のホレイショが乗っている
ゼネラルモーターズ社製のHUMMER H2を彷彿とさせる。
●マーリングズ ジャズクラブ
イングランドやスコットランドなどのようなところと言えば
やはりバーのような夜の飲み屋というのは欠かせないのだろう
か?
中盤でアレックスとキャロルがレストランでディナーをとる
シーンがあるがその斜め前にはこのジャズクラブがある。
アレックスはこの店が赤字であることを知りつつ、共同経営者
として出資している。彼自身ピアノを弾いて歌も歌う。
味わいのあるシーンの一つだ。
●刑務所の囚人
アレックスが会いに行く人物。
マイケル・フラネリーという人物だけど、彼は潜入捜査でもして
いるのだろうか?アレックスのことを共犯だぞと語るシーンも
あった。今回だけで解決するものではなくシーズンを通して
何らかの事件の解決を図っていくものなのか。
■使用された曲
・Open Up Your Door by Richard Hawley
■出演者
アレックス・リドリー (Adrian Dunbar) 元警部補(DI)、退職
DI キャロル・ファーマン (Bronagh Waugh) アレッマスの後輩、ボス
DCI ポール・グッドウィン (Terence Maynard) 主任警部
Dr.ウェンディ・ニューストーン (Georgie Glen) 鑑識
DC ダレン・ラカン (George Bukhari) 髭面
アニー・マーリング (Julie Graham) マーリングズジャズクラブ
マイケル・フラネリー (Aidan McArdle) ブラッドフィールド刑務所・囚人
ゲリ・ファーマン (Bhavna Limbachia) アレックスのパートナー??
ジャック・ファーマン (Tareq Al-Jeddal) キャロルの息子、学生
ケイト・リドリー (Jacquetta May) アレックスの妻
エラ・リドリー (Kitty Watson) アレックスの娘
ジーン・ディクソン (Elizabeth Berrington) 元殺人課刑事
モル・ハルピン (Jennifer Hennessy) ジェシーの妻
キャサリン・ハルピン (Alexandra Hannant) ジェシーの娘
ジェシー・ハルピン (Rob Mitchell-James) ハンチング帽、農場主
ローナ・スパルデン (Amanda Lawrence) 通報者、農場従業員
ペニー・リンジー (Erin Shanagher) 2007年当時26歳、ゾーイの母
ダニエル・プレストン (Graeme Hawley) 刑務所
スティーブ・パリー (Conor Lowson) エスターの息子、容疑者
エスター・パリー (Pauline Turner) メイソンズ・アームズ女主人
アダム・モアランド (Reece Douglas)
ギル・モアランド (Caroline Lee Johnson)
キット・マッケレン (Zak Douglas)
ゾーイ・リンジー 2007年当時3歳
House Band
(Steve Holness)(Sophie Alloway)(Rory Dempsey)