後妻業
(2019年1月期・フジ・火21時)
原作 – 黒川博行『後妻業』
脚本 – 関えり香
演出 – 光野道夫、都築淳一、木村弥寿彦
音楽 – 眞鍋昭大
主題歌 – 宮本浩次「冬の花」
企画・プロデュース – 栗原美和子
プロデュース – 杉浦史明、萩原 崇、水野綾子
https://www.ktv.jp/gosaigyo/index.html
第9話 壮絶なだまし合い!悪女の大金強奪作戦
■【ストーリー】
あいつは詐欺師だった。新たに遺産をもらいにいった
舟山善春が同じ詐欺師であり、小夜子は殴られる。そして
大事な商品に傷つけられたとして柏木が善春をボコボコ
にする。すると今度は息子の舟山善宜が仇討ちと称して
柏木の元へ。彼は(有)フォルテシップというフロント企業
を運営しているが鷲尾組系舟山組というヤクザだった。
警察にタレ込みされたくなければ3千万払えと語る。払わ
ないとウチの組員が追い込みをかけるという。柏木は腹
を決めたら連絡するという。
数日後本多は朋美に遭う。
朋美は離婚したことを告げ仕事も生活も一から出直しだ
という。本多にも早く話すつもりだったと。
本多はホテルに行ったら柏木と一緒だったことを告げ
そういう関係なのかと問う。あの日は酔っていてあの人は
酔った私の代わりにチェックインして部屋まで送ってくれ
ただけで何もないと語る。
小夜子に柏木からメールが来る。
博司に新しい仕事をやらせているという。
博司は柏木に遭うと頼まれた仕事をしてきたとして頼まれ
た写真を持ってくる。それは舟山組の構成員の一人・後藤
がシャブを売っている写真だった。柏木から仕事代として
50万円を受け取る。博司に対して小夜子に打ち上げたら
どうか?とし、東京に戻る前に腹を割って話してみろと
いう。しかし今更あんな奴を母だと呼べないという。
小夜子は母子手帳を取りだして見て居た。平成5年11月11日
に誕生した博司のものだった。
■感想
いやぁ最後はシリアスで緊迫感に溢れるものになるかと
思ったけど意外にも大阪っぽいノリのある虚を突いた
オチになったかな。
自分はこれまでしてきたことのツケを払わされるのでは
ないかという誰もが予想するようなオチを考えて居たけど
全くの逆だった。その展開の仕方は
「華麗なるペテン師たち」パターンのようで良い感じに
裏切られた。
ドラマの展開は、
・詐欺師 対 元マル暴の刑事/探偵
・詐欺師 対 詐欺師
・詐欺師 対 ヤクザ
と目まぐるしく変わった感じで柏木の策略で探偵とヤクザ
をぶつけるのかと思った。
ただ金の受け渡し場所での本多があっさりと逃げた辺り
でこれは都合良くできすぎているという感じがしたし、
小夜子が死んだという辺りはちょっと安易な流れだったの
でトリックがあるなという臭いはしていた。
また中瀬耕造の死の流れもちょっと・・・ね。
元々10話構成で考えて居たものを打ち切りされた格好だ
ったのかな。
小夜子が武内名を残して居る理由の土地の件とか、小夜子
の親子関係についてもイマイチ消化不良だったところは
否めない。
ただ何度も書いているかも知れないけど木村多江さんは
寧ろ後妻業が出来そうなキャラなんだよね。
本来ならば豊田さん演じたキャラクターを木村佳乃さん
が演じて後妻業を木村多江さんが演じても良かった。
少々詐欺ネタが社会を賑わせているのでこんなに簡単に
結婚サギ的流れが成立してしまうというのも不自然なんだ
けどね。
■参考
1) 谷城善彦 (1931/7/30)->(2011/10/27)一酸化炭素/練炭
2) 津村泰治 (1936/2/22)->(2014/3/28) 風呂場で溺死
3) 武内宗治郎 —-> 土地が狙われている?
4) 中瀬耕造 心不全
5) 富樫幹夫 —-> 計画断念?
6) 笹島雅樹 一酸化炭素/練炭
7) 舟山善春
■出演者
武内小夜子 …… 木村佳乃 (ブライダル微祥・エース、黒澤小夜子)
柏木亨 …… 高橋克典 (ブライダル微祥・経営)
中瀬朋美 …… 木村多江 (中瀬家の次女、建築設計事務所)
黒澤博司 …… 葉山奨之 (ブライダル微祥、小夜子の息子)
橋口健太郎 …… 平山祐介 (大阪府警の警察官、元本多の仲間)
本多芳則 …… 伊原剛志 (私立探偵・元大阪府警マル暴刑事)
瀬川頼子 …… とよた真帆 (ブライダル微祥)
舟山善春 …… 中条きよし (74歳、ヤクザの父)
舟山善宜 …… 松尾諭 (鷲村組系舟山組のヤクザ)
後藤 …… 上松大輔 (シャブ販売)
岡慶悟、山中アラタ