第10話 狙われた証人 False Witness
「aka.唯一の目撃者」
監督/James Whitmore Jr.
脚本/Steven D. Binder
【ストーリー】
朝8時ジェリー・ナイズラー兵曹(Ben Tolpin)は目覚ましで
起きる。寝ぼけつつ昨晩の残りのピザを食べながら新聞を
取りに玄関に行く。すると新聞と共に”これを見ろ”と書かれた
DVDが置かれていた。早速再生して見るとなんとジェリーが
寝ている際に鍵を開けて中に入りナイフを突き立てている光景
だった。いつでも殺せると脅したものだとされる。
ジヴァとマクギーはエレベーターを上がり出社してくる。
マクギーが夕べ見た夢の話をしていて、ジヴァとギブスが
登場したこと。何故かギブスがヘブライ語訛りでジヴァは
ジミーっぽい喋りだったという。マクギーの夢に登場する
って喜んで良いのか?と。
トニーは既に出社して仕事をこなしていた。職員に対して
保管庫に届けてくれとし3ヶ月も遅れていることを語る。
ジヴァとマクギーを見たトニーは「若手捜査官の諸君、
おはよう」と声を掛ける。何か様子が違うと感じる二人。
見た目はトニーだけどセリフが違っていると。書類の山を
片付けているという。マクギーはカナダ出張の経費報告書を
変わり作ってくれる?というと、既にやって置いたという。
ヴァンス局長へのお見舞いカードも入っているので寄せ書き
してくれと。前に経費報告書をしてくれた時に植皮を家畜の
餌代と書いたとしてマクギーは語ると、トニーはあの時は
ふざけすぎたと認める。
ギブスがやってくると兵曹が行方不明だと語る。
情報がまだ流れて来ていないというジヴァ。30日は経過して
いるのか?というマクギー。ギブスと共にやってきたのは
アーリントン地方検事局のゲイル・ウォルシュ
(Annie Wersching)。行方不明になっているのはジェリー・
ナイズラー兵曹で彼は殺人事件の被告を有罪に出来る唯一の
証人なので特別だという。人手が足りない為にNCISに協力を
求められることに。公判の開始まで2日とのこと。ジェリー
無しでは有罪に出来ないと語る。
ウォルシュは最後に有ったのはこの部屋で6日前の事だという。
毎日電話が入ることになっていたこと。アフガニスタンに居る
友達の家だと言っていたこと。派遣前に一緒にハンティング
に行った後で水やりの為に残ったみたいだという。自宅は
調べたがカードでガソリンを入れた後消息を絶ったという。
友達はここにいるのも知らないとのこと。冷蔵庫の中には
ハンティングの獲物が入っていた。食べるつもりの鳥も食べず
に逃げたのか。狙われるような証人だったのか?と問うギブス。
ベッドルームにも複数の場所にベッドが置かれていること。
マクギーは近所で聞き込みしたが人が居るのも知らなかった
という。テイクアウトのものばかりだというトニー。
トニーは店で聞き込みして来ますかとギブスに伝えるとこれは
マクギーの案だと語る。
ウォルシュはジヴァに対してギブスはやり手ねと語ると
トニーはどうなのかと問う。彼の腕利きだというジヴァ。
彼はシングルなのか?とし指輪をしていなかったことを指摘。
私は仕事だけの関係だからというジヴァ。それを聞いて
それなら気にしないということねとウォルシュ。
私たちは事件の捜査中であなたは公判中ではないかというが
それは分かって居るが出会いは貴重だという。仕事で出逢った
夫婦は多いとウォルシュ。
マクギーはトニーにいつものあなたなら
「七面鳥はクリスマスに何を食う?食わない。もう腹に詰まっ
ているから」と言うはずだと語る。しかしトニーは冷静に
ナイズラーは七面鳥を置いていったがショットガンは持って
いったという。ギブスはウォルシュに公判用の資料が見たい
と要求する。トニーは検事局に取りにきてほしいとウォルシュ
は語る。しかしトニーはマクギーが手を貸しますよとして
それを断る。バットが複数有りショットガンを所有していた。
危険を感じていたんだというトニー。
・NCIS
ジェリーはシャッロッタビル育ちだとトニー。
イラクに2期駐留した後に国内に勤務。軍歴は面白いという
ジヴァ。上官は良い評価をくれているのに転属だらけだと
いう。事務方とか通信など・・。ウォルシュはそれは違う
とし彼の両親共に心理学者でジェリーは一人っ子だった。
両親に会ってみれば分かるという。それにはまず連絡を絶った
理由を就く止めないと・・トニーは僕なりの仮説を立てたと
いう。
1) 被告人と個人的関係があり証言を躊躇ったこと。
それを聞いたマクギーは思い出しますね・・とし
「スリーパーズ」のロバート・デ・ニーロだと。ジヴァは
あの映画よ!とトニーに告げる。しかしトニーは冷静に第二の
仮説として
2) 誰かに脅迫されている。
ウォルシュはそれなら何故私に連絡しないのか?と。資料は
全てここにある。被告人はサミュエル・ヘイズ(Jamie McShane)
。邪魔な証人を消す仲間は居ないとし妻は死に娘は政府が
保護しているというウォルシュ。イライラしてきたという
ジヴァ。マクギーもトニーが良い子過ぎだと。
■事件
殺人事件の目撃証人を法廷で行う予定の兵曹のウチにある朝
DVDが届く。そのDVDには寝ている兵曹に家に忍び込んで
ナイフをちらつかせていつでも殺せるようなアクションを
見せるというものだった。それを知った兵曹は逃走してしま
う。大事な証人を失った検事局のウォルシュはNCISに捜査の
依頼を行う。
■感想
放送日が2010年12月14日。当然ながらクリスマス時期の
エピソード故に何かがあるって感じの流れ。
その何かがまさかのトニーが生真面目な捜査官になるという
本来当たり前の事だけどそれがサプライズと写ってしまう
ところにトニーらしさが有るのか。
マクギーがトニーはふざけているとする発言を捜査中にして
いたけれど、その発言自体が矛盾や皮肉に写り、マジメに
働くことがふざけているように見えてしまってギブスに
睨まれてしまうのだからね。
「人は変われるか」「人は成長する生き物」
ということがテーマの一つとなっていた。
それは捜査官トニーだけでなく加害者も被害者も同様であり
人間が生活する上でその人となりの性格を変えるのは容易
ではないと思うのだけど、この中では各々の性格が変わった
のか成長したのかに思えた。
大抵その性格を変えてしまうのが自分が愛するものや
自分が関わった人物の死をきっかけとする所が大きいと思う。
トニーが変わったきっかけは、ネタばれになるが
昨年トニーが関係をもったブレンダ・ビットナー
が真剣付き合いだとネットで言いふらしたことがあり、
トニーとしては一夜限りを想定した関係だった為にそれを
否定。そんな彼女は切るまで木に衝突して命は取り留めるが
激しい鬱になっていること。その罪悪感から性格が変わる
ような流れとなる。
今回出てくる人物たちもかつての生活が一変したことによる
ことが引き金となって人生が狂い色々と悪さのようなこと
をしてしまったところが根本的には存在していた。
■検事補ゲイル・ウォルシュと目撃証人ジェリー兵曹
・ゲイル・ウォルシュ検事補
演じていたのはAnnie Wersching。
やはり代表作は「24」のルネ・ウォーカーでしょうか。
色んなところで目にする女優さんだけど、この人は関係者
という関係者と常に関係を持っている様な役柄。
途中で怪しさなんかも醸し出していたけれど、トニーはそんな
彼女の誘いには乗らなかった。
隠れ家にいることはウォルシュだけしか知らないということで
逃げた後の証人・ジェリーは逃走した。
・ジェリー・ナイズラー兵曹
彼の両親は心理学者。それ故に誰よりも人を分析する能力に
長けている。
ジェリーの居場所が見つかった後に、隠れた理由を聞くと
ジヴァのことを殺し屋のように鋭い目をした女性と称し、
ギブスのことをあんなスーツを着た男と称していた。
またアビーのラボでは動画撮影から犯人像を割り出す為に
検査をしたけれど、その際にマクギーは君の事が好きな様だ
とし、二人きりにするのを嫌がっていたことを告げ、
更にはアビーのお尻を見ていたとも語りそれを理由として
いた。
「君がその気にならないのは分かる。仕事が恋人。結婚は
後回しオーラが出て居る」
またギブスの家に言ったときにも分析していたよね。
あなたはウォルシュに似ているとして、独り身であること
を告げ奥さんが居ればこんなセンスの悪いソファーを
今でも持っていないことを指摘する。
■ジェリーを捜せ!
先日はジヴァの父が逃げた際にイーライを捜すことに重点が
置かれたけど今回はジェリーが逃走してしまった。
誰も知らないのに何者かがDVDを残して行くなんて実に怖い。
何かのドラマでも全く同様のシーンが有ったけど、VTRを
分析していくこと、そしてジェリーの部屋の冷蔵庫に居た
七面鳥をハンティングした場所を特定していくことで
見つけ出していくことになる。
■アビーとダッキーとジミー
・アビー
相変わらずアビーが凄い。このドラマでは彼女無しでは語れ
ない。今回はターキー・トロットなる踊りをしている光景
があり、いつも以上にアビーが可愛い。しかも今回の手がかり
を追う作業はあまりに常識を越えるような難しくて途方もない
ものだったけどアビーに掛かれば解けない謎はない!
・一番凄いのは、七面鳥のデータベースが存在した(笑)
・DVDのカメラの癖から動画投稿サイトのデータを比較して割り出した。
・ダッキー
かわりにダッキーは遺体なき事件故に、ターキーを解剖する
という状況。
ダッキーによるとこのターキーは、羽根の色が違うとし、
リオグランデ・シチメンチョウだと語る。生息地はカンザス、
オクラホマ、テキサスに限られるという。
何処の鳥なのかを調べるべきだと告げる。
しかし今回のダッキーはFACEBOOKで出会いを求めていたらしく
ジミーに頼んでプロフィールを掲載してもらっていた様だ。
呪文のように語源学、考古学、社会学、河川形態学、膜翅類
の研究と書かせていた。その後露骨なメールが多く入る様に
なった為にダッキーは集中力を欠いていた。
これも変化というテーマに添った流れなのだろう。
・ジミー
遺体として発見されたジョー・ケイシー(23歳)が遺体として
発見された。彼は動画撮影をしていた人物で、それをアビー
がカメラの癖で見つけだした。
ジミーは彼はタトゥーを掘ったばかりなのでその場所を
突き止めれば良いことを語る。
■結論
結論は少々ややこしいことになっている。
姉のケイティ・グレイを殺したサミュエル・ヘイズ。
ケイティの弟のマシューは復讐ではなく正義を求めると
していたけれど、結局の所彼は自分の手でその正義を果たそう
としていた。その理由は司法に委ねても刑の執行までは
10年以上がかかるとしていたこと。その後刑が執行されない
可能性もある。
色々と証人を脅していたのが被害者の弟だったという所は
凄いサプライズだった。
また意外な流れの中には犯人の姿の中にも見られる。
彼は刑務所に入って改心していたこと。そして証人が無くても
罪を認める気持ちを持っていた。殺害されそうになっていたが
実際には無罪になると困るので自分で死のうとしていた。
死亡給付金を娘に残そうとしていたようだ。
たった一人の肉親を失ったという意味では犯人の男と被害者
の弟は共通している部分が有る。そしてギブスともその流れ
は共通しているし、ジヴァとも被る部分はある。
■その他
・いつもの調子ではないトニー
あまりに人が変わりすぎてマクギーとジヴァが心配していた。
そして徐々にギブスも心配しているような感じに見えた。
七面鳥を見た際にマクギーはストーリー内で記載したように
「いつものトニーならば、七面鳥はクリスマスに何を食う?
食わない。もう腹に詰まっているから」という筈だと語る。
・映画ネタ
トニーが証人が連絡を絶った理由について仮説を立てた際に
マクギーとジヴァは映画ネタに似た様なシーンがあると
それをトニーが言ってくれるものとして期待していた様だ。
「スリーパーズ」のロバート・デニーロのことを引き合いに
出していた。この映画昔感想を書いてあるので掲載したい所
だけどFORMATが違うので相当見づらいので手直ししないと
いけないんだよな。
・トニーはありのままで良い
まるで「アナと雪の女王」かって感じだけど、ジヴァさん
としては、
「考えて行動するのも大事、ありのままの自分も大事にして。」
「あなたはトニー・ディノッゾ・・お調子者よ、だから愛さ
れている」(<-褒めているのか貶しているのか(笑))
・サプライズ
最後にクラッカーの音が鳴り響いた。
そこではなんとジヴァさんが一瞬にして銃を取り出す所が
また彼女らしいところか。
■使用された曲
・NCIS Theme by Numeriklab
・Christmas Is Here Again (Remastered) by Jimmy Beasley
■出演者
リロイ・ジェスロ・ギブス (Mark Harmon) 主任
アンソニー・ディノッゾ (Michael Weatherly) “トニー”
ジヴァ・ダヴィード (Cote de Pablo) 元モサド、NCIS
アビゲイル・シュート (Pauley Perrette) “アビー”分析・解析
ドナルド・マラード (David McCallum) “ダッキー” 検視
ティモシー・マクギー (Sean Murray) コンピュータ
ジミー・パーマー (Brian Dietzen) ダッキーの助手、検視
レオン・ヴァンス (Rocky Carroll) NCIS局長
ゲイル・ウォルシュ (Annie Wersching) アーリントン地方検事補
サミュエル・ヘイズ (Jamie McShane) 被告人・41歳、ケイティ殺し
ジェリー・ナイズラー (Ben Tolpin) 兵曹、殺人の目撃者
スミィティ・ブラウン (James Carpinello) 闇でドラッグ
マシュー・グレイ (Joe Adler) 弟
ケイティ・グレイ (Hollis Sherman-Pepe) 姉、ヘイズに殺される
ハンター (Paul Conkling) 狩猟
ジョー・ケイシー (Jake Levy) 23歳、動画アップ、脅し