第11話 癒やしの司法 She Hates Us
監督/Bill D’Elia 脚本/Erika Harrison
【これまでのあらすじ】
ミカエラはケイレブと関係を持つ中、先週見つけたとして
キャサリンのアトリエに有った銃を見せる。アナはあなたは何も
知らないので有ればキャサリンとは別の弁護士をつけないと
いけないのだという。コナーはオリバーの家にアッシャーを泊ま
らせ一緒にスコッチを飲む。オリバーはいつまで居させるのかと
迷惑そう。アナは赤ちゃんがやっと泣き止んだとしてボニーに
話す。正気に戻ったアナにボニーは覚えていないのかとして
赤ちゃんが居ると貴方は言っていたのだという。
妊娠中のアナは過去ローズと出会っていた。
ウェスはアナに対してクリストフと言いましたねというと母の事
を知っていたとし、全て知っている情報を話せとアナに迫る。
トロフィーを持つアナはウェスに出ていきなさいと語る。
【ストーリー】
●10年前
アナリーズの事務所には法学生たちが来ていた。ノア、ゼビア、
ケネディ、ボニー、そしてフランク。
ファイルの整理を頼まれていたが誰もろくに整理することが出来
ずにいた。アナは順調かとすると、分からないなら前回の記録係
に従って書類を整理しなさいと語る。前回は誰だったのかというと
ボニーは私ですと語る。アルファベット順に並べて、その上で
顧客の番号順にすれば良いと語る。アナは今度から分からないこと
はボニーに聞きなさいと語る。
サムは出社前にシャツを油で汚してしまったとして拭いていた。
汚いセラピストは嫌がられるだろうとアナに告げる。そんなサム
はアナに朝食を食べるかと問うと、食欲がないとし赤ちゃんは
死んでいる合図だという。しかしサムは順調に育っている合図だ
ろうと。アナはまたオハイオに行かなければならないとし水曜日に
出て木曜日の朝には戻るという。超音波検査はどうするのか
と問うと、明日に予約を早めたという。サムはお腹に向かって
弁護士を妻にだけはするなよと話しかける。
医師のグリーンリーの元にいくアナ。
傷口は綺麗で感染はしていないという。仕事はダメと言って欲し
いというアナ。それは意外だというグリーンリー。
ずっと寝てばかり居るのか?それとも悩みが有るのか?と。
●現在
ウェスも病院に通い眠りたいので睡眠薬を処方して欲しいと語る。
眠れないだけで試験が近いからストレスだと医師のダルトンに
語る。睡眠時間は?と聞かれウェスは一日2、3時間だという。
●10年前
アナは暇すぎるから考えすぎるのだというと、グリーンリーは
医師の立場からセラピーを薦めるという。
●現在
ウェスはセラピーは要らないと語る。ボクはロースクールの一年
だから忙しいだけだという。ダルトン医師は私も医学生の時に
そういったと語る。
●10年前
アナはセラピーは十分だという。主治医がいるのかと問われると
死んだという。今日は裁判所で審問があるのだという。
●現在
ダルトンは簡単に薬は出せないのだという。それを聞いたウェスは
ボクが自殺しても恨まないでというと、それは聞き捨てならない
というと返すわけにはいかないと言われる。
オリバーはコナーに対してアッシャーをまた飲んだのかと問う。
彼には話し相手が必要なんだとしてコナーは理解を求める。
裁判所でミカエラは本当に先生が来いと言ったのか?という。
ボニーは復帰後初の仕事だとしてみんなのことが心強いハズ
だという。ウェスはどうしたのかと言うと電話に出ないのだ
という。ミカエラは先生は私たちを嫌っているというとボニーは
誰も嫌っていないわよと語る。ローレルもか?として
撃たれたのに・・とコナーは皮肉る。
フランクはもう止せとし、来たら適度に優しくするんだという。
アナがやってくると生徒の前を素通りしていく。
ボニーとフランクに何故彼らが居るのかとすると今回は簡単な
審問だという。
■法廷/審問
被告:ジェイソン・マレー
被害者:タイラー・ロビンソン
原告:合衆国
弁護士:アナリーズ
検事補:リー
判事:コリーン・ステファノ
ジェイソンはアナに対して来たのかとして腹への着弾はダメージ
が大きいとし苦しませるには一番だという。
判事がやってくると一同起立する。
ジェイソン・マレーの第二級殺人罪について有罪答弁に関する
審問を開始するという。検察側と弁護側は既に合意に至っている
と理解しているというステファノ判事。
そんな中傍聴席にいたジョイス・ロビンソンはその合意は却下
するという。マレー被告が射殺したのは私の息子のタイラー。
被害者の母として私には発言する権利があるという。
しかし判事はこの法廷は討論の場ではないという。話し合いを
求めて私はリー検事補にもキーティング弁護士にも要望を伝え
ようとしたが取り合ってもらえなかったという。リーは私は
ロビンソンに『修復的司法の適用』を求められたが本件では
無理だと伝えたという。判事も本件のような銃犯罪には適用され
ないのだという。それは何故かと問うと、被害者の遺族が
被告人に別の選択肢を与えようと言っているのだという。
アナは懲役15年で合意している事を告げるが要望で白紙になる
なんて・・と語る。すると意外にもジョイスは刑期を短くして
欲しいというものだった。取引拒否の罠だというアナ。リー検事
補もまた短縮させるのは被害者への侮辱に当たるとしてアナと
同意見だった。検事補に対して犯罪に甘いと思われるのが
嫌なのでしょと。弁護士にとっては依頼人の刑が軽くなるのは
大歓迎のハズだと。ロビンソンと話せなかったのは療養中だった
からだというアナ。依頼人に選択肢を与えないのは弁護士として
の職務怠慢だという判事。審問を延期して修復的司法の適用を
命じますと語る。その後に聴聞会を実施してという。
■感想
アナリーズがウェスに撃たれことで暫く入院・療養していた
けれど、その間にハプストール家の事情に関してはまるで
どうなっているのか分からず、先週にキャサリンが認めた通りの
状況のままになっている様だ。その分どうもハプストール家の
裁判に関してはうやむやのままでスッキリとしたものがまるで
ない。
未来の映像はなく10年前の過去の映像にフラッシュバックされる
形で描かれることが多くなりましたね。
アナリーズが当時別のアナリーズ5を組んでいた時のエピソード
で、フランクとかボニーっていうのはこの時には秘書として参加
しているのか法学生として存在しているのかイマイチよく分から
ない。
ただ当時から恐らく似た様なことが始まったのだろうな。
現在ウェスは精神科病棟に閉じ込められてしまったけど、
アナはボニー、フランクの中でもまるでPTSDのような形で時折
フラッシュバックでこのシーズンに於ける重要なシーンが
挿入されていて、彼らにこそカウンセリングが必要なのではないか
と思う所がある。
今回は色々と信頼出来る人には告白大会のような形となった。
■アナとウェス
アナとウェスはやはりドラマとしてのキーマンだ。
冒頭から精神科医に通う際の映像は交互にアナとウェスのシーン
に切り替わるけど、アナは10年前の映像でウェスは現在の状況と
して描かれている。
アナとウェスが関わり遭うシーンは今回少なかった。
というのもウェスが精神科病棟に入院することになってしまい、
閉じ込められた格好だった。
アナに遭ったら遭ったで発砲しているだけに感情の問題としても
難しいところがある。
■今回の裁判
ストーリーの中でも書いたけど、アナのクライアントのジェイソ
ン・マレーがジョイスの娘のタイラーを銃で殺害したこと。
第二級殺人で15年という検察との取引が決定している所から
何の問題もないかと思われた。
突然被害者の母が「修復的司法の適用」を求め、司法取引に関し
て刑期を今よりも短くして欲しいという訴えを起こすというもの。
既に解決した問題だと思っていたが、被害者の母親がそのように
加害者に刑を軽くする中にはどんな意味・意図があるのか。
・ジョイスの主張で変わったこと
人の気持ちは変わるという事を提示することが出来た。
ジョイスが今後の人生に於いて人を憎んで暮らすことは望まず、
一度の過ちを責めてマレーの人生を奪っても意味がないとして
いた。
ただこの件では検察側も事実を知り、第二級から第一級に
引き上げようとしていた。事故による暴発ではなく、更に被害者
の携帯電話も盗んで母親にメールしていたこと。
その結果、検察もただ容認することは出来ない為に死刑こそ
回避したが仮釈放無しの終身刑になった。
ジョイスがそれを意図しての行動ならある意味では策士であり
怖い所。ただ助け合おうとする中で、彼女は彼とハグしていた
ところを見ると本当に許す心を持っていたのだろうか?
■10年前
ドラマでは2005年9月30日付けのクリーブランドレジャー紙には
「ヘッドファンドで法定相続人のチャールズ・マホーニー氏の
裁判」のことが書かれていた。ウォレス・マホーニーの息子だ
と書かれていたけれど、その後の流れではアナがローズと遭う
際に「マホーニー氏殺人罪で裁判へ」と書かれているのをアナ
が彼女に見せていた。
ローズは清掃係だったよね。それがマホーニー家の清掃係だった
のかな。
やたらと過去のエピソードでは「ファイルの整理」の問題が取り
上げられていたけれど、そんなファイルを今回アナ自身が
ウェスの家のドアのところに置きにいっていた。
アナも今回のジョイスと関わって多少の罪悪感を感じたのだろう
か。
・依然として残るアナの赤ちゃん
これが気になるね。
アナが子供が出来ない体と話していたのが、S1-8だけど、
それはサムがライラと関係を持った時にアナ自身が発言した言葉
だ。
ということはこの流れの中で何者かによって赤ちゃんは殺されて
しまっているのが流産したのか。
ボニーに厳しくなったのは彼女がサムとの間でカウセリングを
通して関係を持っていくことになったことから始まったのかと
思うけど、今回の展開を見ると、ちょうど10年前のボニーは
サムによってカウンセリングを受けているみたいだね。
随分と助かっているとしていたけど・・・
■いよいよい秘密は暴かれていくのか
ローレルとフランクが今回別れを告げた。
秘密を持ったままの関係では、それ以上の関係は築けない。
アナを撃ったのはウェス。
ローレルはフランクが「悪い部分が大事」と語ったことで、
彼がキャサリンにクスリを嗅がせて森を捨てたことには気がついて
いることを語っていた。それ以上に何か悪いことがあるのか。
フランクはライラ殺しを認めていた。
■ハプストール家のことが録画されている
「argus@altafena.com」というメールがコナーの元に届く。
当日の映像が映されていたもの。
かつてこのドラマではヘレナと刑事のやりとりが録画された
映像が有ったけどね。
「プリティ・リトル・ライアーズ」のS5現在、倉庫の処分の件
でケイレブとハンナのやりとりがパソコンのハッキングを通して
脅されるところがあるけど、似た様なところだな。
これがフィリップによる仕業なのか。
■キーティング5の分裂
アナの下で働くのを辞めていく学生たち。
正直辞めた方が良いと思う。こんな悪徳弁護士の下で働いても
ロクの人間にならない。
今回の裁判でも自分の正義感の元で依頼人の裁量を変えようと
しているところが有った。
みんな辞めるとしていたけど大丈夫なのか。
■その他
・コリーン・ステファノ判事役のPatricia Belcher
「BONES」ではキャロリン検事役、「グッドラック・チャーリー」
では、ダンカン家のリンジンのダブニー家としてゲイブと
いつもケンカしていた。
■使用された曲
・Briar Path (Instrumental version) by ERAAS
・Sunshine (Adagio in D Minor) by John Murphy
・Ixode by Zola Jesus
■出演者
アナリーズ・キーティング (Viola Davis) 弁護士
ネイト・レイヒ (Billy Brown) 刑事、アナリーズの浮気相手
ウェスリー・ギビンズ (Alfred Enoch) 学生
コナー・ウォルシュ (Jack Falahee) 学生、ゲイ
ミカエラ・プラット (Aja Naomi King) 学生
アッシャー・ミルストーン (Matt McGorry) 学生
ローレル・カスティロ (Karla Souza) 学生
フランク・デルフィーノ (Charlie Weber) アソシエイト
ボニー・ウィンターボトム (Liza Weil) アソシエイト
オリバー・ハンプトン (Conrad Ricamora) IT部門、ゲイ
サム・キーティング (Tom Verica) セラピスト、アナの夫
ジョイス・ロビンソン (Paula Newsome) タイラーの母
ケイレブ・ハプストール (Kendrick Sampson) 長男
ジェイソン・マレー (Carlos Miranda) 被告人、タイラー殺害
リー (Michelle Azar) 検事補
ローズ (Kelsey Scott) 清掃係、クリストフの母、自殺??
コリーン・ステファノ (Patricia Belcher) 判事
Dr.メラニー・ダルトン (Alexandra Metz) ウェスの精神科医
Dr.ベルリッジ (David L. King) アナの10年前の産婦人科
Dr.シーラ・グリーンリー (Catherine Bruhier) アナの10年前の主治医
ケネディ (Nina Fehren) 10年前の法学生
ゼイビア (Mayank Saxena) 10年前の法学生
ノア (Anthony Hill) 10年前の法学生
— (David A. Garcia) Health Center Receptionist
ヴィッキー・モラン
ウォレス・マホーニー
チャールズ・マホーニー