第4話 海に消えた真実 Good Cop, Bad Cop
「aka.ダモクレス号の真実」
【ストーリー】
スティーヴとラリーの兄弟はインド洋で海老漁を営む。しかし
ラリーはこんな所でエビなんて取れる訳ないだろうとして
来なければ良かったと語る。しかしスティーヴは何か網にかかっ
た事を告げると、そこには白骨体が入っていて、アメリカ軍の
認識票も含まれていた。
トニーは時計を見てチクタク呟く。
マクギーはそのトニーの嫌がらせにうんざりし、報告書の提出
期限が迫っているのは分かって居るでしょと止めようとする。
ウィルス駆除をしたくらいで良い気にならないで下さいと告げる。
トニーは時計なんて存在しない、お前の妄想だろうというと、
エドガー・アラン・ポーだという。お前のウチには床下に死体
でも埋まっているのかと皮肉るトニー。ジヴァはそんな二人の
後ろから死体に興味が有るのかと問う。トニーと突然声を掛けら
れたことにビックリ。死体が出たってよとトニーに告げる。
ジヴァはマクギーは書類作り、私は採用決定の連絡を待っていて
審査に時間がかかるという。市民権も取らなければダメだからね
というと、ジヴァは助け合うことが出来るのではないかという。
正式メンバーじゃなくても「股間を読んで!!」というジヴァに
対して「行間だ」というトニーはあまりの間違いの仕方に動悸が
するので911に連絡してくれと語る。マクギーは人事データベース
で審査の順番はいじれること。トニーの分の書類仕事も?とジヴァ
に問う。実はトニーと自分で賭けをして、ボクのパソコンのウィ
ルスをトニーが駆除できたらトニーの分の報告書を書くという
ことを・・と。絶対にズルをしたんだとして突き止めるという
マクギー。ジヴァはトニーにメールさえマトモに使えないでしょ
と語る。いつも全員に返信しているとしおかしくなりそうだと
いう。トニーのパソコン音痴ブリは殆どギブス並だというジヴァ。
言った後に背後を気にするジヴァだが、トニーは後ろにいると
思ったかとし、互いに忍び寄るのが得意だからなと。
ボスと局長は司令室だとし、タンザニア沖で漁船が海兵隊員の
遺体をつり上げたのだという。見つかったのは骨とどろどろの肉
と認識票だという。
司令室。
ヴァンスとギブスはタンザニアに居るチャド・ダナム捜査官から
の連絡待ちだった。いらいらしているとようやくモニタに捜査官
が映し出される。ギブスはヒゲを伸ばした以外に進展があるのか
と問う。歯形で被害者はダニエル・クライヤー二等軍曹だと判明
したこと。上官によると優秀な部下で専門はテロ組織への潜入。
半年前に脱走したというと、ギブスは身を隠すプロだからなと。
チャドはヨルダンに居るという情報が有ったというと、情報源は
民間で警備を請け負う元イスラエル軍将校だという。
ダニエルがフリーで商売をしていたらしいこと。商品は?という
ヴァンスに対してコネだという。詳しい事情は不明だが東アフリカ
方面行きの貨物船に乗り込むのを見たものがいるという。
ヴァンスはダモクレス号かというと、ナンパして残骸も見つから
なかった船だという。しかし何故ビニールに遺体が包まれていた
のか。船上で何が有ったかは不明。生存者は居ないのだという。
しかしあの船に乗ってて生き延びたものが居るという。ダヴィード
長官に聞かねばならないのかというヴァンス。良い警官と悪い警官
で行けば良いと語る。
ジヴァは私の審査はどうなっている?と問うとマクギーは
コードブルーだという。トニーはブラックボールだなというと
レッドフラッグだよと語るマクギー。ジヴァは何の意味?と
問う中自分でモニターを覗くと却下と有った。
酷い・・何で私が不採用なのかと。するとヴァンスがやってきて
少々問題が有るからだという。
ダニエルのことを洗えとギブスはマクギーたちに告げ、
ギブス本人はヴァンスのオフィスでのジヴァとのやりとりを監視
カメラから酒を飲みながら見ていた。
レッドフラッグはヴァンス局長が出したものなのかと問うジヴァ。
幾つか納得いかない点が有るという。心理テストのことか?
鑑定結果か?と問うジヴァ。何ヶ月も囚われの身だった。だが
生きて戻れた。カウンセリングにも話していないという。
二人の主人に仕える期間が長すぎたんだとし根っからのモサド
でボスは実父だという。父は問題じゃないというジヴァ。残りたい
なら全てを答えてもらうというヴァンス。あのキャンプに行った
経緯から全て話してくれという。
■事件
インド洋/タンザニア沖で海老漁をしていた兄弟が遺体を網で
引き上げる。
そこには海兵隊員を示す認識票が有ったり、また遺体はビニール
に包まれていたことで、不思議に感じる。
タンザニア歯形から見て被害者はダニエル・クライヤー二等軍曹
だとされるが、上官によると専門はテロ組織への潜入。
しかし半年前に脱走していたのだという。身を隠すプロ故にその
行動の真意は測りかねるがヨルダンに居たとする情報が有り、
民間で警備を請け負う元イスラエル軍将校(モサド)だと聞いて、
かつてここで嵐で難破しているダモクレス号に搭乗していた中で
唯一生き延びたジヴァから話を聞くことになる。
■感想
これまでジヴァがシーズン6から7に渡り、どのようにしてギドン
としてソマリアに渡り捕まってしまったのかが描かれた。
いわゆるシーズン6のエピソードの回想シーンで構成された話で、
ジヴァという根っからのモサドの人物がNCISの捜査官として今後
アメリカ市民権を得てやっていけるのかどうかということを精査
していく流れとなった。
今回はどうも翻訳上の問題なのか細かいやりとりの翻訳が雑過ぎて
分からないところが多かった。これ程下手な翻訳エピ見たの初めて
かも知れない。
まるでその雑さ加減は私のブログの文章かのようで・・(笑)
別にそんなに細かいところまでみて居る人は居ないので意味が
分からなくてもスルーしても問題はないんだけど、雑談が面白い
ドラマなだけに何となく冒頭のトニーとマクギーのやりとりから
して意味がよく分からないところが有った。
原語版で見るとなんとなくああそういうことかと思うところも
有ったりして、全く正反対のことを言ってないかというところも
有ったし、アレンジの仕方は難しそうだ。
ジヴァはマクギーと手を組んで、マクギーの報告書をジヴァが
書く代わりにマクギーはジヴァの合否判定の結果をハッキングで
調べることになる。
残念ながらジヴァは「不採用判定」。
何で私が!!と激怒していたけれど、ヴァンスによると話していない
ことがあるだろうとして、この時のギドンとしてソマリアに渡った
経緯の一部始終を回想シーンを交えながら描いていくことになる。
そういえば今回はマクギーのことをプロビーと呼んでいた。
新人の意味のようだけど、これまでも原語で見ると全て新人と
語るシーンはプロビーと言っていたのかな?
■経過
全て重要なシーンは回想シーンで構成され、ジヴァが正直に
話すのかどうかということが問題になる。ジヴァはモサドで
長く育ち、そしてNCISに勤めようとしていることも有って、
モサド時代に機密だとされたことを話す事が出来るのかが問題
として抽出される。
シーズン6の時にはモサドがアメリカで捜査官を殺している
事態が起きているし、これ以上アメリカの海兵隊がモサドに
よって殺されていたとなるとかなり問題になりそうな感じも・・
ただ遺体は明らかに人為的に殺されている。
被害者はアメリカの海兵隊で諜報活動していたダニエル・クライ
ヤー二等軍曹(Erik Palladino)。
ただこのダニエルも逃走したとされているし、
どういう人物なのかは謎。任務から離れて逃亡したなら軍法
会議で相当厳しい罰が待っているような人物だしね。
・ダニエル・クライヤー二等軍曹
演じているErik Palladinoさんは色んなところで見る人だね。
特にここでは言及しないけど、彼は高卒でキャンプペンドルトン
で訓練を受けイラク派兵に数回派遣。対スパイ活動をしていて
半年前まで問題を起こしたことは無かった。カンダハル近郊の
砲兵隊基地から姿を消し家族や友人と連絡を絶っている。
この人は顔の広さからコネを使って人を動かすことを商売にして
いる感じだった。モサドをヨルダンのアカバでシャレフ船長に
乗せるように交渉していた。
・ダモクレス号
ダモクレス号はタンザニア150km沖で消息を絶つ。
予定コースから300km以上ズレていて沈む前から異変が有った。
トニーはまるで「エイリアン」シリーズの一作目だという。
2作目はアクション、3作目は退屈、4作目は意味不明のおフランス
って感じと言われていた。原語で見ると監督名が語られていた
けど、パート1の怖さは姿が見えないからだと語っていた。
事故の有った気象データからパターンを探していた。
アビーは既にそれに気がついていて、台風の流れを見て船が
沈没する環境・状況ではなかったことを語る。
状況から分析して遺体はアラガス海流に乗りアフリカ沿岸を南に
運ばれた事を告げる。しかしそもそも船自身は嵐に近づいていない。
・ダッキーの検視
最近ダッキーは心理プロファイルのことを学んでいるとしていた
けど、あんまりその手の話をしなくなったな。
海の生き物にも明確なライフサイクルがあるとして食事を調べれ
ば遺体が死んだ時期が分かるという。
16週間前に死んだが、船の沈没による溺死ではなく、頭に銃弾の
跡が見つかる。
そしてアビーが分析していた通り遺体が多数分析した通りの場所
で発見された。
■問題の本質
結局誰が殺したのか。船の中で何が有ったのか。
一番気になるのはジヴァがギブスの教えとして、ダニエル・ク
ライヤーは海兵隊なので、「海兵は永遠に隊員・・どんな時でも」
という言葉を語っていた。
クライアーが余計なことに船内を色々と探し回っている為に、
ギドンとしても相当邪魔だっただろう。一度目はジヴァが助けに
入り、クライヤーとキスする光景が有った。
しかし当然二度目はそうも行かず彼の不審な行動が問題とされた。
銃撃戦になりギドンたちが非常用プランは事実を知るものの全員
の抹殺だというモサドとしてのルールを守ろうとした。しかし
それでもジヴァはクライヤーと銃を向け合いながらも殺すことは
出来ずに居る。
結果的には後に現れるジヴァの上官のマラキ・ベン=ギデオンが
ジヴァが出来ないことをやって殺害した。
その違いを見つけたのは、遺体が発見されたことから判明。
当時誰がどの銃を使っていたのかが分かった為のもの。
9mm弾の遺体は多数発見されたが、45口径のホローポイント弾が
船のメンテナンスエリアから発見され、それを撃ったのが
ジヴァではないことを証明していった。
・ジヴァはモサドを辞める
ジヴァはその後ソマリアに上陸した後にも一人で任務をこなそう
としていた。マラキ・ベン=ギデオンはもう全員の口を封じたので
これで帰ろうとジヴァを説得したが結局彼女は一人で行って
案内人を脅してサリームを殺すという任務を最後まで実行しよう
とした。しかし結局最後には捕まる。
ジヴァは命令だからという理由も有るけど、マラキと別れて一人
で向かう時には自分で選んだことだとして、恋人を殺された恨み
を復讐するという個人的事情なんかも含まれていたのかな。
結局そのことを話されるとマラキとしてもばつが悪い。仲間を
見捨てた格好だったしね。
■その他
・マクギーのPCのウィルス問題
この流れよく分からなかったな。
マクギーとしては自分のコンピュータには絶対にウィルスが感染
しないと思っていたのかも知れないけど、トニーは外から侵入
させたのではなくマクギーのコンピュータ上でウィルスモドキを
作ってそれを駆除したように見せかけたというものだったのかな。
・悪者はギブスに・・
最後にイーライと局長のヴァンスが会話する。
相手にしてみれば娘を誘拐されたと考えているみたいだけど・・
ヴァンスはギブスが言うこと聞かないんですよ。
あいつによく言って聞かせますので・・・みたいな感じで
イーライに話をしていた。
悪い警官と良い警官はここで初めて効果を発揮したな。
・in memory of Our Friend and Collaque
Robert “Bob” Bryanに捧ぐと感謝の言葉が最後にメッセージと
して流れた。
タンザニアのチャド・ダナム捜査官のシーン??は
映画「ブラックホーク・ダウン」を使用させてもらったという
ことが書かれているね。
http://itawind.web.fc2.com/movie/blackhawk.htm
20年近くNCISの代理人として働いていたみたい。
60歳の若さで亡くなるんだから人生分からないな。
■使用された曲
・The Wedding Cadavers
Written by Richard Wolf and John Czornyj
■出演者
リロイ・ジェスロ・ギブス …… 主任
アンソニー・ディノッゾ …… “トニー”
ジヴァ・ダヴィード …… モサド
アビゲイル・シュート …… “アビー”分析・解析
ドナルド・マラード …… “ダッキー” 検視
ティモシー・マクギー …… コンピュータ
ジミー・パーマー …… ダッキーの新しい助手、検視
レオン・ヴァンス …… NCIS局長
ダニエル・クライヤー …… 二等軍曹、逃走(シャレフ)
マラキ・ベン=ギデオン …… モサド、ジヴァの上司
カシブ・ヨセフ …… 船長
チャド・ダナム …… NCIS・タンザニア
スティーヴ・ダイアモンド …… 漁師
ラリー・ダイアモンド …… 漁師
バヒール・ヌマス …… アフリカ・黒人
アヴィヴ・ホル …… モサド
イーライ・ダヴィード …… モサド長官
バヒール・ヌマス …… 船員
スディル・ナワワ …… 船員
エミル・アザ …… 船員