第18話 キャンパス銃撃事件 Penalty Phase
脚本/Adam Belanoff
監督/Michael M. Robin
【ストーリー】
・北ロサンゼルス大の構内で銃声が聞こえたとの連絡が入る。
銃撃犯は逃走中。キャンパス内に留まっているかは不明だと
語る。サイクスとサンチェスはあの正面のビルねと語る。
22分前に通報が有ったこと。今の所被害者は教授一人、
現場はあのメディアアーツのビルだという。ここから北に
300mの所だというフリッツ本部長補佐。フリッツによると
キャンパスの閉鎖まで5分もかかってしまったとし
犯人が逃走するには十分な時間だったと語る。テスト期間
は終わっていたので人はさほど居なかったこと。目撃者は
女子学生が一人でオフィスに行く途中、犯人とすれ違った
そうだというサンチェス。構内の人々避難は部下にやらせて
いるというフリッツはキャンパス内の監視カメラ映像は全て
回収させているという。バズを中に入れろというと、現場は
プロベンザに引き継ぐというフリッツ。
・教授のオフィスを調べる。
音楽が鳴っているのを止めるプロベンザ。目撃者ホリー
(Ashlee Fuss)を同行させると彼女は死体を観るなんて初めて
だという。フリンは気の動転は分かるが解決する為には協力
が必要だという。シャロンはあなたの証言で他の学生や
教師への銃撃が防げるかも知れないのだという。被害者とは
知り合いなのかと問うと、受講しているクラスの教授で
映画の脚本クラスの「カメラとストーリー」って講座を
していたとのこと。
サイクスは財布に鍵、携帯があるという。プロベンザは
物盗り目当てじゃないのかという。まぁそれ目当てで大学を
銃撃しないだろうと。
ホリーは短編映画の編集が終わりジェフ・アシャビー教授
54歳(Aaron Lustig)へ提出に行ったという。締め切り後だ
ったので遅れた生徒はUSBに保存して10時までに直接届ける
よう教授に言われていたこと。徹夜明けに廊下を歩いて行く
と男の人がオフィスから出て来たという。携帯で録画
しながら出て果て、私ら笑いかけて「メリークリスマス」と
言ったこと。年齢は30代くらいの人で見た事は無いという。
サイクスは9mm弾の薬莢が落ちている事を告げる。2発のウチ
一発は椅子に、もう一発は天井に当たったという。
私のことを撮影していたので顔が知られているとし襲われた
らどうすれば良いのかとホリー。フリンは君を撃つ気ならば
とっくに撃っているハズだと語る。
タオは弾は被害者の頭とパソコンを姦通していること。
銃撃時教授と犯人はパソコンで何かを観ていたのではないか
と。HDDは無事なので調べるというタオ。
犯人が録画していた動画。
「リサ(Sherri Parker Lee)に対してオレが勢いでこんな
ことをしていると思っているのか?あなたが怒るのも無理
はない。約束する、何でもするがでも名前を思い出せない
のだという」。
アシュビー教授はこれは何なのかと。
犯人のブラッド(Erik Stocklin)はゴダールは言っているだ
ろう。「物語には始まりと中盤と結末が有り、順に描く必要
はない」と。映像を観ろというと、ブラッドは映像内で
「オレはどんな役を担っていると思うか?と問うと、リサは
子供がいる」として命を助けるよう懇願する。しかしその
彼女を射殺する。今のは一切演出無し。凄く生々しい。素人
相手ではベストの撮影法だとし好きに動かしてもらうという。
ブラッドは本物の警察が来たようだとして逃走しながら
警察が横を通り過ぎるのを観て予算ゼロでこのクォリティだ
と自画自賛。銃撃事件だと思い込んでいるなとして次に
行こうと呟く。
■事件
北ロサンゼルス大の構内で射殺事件が発生する。
殺されたのは映画脚本クラスの教授ジェフ・アシュリー
(54歳)。教授の下に脚本を届けに行こうとしていた女学生
のホリーは犯人とすれ違っており通報した人物だった。
教授のパソコンが銃弾で壊れていたが、HDDは無事な為に
何を観ていたのか調べることに・・
それを調べ終わる前に今回の銃で使用された過去の事件が
発覚。リサ・グリーン(52歳)、不動産仲介業者でヒルクレスト
の屋敷を購入希望者に案内中に撃たれていること。
その直後タオが教授のパソコンの解析・回復作業が終わり
一見の価値ありだと語る。そこにはリサが殺害された時の
映像が写っていた。
■感想
うーん、夢破れたものたちが行うような典型的な事件なのか
な。自分のした事を否定されるだけでも辛いことだけど、
周りに居るものたちは自分のしたことに理解を示さず
彼の元から離れて行く人ばかり。
今回はあまり取り調べ室に於ける駆け引きの絶妙さという
のは無かった。
プロベンザが久しぶりに既婚者の女性・リサが殺害されたと
知って「犯人はダンナに決まっている」という説を持ち出し
たり、また今回は映像・撮影などテレビ業界にも精通した
流れが有ったことから、タオが捜査に口を挟む際に自分の
監修した「正義のバッジ」のことを「バッジ」と語っていた。
それを聞いたフリンがまた不機嫌そうにカチーンって感じで
毎回タオの作品自慢が出た時のフリンのリアクションは見物
になっているな。
先日のエピソードで既にクリスマスムードが漂っていたので
今回は最後はクリスマス直前って感じの状態だったね。
ラスティはガスを招待することになるけれど、ラスティがガス
との関係を進めることに恐れている。自分の過去を知られる
ことで嫌われるのではないかという思いがあるのと共に、
他にも何か第六感でも働くものがあるのか。
ガスは可愛い顔しているけど、イマイチ信用出来ない部分が
ない訳でも無い。
また久しぶりにフリッツの姿も有った。
フリッツにしてもフリンにしても現場に出て大丈夫か?って
人が多くなってきたな。フリッツはブレンダの両親に
会いに行かなくても良いのか。クリスマスだぞ。
■事件捜査
二人の被害者が出たことで、その共通点を探る。
一人目は厳密に言えば不動産仲介業者・リサ・グリーン。
二人目は大学の脚本家のアシュリー教授。
全く繋がりはないかと思われた。
防犯カメラ映像とホリーの証言から教授の部屋から出て来た
人物が判明。顔認証ではカリフォルニアでは見つからず
ネバダ、ユダ、オレゴンへと広げていく。
■中盤
何とか事件解決の為に証拠がないか調べる。
殺されたリサ・グリーンのダンナから話を聞くが犯人の顔に
見覚えはない。
妻は我が儘な客になれている。投資家や映画スター、エージ
ェントに物件を売ってきて15年。仲介業は5年ではなかったの
かとされると、業界とはハリウッドのことで、リサは今の仕事
の前に脚本家のマネージャーをしていたとのこと。将来
有望な映画コースの学生を青田買いしていた疑いがあり、
その中の一人ではないかと疑いが出てくる。
タオにその辺の事情を聞いた時に「バッジ」の話が出て来て
フリンを不機嫌にさせた(笑)。このドラマの脚本のアシスタ
ントも卒業後すぐに採用したという。
・脚本家
神経質で自己嫌悪に陥る厄介な連中が多い。昼夜構わずに電話
をしてきて自分の脚本の感想を求める人がいたというスコット
の話。
■中盤2
犯人は妙に豪華な家に忍び込む。
自分が目指していたアメリカンドリームがここにあるみたい
な典型的な家。そこに何故ライアンが居たのかが謎だけど、
そのライアンは犯人の弟のようだ。
二人は縁を切っている。その後二人が縁を切った理由として、
作品を否定されるとキレるようになったことを語っていた。
当時映画学校でリサが採用した5人の学生脚本家のウチ、
3人は男性。入学時の身分証を手に入れ、残りの2人はSNSから
現在の写真を入手。
当時の映像から今の年齢に老けさせるデジタル処理によって
犯人はブラッド・パウエルだと判明。ブラッドは当時太って
いたようで、一見すると別人だよね。
ブラッドの自宅は母親の家で70大。
タオとサンチェスの二人だけで室内を調べに行ったので
心配だったけど、ダクトテープで閉じられた部屋には
母親の遺体がベッドの上に横たわっていた。モラレスのよる
と外傷はなくガンだったことから「病死」という結論を
腐敗した遺体から出していた。その母親の死がFBIのプロフ
ァイル的には「要因」となってしまうのか。
■中盤3
ブラッドには弟・ライアンが居ることが判明。
ライアンはサラという女性と離婚調停中。
連絡が取れなくなっていること。
何故か離婚調停では二人の間で車の交換をすることが
決められて、妻は1994年式のチェリーレッド色のチェロキー、
夫は2014年式のレクサスES。ケータリングの仕事をして
いるので調停員から交換しろとのことだけど、レクサスだと
ケータリングの仕事には不的確なのか。それとも金を稼いで
いるので夫側に豪華な車を譲れということだったのか。
レクサスにはGPSが付いている為に追跡する事が出来るように
なる。
■結末
皮肉にもリアルな映画を撮ろうとしていた犯人のブラッド。
撮影と称してライアンを殺害しようとしたのか。
しかし映像としてリアルに写るのは明らかに捜索をしている
捜査官たちの光景。上からヘリコプターでGPSの信号を
追跡し、一同で場所を特定していく。
弟は殺されまいとして兄と一緒に昔の夢を追いかけたくなった
ことを告げ逃げることに。
ガソリンスタンドで追い込んだと思ったけど、ヘリコプター
の動きからブラッドは自分の犯行が見つかったと悟る。
上手いこと逃げて、サラをケータリングとして予約を取る。
そこはリサの会社がが隠し物件のようにして持っていたもので、
上手いところ追いつめていく。
サラに電話する振りして外に出てもらい、家に潜入。
彼はガソリンで焼身自殺しようとするが、それを素早い
タックルでプールの中に突っ込んで救った。しかし携帯は
プールの中に落ちて作品は消えてしまう。まぁ今時の
携帯なら防水だろうって感じだけど・・
サイクスが自殺はただだけど死刑執行には何百万ドルも
かかるとしてサンチェスに語っていたけど、自分が止められ
なかった嫉妬だろうと言われていた。
■その他
・ラスティの流れ
今回は一歩進んでスライダーの判決が書記官から読まれる。
カリフォルニア州対グレゴリー・ラセニック事件に於いて、
被告人は第一級殺人罪で有罪。刑罰は死刑。
陪審員の評決の再検討した上で決めるという。
弁護士のボビーは再検討を放棄すると語るが、グローヴ判事
は以前にその手口で上訴を早めることになったとして
却下していた。
・新たな悪罪?
シャロン・ベックが既に仮出所で更生施設に入り、無事3ヶ月
は検査にパスしていた。気になるのは出所しても連絡して
こないところか。シャロンは気にしないとして書類を捨てて
いたけどプロベンザがゴミ箱から拾って取っていた。
果たしてどうなるんですかね。
■使用されている曲
・Major Crimes End Credits Theme
Written by James S. Levine
■出演者
シャロン・レイダー (Mary McDonnell) FIDから重犯課へ
ルイス・プロペンザ (G.W. Bailey) ベテラン
アンディ・フリン (Tony Denison) プロペンザの相棒
マイク・タオ (Michael Paul Chan) 分析力
フリオ・サンチェス (Raymond Cruz) ギャング捜査に強い
バズ・ワトソン (Phillip P. Keene) カメラ
エイミー・サイクス (Kearran Giovanni) 特捜班から異動
ラスティ・ベック (Graham Patrick Martin) 母親が失踪中
Dr.フェルナンド・モラレス (Jonathan Del Arco) 鑑識
ラッセル・テイラー (Robert Gossett) 副本部長
ケンダル (Ransford Doherty) 検視官
アンドレア・ホッブス …… 地方検事
フリッツ・ハワード …… 本部長補佐
グローブ …… 判事
ボビー・G.モンロー …… スライダーの弁護士
グレッグ・スライダー・ラゼニック …… マリアナ殺害犯
ガス・ウォレス …… マリアナの兄
ブラッド・パウエル …… 犯人、兄、映画監督希望
ライアン・パウエル …… 弟
ジェフ・アシュビー …… 54歳・北LA大
サラ …… ライアンの妻
スコット・グリーン …… リサの夫、妻について語る
リサ・グリーン …… 52歳、不動産仲介業
ホリー・リッグス …… 目撃者、学生