第15話 転落した人生 The Jumping Off Point
脚本/Leo Geter
Michael Zara
監督/Nzingha Stewart
【ストーリー】
シャロンは昨日よりもがっとよくなっていると緊急手術した
フリンに告げる。医者や看護しも家にかえると言っておいた
という。しかしフリンは甘やかさないでくれと言うといつまで
経っても病人のままだという。リハビリ師のジョニーは
フリンを警部補と呼びちょっぴりいらつかせるが彼は歩く練習を
しましょうとフリンに告げる。フリンは治ったとするが未だ
めまいがしてよろけてしまう。週に4回もジムに通って体を
鍛えていたのに・・そんな彼ら骨でも折れば退院できないわと
してジョニーが持ってきた車いすに座らせる。
・犯行現場の有った立体駐車場
サンチェスは5階に異常はないとすると、タオは4階にきてくれ
と語る。プロベンザが現場にやってくると状況はどうなの
かと当。男の車を捜索中だというサイクス。自殺でなぜ重犯課
なのかと問う彼に対して担当署はクリスマスパーティーで
人手が足りないとのこと。何時頃飛び降りたのかと問うと
ケンダルは完全に硬直しているので死亡時刻は昨夜の21時から
24時だろうと。免許証によると被害者はカイル・ギラン(20歳)。
住所はヴァレンシアだとすると、バズは結構遠いことを告げる。
プロベンザは遺書は有ったのかと問う。サイクスは本当に
自殺なのかと告げる。プロベンザは逆にそれを否定する根拠
はなんだと問うと、爪の割れ方だとし付け根に埃と鳥の糞が
ついているという。手すりについているようなものだと。
鳩におそわれたとか途中で自殺する気が変わって必死に手すりに
つかんだのかもしれないぞとプロベンザ。今日は大事なディナー
の約束があるんだとしプロベンザは早急に片付けたいという
感じだった。
サンチェスはサイクスに無線で4階でカイルの車を見つけたぞ
と語る。ケンダルは現場に向かうサイクスに対して被害者の
片方のコンタクトが外れていることを語る。
タオが4階でコンタクトの片方を見つける。携帯は見つかって
いないがタオル、ヨガマット、ココナッツウォーターが
本人の車の中に有ったというサンチェス。自殺前に一汗かいた
のかとサイクス。ボンネットの上にひっかいた跡があるという
バズ。カイルは落下直前に犯人に抵抗したのだとし、腕か何
かを切ったのだろうというタオ。
プロベンザは殺人と仮定しバズに防犯カメラを探せと指示。
全車両の出入りを確認したいという。サイクスに対して
「おめでとう。おまえのおかげで自殺から殺人に昇格だ」と
語る。
バズはカイルが駐車場にいた映像を見せる。
2015年11月28日午後22時18分。カイルの死亡時刻前後30分間に
駐車場に入ったのは23台。サイクスは契約者以外にも向かいに
有る「ツイスト」というダンスクラブの客も使っていて土曜日
はかき入れ時だというサイクス。
シャロンは23台の運転手は判明したか?と問うとプレート無しの
ポルシェ以外は判明したことを語る。
プレートには何か装飾文字が書かれていること。ポルシェは
22時28分に入庫して22時41分に出庫しているというバズ。13分
ならクラブの客じゃないというサイクス。
モラレスによると死因は見た目通り転落死だという。
足から落下したので他の場所に傷はないとのこと。足の骨が重さ
で体を貫いていったと。被害者の爪を全部剥がしておいたとし
こんな奇妙な割れ方はしないという。駐車スペースの看板の血は
どうか?。モラレスは被害者とは別人のもので、血液型はO型、
カイルはB型だという。犯人のDNAねとシャロン。他にカイルに
ついての情報は?前歴は無し、住所は両親が住んでいたこと。
携帯はなくカードもない。納税経験もないという。20歳で
実家暮らしなので両親に聞くしかないとのこと。昨夜ロサンゼルス
に居たのかとシャロン。
キャリー(Romy Rosemont)とダン(Brian Leckner)に署で話を聞く。
対応するのはシャロンとプロベンザだった。
キャリーは1年以上息子から連絡はなく別居した夫のダンの元に
連絡があるのではないかという。ダンは10ヶ月前に話したのが
最後で私の方にも連絡はないという。連絡を絶った理由は?と
問うとダンは金を盗んだんだという。ろくでなし連中とマリファナ
をしていたとし、昨年から身に覚えのない金が引き下ろされたと
いう。テレビ代で3000ドルだと。カイルを問い詰めるとわめいた
のだという。父さんはオレを愛して居ないとかなんとか・・。
ポルシェを運転している人が知り合いやその両親に居ないかと
問う。そんな質問をするのは何故なのかという両親に対してプロ
ベンザは良いずらいことだがカイルは立体駐車場の4階から転落
して命を落としたことを語る。
それを聞いた夫婦はケンカが始まる。ダンに対して息子の友達の
名前を書いてくれないかとシャロン。
タオがやってくると郵便局からカイルの転送先の住所を入手した
とし駐車場から一ブロック先のスタンウィックアパートメント・
ワンルーム3500ドル、ツーベッドルーム、5000ドルの所だという。
カイルは親と連絡を絶ち仕事もなく税金も納めていない。どうして
そんな所に住めるのかとシャロン。不動産業者は駐車場も
経営しているので携帯もあるハズ。令状を取るというタヤ。
スタンウィックアパート。
管理人をしているというエリック・マイヤー(Ian Reed Kesler)は
カイルに賃貸していたとのことだった。室内を調べていくことに
なる。
■事件
まだ20歳の若者のカイル・ギランは立体駐車場の4階から転落して
亡くなる。プロベンザはパトリスに重要な話があることも有って
ディナーの約束をしていて早い所この件を解決したかったが、
自殺ではなく殺人である証拠が次々と判明していき、捜査は
徐々に本格化していく。
カイルは金がないハズなのに2、3千ドルするアパートに住んでいた
ことが判明し、その金の出所などを調べていく。
■感想
うーん、ゲイの男娼エピソードなので、ラスティの話に繋がる
のか。それともシャロンが過保護になって、フリンやラスティの
ことを監視していることを引き合いに出して、今回の黒幕の男
がそんな男娼たちを自社ビルに囲んで金儲けしていたことを
主張したかったのか。
クリスマスの為に・・としていたけど事件は防犯カメラ映像から
見ても11月28日に起きたことだぞ。アメリカでは感謝祭を
過ぎたらクリスマスとは言われるけど、それにしては気が早い。
ネタとしてはおふざけのやりとりが面白かったのかな。
時に検事と被疑者となったり、プロベンザとサイクスの話では
昇格ばなしで皮肉っていた。
保護が必要だと思っている人と、甘えたくないと思っている人
との間で温度差は有った。それでも甘えられるウチは愛されている
証拠でも有る。フリンはみんなから過度に心配されていたけれど、
一刻も早く現場に出たそうにしていた。
・フリンをリハビリする療法士のジョニー
演じているのはAlec Mapa。
一番印象に残っているのは「アグリー・ベティ」でファッション
ニュースを流しているスズキ・St.ピエール役。
今回はゲイっぽい役が多かったので、色々とそういう人を集めた
のか。
■事件捜査
・何と言っても金の流れ
20歳にもかかわらず相当な高額な住まいに居て、金も得ている。
オークションでの販売の評判も良かったようだがどのようにして
入手していたのか。
・3千ドルの小切手
父親が盗まれたとしていた小切手は母親が息子の為に送ったもの
だった。2度に渡って3千ドル。一度目の小切手は返したが、
母親としては自分一人でも養えることをアピールしたくて夫と
別居した後にももう一度3千ドルを渡している。
小切手を送っているということは冒頭で居場所は知らないといって
いた母親の供述は嘘になる。
・カイルはオンラインで合法的に金を稼いでいた
カリフォルニア・ボーイズというサイトでネットでsex chat
でもしていたのか。金をもらうと不味いので欲しいものリストを
付くってこれを購入してくれとカイルは客たちに話していた様子。
因みにカイルのHN:wildkyle95。その欲しいものリストで送って
もらったものをオークションで売っていたとのこと。
・クレイグリストに広告を載せていた
一応マッサージという名目だったようだ。
「クライアント・リスト」でも意識した流れなのか。
夫に相談したとしていたけれど、ゲイの上に風俗をしていたとなる
と受けるダメージは相当なもののような気がするぞ。
■中盤
ポルシェに乗っていた人物を捜す。
HipHOPアーティストのグレイ・ミッチェルのものだった。
グレイはカイルとメールのやりとりをしていて
「新車クッソーかっけー、ハッシュタグ、リッチーピーポー」
「何処の言葉だ?」
そんなプロベンザの発言にいつものようにサンチェスが微笑んで
いた。やっぱりサンチェスはプロベンザ好きなんだな。
・謎のルームメイト
以前にこの部屋に住んでいた人物が居て、グレイはルームメイト
に逢いたくないからそこで待っていた事を告げる。
名前はジェイソンとまでしか分からず。
更にグレイの前に住んでいたサミール・パテルもまた701号室に
住んでいた。彼からこの部屋を借りているのはジェイソン・
ハーパーという製薬会社の男。話を聞くと凄く怖い人物で、サミ
ールはレイプ被害を受けている。
本物のジェイソンは60代。
名義だけ勝手に使われていたこと。
その人物を捜すとその物件のことなどについて行くウチに、冒頭
で逢った管理人だというエリック・マイヤーが各地にぶっけんを
持っていてそこで売春させていたようだ。
■結末
テーマとして見ると「自由を奪う監禁」「自立心」だったのかな。
殺されたカイルは自宅は刑務所同然だとして父親の許さない行動
に痺れていた感じ。
その結果に亡くなって家に戻るというパターンって多いね。
ラスティはその件で両親が心配して自宅に縛り付けるような行動
を取っている人物としてシャロンのことを引き合いに出していた
ね。
■その他
・ラスティの流れ
ラスティはスライダーから刑務所に呼び出されていた。
先日撮影したインタビューについて聞かれ、影響はどうだったの
か。成長しているところを見せたいということでスライダーと
いうあだ名ではなく本名のグレッグでいくという。
怪しいのは裁判の場にラスティに見に来てくれとし、その際に
スライダーは手を振るので振り替えして欲しいと頼む。
インタビューを頼んだ手前断れないか。
でもこういう行動一つが誤解を生みそうで怖い。
途中で一度シャロンに相談しようとしていたみたいだけど、結局
話は聞いてもらえず。
・フリンとパトリス
フリンの面倒をみるためにパトリスを送った。その際フリンは
思わず口を滑らせてしまうのだけどね。
それ以前の流れの中で「蘇生措置は拒否になっている」
「あんたの恋人に殺される」と言った感じの返事をしていた。
・プロベンザ時代について行けるか
「犯人はラッパーに決まっている」(Provenza)
「ラップじゃなくてヒップホップだ」(Sanchez)
「歌っているからラップと違う」(Sykes)
・シャロンはフリンに釘付け?
シャロンはフリンがよろけずに歩けるようになったとジョニー
からも言われた際に「凄い~」と可愛い声で言われていた。
・プロベンザ、いよいよXX回目の結婚か!?
“結婚を申し込むなら自分で言いてぇんだよ”とプロベンザ
調(吹き替え版でしか分からない良さ(笑い))で語る。
■使用されている曲
・Major Crimes End Credits Theme
Written by James S. Levine
■出演者
シャロン・レイダー (Mary McDonnell) FIDから重犯課へ
ルイス・プロペンザ (G.W. Bailey) ベテラン
アンディ・フリン (Tony Denison) プロペンザの相棒
マイク・タオ (Michael Paul Chan) 分析力
フリオ・サンチェス (Raymond Cruz) ギャング捜査に強い
バズ・ワトソン (Phillip P. Keene) カメラ
エイミー・サイクス (Kearran Giovanni) 特捜班から異動
ラスティ・ベック (Graham Patrick Martin) 母親が失踪中
Dr.フェルナンド・モラレス (Jonathan Del Arco) 鑑識
ラッセル・テイラー (Robert Gossett) 副本部長
ケンダル (Ransford Doherty) 検視官
アンドレア・ホッブス …… 地方検事
パトリス・ペリー …… プロベンザの彼女、看護し
グレッグ・スライダー・ラゼニック …… マリアナ殺害犯
エリック・マイヤー …… ビルの管理人
キャリー・ギラン …… カイルの母
ダン・ギラン …… カイルの父、妻とは別居
カイル・ギラン …… 20歳、男娼、被害者
グレイ・ミッチェル …… 人気上昇中のHIP HOPアーティスト
ピーチズ・ウィリアムズ …… グレイの弁護士
ジョニー …… 看護師・リハビリ
サミール・パテル …… 21歳、刑務所、カイルの前の入居者
リーランド・ブランチ …… 前の住民
ジェイソン・ハーパー …… 謎の人物