第3話 華麗な王国 Episode #1.3
監督/Susanne Bier 脚本/David Farr
【ストーリー】
シャワーを浴びるジェドは下着を選び化粧をして薬を飲む。
ジェドの携帯に電話が鳴ると彼女の母(Nancy Baldwin)から
のものだった。ジェドは電話はかけない約束だとし用事が
あれば私から電話するという。私が恥ずかしいのかという
母に今から出かけるのよと。何処に行くのかと問われると
この島の何処かとしか言えなかった。そっちは良い天気な
んだろうねといわれるとジェドはビリーはどうか尋ねる。
あの子はもうあんたの話をしないという。金は月末な送るし
その催促なんでしょと。すると母は一つ覚えておきなとし
「あんたは薄汚い娼婦よ」と。ダニー(Noah Jupe)がジェド
を呼びに来たので電話を切る。そろそろ出かける時間だよ
というリチャードの息子。すぐに行くというと更に薬を
飲むのだった。
■スペイン・マヨルカ島
ダニーはジェドに凄い綺麗だよと白いドレスを褒める。
サンディ(Alistair Petrie)とコーキー(Tom Hollander)は
話をする。あいつを見損なったと。ローパーは何だろうと
仲が悪いのは変わらないだろうと。700万ドル損したのは
コーキーがパエラを嫌っているからだと。そろそろ時間だ
としてローパーは立ち上がる。やっと来たのかとしてローパー
はジェドに言うと彼女は悪い知らせだとして今夜デートの
予定が入ったとし、相手は若くてキュートな彼(ダニー)よ
と。流石はオレの息子だなと。ダニーはボートで出発するの
かと父に問う。
・島のレストラン
キャロラインは気をつけてと下船するサンディと娘に告げる。
店のジョージ(Gregor Acuna-Pohl)はお得意様のローパーや
コーキーとは顔馴染みの常連。いらっしゃいませと挨拶する。
ローパーの好きな料理のレシピは変わっていないこと。
コーコラン少佐にはパエリアを出してあげてくれとしローパー
はいつものヤツを注文する。鹿の肉を食べるのが好きなら
狩りも出来るのではないかというサンディ。ジェドはあなた
の場合単に鹿を殺すのが好きな好きなだけでしょと言うと
彼の妻のキャロラインはよく言ってくれたとしてジェドの
ことが益々気に入ったという。コーキーは”チーフ(ローパー)”
に対して坊ちゃん(ダニー)にシャンパンの洗礼をしても良い
ですか?と問うと、お許しが出たとして飲ませると。
サンディは別に血が好きではないと語るが、ローパーは
サンディの物好きな所が好きだと語る。
ローパーは反対派に対して鹿に銃を持たせれば平等だろうと
するが、もたせるより売りつけるだろうとサンディ。
ダニーはシャンパンが美味しいと告げると、可愛い息子を悪
の道に引き込んだなと告げる。ジェドはダニーを連れて行くと
ローパーは息子に対してパパの酒を飲んで彼女まで奪うのか
と語り大したヤツだと。キャロラインはラングボーン卿は
家柄が好きだという。3代続けてイートン校の出身じゃないと
駄目だという。ローパーは自分は1代目だとすると、サンディ
は金を出す人には何人もかなわないと語る。
ジェドとダニーは踊る。
サンディも気分良く娘の乳母と踊る。キャロラインはそれを
見て不機嫌になり子供を寝かせる時間だとして二人を引き離
す。
そんな中突然2人組の強盗が入る。
銃を席に置けと言うとボディガードのフリスキーとタビーは
隙をついて反撃しようとしていたが、ダニーを人質に取られて
いた為にローパーは二人に銃を床に置けと命じる。ローパー
はみんなに落ち着けとしこの紳士の言う通りにすれば心配は
ないとして犯人や身内を落ち着かせる。強盗はお前ら金持ち
だろうと言うとローパーはありったけの金を渡すから帰って
くれという。ジョージにレジの金を持って来てくれというと
強盗に対してそれを渡すから帰ってくれという。宝石やサイ
フも出せとしカバンの中に入れろという。札束は何処だ?
というとボートに10万ドルあるという。15分くれれば渡すの
で息子を解放してくれという。ガキを返すのは金を受け取っ
た時だとし全員跪けと語る。バッグに金を入れると逃げる
強盗。その光景をジョナサンが影で見ていた。
そして強盗(Sean Adames)が逃げて来た所をコック服姿の
ジョナサンが攻撃してダニーを取り返す。ダニーに対して
すぐにママの所に戻れというと、ジョナサンに対して芝居の
約束だろうと強盗2。しかしその彼を倒すとリアルに見せないと
駄目だと語り強盗1(Mario de la Rosa)と戦いになりジョン
サンは争いの末にボコボコにされ意識を失う程の重傷を負う。
ジェドは何が有ったのかとダニーに問うとこのおじちゃんが
悪者を倒して助けてくれたと語る。ジョージに対してこの人
はダレなのかと問うとイギリスから来た副料理長だという。
キッチンに居たはずなのに・・と。ローパーは見た顔だと
するとパスポートを見てトマス・クィンス・デヴォン州の
出身だというコーキー。しかしローパーはスイスに居た
パインだと言う。サンディに警察を呼んでというとトマスは
辛うじて意識を取り戻すと警察は駄目だと語る。ジョージに
まだ通報はいるなとローパー。フリスキーはまだ脈は強い
事を語る。コーキーにボートを用意させろとし、病院にも
電話するんたと。イスラエル人のシモン先生に用意させろと。
電話したい相手はいるのか?と問うが、何も答えずにいると
ローパーはまだ一人か・・としウチで面倒をみてやると語る。
■スペイン・マドリッド / Madrid
■MI6 (The River House)
■スペイン・マヨルカ島 / Mallorca
■感想
いよいよジョナサンの潜入作戦の開始。
やはり主人公のジョナサンの経歴がバレないかどうかが
今の所このドラマの生命線か。
スイスの心理学者のカール・グスタフ・ユングの共時性/
シンクロニシティではないけれど、
「一度目は偶然、二度目は奇跡、三度目は必然、四度目は
運命」
これを運命と捉えてもらえれば味方になることは出来るけれど、
必然性があるとして悪い方向性に捉えられると、敵だと
見なされてあっさりと処分される。ローパーが悪人で切れ者
ならばその辺は相当警戒している筈だし、そもそも敵が多い
筈なので警戒するのは当然のこと。今後共に秘密がバレやしない
か・・そして潜入している間に外部と接触出来るのかどうか
怖い流れが有る。
先ほど見た「SUITS / スーツ」でもシーズン4ではマイク
の経歴がバレるかどうか、事務所の不正がばれるかどうかで
常にハラハラドキドキの展開が続いているので、こういう
ドラマは肩が凝るところもあるのかな。
やはりどうしても先週同様に「HOMELAND」S5を感じさせる。
潜入捜査という意味ではやはりHOMELANDのS5でテロを止める
為に潜入したクインの流れに精通しているし、先日の中で
アメリカ国務省のジョエルが語った作戦の骨格は、
「HOMELAND」S4で中東を内部から牛耳ろうとして提唱して
いたソールの作戦にも思えるところ。
ただ潜入捜査という意味では「Graceland / 西海岸捜査ファ
イル」っぽい緊迫感があるかな。
ジョナサンの潜入に於けるルール変更で本気で殴り合い・
殺し合いみたいな構図になったのは迫真さを感じて
良かったのではないかと。
しかしジョナサンはロバートの行く先々を知っていたけど、
スイスのツェルマットでは特に違和感はもたれないような
気がするけどマヨルカ島にまでいたということを考えると
不自然に捉えられないのかな。そもそもどのような経緯で
その仕事につくことが出来たのかっていうのも有るからね。
■ロバート
ハウス先生/Hugh Laurieだからという訳では無いけど、
言い回し方はなかなかウィットに富んでいて面白いシーンが
結構ある。
また悪党とのやりとりに於いて交渉術になれている為か
怒らせないようにして気を使っている様子が見て取れる。
彼にとって息子のダニーの存在は欠かせないものがあり
息子の為ならば何でもしそうだ。
悪人にとって弱点を握られることは相当なマイナス要素で
有って人身掌握もしやすくなってしまうというもの。
ジョナサンとしてはこのダニーを手懐けることがロバート
の組織に潜入する為に必要な要素かも。
ロバートとの面接の際に再びジョナサンの過去について
尋ねられた。勿論独自のルートを使って必死になって
ジョナサンのことを調べている。
・ジョナサンの過去
何処まで本当のことなのかな。
父はベルファストで戦士、母とは疎遠で一度結婚したが
半年で離婚。イラクには2度行き手柄を立てた。戻ってから
はやけくそになったのか。ホテルのナイトマネジャーをして
5年。そして突然の犯罪者。
■ジェド
ジェドの存在はかなり微妙だ。
ロバートと関係を持っているのは息子のビリーの為ってこと
も有るのだろうか。母親に子供を預けっきりでずっとロバート
に帯同しているみたいだけど、怖いロバートとは離れたい
けど離れられないものなのか。
コーキーからはどの使用人に手を出しても構わないがジェド
だけは辞めておけと釘を刺されていた。
ロバートにとってのジェドもまた大切な存在なのだろう。
ただジェドにとっては金づる程度に考えて居るのかどうか。
その程度の関係だとしたら例えジョナサンの存在がバレても
何とかなりそうな感じではある
■コーキー
この人はやはりジョナサンのことをきな臭さを覚えている
ところ。ローパーのように息子を助けられた訳では無いし、
そもそも行く先々でジョナサンが居るのだからね。
ただの料理人とは見えないのがネックではあるけど、
経歴詐称の件ではいつまで隠し通せるのか・・・
まぁ何処にも所属していたことは無いので、バレないような
感じはするけどね。
問題はローパーは悪党なので取引する過程で何らかの他人の
人生に於ける生死の決断をジョナサンに求めるシーンが出て
くるかもしれない。
特にカイロに居た件は詳細に調べられるとマズイか。
■リンペット作戦
バーとジョエルはMI6のThe River Houseでリンペット作戦
についての説明を求められた。
ジョエルはワシントンが主導している対武装作戦で、1年ほど
追跡活動をしていたこと。その相手はアイロンラスト社の
重役が手広くやっていることなので、ジョエルは相互協力の元
で情報の共有を求めていた。
MI6に対応に出たのはドロムグールとゴールト、ポールフリ
で、ポールフリはローパーの身辺に侵入させているのかどう
かを聞いていたので三人の誰かがローパーと手を組んでいる
のかも知れないね。
バーは窓際族みたいなところで働いていたけれど、MI6の
動向には気をつけていたみたい。元々バー自身はMI6で働いて
いたというくらいだから彼らのやり方を知っているのかも
知れないね。
まだ自分たちの捜査は遅れていることをアピールに行ったよ
うだ。
■ジョナサンの潜入捜査開始
怪我していた時にはずっと対岸から潜入しているジョナサン
に動きがないかを監視活動していた。
ようやくダニーを連れて外に出て行く機会に恵まれる。
そして初めてバーと連絡を取り合うシーンが有った。
街までダニーと散歩に行きアイスクリームの屋台で買い物
をしながらバーと接触していた。
■使用された曲
・Calling Scissors by Alex Tesla
・Left Foot by Mating Ritual
・Depraved by Mammals
・The Keating 5 by Photek
・Plain Gold Ring by Nina Simone
・Despues by 5U4
■出演者
リチャード・オンズロー・ローパー (Hugh Laurie) 武器業者の億万長者
ジョナサン・パイン (Tom Hiddleston) ホテルのナイトマネジャー
アンジェラ・バー (Olivia Colman) 国際執行機関員(IEA)
ロブ・シンガル (Adeel Akhtar) バーの部下・メガネ
レックス・メイヒュー (Douglas Hodge) バーの上司の外務省官僚
ジェド・マーシャル (Elizabeth Debicki) ローパーの愛人
フリスキー (Michael Nardone) ローパーの手下
タビー (Hovik Keuchkerian) 銃を持ったローパーの手下・ヒゲ
ランス・コーコラン (Tom Hollander) “コーキー”、ローパーの右腕
サンディ・ラングボーン (Alistair Petrie) ローパーの仲間
キャロライン・ラングボーン (Natasha Little) ラングボーン卿の妻
フアン・アポーストル (Antonio de la Torre) ローパーのスペイン人弁護士
エレナ・アポーストル (Tabata Cerezo) 娘
ダニー・ローパー (Noah Jupe) リチャードの息子
ジョージ (Gregor Acuna-Pohl) マヨルカ島の料理長
(Andie Betty) ローパー家のメイド
(Casimiro Torrero) アイスクリーム店
(Alice Bier Zanden) ラングボーン家の乳母
(Nancy Baldwin) ナンシーの母、ジェドの息子名はビリー
ジョエル・ステッドマン (David Harewood) アメリカ国務省国務貿易管理係
ジョフリー・ドラムグール (Tobias Menzies) イギリス側
レイモンド・ゴールト (Jonathan Aris) イギリス側
ハリー・ポールフリー (Neil Morrissey) イギリス側
バリー・ハーロウ (Harry Attwell) イギリス諜報員・パスポート届け
ヘクター・ヒメネス (Gabriel Andreu) バーの仲間
(Esther Regina) アポーストルのメイド
トム・クィンス …… 偽名
ジャック・リンドゥン …… 偽名
(Mario de la Rosa) アルバニア人
(Sean Adames) アルバニア人