第8話 ナイルの夜明け Episode #1.8
監督／Susanne Bier 脚本／David Farr
【ストーリー】
■エジプト、カイロ / EGYPT , CAIRO
■NEFERTITI HOTEL
・ハプシュプストスイートルーム
厨房でユセフ(Amir El-Masry)は部下たちに手早く仕事をする
様告げる。そこにジョナサンが現れると君から料理法を
聞けと言われて来たという。トゥリの作り方を・・
人気のない所に行くと二人は再会を喜ぶ。
「久しぶりだ」と互いに語る中、ユセフはジョナサンが出世
して高そうな時計をしていることを指摘。ジョナサンもまた
ユセフが料理長に出世しているなんて驚きだと語る。
ユセフはジョナサンが急に消えたことに不思議に思っていた。
アラビア語の勉強はしているのか?と問われさび付いてはいる
が練習はしているという。君の兄のアフメール
(Aymen Hamdouchi)は今でもまだ現役なのか?と問う。
一度は修理したが上手く行かなかったと語るユセフ。
会って話がしたいと語るジョナサン。
ローパーはジェドに買い物はどうだったのかと問う。
オレにアラビアシューズを買ってくれたのか?と問うローパー
にジェドはサイズが無かったという。エジプトの人は足が小
さいみたいだなと。キャロが戻って来てくれて嬉しいという
ジェド。キャロとサンディもルクソールに誘ったらどうか?
というジェド。あそこは恋人たちの聖地だぞと。市場で
シルバーのイヤリングを買ったので金庫にしまって置いてくれ
ないかというジェド。アラブ人は全員泥棒だというのか?
というローパー。金庫に入れると暗証番号を「2476」と
入力する。その数字を覚えていた。
サンディはキャロに対してジェドに変わったことはないか
と問う。ジェドが誰かに会ったか?と問うサンディに対して
キャロは無邪気な女の子だとし何で疑うのか?と問う。
そう見せているだけかも知れないだろうという彼に
それはあなたの世界の考え方だという。私の世界のお陰で
お前は贅沢が出来ているんだというサンディ。
サンディはルクソール神殿は譲るとし私の神殿はここだと
してカジノにやってくる。
カジノではフレディ・ハミド(David Avery)が商取引の前日に
一緒に飲んで賭けをしにやってくる。ジョナサンに対して
結婚はしていないのかと問うと女性を紹介するぞという
ハミド。間に合っているというジョナサン。そんな彼に
ハミドは前に会っているような気がするという。
そんな彼とジェドにルーレットでもやらないかとジョナサン。
ジェドはルーレットに賭ける際に「24」「7」「6」にコイン
を置く。それをジョナサンは確認した後ハミドに対して
ウィスキーでも飲むかとしてカウンターに取りに行く振り
してアンジェラにメールを送る。
それを受け取ったアンジェラとジョエル。
ジョエルは自分が取りに行ってくるというが、アンジェラは
私が行くという。妊婦の格好をしていれば警戒されないから
と。ジョエルは彼女の決意が変わらない事を知るとこれだけ
は持っていけと銃を手渡される。
「イギリス人は困った時は電話するのよ」。
丸腰では行かせないぞというジョエル。
ウィスキーに睡眠薬を混入させてハミドに渡す。
その頃アンジェラは部屋に入って金庫から書類を手にいる。
Alexandria Harbourに置かれているトレードパス社の武器
の預かり証のようなものだった。アンジェラが出て行こうと
するとタビーがやってくる。ジョエルは急いでアンジェラに
部屋から出ろと指示。しかし間に合わないと分かるとアンジ
ェラはジョエルに助けを求める。タビーは室内を見て回る中
フロントからの電話でローパー宛に国際郵便が届いている
のでサインが欲しいのでフロントまで来て欲しいと語る。
何とかアンジェラは外に出る。
ハミドに対してジョナサンはもう辞めようと語る。勝てない
日はあるものだと。ローパーはパパのカジノで負けるのは
何かの暗示かもなと語る。ローパーはジェドが何処か無理
していることをサンディに語る。キャロは何て言っている
のかと問うと別に何も言っていなかった事を語る。
明日は大事な日だとしてハミドを帰らせるという。
ジェドはサンディに行かせた方が良いのではないかという
がジョナサンが送っていくとし自分が運転するという。
家に連れて行くと、ここは仕事用に使っている屋敷との
こと。メイドは昼間だけ。ハミドに薬入りのウィスキーを
渡す。彼自身ドラッグをしていた為により視線の焦点は
怪しくなっていた。ジョナサンはハミドに対して実は聞きたい
ことがあるとしずっと気になっていたことがあるという。
ソフィー・アレカンという愛人が居ただろうとしネフェル
ティティホテルでのことを覚えているか?お前が殺したのか?
と問う。ハミドはお前のことを思い出したとしてナイト・
マネジャーだろうと。彼女はどうでも良い娼婦。オレは見て
いただけ。ローパーの部下が殺したこと。あの女は信用出来
ないとし、匿っているヤツを吐かせようとしていたが
口を割らなかったのだという。強情を張るから悪い・・娼婦
の癖にと。それを聞いてジョナサンはハミドを邸宅内の
プールに沈めてしまうのだった。
■感想
いよいよシーズン1の最終話。
イギリスでは2016年2月に全6話で放送されたもので、
シーズン2は製作されるとかされないとかよく分からない。
昨年のエミー賞では監督賞と音楽賞を受賞。
ゴールデングローブ賞ではテレビ・ミニシリーズ部門で
主演のジョナサン役のTom Hiddlestonと助演のローパー役の
Hugh Laurie、アンジェラ役のOlivia Colmanが受賞している。
アマゾンプライムで独占放送していたものが気がつくと
Dlifeで放送している。
さてドラマでは一応続編も作れるように色んな謎は投げっぱ
なしの状況だった。
と言うのもローパーの組織の全貌も書かれていないので
イギリス内部で手を引いている悪徳公務員たちのことが何の
罪に問われることなくただただローパーだけが連れて行かれる
状況を作っただけだった。
しかし最終話だけ有って諜報員/スパイドラマ的緊迫感は
幾つものシーンで見られて、ドラマを盛り上げていたことは
言うまでもない。
ドラマとしてはジョナサンの存在がローパーに知られた後に
処分するという流れを誇示することが盛り上げ方としては
面白く出来ている。
また1話で殺されたソフィー・アレカンと同じホテルで
ジェドが殺されそうになる流れがあり、またしても似た様な
轍を踏んでしまうのかと思わせるも流石に今回は、裏で
色々と画策していた分だけジョナサン側には優位性を保つ
だけの用意が仕掛けられていた。
懸念していた流れとしては、前回にも書いたけれどジョナサン
を知るものがローパーの目の前でそれを口にすることで
色々と計画立てていた流れが壊されてしまうことかな。
■ローパーを懲らしめる為の作戦
有利な時もあれば不利な時も有る。
まずローパーは少なからず不審人物としてジョナサンのこと
を疑っていた筈であり、このドラマに於いては裏切りものの
人数が限られてしまっていることだ。
ローパーが信用しない人物であるにせよ、スペインの弁護士
は片付けられているし、コーキーも殺されたこと。
残すところこういう取引で関わっている人物は限られてしま
っているのではないか?
サンディはまず無いだろうしね。
それ以外の人は取引には関わっていない。
・金庫の暗証番号をゲットせよ!
この役目は部屋に入って番号を直接見る事が出来る人物だけ。
アメリカ諜報員ならあの場面では監視カメラでも設置して
おいて見つけるか、暗証番号を押すときの周波数でも拾って
解析してしまうんだろうな。頭脳の切れるものなら指紋を
押した場所を指紋採取キットとか特別なライトを照射して
見つけ出しそうだけど・・・
結局ジェドが銀のイヤリングを金庫に入れて置いて欲しいと
頼んでその時に入力したものをみて居た。
あのシーンでは相当ジェドの視線は怪しく写るけどね。
暗証番号はカジノに行った際にジェドがルーレットで賭ける
番号を合図にしていたようだ。
・金庫の中身をIAEが拝借
今更何の書類を捜しているのかなと思ったけど、倉庫に
預けている武器の管理・運搬用の手続き用の書類みたいだっ
た。ジョエルが行くとしていたけれど結局妊婦のアンジェラ
がそれを奪い取りに行った。
その際タビーが見張りとしてやって来た為にアンジェラは
隠れるしかない。ジョエルに頼んで彼を外に誘導してもらう。
身の軽い人なら窓から逃げられそうだけどね。
国際郵便がフロントに来ているのでサインしに取りに来て欲
しいと電話した隙に彼女を逃がした。
・ジョナサンはアフメールに接触する
ユセフはホテルの厨房で働く。その兄がアフメール。
今までにもこんな仕事をしているのか爆弾を仕掛ける役目
を頼んだ。リモートコントロールで爆破出来る様にしてあり
タイミングを見計らってそれを起動させる。
因みに起爆の携帯番号は「#763222」だった。
・ジョナサンとハミド
地元の有力者の息子のハミド。
ハミドとカジノで遊ぶ中、彼は自らドラッグに興じているし
ジョナサンが届けた酒の中には睡眠薬か麻薬か分からない
けどドラッグを入れていた。
ハミドを自宅に連れて行くという名目でジョナサンは更に
酒に薬を入れて飲ましてプールの中で殺害した。
エジプトは暑いのか。ジョナサンはプールに入って濡れたと
思うけどシラーっと帰って行きましたよ。
・パスワードは変わる
書類は盗んだけど返す為に寝ているジェドに朝食を届ける
名目で書類を持っていった。ジェドはその中にある書類を
金庫に戻そうとするが金庫はまたしても番号が変えられてい
た。
フリスキーによってジェドは拷問され内部の内通者の存在を
問われることになるが彼女は決してジョナサンの名前を
言わなかった。何度も水責めにされていた。
アザも出来ていたのでタバコでも押しつけられたのか。
ジェドの濡れたキャミソールのような部屋着がまた濡れると
微妙にエロす(笑)
・見つかっちゃった
いざ取引の時、ジョナサンが内通者だということが見つかって
しまった。ただやはり予想通り彼は取引として会社の代表な
ので殺すことは出来なかった。
ジョナサンの正体がバレたと同時にジョエルは2104号室に
滞在しているアンジェラにもすぐに逃げる様に指示する。
宿泊中の人物を全て調べられていて2名は確認の取れない
医療代表団だったからだった。
フリスキーがジェドを人質にして部屋を調べに行くがその際に
鏡を使って合図し、アンジェラがフリスキーの足を撃って
ジェドを救う。銃を蹴り飛ばしていたけど、彼らはボディガ
ードなんだからもう少し拘束するなりダメージを与えておか
ないと反撃されそうで怖い。
・いざ反撃
現場にはバルガティ、クヤミが居る中で取引を行う。
そして金が振り込まれたて運ばれる際に口座に入る必要性
がある為にジョナサンに携帯が手渡された。その時を利用して
爆弾の起爆装置をセットする。そしてみんなが見ている前で
トラックを爆破した。
トラックの運転手はみんな逃げていたけど爆発することが
分かって居たのかな。
「金返せ!!」と言われた後にローパーも本音を語ったのか
「誰がやったと思うのか?アラブの民兵た。お前達と同じ
ドブネズミ。」
金が用意出来たら返すというローパー。
・ローパーは出国準備
取引不調なので帰ろうとする。すると部屋にはアンジェラが
いた。「誰だ?」「何処のものだ」という質問に名前とか住所
を語り組織名を言わないアンジェラ。
ただローパーが高齢とはいえ妊婦の女性だし一人で対峙させ
るのは危険に思えたけどね。
■エンジェティング
前日に散々酔わせたハミドをプールで殺害した。
それがローパーがやったと思わせたことで地元のハミドを
殺されたことで地元の捜査官も買収されていたのでローパー
を捕まえていった。これ以上法でのさばきは難しいと
考えたのかアンジェラもその流れを止めなかった。
■その他
・ドロムグール
予めロブが電話してローパーからの電話には出るなと忠告。
罪には問わないとしていたけどね。
・ジェドとジョナサン
最後の日にあれだけ大変なことをしたのにHしてた。
拷問され、そして殺されるかも知れなかったのにね。
それだけに今日を生きることを選んだのか。
ジェドが先に帰り、ジョナサンに待っている事を告げる。
■使用された曲
・
■出演者
リチャード・オンズロー・ローパー (Hugh Laurie) 武器業者の億万長者
ジョナサン・パイン (Tom Hiddleston) ホテルのナイトマネジャー
アンジェラ・バー (Olivia Colman) 国際執行機関員(IEA)
ロブ・シンガル (Adeel Akhtar) バーの部下・メガネ
ジェド・マーシャル (Elizabeth Debicki) ローパーの愛人
フリスキー (Michael Nardone) ローパーの手下
タビー (Hovik Keuchkerian) 銃を持ったローパーの手下・ヒゲ
ランス・コーコラン (Tom Hollander) “コーキー”、ローパーの右腕
サンディ・ラングボーン (Alistair Petrie) ローパーの仲間
キャロライン・ラングボーン (Natasha Little) サンディの妻
フレディ・ハミド (David Avery) 武器の売買相手
ジョエル・ステッドマン (David Harewood) アメリカ国務省国務貿易管理係
ジェフリー・ドロムグール (Tobias Menzies) イギリス側
オマール・バルガティ (Nasser Memarzia) 武器の取引相手
ユセフ (Amir El-Masry) 料理長、ジョナサンの友人
(Mourad Zaoui) ナイトマネジャー
(Mohamed Boussalem) Military Courier
ジャスパー (Sam Redford) トルコにて、武器運搬
アブドゥル・クヤミ (Bijan Daneshmand) カイロで手続き
アフメール (Aymen Hamdouchi) ユセフの兄、爆弾を仕掛ける
(Abdelmoula Hadif) アフメールの友人
トム・クィンス
ジャック・リンドゥン
アンドリュー・ステファン・バーチ
ソフィー・アレカン