第12話 私立探偵は危機一髪 Private Eye Caramba!
脚本/Adam Frost
監督/Hanelle M. Culpepper
【ストーリー】
アナヒータ・メネンデス (Cindy Luna)は裏路地を走って
アパートに戻る。413号室のE・バークレイのインターホンを
押すと4Dのアナヒータだとして鍵を入れたバッグごと無くした
ので開けて欲しいという。しかしアナヒータは襲われる。
朝、マーサはケイトがコーヒーを淹れてくれたことを喜ぶ。
ケイトはマーサにリックの探偵業をどう思うかと尋ねる。
あの子が探偵になるのは子供の頃からの夢。順調みたいだから
と。日に日に問い合わせも増えていること。
でもリックに会いたいからファンばかりだと。それか彼が
二ヶ月何処にいたか変な推理をしてくる人や迷子のネコ探しを
頼む人くらいだという。じゃあ喜べないわねとマーサ。
探偵になったのはまた私と一緒に捜査したいからよと。
面白い事件に出会えれば尚良いと思っていること。
今の所それは叶っていないという。プライドが高すぎて引く
に引けないのよとマーサ。
リックは「キャッスル探偵社」の新しいwebsiteを作ったと
語る。世界中から名探偵を求めて依頼が来るようになると
いう。面白そうな事件しか受けないとし、「謎と陰謀が渦巻
くようなもの」だという。ケイトは良いサイトねというと、
良い客を集めたいからという。ケイトの携帯に電話が鳴ると
事件だという。リックは探偵は時間通りに出社するというと
ケイトは現場は事務所に近いから一緒に行かないかと誘う。
今日忙しいのか?事務所を始めた頃のような反響はないけど
仕事はあまるという。リックは依頼人に会うという。ケイト
は謎と陰謀が渦巻く事件だと良いわねと語る。
今回はよくある仕事で期待は出来ないという。依頼人の娘の
新しい恋人の身辺調査なんだと。恋人は16歳だとリック。
ケイトは意地を張なくても良い・・・私に対しても誰に対し
てもと。本当に探偵をやりたいのか?というケイトに対して
軌道に乗るまでには多少は仕方が無いという。本気でやりたい
ならいつまでも応援するというケイト。軌道に乗ったら君を
モデルにして「ニッキーヒート」を書いた様に自分をモデルに
した探偵小説を書くという。オレが主人公だと。ケイトは
調子に乗り過ぎよと語る。
エスポに合流するケイト。
エスポによるとゴミ収集の作業員がゴミ袋の下で遺体を発見。
殺されたのはアナヒータ・メネンデス (Cindy Luna)。
名前からしてアラブ系なのか?というケイトに、母親がレバノ
ン出身で彼女はラテンドラマに出て居る女優だという。
あなたメロドラマをみて居るのかというケイトに対してみて
居るのは叔母だという。アナヒータの出て居るドラマのファン
で、「デスパレートな聖人たち」(Desperate Saints)って
ドラマに頭脳明晰な精神科医の役で出演していたという。
パールマターに話を聞く。
抵抗した跡が残っているが頭に一撃を食らって死亡。かなり
の力で殴られていて、頭蓋骨を砕かれて即死したもの。
凶器はパイプで配管職人がよく使うヤツ。同じようなものが
ゴミ箱には沢山捨てられているという。ライアンは被害者は
犯人と口論していた可能性が有り犯行が有った時間帯に男女が
激しく言い争っていたという証言があるという。顔見知りに
よる衝動的な犯行だと考えられるわねとケイト。もしくは
闇に潜んでいたイカレた配管職人だとライアン。それって
キャッスルの真似か?とエスポ。ケイトは被害者が着替えて
何処に行っていたか調べようというと、エスポはドラマ撮影
所が何処かは調べて於いたのでそこで聞けば分かるかもと語る。
撮影所へ。
ソフィア・デル・コルドヴァ(Daya Vaidya)とマヌエル・
ヴィラロボス (Kamar de los Reyes)がドラマ撮影をしていた。
ケイトはテレビ局のドラマ責任者のフランシスコ・エラー
ラ (Franco Barberis)に聞けば良いみたいだという。ソフィ
アはもの凄い大スターなんだというエスポ。
「チキータ(Chiquitas)」
「情熱の炎(Fuego de la Pasion)」
「愛の道(Caminos De Amor)」
などに出演しているという。相手のマヌエルはソフィアの
別れた夫でソフィアの人気を利用して役をもらっているのに
注文つけてばかり居るヤツ・・・って聞いた事があるという。
ホントにファンは叔母なのか?とケイト。
そんなケイトにリックから電話。
不屈の精神を持つので君の事件に関わりたい、首を突っ込み
たい衝動に耐えるが正直羨ましいと。
現場の警察官に状況は聞いたとしメロドラマの若手女優が
家の前で殺されたのだろうと。謎という陰謀が渦を巻く事件
みたいだとリック。それに加えて男と女の燃えるような恋も
見られるという。「くっさい演技をしているのよ
(over-the-top acting)」という。エスポは臭くなんかない
だろと語る。あなたにも依頼人が居るでしょというと、
実は依頼人の娘が恋人と別れたから仕事はキャンセルになった
とのこと。
■事件
リックの元に依頼人の娘の新しい恋人の身辺調査の仕事が
飛び込んでくる中、ケイトらNYPDのチームはアラブ系で
ラテンドラマに出演していた人気女優のアナヒータ・メネン
デスが殺害される。パールマターによると被害者は抵抗した
跡が有り頭に一撃を食らって即死したとのこと。近くに
配管職人が使うパイプが落ちていた為にそれが凶器ではないか
とされる。周辺住民によると事件当時現場で男女が激しく
言い争っていたという証言が有る為に顔見知りによる衝動的
犯行の可能性が有った。取りあえず被害者のことを知る為に
撮影場に行くことになるがエスポだけは何故か目を輝かせて
いた。
本人は叔母がメロドラマが好きだと語るが・・・
■感想
リックがNYPDから退出させられた為に、どのように本筋に
関わってくるのか毎回の課題となった感じ。
探偵はリックが子供の頃からの夢だとされるけど、銃器を
持った危険な場所に踏み込むような行動を取られると流石に
違和感があるな。頭脳戦になれば楽しい展開にはなるのだろ
うし、別の角度から調査をするというパターンが一番ドラマ
としては関わりやすい格好だけど、毎回そんな偶然が待って
いることは無いだろうし難しいね。
そして大抵探偵になるならそれ相応の格闘術なり護身術
でも身につけて置けば説得力も有るんだけど、そういう危険な
場所にも無鉄砲に無防備にズカズカっと入り込んでいって
しまうのはちょっとみて居て引くところがある。
謎と陰謀が渦巻く事件を担当したいリック。
果たしてそんな事件と関わることが有るのか。
演技・演技・演技をしていて何が本当のことなのか。
一つずつ話の裏取りをしていく工程で犯人を追いつめていく。
ドラマをみて居るとリックはハードボイルド系を狙っていて
事件はラテン系の内容。
リックとケイトが絡み合おうとしている所に、突然女優さん
が入って来たりとちょっとヌケている男女関係はラテン系
ドラマのノリ。
■エスポはメロドラマ俳優に詳しい
叔母がみて居るとしているし被害者のことを調べもしない
のによく知って居る。
撮影所では食い入る様に俳優たちの姿を見る光景が有る。
エスポとケイトが一緒に捜査に当たるけど俳優の演技を見て
いる彼の前に来て捜査について話合おうとするとムッとした
感じをする。ケイトもエスポがドラマ好きだと知っててわざ
と前に出て妨害(意地悪)しているように見える(笑)
ケイトは彼らの演技を見て臭い芝居をすると語っていたけど
先日の取り調べの際だったかも臭い演技だと語っていた気が
する。
■ドラマ関係者
・フランシスコ・エラーラ
被害者アナヒータは性格も実力もあって医者役はハマリ
役だったと語る。彼女は3年前にコロンビアで発掘し
それ以降組んで居た期待の新人。バルセロナ、ドバイ、
マイアミなど宣伝ツアーに行って世界中のファンを取り付けた
とのこと。付き人のマーカスとトラブったことが有ると語る。
殴ろうとしていたとのこと。
・ソフィア・デル・コルドヴァ
エスポによると大スター。
アナヒータのことを尋ねるとイベントか何かでアッパーウエ
ストに行っていたとのこと。
アナヒータは真っ赤なドレスを着ていたので何かのイベント
パーティーに出てたのは明らか。
ダイヤ付きのクラッチバックを貸したという。ブティックで
ソフィアが借りたものを貸したという。
・マヌエル・ヴィラロボス
ソフィアの別れた夫でソフィア人気を利用して役をもらって
いる人物。
■捜査
・ライアンが現場から逃走する男が居たことを聞いてくる。
特徴は180cm、90kg。マーカスと特徴が似ている。
メトロカードから夕べはブロンクスに行っていたことを知る。
・マーカスを聴取
チェルシーのバーに居たとのこと。
アナヒータとのケンカの件は演技だったと言う。
3千ドルと次の仕事をくれる約束が有ったとのこと。
・レイナ・ナジフとヘルマン・エックルズ
アナにUSBを渡した人物。劇場の定期会員。父親のアブドゥル
ナジフはサウジの高級官僚で国連の仕事をしている。
また撮影を休んでいた日に彼女はトレメインホテルに行って
不動産王のヘルマンと会っていたことを突き止めてくる。
レイナはアナとは顔見知り。ラテンドラマ好き。
時々社交場で会っていたことを告げる。USBのことを聞くが
突然外交特権を理由に立ち去る。
・パールマターからの情報
事件解決には科学的手法が必要だということでリックやライ
アンの想像的捜査を否定する。
アナの手首にはアザが発見される。遺体には首元に指紋が
付着して居た。
指紋はハーラン・マシス。
元海軍兵士で現在はフリーランス。金次第で殺しもやると。
ハインドマンの偽名でハーレムの宿泊施設に泊まっていて
依頼人はサウジの外交官。
※ハーラン演じるJackson Hurstは、「私はラブリーガル」
でグレイソン弁護士を演じている俳優さん。
■リックに仕事
当初は娘の素行調査とのことだがキャンセルになって暇。
しかしその後ソフィアは被害者に貸したバッグが無くなった
為にそれを捜して欲しいとリックに依頼することになる。
ケイトからの紹介。
ただ当初リックはアナヒータについて調べて欲しいと考えて
いたようだけど、実際にはバッグの方が大事とばかりの依頼人
の態度。50万ドルのバッグ。
・アナヒータの行動
「リゴレット」が公演しているオペラハウスに行っていた
ことを知る。バッグを持っていたが彼女はオペラを観に来た
のではなく化粧室に行ったとのこと。
化粧室ではケイトと鉢合わせに。
リックはドレスの流れからここに辿りつき、ケイトはタクシー
の流れからここにたどり着いたことを語る。
若い女性・中東系の人と会っていたとのこと。
フラッシュメモリ(USB)を渡していたと。
アナヒータは女性工作員だったのか。
・化粧室後の行動
白いストレッチ・リムジンに乗っていったとのこと。
アナは普段黒いタウンカーを頼んでいたとソフィー。
・ソーシャルメディアの役目
ケイトからは聞き込みして回るよう言われていたけどリック
は収拾ソフトを使いアナの投稿写真などを調べる。
バッグの行方は劇場を出てリムジンに乗るときには有ったのに
下りた時には無くなっていた。
リムジンを調べることに・・
■たぬきの化かし合い
リックとケイトのだましあい・抜け駆けの構図。
夜のベッドの中でリックはケイトにリムジンのことを調べて
と頼むが断られる。ケイトとしてはもっと別のことをして
欲しかった様だ。
ライアンの偽名で陸運局で調べてもらうリック。
バッヂ番号は42344。ダンブリッジ社のリムジンだと判明。
ダンブリッジ社には同型のリムジンが多数有る。
リックは数々の犯罪を犯しておりリムジンの中にも勝手に
乗り込んで銃を向けられた。
警察がマシスを追っていなかったら殺されていた。
命の恩人だとしてニックスのチケットを要求する。
昔定期券を落とした時に警察官から自宅に電話が有り、拾った
子供がいるので謝礼金を持って来て下さいと電話が有った
ことがあるな。まぁ当然の権利なんでしょうけど警察官がそれ
を言うかって感じで学生時代泣く泣く払った。定期はチケット
だったので捨ててくれても良いと言おうとしたけど色んな
メンバーズカードが入っていたからな。
マシスはバッグを持っていなかったとのこと。
■結論
マシスに取引を持ちかける。アナの身を確保するのが仕事。
アブドゥルが依頼人。リムジンに案内したが信号待ちの時に
逃げられたと語る。
アパートに行ったが既にアナは死んで居たことを語る。
指紋は脈を取った時についたものだと。
バッグを見つける。植え込みの中に投げ込まれていた。
バッグのダイヤは偽物だった。
ソフィアのバッグではない。最初からUSBを狙っていた。
銃を向けられたのを反撃。
USBの中にはドングル/暗号化されたハードウェアキー。
スイスの匿名口座に繋がり一億ドルが入っていた。
ソフィーはアナとビジネスで組んで居たが殺しては居ない。
アナの夢は中南米の女性が主導するテレビ局を作ろうとして
いた。
既に出資者と不動産業者は見つけていた。
ソフィアのトレーラーに盗聴器。
それをつけたのはエラーラ。アナが抜けたら困る為に
妨害しようとしたのが原因。私がアナをスターにしたのに
恩を仇で返したと。
■その他
・鉛筆が天井に刺さる
リックがヒマ潰しに事務所の天井に鉛筆をビュンビュン投げ
て刺す光景が有った。
ソフィアと契約する際に上からタイミングよく落ちてくる所
が笑える。
・映画ネタ
・「マルタの鷹」に出て来た黄金像並
ソフィアは50万ドル相当高級バッグをレンタルしていてそれを
探して欲しいと言われた後にケイトにバッグの価値を語る時
にリックが語るセリフ。
・「エネミー・オブ・アメリカ」のように・・
バッグを捜している際になかなか見つからず・・・
何処かにパッと消えた為に、この映画のように誰かの荷物に
紛れ込ませたのかも知れないと語る。
・探偵業は金がかかる
劇場のロニーから話を聞く度に金を要求される。
マシスに捕まった際に助けられたライアンとエスポからは
ニックス戦のチケットをくれと要求される。
■使用された曲
・Castle Theme Song
Written by Robert Duncan
■出演者
リチャード(リック)・キャッスル (Nathan Fillion) 作家
キャサリン(ケイト)・ベケット (Stana Katic) NY市警12分署殺人
マーサ・ロジャーズ (Susan Sullivan) キャッスルの母親。女優
アレクシス・キャッスル (Molly C. Quinn) キャッスルの一人娘
ハヴィエル・エスポジート (Jon Huertas) ベケットのチーム
ケヴィン・ライアン (Seamus Dever) ベケットのチーム
ラニ・パリッシュ (Tamala Jones) 検視官
ヴィクトリア・ゲイツ (Penny Johnson Jerald) 主任・警部
ソフィア・デル・コルドヴァ (Daya Vaidya) 女優
ハーラン・マシス (Jackson Hurst) 元海軍隊員、フリーランス
M.E.シドニー・パールマター (Arye Gross) 検視官
マーカス・セグンド (Erick Lopez) アナの元付き人
レイラ・ナジフ (Nazneen Contractor) 劇場の定期会員
マヌエル・ヴィラロボス (Kamar de los Reyes) 俳優、ソフィーの元夫
ロニー (Adam Wylie) “リグレット”公演の劇場スタッフ
フランシスコ・エラーラ (Franco Barberis) TV局のドラマ責任者
パム (Valorie Hubbard) “リグレット”公演の劇場スタッフ
アナヒータ・メネンデス (Cindy Luna) 女優、被害者
ガブリエラ (Vannessa Vasquez) 女優、マヌエルをビンタ
(Margaret Newborn) Pedestrian / Driver
アブドゥル・ナジフ サウジアラビアの高級官僚
ヘルマン・エックルズ 不動産王