ナンバーズ 天才数学者の事件ファイル Numb3rs シーズン3 第21話 囚人のジレンマ The Art of Reckoning

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第21話 囚人のジレンマ The Art of Reckoning

脚本/Julie Hebert
監督/John Behring
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シナプス1000兆個、ニューロン1000億個、脳葉4つ、脳1つ。

アミタとチャーリーは急いで理科大へと向かう。
テレビにはラリーが乗ったスペースシャトルが着陸することを
テレビ中継していた。ミリーも既にテレビの前に座り早く来て
と語る。天候のせいでカリフォルニアのエドワーズ空軍基地に
着陸したということを聞き、オープンカーでラスベガスによって
ポーカーでもして迎えに行こうと語る。しかし今はNASAで報告
などで忙しいハズだという。時速2700kmのロケットで帰ってくる
友達なんて滅多に居ないというと、ミリーは大学にとっても
名誉なことで「フライングハート博士にとっては小さな一歩だが
理科大にとっては大きな一歩」だとしてアポロ11号の船長・
アームストロングの話を捩って語る。

ドンはアル・ブリックル連邦検事補と共に州立刑務所に行く。
そこで死刑囚のポニー・フニュスと逢う事になっていた。
州立刑務所に移送して刑の執行なのか?と問うドンに対して
アルはポニーが協力を申し出たのは初めてだという。彼は
ギャングの殺し屋で、イタリア系・メキシコ系の裏情報にも
精通していること。しかしドンは翻弄させる気かも知れないと
して警戒する。しかし6日後に彼は死刑執行されるのだとし、
失う物はないはずだという。ただ見返りを求めるのではないか
という。看守によると特別房の囚人とは直には会えないとして
モニタ越しに会話することになる。しかも相手からこちらの
様子は一切観ることが出来なかった。
未解決事件に関して協力するのかと問うと、オレは密告はしない
とし、オレ自身がしたことだけを話すという。5人の死体の
場所を話すというと、俺本人しか知らない細部の情報があると
して自分の犯行であることをアピールする。代わりに娘のルーシー
に2人だけで逢わせて欲しいとのこと。ドンはアイツはペテン師
なので嘘に決まっているというと、脱獄したらどうするのか
とアルに語る。本気ならば一件だけ話を聞いてみるべきだと
いう。
そんな中チャーリーはドンに電話すると、ラリーが宇宙ステーション
から帰還したことを語る。歓迎会の夕食会がある事を告げると、
ドンは現在ある死刑囚から取引を持ち出されていることを語る。
囚人は外の誰かと共謀していることはないのかとして疑いを持つ。

一方ポニーに対して本気だということを示す為に一人遺体の場所
を話してくれというと、ベニー・ウォンの事を語る。中国系ギャング
のボスだという。デビッドたちは彼が指定した場所に遺体を
探しに行くと人骨が見つかる。ポニーは頭と胸に一発ずつ撃った
こと。彼は赤と黒のレザージャケットを来ていたこと。デビッド
は彼の言うとおりの格好で亡くなっていると報告する。

ポニーはあと4人居る事を告げ、その中には下院議員の息子もいるぞ
と語る。ランダル・アマタ議員のこと。それを聞いたアルは
まだ生きているのか?と問う。
ブリックルは10年前にアマダ議員の息子が誘拐されたときの経緯
をドンに語る。マフィアは新人議員になったアマトに買収を
持ちかけたが拒否され、当時5歳だった議員の息子のランディを
誘拐して圧力をかけたのだという。殺人のは立証出来ず、遺体
も発見されていないという。アル自身はフィリップ・ベレリが
殺したものだと思っていたとし、マフィアのボスだという。
ドンはボスが自分の手を汚すものか?と問うと、ベレリは頭角を
表した頃にアマトに思い知らせるとして見栄を張っていたという。
その会話を盗聴していたとのこと。しかしポニーとの関係は
どうなのか?という。

チャーリーはラリーの携帯に電話するが、留守電に繋がって
しまう。
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死刑を6日後に控えて、殺し屋のポニー・フニュスは取引したい
ということで刑務所に行って話を聞く事になる。連邦検事補の
アル・ブリックルとFBI捜査官のドンが同行して、ポニーから話
を聞く。アルによるとポニーは裏社会に精通しているので、上手く
いけば大物の情報を得ることが出来そうだという。
ポニーは最期の時でも密告するようなマネはしないとしながらも、
自分の犯した罪に関しては、話すという。代わりに一人娘の
ルーシーと二人きりで刑務所の外で会話させて欲しいというもの
だった。アルとドンは取りあえずポニーを信用出来るかどうかを
試す為に一件を自白させようとする。それで取引するかどうかを
決めるというが・・・

囚人のジレンマと言えば、刑事ドラマを見ていると必ず目にする
ワードの一つ。大抵は複数人の容疑者を集めて、閉鎖的で別々の場所
に収容し、一定の条件を突きつけて行くことと囚人同士の間に不安な
心理状況が生み出されて告白に至るというものである。

そんな状況を持って捜査官たちが、自供を促す流れとして描かれる
けれど、今回の場合は犯人の対象者は一人であり、囚人のジレンマの中
でも一番確率の高いゲーム理論戦術である「しっぺ返し戦略」と
いうものが使われる格好だった。
人間と人間との駆け引きの問題であり、どのようにして相手から
情報を引き出すのか。一度相手が信頼を裏切っても許すという
寛容さが必要で、協力すれば見返りがあるということを分からせる
流れを作って行く。

心理学の分野で解き明かそうとする流れだけど、途中で限界に
なり、帰還したラリーが最近の心理学は神経科学に遅れをとって
いることを告げ、嘘発見器を使うのであれば、ポリグラフではなく
fMRI(磁気共鳴機能映像法・脳スキャン)を使うべきことを示唆して
いた。

私生活ではなんと言ってもラリーが4ヶ月と12日間の宇宙ステーション
滞在からスペースシャトルに乗って帰還する。
テレビでも報道され一躍大スターかと思ったけど、意外と周りは
無反応だった。スペースシャトルに登場する科学者の詳細など
興味のある人以外には関係がないのかな。彼を知る人たちには相当
喜ばれていたけれど、肝心のメーガンも行方不明状態だし(笑)、
意外とあっさりとしたものだった。
「6%骨が減っているのでソフトにハグして」とか、
なかなかラリーと連絡が取れない時には
「NASAに人質に取られているならば叫んでくれれば助けに行く」
とか語っていた。この流れはまぁデビッドがマフィアに狙われた
際のエピソードを示唆したセリフかも。

宇宙に行ったことで、ラリーの中の価値感もちょっぴり変わった
感じなんだけど、ラリーって元々価値感が人とは変わっているので、
何が変わったのか分からないという(笑)
少しセンチメンタルな状態だったし、閉所恐怖を持っていたラリー
がそんな生活を強いられてきたことで、ちょっぴり精神的にも
支障を来したのかと思わせるものもある。
まぁ暫くは何をしても理科大としても許すだろう。
久しぶりに天敵のミリーと再会する際には、壁の影から密かに
覗くラリーの姿にちょっぴりかわいさを覚えるところもある。

ラリーはこれまでの人生を賭けてきたものに対して、このままその
道を進むかどうかを感じているのか。
初めて望遠鏡を見たのか3歳、ロケット部の部長になったのが5年生、
プラネタリウムのガイドをしていたのが中学性、そしてついに
夢が叶ったこと。超越した経験をしたことで「自分の実在が肉体より
大きく自分の人生よりも大きくなってしまった」こと。「今はもう
二度と小さくなりたくない」とし、この環境に慣れきってビジョン
を失うことへの怖さを唱えていた。

事件では囚人のことを何処まで信用し、何処まで情報を引き出せる
のかの駆け引きが行われた。ただポニーは酷い人生を起こしてきた
けど、死を前にして相当素直になっている状況も有った。
ただ告白する過程で、アマト議員のことに関しては、話が矛盾して
いたことが判明。そのからくりについて調べていく。

ポニーが念仏のようにしてアマト議員の5歳の息子に関して
「オレはガキを連れて丘の下へ下りて「月の男」の話をしてやった
ら、ガキは上を向野でそのまま首を折ったという。アイツは何も
感じ無かった」ということを繰り返し唱えていた。

それが思い込みであり、数々の殺人を犯した彼の中でも子供を
殺す事に関しては躊躇いがあり、ベレリが殺した事に関して、
自分が殺したことのように思い込んでいた流れがあるようだ。

上述したfMRI検査をする前に、「デススパイラル状態」に陥って
いるとし、今やっているのは「グリムトリガー戦略」だとして、ドンや
アマト議員が嘘を許そうとしない姿勢によって解決出来ない状況に
なっていることを口にしていた。

記憶を作って事実だと信じる「作話症」の状況のポニー。
そんな彼の供述の矛盾点を少しずつ解きほぐす。
中でも殺害された当日の月の満ち欠けを調べて、天候のことを
調べると月は見えなかったハズだとして、そこを打開点にしていた。

一方デビッドは今回婆を引いた役だった。
アルと共に走行中にマフィアのベレリの部下に狙われた。
アル役のJeremy Sistoと言えば「LAW & ORDER」での軍人上がりの
サイラス・ルポ刑事役をS17-S20まで演じていたので、もう少し
活躍するのかと思ったけど、一人演技を見せて相手の注意を
引いていた。

最後にコルビーとデビッドのやりとりの中、「オレからの電話が
出ない時には機動隊を送ってくれ」というデビッドのセリフが
またほのぼのしていたね。

ラリーはアルタデナにある修道院の独居房に入って隠遁生活を
するとのこと。自動車では大学から10分の距離にあるということ
なので出演は可能か。

■使用された曲

・Gravity by John Mayer

ドン・エップス (Rob Morrow) FBI捜査官
チャーリー・エプッス (David Krumholtz) 数学者
アラン・エップス (Judd Hirsch) 父
デビッド・シンクレア (Alimi Ballard) FBI捜査官
ラリー・フラインハート (Peter MacNicol) 物理学者
アミタ・ラマヌジャン (Navi Rawat) 学生
メーガン・リーブス (Diane Farr) FBI捜査官
コルビー・グレンジャー (Dylan Bruno) FBI捜査官
Dr.ミルドレッド・フィンチ (Kathy Najimy) “ミリー”学部長

アルヴィン・ブリックル (Jeremy Sisto) AUSA / 連邦検事補
マーフィー・”ポニー”・フニュス(Wood Harris) 殺人、死刑囚
メアリー・アマト (Dorothea Ellerby) 妻
ランダル・アマト (Bruce MacVittie) 議員、夫
ランディ・アマト (Preston Bailey) 行方不明の息子、10年前
ルネ・モレノ (Rosa Arredondo) ポニーの元妻
ステファニー・クアーツ (Lina Patel) ポリグラフテスト技師
ルーシー・フニュス・モレノ (Rhyon Nicole Brown) ポニーの娘
フィリップ・ベレリ (Joe Marinelli) マフィアのボス
— (Shane Woodson) Guard
— (Eddie Driscoll) Guard
— (Frankie Loyal Delgado) Prisoner
— (Spider Loc) Prisoner
— (Matthew Yang King) Technician

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