第22話 テロリストの細胞 Under Pressure
脚本/Andrew Dettmann
監督/J. Miller Tobin
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過激主義者16人、排水管1万2千km、100万分の2.3、組織的攻撃
1件。
ドンはリズやデビッド、コルビーらと共にある人物を追跡して
いた。フィゲロ通りを南へ行っているとし、7番街で停止した
という。バッグを持って東に移動しているとする中、状況を
見守っていたチャーリーは気が付かれたらテロ組織の分析を
根底から変えないと行けないとし、少ないデータからようやく
こぎ着けた容疑者だと語る。青果倉庫に入って行く容疑者。
テロに繋がる唯一のリンクであり、カリード・アッサンを辿れ
ば組織の上層部に繋がると考えていた。しかしアッサンは
ぶつかった青果倉庫の作業員とケンカになると、思わず殺そうと
する。それを目にしたデビッドは見捨てる事が出来ずに思わず
アッサンを止めて逮捕する。
取調室へ。アッサンは大金を持っていた為にこの金はロスでの
テロ資金なのだろうとし、お前がテロ組織のメンバーだと
知っているという。アメリカが始めた戦争だとし、イスラエルに
宣戦布告をしただろうと語る。アメリカ名はティモシーだろう
とすると、自分はカリート・アッサンだという。テロはどこで
起こすのかと問うと、テロは神が決めることだという。あんたら
に止める事は出来ないという。
ドンはデビッドに対して待機するよう言っただろうと語る。テロ
が起きれば何千人の命の危機に遭うのだという。チャーリーは
彼は肝心のことは知らないハズで、テロ組織は「自律分数ネット
ワーク」なのだという。個々のメンバーは自分の役割以外、何も
知らされていないのだという。数学でもっと分析してという
リズは、そのネットワーク図への空白を埋められないのかと問う
と、組織構造は常に変化するのだという。
テロ組織のメンバーは髪の毛やヒゲを剃ると準備する。
「アラーの為に・・」と。
一方ライト・ロイ支局長は、各機関から集まった捜査官の前で
現在起きていることを語る。ドンから説明が行われる。
10日前にCIAがイエメンでパソコンを押収した中で、ロスへのテロ
攻撃に資金を提供するという情報が入って居たこと。チャーリー
がアルゴリズムで分析した結果、アッサンが資金を受け取っていた
ことが分かったという。共犯者は2名。ロスで活動する末端の
組織のメンバーだという。彼らはアメリカ生まれだがアフガニスタン
で訓練を受けていること。ヤツラは本気であり、テロを未然に
防ぐのだと語る。
アダムス陸軍大尉はアッサンについて詳細な情報を持って居た。
彼は以前陸軍に所属していたこと。その後イスラムに改修した
とし、その際同じ部隊に居たマイケル・ウィンズ(アリ・アル・
ドサリ)がアッサンをイスラム教に引き入れたこと。同時に除隊
しているのだという。
チャーリーは資料が欲しい事を告げると、アダムスはチャーリー
が数学でテロ組織にアプローチしていることに驚く。しかし
チャーリーは決して斬新なものではないとし、情報は量ではなく
どんな風に活用するかだと語る。そんな中、ドサリの居た場所が
判明したという報告を受けてFBIはガサ入れに入る。
しかしいざ現場に行くともぬけの殻だった。
現場には海兵隊の偽造IDが有った。基地に入るつもりなのか・・
武器を調達・奪取するのが目的かも知れないというアダムス。
そこには大量の爆弾が保管されていると。
コルビーはサージェントサープラスという軍の放出品を販売する
店で買ったであろう証拠が落ちている事を指摘する。
チャーリーは分析しているとアランがやってくる。
各ポイント間のコネクションを探っているというチャーリー。
この男と特定の日時、場所、人間に結びつけたいのだとし、テロ
組織との関係を掴みたいことをアランに語る。ボクの数学を
バカにしている大尉がいることを語る。
アランはロスはテロの標的には格別だと告げ、大勢の人が住み
ターゲットも沢山あると語る。
そんな中、ドンはチャーリーに電話すると、アッサンとドサリ
が関係している証拠が見つかったという。
軍放出店の店主がドサリの写真を見て確認したこと。軍服を
人分購入したこと。
そんな中、デビッドはLAPDから強盗事件が夕べ発生したとの報告
を受けて居る事を語る。アルハンブラにある化学薬品の会社・RNE
薬品で、警備員が一名殺されたという。防犯カメラ映像を見ると
犯人は二人組で海兵隊の格好をしていた。
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10日前にイエメンに常駐するCIA諜報員がテロ組織のパソコンを
押収した結果、ロスでテロを起こす為に攻撃の為の資金提供を
していることが分かる。チャーリーが分析した結果、アッサン
という人物が資金をテロリストに運ぶ運び屋の役をしており、
彼を追えばよりテロを計画している実行犯に近づくという。
ただし唯一の手がかりである彼を逃せば、また組織の構造が変化
してしまうのだとして、追跡している捜査官に注意する様促す
が、予想外のことは起きてしまうもので、アッサンが人を殺そう
としていた為にデビッドは尾行を解いてアッサンを逮捕する
ことになる。手がかりを失い迷走する中、ロス支局のライトは
各機関のものを招集してテロの阻止の為に動いて欲しいと発破を
かける。そんな中、アダムス陸軍大尉は、アッサンの情報に
精通しているということで資料をもってやってくる。アッサン
を改宗させたのはドサリという同じ部隊にいた人物だということで
調べていくことになる。
役割分担して行動を取っている姿。テロ組織は自律分散ネットワー
クが形成されているとして、役割を持つ者は上層部が何をして
いるのか知らないことを口にしていたけど、これは今の日本でも
発生しているオレオレ詐欺の組織図と似通っているところが有るね。
犯罪の計画書が駅伝のたすき掛けの様にして、気軽に次々と
実行・計画するものたちが、逮捕 -> 引き継ぐものの流れが有って、
一人、また一人と計画を阻止するけど、次々と新たな人物が
計画に向けて邁進する姿は、ラグビーとかアメフトの選手なんか
を想像させる。
今回は大学周りの人たちは誰一人として登場しなかった。
ラリーが宇宙ステーションから帰還した後のエピソードなので
どうなるのかなと思っていたけど、ラリー、アミタ、ミリーの姿
は一切なし。ミーガンも何処か遠くで活躍しているのかまるで
姿を見せなかったし、ミーガンに恋い焦がれていた感じの
コルビーが今度はリズに目を付けたのかと思いきや、デビッドから
は彼女はドンと関係が有ると言われて、またしてもコルビーの
自己完結的姿が有った。
事件はサリンが関係したテロリスト攻撃だったことも有り、
サリンに精通する日系の研究者が登場する。
役名は日系でも役者名は明らかに中国系だなというLaura Kai Chen
が演じていた。
リズ役のAya Sumikaも日系アメリカ人だけど、珍しくロサンゼルス
の地で活躍する二人の日系人の姿が有り、ちょっぴり応援したく
なるものが有った。
サリンは二つの薬品であるメチルホスホン酸ジクロリドとトリメチル
を混ぜて作るもので、サリン自身の効力は殺傷力が有るけど
揮発性が高き、効力自身は数日で無くなってしまう為に、使用直前
までは二つの薬品に分けているものだという。
化学薬品工場・RNE薬品と、コルトンの鉄道車庫から薬品が盗まれて
いた為に、いつでもテロリストにとっては計画を実行出来る体勢が
整っていること。
最近、数学が事件の解決に及ぼす影響力に関して懐疑的に思う
人が少なかったけど、久しぶりにチャーリーのそんな論理を否定
するアダムス大尉が登場する。
また今回はテロリストによる危険な現場だと言う事で、ドンは
過保護になり、父親・アランが捜査協力をしようとするのを
止めようとしたり、リズがテロが実行されようとしている水道局
のポンプの有る地下室に行った際には過剰に心配する姿が有った。
しかし結果として見ればアランが今回、建築家・都市計画家として
の能力が有ったからこそ防げたところも有るし、チャーリーが
唱えた「テロ計画のハイジャック」という奇抜な主張を通して
解決する流れを演出した。
テロの計画書を見ただけでそれを引き継ごうとする人がいると
いうのはある意味考えられないことだよな。
アダムス大尉は時折、決して無くならないテロのことに失望感
を露わにしていたし、危機感を訴えていたので、なんとなく
関与していることは分かるところが有ったけど、彼が言うように
本当に金が本来の目的ではなく、セキュリティシステムに関して
警鐘を鳴らす意味が有ったんですかね。
それにしてもチャーリーは必死なのは分かるけど、まるでリーダー
気取りで、もの凄い勢いで周りの人たちに証拠を集めさせようと
して声を荒げていたなぁ。危険が迫っているので分からないでも
ないんだけどね。
■使用された曲
・Galvanize by The Chemical Brothers
ドン・エップス (Rob Morrow) FBI捜査官
チャーリー・エプッス (David Krumholtz) 数学者
アラン・エップス (Judd Hirsch) 父
デビッド・シンクレア (Alimi Ballard) FBI捜査官
ラリー・フラインハート (Peter MacNicol) 物理学者
アミタ・ラマヌジャン (Navi Rawat) 学生
メーガン・リーブス (Diane Farr) FBI捜査官
コルビー・グレンジャー (Dylan Bruno) FBI捜査官
Dr.ミルドレッド・フィンチ (Kathy Najimy) “ミリー”学部長
リズ・ワーナー (Aya Sumika) FBI捜査官
アダムス (Erik Palladino) 陸軍大尉
レイチェル・オオサキ (Laura Kai Chen) 有機化学者
— (James DuMont) Vendor
ステンドハウザー (Susan Beaubian) 捜査官、証拠分析
— (Rose Portillo) Woman
フィリップ・ライト (James McDaniel) ロス支局長
カリード・アッサン (Bernardo Pena) テロリスト
アリ・アル・ドサリ (Sean T. Krishnan) テロリスト
— (Dagmar Midcap) Newscaster
— (Peter Moret) Hazmat Guy
— (Fabrizio Villasanta) Armed Terrorist