第13話 ジレンマ Damned If You Do
脚本/Matt Nix
監督/Stephen Surjik
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【前回までのあらすじ】
ピアースはマックスの事件の捜査が終了したことをマイケルに
伝える。CIAでのマイケルの立場に影響はないと伝える。
しかしマイケルの前にラリーが現れると、イギリス領事館に
侵入するのを手伝えという。協力者としてアンソン先生を連れて
来たという彼は、アンソンの妻・クレアを人質にしていると
いう。彼は国防情報局(DIA)の精神科医だった。
しかしいざ領事館に侵入するラリーだが、これまでに一度と
してマイケルのことを殺そうと思ったことはないと告げる。
しかし身勝手なラリーに対してフィーは殺意を覚えて、サムに
対してラリーを狙って実弾を喰らわすと語る。サムは友好国の
領事館を襲撃すれば一生3人共ムショ暮らしになるとして止める
が、フィーはマイケルを助ける為に、ラリーらが居るフロアに
爆弾を付けて、タイミングを見計らって爆発させる。マイケル
を助けることが出来るが、同時にロビーも何故か爆弾が設置され
ていて爆発し、警備員2名が亡くなる。なんとアンソンは
その瞬間を録画していてフィーが領事館を襲ったという証拠を
持っていると語り、自分の正体はマイケルたちが追っていた
組織の最後の一人だと語る。
【ストーリー】
『スパイにとって最悪な事態は敵の工作員にされてしまうこと。
弱みを持ってはいけない。その為に孤独な人生を送るのが業界
のルール。誰も愛さなければつけ込まれる心配はない。ルール
を破れば破滅の鍵は相手が握る。』
ピアースはマイケルを呼びだすと、これからマイケルには国務省
の機密取り扱い資格を取る為の審査を受けてもらうという。
マイケルはピアースに質問させてくれと言うと、そんな資格を
取らせるからには正式にCIAに復帰出来るのではないのかと問う。
しかしワシントンのお偉方はマイケルの事を「裏で動ける人材」
として欲しがっている事を告げる。それって違法行為をさせる
ことだろうというマイケルに対して、許容範囲を広げるだけであり
今までだってそんな行動を取ってきたのであなたは説教を出来る
立場ではないのだと語る。CIAの専門家チームが発言を厳重チェック
するので本当のことを言ってという。
「あなたは首になったスパイを集めた組織に利用されていたが、
あなたの調査では組織はまだ存在していますか?」(ピアース)
「いいや壊滅した」というマイケル。
マイケルはアンソンに遭うとピアースの質問を上手くごまかせた
のかと問う。君がCIAに忠実なスパイか歌川椎が、私の工作員
であるのは間違いないと告げる。
現在アンソンは問題を抱えているとし、私は長らく裏の世界にいて
影から組織を動かしてきたのに、君が暗闇から知られてはいけない
情報を暴いたせいで私の個人情報が漏れたのだという。口座情報
など、CIAのパソコンに情報が入って居るのがマズイのだという。
そこで「ボイドボッド」をコンピュータに仕込めば特定の個人情報
を駆除することが出来、検知もされないのだという。オズワルド
パターソンがそのソフトを作ったので、彼を拉致してソフトの
コピーを入手しろと語る。。オズワルドの資料を渡されると
住所がプエルトリコになっていた。オレはCIAからマイアミから
出ないよう言われているのだと語るが、君は一度決めたらやり抜く
性格だろうとし、私が命じたらやるしかないのだという。全ては
フィーの為だという。
マイケルはその話をフィーとサムに相談する。
フィーは寄生虫の命令なんて無視してCIAにアンソンの正体をバラ
せば良いと語る。しかしマイケルはそれを行うとフィーは濡れ衣を
着せられて死ぬまで刑務所に入れられるのだという。そんなことは
耐えられないというマイケル。他の方法を探そうとし、取りあえず
プエルトリコに行ってくると語る。ぶっつけ本番でオズワルドを
拉致すると語ると、フィーは自分もその任務に参加するという。
オズワルドのファイルを見たが天才ハッカーで山ほどボディガード
を雇っているのだという。
サムは警察からフィーがどの程度捜査対象になっているか調べる
という。オレとジェシーでそれを調べるが、その過程で、協力者が
必要なのだという。絶対に怪しまれず信頼出来て訳ありでも
引き受けてくれるオレよりもちょっと年上の熟女系だというと、
マイケルをオレのママかと語る。「困った時のママさん頼み」と
言うだろうと語る。
サムとジェシーはマデリンの元にいくと、盗みではなくちょっと
内緒で借りるだけだとして、フィーの為に一肌脱いで欲しいと
頼む。警察から借りるなんて余計なトラブルを増やすだけでは
ないのかと問うが、ママさんには偽名を使うので一切迷惑は
かからないという。IDを作ったというジェシーはそれを見せると、
52歳と書かれていた。見た目に合わせて置いたとし、肌がツルツル
だというと、マデリンはジェシーもサムに合わせて下手なお世辞
を言うようになったと指摘する。
『非公式の任務で海外へ潜入すれば作戦の失敗でも援軍は期待出来
ない』
プエルトリコ・サンフアンへとマイケルとフィーはやってくると、
迅速に作戦を決行する為にオズワルドの邸宅を調べに行く。
裏口だけで武装したボディガードが4人もいるという。
フィーは危険だとし、私の為に危険を冒させたくないとするが、
助ける方法は有るハズだと語る。こちらは派手な武器もない
のだと語ると裏をかこうと告げる。玄関にボディガードを引きつけ
て海から接近。出払っているウチにオレがオズワルドを拉致する
という。
『敵の気を引く陽動作戦は派手なドンパチとは限らない。攻撃されて
いるという印象づけるのがポイントだ』
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ラリーによって振り回されたマイケルを助ける為に、フィーは
英国大使館に爆弾を仕掛けた結果、一連の黒幕だったアンソン
はロビーにも爆弾を仕掛けて、フィーが警備員を殺した様に
画策する。精神科医をしていたアンソンはフィーやマイケルの
行動はお見通しだとばかりに、先手を打って彼らを従わせようと
していく。フィーが爆発させたとする証拠を握られてしまい、
このままだとフィーは一生刑務所に入らなければならない為に
マイケルは解決策が見つかるまでアンソンの言いなりになって
彼の命令に従う。彼は自分の痕跡をCIAのコンピュータの中から
消す為にね有名なハッカーであるオズワルドから彼が開発した
ソフト「ボイドボット」をコピーしそれをCIAのコンピュータ
に仕掛けろと要求してくる。オズワルドはプエルトリコにいて
多数のボディガードを雇い生活している事を知る。
驚くべきは、ハッカーのオズワルドの元彼女・シェリー役として
ドラマ「BONES」でのデイジー役のCarla Galloが登場したこと
だった。
アンソンって精神科医なのでマイケルたちよりも相手の心理を
読むのは得意なのだろうけど、それでも工作員としてのスキル
に於いてはマイケルたちには遠く及ばない気がするので、
マイケルも一気にトドメを刺すとかそんなパターンじゃダメ
なのかな。やたらとマイケルたちの内面を語り出すのだけど、
その言葉だけではマイケルたちのことを掌握しているとは思えない。
唯一彼がイニシアチブとして持っているのは、フィーが爆発
させた証拠だけだよね。アンソンは生き残りなのは一人だけだ
と言っているワケだし、チーム”マイケル”には多くが存在して
いるので十分に戦略的にも制圧出来そうだ。
なんだかアンソンの目と眉のつり上がり方が小憎らしい顔の作り
をしているので早く処理して欲しいのだけど、CIAの情報に
今でも精通しているところを見ると、案外ピタースとの繋がりが
有ったりするのかな。
ピアースから釘を刺されるようして「出会った頃には探り合って
いたけど今は信頼し合っているんでしょ?」と言われていた
けどなんだか怪しい。
CIAとしてはマイケルのことを裏の便利人として利用したい
意図を露わにしたことを見ると、CIAとしてのバックアップが
必要だとしていたマイケルにとっては、所属していないのと似たよ
うな現状はあんまり意味がないような気がしないでもない。
・マイケルとフィー
またしてもマイケルの外国での工作活動であり、プエルトリコの島
での任務だったけど、オズワルドの拉致に関する一連の流れは
意外とすっきり・あっさりしたものが有ったな。海外で撮影すれば
それなりに金が掛かりそうだし、このドラマ、爆発ネタも多い
ので金が随分とかかりそうなことも有り、「CSI:MIAMI」の様に
制作コストの問題が浮上したりしないのかなと思って見ているの
だけど、既にこれを見ている2015年現在ドラマはシーズン7を持って
終了している。
オズワルドのソフトを狙う人物が他にもいたこと。
サヴィエと呼ばれるコカインの元締めの男を上手い事マイケルの
周りに蔓延らせて、彼を利用することで、全ての問題を解決して
いくという上手い流れを作った感じ。
ただ正直、車道で車を止めて・・・ってパターンは多いな。
倉庫に置いて有るとするFBIの証拠品保管庫のキーカードを奪いに
いく際に、オズワルドを縛りつけた状態で敵が来てしまい、
マイケルとしては置き去りにすることで逃げることも可能だった
けど、フォークリフトを使い彼らを追い払う。
まぁオズワルド自身は殺されることはないということで、直前の
シーンではオズワルドを盾にして逃げたワケだし、見捨てても
大丈夫そうだったな。
しかしブラウン管の中にカードキーなんてものを入れても、
情報が壊れたりはしないのだろうか?
19型くらいのブラウン管のテレビだったけど、軽々と持ち上げて
逃げ飛ばすマイケルの怪力を見た感じもする。
・ジェシーとサムとマデリン
ジェシーたちの流れは正直、彼らのキャラクターを持て余さ
ない為に用意されたようなシナリオだったかな。
このシナリオがなくても一向に困らないという。マデリンは
寧ろ面倒なことになるのではないかとしていたけど、まさに
リスクだけしかないような流れだった。
取り分けここで利用されたのは、ママさんこと、マデリンだった。
マデリンに対して、警察署のパソコンデーターを抜き盗らせる
というものだけど、マイケルのエピソードと共通しているのは、
ソフトウェアなり、ハードウェアの知識の必要性だったね。
パソコン内のDRAMのデータを抜き出すという任務は流石にマデリン
には無理だろうって感じ。そもそもあの短期間でノート型のパソコン
を解体出来るのかと。アイシングスプレーを使って凍らせること
でパソコンからハズしてもデータは消えないとのことだけど、
本当に理論的にそんなことは可能なのか。
ジェシーがマデリンの扱いがサムに似てきたみたいに指摘されて
いた。マデリンって実際には何歳くらいの人なんだろうか。
マイケルのことを今では信じているとしていたので、協力したの
だろうけど、もう少し安全なミッションを与えて欲しいね。
■使用された曲
・
マイケル・ウェスティン (Jeffrey Donovan) スパイ
フィオナ・グレナン (Gabrielle Anwar) 元・彼女”フィー”、武器商人
サム・アックス (Bruce Campbell) 元相棒
マデリン・ウェスティン (Sharon Gless) マイケル母
ジェシー・ポーター (Coby Bell) 民間の警備員
ピアース (Lauren Stamile) CIA捜査官
アンソン・フラートン (Jere Burns) 国防情報局勤務の精神科医
オズワルド・パターソン (Ptolemy Slocum) ハッカー、ソフト”ボイドボッド”開発
ザヴィエ (Ian Anthony Dale) コカインの元締め
シェリー (Carla Gallo) ハッカー、オズワルドの彼女
タウ (Michael Beasley) 捜査官
— (Shawn Fralin) Xavier’s Thug
— (Alejandro Posada) Security Guard
— (Melissa Eaton) Waitress
— (Valeska Grant) FBI Agent
— (Christina Rodriguez) CIA Agent