第4話 正直者 / 新たな困難 No Good Deed
脚本/Rashad Raisani、Ben Watkins
監督/Jeremiah S. Chechik
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『どういう訳かスパイはタキシードを着ているイメージがある』
この日マイケルは突然呼びだされて海洋生物の為のイベントに
来ていた。マイケルはマックスに逢うと緊急任務だと言われる。
ある外国政府がスウェーデン人から企業秘密を盗もうと計画
しているとし狙われているのはグンター・エレーンだという。
セイウチ好きで、ジェッツウィード航空機会社のオーナー。
彼がいつも手にしているタブレット端末に設計図や契約書など
の全ての必要書類が入っているというアホだとマックスは語る。
何処のダレが狙っているのか分からないのにどう相手を特定する
のかと問うマイケルに対して、今回は取りあえず無線認証式
追跡装置を犯人に忍ばせて追跡しようというものだった。
マイケルはマックスと監視する中で、オレの渡した報告書を
見たかと尋ねる。マックスは「例の組織」の件をまだ探している
のかと問うと俺たちが潰してきたのを目の当たりにしてきただろう
ことを告げる。しかしマイケルは辻褄が合わないことがあるの
だとし、そういう所はCIAとして調べるべきではないかという。
マックスはいつまでそれに拘るのかとして諦めるよう告げる。
イベントではチャリティオークションが行われている中、車エビ
を食べるグンターを監視していると女性と男性がグンターと
同じタブレット端末を持って来た為に明らかにこの二人が犯人
だろうことを告げる。
『ケンカっ早い酔っぱらいの振りをして追跡装置を仕組む』
マイケルは酔っぱらいの振りをして見事追跡装置を相手の背広の
中に入れるのだった。
『任務を最後までやり直す為にスパイには集中力が必要だが
その集中力のオンとオフが利かない時が有る』
マイケルはフィオナと共に車を直していた。
フィオナはマイケルがマックスに提出するとしていた報告書の件で
何という返事があったのかを尋ねる。フィオナはマイケルのして
いることにウンザリだとし、追求する価値もないと語る。
マイケルはもう諦めるという。
そんな中マデリンはバリーと彼の弟・ポールが来ていると呼びに
くる。マデリンはアクアヨガに行き水中でチャクラの瞑想の練習を
するのだとして家から出かける。
バリーの件はフィーに任せるとしてマイケルはCIAの仕事へ行って
しまう。
フィオナがバリーから話を聞く。
するとバリーは弟のポールを紹介すると、彼は教職員信用金庫で
働いているのだという。金融に明るい家系だという。ポールに
よると夕べ暗号化されたサーバーが盗まれたとし、そこには先生た
ちの個人データ(社会保障番号、口座情報)が入って居るとのこと。
保管室の警備は厳重で入る為には暗証番号とキーが必要だが、
ログを調べたら自分の番号が使われていたのだという。そこには
6千人の教師のデータが入って居てこのままだと全てを失ってしま
うというものだった。
バリーはポールに対してこういう時だけ頼りにしてくるとし、
姪っ子の誕生日会に呼んでくれなかったことを根に持っていたが
フィーの顔を見ると「OKのようだ」と語る。
『情報機関の支部は周囲に溶け込むことと十分なセキュリティが
必要だ』
CIAのマイケルとマックスは食品医薬品局(FDA)の施設内の一室を
借りてそこで会議をする。マックスから臨時のカードキーを手渡さ
れるマイケル。追跡装置が行き着いた先はヴァクシラーインベスト
メントという会社で、フランス政府によるダミー会社だという。
追加任務としてフランスが欲しがっているファイルを盗むという
ことだった。しかしタブレット端末が置かれているダミー会社は
最新式の熱センサーを備えたセキュリティがあるとのこと。
会社の空調システムを壊せば入れる事を告げる。
フィナオはサムに仕事を手伝うよう尋ねると、彼はプールで日向ぼ
っこをしていた。バリーは別に友達ではないので助ける義理は
ないとし、今夜エルサが戻るので準備しなければならないのだという。
オーナーのツバメちゃんの特権だとして、サムは良い身分で寛いで
いた。フィーはジェシーが職員を調べて怪しい人物を絞り込んだこと
を語る。フィーは手伝わないのであれば、エルサとの関係を壊す
とばかりにサムの浮気相手を装うとして脅すのだった。
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マイケルはCIAとの連絡係のマックスに呼びだされて急な任務を
請け負うことになる。スウェーデン人の航空機メーカーのオーナー
グンターのタブレットを何者かが盗もうとしているというもの。
イベント会場で犯人に追跡装置を仕込んで、行方を追い正体を
突き止めるという任務だった。
一方マイケルを個人的に頼ってバリーがやってくる。弟のポール
はお堅い仕事・教職員信用金庫で働いているが、厳重なセキュリ
ティを突破されサーバーを盗まれたというのである。
サーバー内には教職員に関するデータが全て入って居て、教師の
生活を脅かすというものだった。暗号化されているデータだが、
ハッカーが解除しようとしているものだとして、取引される前に
なんとか取り戻して欲しいというものだった。
ドラマとしては面白そうなネタでは有るのだけど、意外と盛り上が
り欠けるネタだった。
まず第一はCIAの仕事が実にショボいので、マイケルが緊急に呼びだ
される程のものではないように見えること。ネタとしても重複して
いるという訳では無いのだろうけど、解決法に関しては少々ワン
パターンなものが有り、イマイチ妙味に欠ける部分が有った。
もう一つはハッカーの件で、イヴという女性が出てくる訳だけど、
フィーvsイヴという構図こそ楽しいのだけど、マイケルたちが
頭脳戦はともかく肉弾戦に於いて駆け引きで負けてしまうという
流れが想像しづらいことなのかも。
マデリンとフィーが尾行の任務を課せられるもイヴの大胆
な行動によってまかれてしまうという展開を見る限りでは、単なる
ハッカーではないことは分かるのだけどね。
逆に頭脳戦に於いて相手を仲違いさせるという流れの方が寧ろ
不自然に思えたな。
サーバーを運び出したという大男・グリフォンvsジェシー・サム・
フィーの構図が象徴するように、ガタイが大きいからと言っても
通用することと通用しないことが有るにせよ、イヴの流れは
流石にスパイ・諜報員を4人を相手にして交渉を自分の都合良く
リードしていけるとも思えないし、いつでも形勢逆転出来るみたい
な変な余裕も有ったので、緊迫感に欠けるところが有ったのかな
と思う。ビーンバック弾をサムに一度はぶつけた後、大男の股間
に当てるという辺りはフィーとサムの関係を象徴しているようで
面白かったかな。
ずっときな臭いヤツだと思っていたマックスが急にマイケルに対して
優しい声をかけたのかと思ったら、やはり死のフラッグと
なってしまうところなどちょっぴり切なさも感じる。
マイケルvs謎の組織の構図というのは、決してこのドラマが続く
限りは辞められないのだろうので、ちょっと強引だけど、またしても
謎の存在との対決ということへと繋げていくのかな。
ジェシーの登場もちょっぴり強引になってしまってるな。
バリーに弟がいたという辺りは、マイケルの家族関係と対象的で
ある意味では面白いかな。
マイケル・ウェスティン (Jeffrey Donovan) スパイ
フィオナ・グレナン (Gabrielle Anwar) 元・彼女”フィー”、武器商人
サム・アックス (Bruce Campbell) 元相棒
マデリン・ウェスティン (Sharon Gless) マイケル母
バリー (Paul Tei) マネーロンダリング
ヴォーン・アンダーソン (Robert Wisdom) 政府・裏組織
ジェシー・ポーター (Coby Bell) スパイ防止
マックス (Grant Show) CIAの連絡役
バリー (Paul Tei) 金融詐欺
イヴ (Aviva Baumann) ハッカー
ポール (John Ross Bowie) バリーの弟・教職員信用金庫
グリフォン・ケール (Paul Wight) 清掃員、大男
— (John van Dalen) オークショナー
ディーン・マイヤーズ (Todd Jensen) イヴのパートナー
— (Michael Montrond) Associate
エドワード (Charles Harrelson) ボーイの男
ジャン (Earl Poitier) ヴァクシラーインベストメントの警備
— (Brett Golov) Male Thief
— (Dean Grimes) Shooter
ジョージ (Michael Gregory)
グンター・エレーン (Klif Gehring) ジェッツウィード航空会社オーナー
— (Julie Upton) Female Thief
— (Lorraine Caporaso) Black Tie Auction Guest
— (Ben Clerveaux) Black Tie Auction Guest
— (Rob Koebel) Black Tie Auction Guest
— (Katherine Gilton) Auction Guest