第15話 必要悪 / 裏切りの報酬 Necessary Evil
脚本/Craig S. O’Neill
監督/Alfredo Barrios Jr.
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【ストーリー】
『スパイは敵の正体を突き止めて活動拠点を見つける。次の一歩
は敵の通信を盗聴すること。』
しかしアンソンは軍用の暗号無線を使っていた。厳重に守られて
いるならば情報の価値は高いが、フィーは正直打つ手はない
のではないかという。NSAでも解読できない無線を使っていること。
しかしマイケルは諦めないことを語る。アンソンの家に有るア
ンテナに盗聴器を仕込む方法はないというフィーに対して、
向かいのビルを使おうという。軍需企業が入って居るビルだが、
ヤツはここのネットワークを利用していること。サーバーの
ログから発信源を盗むのだという。しかしフィーはCIAのデータ
を破壊しただけでもヤバイのに何処までやるのかと問うと、
マイケルはトコトンやると語る。
『警備が厳重なビルの最大の弱点は低賃金で雇われる労働者だ。
管理職には金をかけて経歴を調査するが、清掃員には20分程度
の面接で済ますこともある。』
マイケルたちは面接も省くために、ライズ&シャイン社の男から
制服を2000ドルで購入。マイケルとフィーでゴンドラに乗り、
侵入するオフィスを調べていた。しかしフィーは盗んできた制服
の寸法が合わず、裾を気にしていた。マイケルは可愛いのでもう
服を気にするのは辞めろと説得。そんな中、フィーが用意した
C-4爆弾を使い、コンドラが故障した様装い、窓を破壊して
侵入する。マイケルはフィーに土曜日にはディナーを奢るとして
デートに誘うがその日はママさんに誘われている事を語る。
ママさんはベニーとはラブラブみたいだと語る。
ドアを破壊するとすぐにパソコンのデータを検索する。
そうしている間にも警備員が近づく。時間にして1分以内に調べな
ければならなかった。そして警備員がドアを開ける時には、マイケル
とフィーは清掃員として事故に遭ったとして、なんとか無事に助か
ったと語る。詳細を聞きたいとするが、銃を向けられたことに対して
自分達は訴訟の準備をしたい旨を語り弁護士と相談しようとしている
事を語ると、警備員は何事もなく穏便にとばかりにマイケルたちから
詳細を聞かずに逃がす。
フィーとマイケルはアンソンが電話した場所を見張る。
フィーによるとこの辺は年寄り向けの住宅街でスペイがいるハズ
がないという。するとなんとそこに来たのはベニーだった。
フィーはマデリンを騙していたことに対して今にでも殺そうと
して飛び出そうとするが、マイケルはまだ何も決まったものは
ないとしてそれを止める。アンソンがベニーを監視しているだけ
かも知れないので、突き止めるまではママには言うなとマイケル。
マイケルはこれからピアースと逢うのでフィーに監視を頼む。
ピアースと逢うマイケルは、彼女から次の任務を聞かされる。
兵器技師のウィリアム・レズニックは最高級の誘導チップを
注文したという。それをリベリア人の化学薬品会社に届ける様
電話で会話しているのを傍受したというのである。化学薬品を
作るのに誘導チップなど普通必要はなく、その後レズニックは
姿を消していること。悪事に関わって居る可能性が高いという。
マイケルは潜入して正体を突き止めろというのかと問うが、
ピアースは貴方は昔アフリカにいたので敵に顔を知られている
リスクがあるという。今回は作戦の指揮をしてもらうとし、
サムとジェシーを送り込んで、誰がレズニックを雇い、何を
させているのか調べて欲しいという。サムを嫌うCIA局員も
いるが、ここで活躍すれば評判は上がるとし、マイケルもチーム
プレイが得意だとアピール出来るという。しかしマイケルはいつ
でもオレはチームプレーだと語る。
サムとジェシーに対してマイケルは2年前閉鎖された科学研究所
の跡地に連れて行く。しかしそこにはAK-47を構えた見張りが
ざっと見ただけでも6人はいた。リベリアの会社がここを借り受けて
いるが、先月から灯りが通っていること。その2、3日にトラックに
搬入したのは誘導装置と長距離ミサイルの部品だという。CIAは
レズニックが裏切りあの中でミサイルを組み立てていると思って
いるのだという。サムたちはマイケルに潜入するのかと問うと、今回
潜入してもらうのはサムとジェシーだという。オレは顔を知られて
いるリスクがあるので二人が行って欲しいという。オレがCIAに
援護を頼んだのに断られた事を知っているだろうとサムは文句を
いうが、裏切っているとなると問題だとして任務を了承する。
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マイケルはアンソンの正体を突き止めるべくして、彼が使用
しているであろうネットワークのサーバーのログ記録から
通信相手を特定し、監視することになる。なんとアンソンが
連絡を取っていた人物はマデリンと懇親にしているベニーという
人物だと判明する。
一方マイケルはCIAの仕事として、リベリア人に兵器技術を
売っているであろう技術者のウィリアム・レズニックのことを
監視し、リベリア人が購入した化学薬品工場へと潜入していく
ことになる。そこでレズニックは娘が人質にされてリベリア人
のイカレた軍人・ジョセフ・カンバから脅されてミサイルを
作っている事が分かる。
もの凄く違和感が有るエピソードだった。
CIAの公式任務(裏任務?)にサムとジェシーというまるで関係のない
民間人を起用するという暴挙に出たこと。ピアース捜査官が個人的
に信頼を寄せているというだけかも知れないけど、CIAがそんな
人物を起用するのだろうか。
冒頭のナレーションで、マイケルがビル清掃員になる際には、軍需
産業は金を掛けて管理職の人材を調査するということを口にして
いたけど、ジェシーとサムに関しては、既に調査済みなので問題
なしと判断したのか。確かに裏任務とすれば、都合の良い人材で
あることは否定出来ないけど。
レズニックの娘・ソフィーだけでなく、レズニックとジェシーも
また人質のような格好となり、今回は内部と外部の連携が試される
ものが有り、それこそあうんの呼吸が必要とされた。
ソフィーを助けるのと同時に、武器を持たないジェシーたちも
助けなければならないこと。ただ通信装置は室内に持ち込めていた
様なので、かなりいい加減なものが有った気がする。
ネタ的には正直、マイケルとフィーのアンソンの流れの方が気になる
流れだったので、兵器の件は結構どうでも良いものが有った。
特に内通者が居るということを相手のボスに信用させるという流れ
「サボタージュ作戦」(97年ウクライナで使ったらしい)はお粗末さ
を通り過ぎている感じだし、AK-47を持った人物が12名
いたみたいだけど、CIAが非公式的に行動を起こさずとも、正式な
捜査でも対応出来る案件だし、そもそもフィーたちが対応すれば
十分に制圧出来た気がする。前回のエピソードでも科学者を誘拐
した際に使った作戦を使って敵兵に気を逸らせても良かったし。
アンソンに対する憎しみも徐々に頂点へと達してきて良い感じの
盛り上がりを見せてきたので、そろそろアンソンネタにも本腰を
入れて欲しいところ。
それにしてもソフィーが可愛いかったな。
■使用された曲
・Let’s Roll
Written by Richard Wolf and John Czornyj
マイケル・ウェスティン (Jeffrey Donovan) スパイ
フィオナ・グレナン (Gabrielle Anwar) 元・彼女”フィー”、武器商人
サム・アックス (Bruce Campbell) 元相棒
マデリン・ウェスティン (Sharon Gless) マイケル母
ジェシー・ポーター (Coby Bell) 民間の警備員
ピアース (Lauren Stamile) CIA捜査官
ウィリアム・レズニック (Rick Gomez) 兵器技師
ジョセフ・カンバ (Jonathan Adams) リベリアのイカれた軍人
アンソン・フラートン (Jere Burns) 声・国防情報局勤務の精神科医
ベニー (Steve Zurk) マデリンの恋人
クロウリー (Lovensky Jean-Baptiste) 軍人
ソフィー・レズニック (Aubrey Peeples) ウィリアムの娘
エドガー (Andy Quiroga) Head Security Guard
ラウルズ (Hunter Womack) 軍人
— (Christopher De Stefano) Mayfair Hotelの客