第3話 自由学校 Wednesday’s Women
脚本/Erica Shelton 監督/John Finn
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1964年6月19日。
ホームパーティーをするミリアム・フォレスター。夫のハロルド
が留守がちなので近所の主婦を集めてヴァイオレットから紹介
されたタッパーウェアの販売を行っていた。ミリアムは妹の
ラナにもレコードをかけず手伝いをしてくれと語ると、スモーク
ソーセージとゼリーサラダを持っていってと語る。
ミリアムはタッパーを開けるとゲップの様な音がするが、これが
新鮮な証しだとし、新鮮なまま冷凍に出来る事を語る。ヴァイオ
レットは狩りジョは今週一度しか料理をしていないとし、タッパー
ウェアのお陰で人生が劇的に変わった事を語る。ハロルドが帰宅
したことでお開きになる。カタログを見て質問が有れば連絡して
欲しいと告げる。
そんな中ミリアム・フォレスターは自宅近くの道で事故死して
発見される。
ヴェラは冷蔵庫から自分の用意した食べ物が無くなっていること
に激怒する。リリーはどうしたのかと問うとミラーは今度は
シナモンロールが無くなったみたいよとし、私は朝は食べない
という。しかしコーヒーケーキを食べていただろうというヴェラ
に対してあれは2年前のことだという。
そんな中ジェフリーズはラナが来たとしてみんなに話を聞くよう
告げる。
ラナは1964年8月に殺された事件で言うの傍で車にはねられて放置
されて2日後に見つかったものだという。私は当時ティーンエイ
ジャーで姉は不満の溜まった主婦だと思ったという。
この間姉の夫・ハロルドが無くなって遺品の中から姉のものが見つ
かったとしてダンボールを持ってくる。タッパーウェアか?と問うと
主婦がホームパーティーで売るので当時のブームだったという。
ハロルドはあまりよく思っていなかったこと。しかし問題は旅行
カバンの方だという。ダンボールの中にはカバンが入って居てその
中にはメモが入って居たのだという。そのメモには「お前の家まで
追いかけてやる」と書かれていたこと。発送はミシシッピ州ヘイゼ
ルトン。遺体が見つかる2日前、64年8月にはフリーダムサマーだ
ったという。ヘイゼルトンと言えば人種暴動が起きた町でジェフ
リーズは普通の主婦が観光に行くところじゃないと語る。
姉はフィラデルフィアを出たこともないと思っていたとし、車の運転
も出来なかったのだという。友達にヴァイオレットという人がいて、
タッパーウェア仲間だったとのこと。調べて見て欲しいという。
スコッティとミラーはミリアムはリンカーンドライブで背後から
追突されているという。それが1964年8月8日のこと。当時22歳だ
という。骨折に擦り傷を見ると交通事故だが、首の後ろの後頭部に
穴が開いているという。発見場所は茂みに覆われた道端で手袋が
一つなく、髪と服にひっつき無視が付いていたこと。事件当時
夫はボストン出張に行っているのでアリバイは確認しているという。
旅行カバンはタッパーウェアの箱で送られて来たがその関係は?
と問う。タッパーと公民権運動の共通点は有るのかと疑問に感じる。
ヴェラは当時のタッパーレディーを探しているというリリー。
スティルマンはあいつは油断しているとセールスレディに買い込
まされるだろうという。
現在ミリアムと逢っているとし、トップセールスマンだったこと。
彼女からリストを受け取る。ヴァオレットもその中の一人として
存在していた。リリーは脅迫状と旅行鞄は鑑識に回したことを
語る。
スティルマンはリリーに対してピアスが一つないぞと語る。
そんな中サッカルドがやってくると、リリーにデートしようと語る。
本当のデータだとし、ボウリングは好きかと問うと土曜日の夜、
ボウリングしてイタリアンを食べに行こうと告げる。リリーは
ピアスを無くしたので探しておいてくれと語る。するとサッカルド
はポケットを見て見ろと語ると中に入って居た。
ジェフリーズとリリーはヴァイオレット・ゴールディングスの元に
いく。ミリアムのことを覚えて居るかと問い、ミシシッピ州に行った
ことはないかと尋ねる。ヴァイオレットはジェフリーズを見ると
あなたと違って湿気が髪に堪えるのよという。ミシシッピと言えば
公民権運動の中心地だったこと。ミリアムが関与していたのかと問う。
ヘイゼルトンから送られて来た旅行鞄が有る事を告げる。
するとタッパーレディは大抵主婦の小遣い稼ぎだったが、ミリアムは
深く考えていたのだという。
— 1964年 —
ヴァイオレットとミリアムは雑談している中、南部の現状を知って
いるかとミリアムは尋ねる。酷いみたいねという中、ハロルドは毎晩
遅く会話もないという。だからタッパーウエアを紹介してもらった
ヴァイオレットには感謝していると語る。私の人生はこれだけって
思ってしまうという。
— 現在 —
感受性豊かな人だったというヴァイオレット。私はミシシッピには
行っていないという。
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フィラデルフィア署に一人の女性・ラナがやってくる。
1964年8月に殺された姉・ミリアムの件の再捜査をして欲しいと
いう知らせで、先日ミリアムの夫で義兄のハロルドが亡くなった
際に遺品の中から姉のものが出てきたという。当時姉が行って
いたタッパーウェアの箱で送られて来た旅行鞄の中に脅迫状が
入って居たのである。発送はミシシッピ州ヘイゼルトン。
遺体が見つかる2日前に発送されたもので、当時フリーダムサマー
だったこと。ヘイゼルトンと言えば人種暴行が起きた町であり、
普通の主婦が観光で行くような所ではないとして当時の関係者から
話を聞いていく。ラナの証言からミリアムと一緒にタッパーウェア
を売っていたセールスレディのヴァイオレットを調べていくこと
になる。
過去にも同様に黒人差別の問題が取り上げられるエピソードが
有って、カップルがそんな時代のせいで結ばれずに殺されたみたい
な事件が有ったけど、アメリカの歴史を振り返る限りは、こういう
差別による事件というのは欠かせないものが有るんだろうね。
今の時代でも黒人差別が有るのだろうけど、こんな状況からよく
現在の状況にまで回復出来たと思う。
人種問題と言えばこのドラマでもミラーとジェフリーズが黒人に
該当する為に、そんな彼らにミシシッピ州に行って当時の捜査を
させることへの酷な感じにも思えるし、当時の4人の仲間が黒人と
白人が入り乱れで一緒に運転してそんな場所に行って公民権運動
の一端を担っていたことを考えると、出来れば黒人と白人のペア
で捜査して欲しかった。
ミラーがミシシッピに行く事になり、ヴェラかジェフリーズと
同行するかの二択に迫られていたけど、まぁ誰もがジェフリーズ
を選ぶだろうことを考える中でも、最近のヴェラってかなり
角が取れて丸くなっているし、憎めないところも多いので、
ミラーがヴェラと仲直り旅行と称して現場入りするのでもヨカッタ
のかも。
なかなか日本人には地理的に分かりづらく、フィラデルフィアから
ミシシッピ・ヘイゼルトンはどんな距離が有るのかって感じだけど、
ジェフリーズは飛行機で3時間飛んで、車で2時間かかったとして
いたようにアメリカはやはり広いというところだろうか。
当時車で行き交ったものたちにとっては、ミラーもドラマの中の
4人の人たちも同じように17時間かかったと語っていたけど、
それだけ便利な世の中にはなったというところかな。
ミラーはそもそもこの辺の出身なのだろうか?ナマズ料理店
“マージーズ”の料理が旨いとしていたけど、最後はそれをお土産
にしたみたいだった。
4人の友達。
そんなにまだ深い繋がりが有ったようには思わなかったけど、
同志としての繋がり感も有ったのかな。
ミシシッピ州は南部なので、まさに白人至上主義、黒人奴隷の構図
は有ったのだろうけど、フィラデルフィアも北部の割りには
差別が多いとは言われているよね。
個々のキャラのネタからすると、リリーとサッカルドが関係を続けて
いること。リリーのイヤリングが片方だけなく、スティルマンから
思わず突っ込まれていたりもしたし、サッカルドとデートする中、
リリーが楽しそうにボウリングで喜ぶ姿を見て、度々かかってくる
サッカルドへの電話が意味することがある程度想像出来ることも
有って、なんとなく切ない流れが有りそう。
しかしリリーは随分と明るくなったなと思うボウリングでのシーン
で、ポニーテールなリリーの姿はとても輝いていたな。
ヴェラは相変わらず冷蔵庫での食事ネタ。
シナモンロールを食べたのは誰なのか。
そして意外と壁を作る割りにヴェラって人からの頼みが断れない
性格をしているのか、凄い数のタッパーを買わされている姿が有る。
家の近所でも昔タッパーウェアを売り有っている主婦たちがいた
のを思い出すけど、ゲップの音は新鮮な証しだとする売り文句は
イマイチ心に突き刺さるところはないセリフだった。
世間知らずのお嬢さんがなんとか人の為に奔走しようとして、
大変なところに飛び込んでしまうという内容も多いけど、ここでも
まさかこうまで酷いとは思わなかったのかも。
命を賭けてまで戦った主婦たちの功績が、ヘイゼルトン自由学校
跡地として残っていたところとかヨカッタと思う。
時代を彩る車が色々と事件解決の役に立つというのもこのドラマで
はよく有る事だ。ハロルドが乗っていたのはビューイック。
ヴァイオレットが乗っていたのはスチュードベーカー。
そして当時ジムが乗っていたのはGMCデラックスで、それぞれの
車の行方が事件解決の流れに役立つものが有った。
しかし殺された人とは言え、同じ仲間をあんな形で路肩に投げっぱ
なしで捨てて行くようなところを見ると、ちょっと切なすぎるし、
フィラデルフィア警察の差別的発言を見ると、現職の市警たちは
頭の下がる思いがするのだろうけど、管轄も違う訳だし、例え
あの時ミシシッピで起きたことを話しても解決しなかったのでは
ないのかな。
FBIは行方不明の白人ばかり探しているとして、グッドマンとシュワ
ーナーを探す過程で7人の黒人の遺体を発見したという辺りがまた
皮肉さが込められていたね。
行き場を失ったジムが結局殺害していたようで、KKKに認められたい
思いでやったのかも知れないけど、皮肉にも白人同士で殺していた
というのもまたなんとも言えない。ただ最初にジェフリーズたち
がジムとキティの家を尋ねた際に、犯人はジムだろうなというオーラ
は大いに出ていた気がする。
仲間たちの中にも学校の焼き討ちの件で裏切りが有るのではないか
と思ったけど、最後まで仲間としての志が残っていたところはヨカ
ッタね。
■使用された曲
・You Really Got Me by The Kinks
・Blue Velvet by Bobby Vinton
・Walk On By by Dionne Warwick
・Come See About Me by Diana Ross and The Supremes
■検索用キーワード
・
リリー・ラッシュ (Kathryn Morris) 殺人課の刑事
スコッティ・ヴァレンズ (Danny Pino) 殺人課
ジョン・スティルマン (John Finn) リリーの上司
ニック・ヴェラ (Jeremy Ratchford) リリーの同僚刑事
ウィル・ジェフリーズ (Thom Barry) リリーの同僚刑事
キャット・ミラー (Tracie Thoms) 麻薬課刑事 s3#8から
エディ・サッカード (Bobby Cannavale) 麻薬捜査課
2008年
ミリアム・フォレスター (Alexandra Lydon) 4人の仲間の一人
ジム・ホーン (Chris Ellis) ヘイゼルトン在住
ラナ・ウィルケス (Jennifer Hetrick) ミリアムの妹・依頼人
キティ・ドイル (Kathleen Nolan) ジムの妻
バイオレット・ゴールディング (Concetta Tomei) 4人の仲間の一人・ユダヤ人
ベリンダ・ハッチンス (Vernee Watson) 4人の仲間の一人、ヘイゼルトン在住
デブラ・ネルソン (Angela Sargeant)
コーデル・ベーカー (Carl Lumbly) 大学教授
— (David J Law) Mississippi National Guardsman
1964年
バイオレット・ゴールディング (Jenna Leigh Green) ユダヤ人、4人の仲間
ハロルド・フォレスター (Steve Luna) ミリアムの夫
ジム・ホーン (Rob Mayes) ヘイゼルトン在住、キティの夫
コーデル・ベーカー (Demond Robertson) ヘイゼルトン在住
ベリンダ・ハッチンス (Tinashe Kajese) 4人の仲間の一人
デブラ・ネルソン (Toi Perkins) 水曜婦人会
— (Eric Fischer) Friend
ラナ・ウィルケス (Maddy Kennedy) 妹、ティーンエイジャー
キティ・ドイル (Trisha LaFache) ホストファミリー
エラ・ターナー (Julia Pace Mitchell) 4人の仲間の一人
— (Travis Willingham) Uniform Cop