第6話 捕獲作戦 Shock Wave
脚本/Jason Tracey
監督/Renny Harlin
【前回までのあらすじ】
アンソンを追い詰めたマイケルだが、彼はデットマンスイッチ
を持っていて指を離せばサムとCIAが死ぬことを言われ泣く泣く
逃がすことに。レベッカはアンソンによって弟を人質に取られて
動いていたが、それをマイケルたちが助けたことによって、
アンソンのことを話す。彼は私に二週間に一回、偽造パスポート
と現金を届けさせていたこと。次はアトランティックシティの
モーテルで正確な場所を教えると語る。アンソンにふさわしい
扱いをすることを約束する。
【ストーリー】
マイケルは刑務所に収監中のフィーの元に行くと、アンソン
の居場所を掴んだことを報告。明日の夜何処に立ち寄るかを
掴んだのだという。でもアイツは抜け目のないヤツで油断
出来ないという。何処で仕入れたネタなのかと問うと、情報を
くれたのはレベッカだとし、フィーは怒るかも知れないがこの
ネタに限ってはレベッカを信じて良いと語る。レベッカも
アンソンに操られていたのだと。フィーはアンソンの仕組んだ
罠かも知れないことを語る。しかしマイケルはやる価値はある
とし、捕まえればフィーが問われるのは武器の不法所持だけ
になると。すぐに刑務所から出られることを告げ、このチャンス
にかけたいと語る。マイケルを信じるが取り逃がしたら脱獄して
マイケルのケツを蹴り飛ばしに行くと語る。
フィーはミルズ所長に呼び出されていた。
オフィスにいくと、国務省のトーマスとウォルシュ、そして
イギリス諜報員MI6のアーサー・マイヤーズの姿が有った。
アーサーはフィーにお目にかかれて嬉しい事を告げると、
我々はずっと君の活動に注目していたとし、正直君が死刑宣告
を受けて注射される日を待っていたのだという。IRAとの関わり
を考えれば死刑にされて当然だという。しかしフィーはIRAなど
とっくり辞めているとし、私は市民を巻き添えにすることは
ないという。今後のことを相談しようというアーサーは、
明日の午後1時から4時に私に付き合って欲しいという。新しい
イギリス領事館でおしゃべりするのだとし、どうやって古いのを
爆破したのか話してもらうという。そこにはマスコミも多数
やってくること。しかしフィーはそんなことをしてイギリスの
手に落ちたと知れたらアイルランドにいる家族が危ないとし、
家族は無実だと語る。新しい供述書に署名し、全てを自白しろ
という。そうすればCIAは手を引くと語る。
ピアースはマイケルからしつこく電話やメールを受けてやって
くる。いずれも要求は”話が有るから森へ来い”というもの。
アンソンの行き先を掴んだこと。マイケルはレベッカから聞いた
ことを全て話す。それならば口座を凍結して協力者を逮捕する
だけだという。しかしマイケルは情報提供者は証せないとする
と、ピアースはレベッカなんでしょという。組織のメンバーで
行方不明なのは彼女だけだという。CIAの裏切り者を見つけた
のに何の報告もないのかとして憤怒される。しかしそれが彼女
との条件だったのだとし、今はアンソンの逮捕に集中したい
と語る。ピアースはこの件は私は仕切るとし、チームメンバー
は任せるがサムをチームに加えることだけはダメだと語る。
また彼を連れて行き手ぶらで終われば私が上司全員に叱られる
のだという。サムは有能だとし、報酬はビールだけで良いんだ
ぞというが・・・
マイケルはサムに今回の件では外すことになったと知らせる。
今回は許して欲しいというマイケル。サムはマイケルが首に
なってからずっと一緒で何年手伝ったと思っているのかと
すると、アンソン逮捕の瞬間にオレだけ立ち会えないなんて酷い
という。ピアースに頼んだが色々あったので難しい事を語る。
情報漏洩を懸念して身内で固めることになったとすると、
サムはコイツ(ネイト)を入れるのかとあきれる。あくまでオレ
は運転手だとし、アトランティックシティには詳しいのだという。
サムはママのおもりを頼むと語る。
『どこの刑務所でも禁じられた品が持ち込まれる』
『CIAはに重要なターゲットを捕まえる時には経費を惜しまない』
『極秘の作戦はゴールに近づくほど思いがけないことが起こり
がちだ』
『裏庭に多い人感センサー向きフラットライトは赤外線を利用
している。人が近づけばセンサーが反応し、自動的にライトが
付く仕組みだ』
『逮捕が目的の作戦で一番辛いのがターゲットを待つ時間。
監視しながらひたすら待つこと』
『逃亡者が捕まりやすいのは最初の2・3時間』
『ターゲットを捕まえる作戦は人手をかき集めて人員を十分
に配置することが大事だ』
『4000年前の戦士は敵を混乱させる為に動物の脂肪に藁の束
を燃やして発煙弾にした』
『爆弾で死ぬパターンは4つ。衝撃派を喰らう。破片が刺さる。
燃える。酸欠』
『スパイは人に見つかってはいけない。わざと発見される場合
いつどんな風に出て行くか枠考えろ。』
『スパイはいつも準備をしている。現地の言葉を学び、ターゲ
ットを調べ射撃の腕を磨く』
■今回は3つの流れ
・フィーはアメリカの国務省の為にイギリス諜報員に引き渡さ
れそうになるので阻止する
・サムはバリーを助ける為に帳簿を取りに行く
・アンソン捕獲のためのアトランティックシティでの作戦
■どの流れも興味深い・フィー編
フィーはこれまで助けてくれたアインへの恩返しという意味
も有ったのだろうか。これ以上はフィーも罪が大きくなること
はないとしたのか、釈放は確約されているからだと思ったのか
アインに自らの身を差し出して、逃亡したように見せかけた
後に、自分を所長に付きだしても良いようなことを語っていた。
フィーはイギリスに引き渡されるとアイルランド人として困る
ので、なんとかそれを交わそうとして行動を取る。
アーサーはフィーのことを知っている為に、刑務所内から居な
くなったと分かれば、脱獄して二度と捕まらないだろうこと
は分かっている感じだった。
ただフィーがこうもあっさり釈放されるハズはないと思っていた
ので大丈夫なのかなという思いがしていたのは確かだ。
■どの流れも興味深い・サム編
残念ながらシーズンラストでサムが人質になり、アンソンを
逃がしてしまった経緯があるためにCIAとしても今回は作戦
に加えることが出来ないとされた。
サムはマデリンと一緒にいる中で、助けを求めてやってきた
のは会計士バリー。何度となくサムとマイケルは助けられたけど
帳簿がばれるとサムもマイケルも捕まるとのこと。合法的に
金を預けていたと思っていたけど、「法律を守る抜け道なんて有
るわけない」とのこと。
ただバリーの流れはフィーの武器証人がフィーの裏切りによって
捕まった為に、懇親にしていたバリーがとばっちりを受けた
ような感じだったね。この辺はちょっとかわいそうだけど、流れ
はイマイチよく分からなかった(笑)
サムは海軍の特殊部隊にいたというだけ有って、屋敷に籠城
した際に上手いこと切り抜ける為の工作を仕掛けていた。
バリーを狙っていた来たのはギャレット・ハートリーという
大物武器証人の子分。
ギャレット演じているWilliam Mapotherは「LOST」で謎の
男・イーサン・ロムを演じていた人物だ。
1) サムがビール缶を使って連邦捜査官のチープなバッジを
作る(笑)
2) 色んな薬剤・洗剤などを利用して、迫撃砲を作る。
3) 赤外線センサーを利用して自動的に発射する装置を作る。
4) ベーコンの動物性脂肪は炭化水素ポリマーが取れるという
ことで、それを煙幕のようにして脱出に利用した。
5) 相手がデトコードを使って侵入することを見越してガス管を
開いて、大爆発を起こさせる。自分たちは磁気性のバスタブ内
で避難して爆発するのを待っていた。
■どの流れも興味深い・マイケル編
この流れが核心的なものだけど、そもそもの前提条件として
レベッカの情報が信用出来るのかということも問題の一つ。
そしてCIAはサムの参加を認めなかった為にネイトを連れて行く
ことになるが、ネイトと言えば必ず足を引っ張る行動を取って
しまうために、この大事な任務に於いて足枷にならないか
気になる物として存在していること。
ピアースが指揮を執る中で、本当にアンソンが来るのかも分から
ない。
ネイトが使えたのは、アンソンが来るモーテルに多数の賑わい
有る客が来てしまった為に、迷惑で通報した客によって警察が
くる可能性が出来てしまったこと。それをトコジラミが発生した
という名目で男を退かせることに成功したこと。
ネイトは勝手にピザを取ってしまった。
4枚も頼めばここに沢山の潜入捜査官がいることがばれてしまう
としてマイケルは勝手な行動をする弟に激怒していた。
アンソンがブロンド女性によって様子を見に来させた際に、
初めてアンソンの顔が写ったので、レベッカが嘘をついて
いないことが分かったので安心できた。しかも相当警戒して
いることが分かったので、どのような手順で逮捕するのかが
残すところの問題だった。
携帯を逆探知することで、一癖も二癖もある展開が用意され
一度は携帯電話同士を繋いで誘導されてしまった。
しかしその携帯から再び電話をかけて逆探知したところ、
空港近くのタイズカフェにいることが判明。近くにはネイト
が居た為に監視を頼む。
■ネイトの気持ち、マイケルの気持ち
人の死は何時の時も切ない。
特にケンカ別れしたのが最期時となってしまう場合は尚更の
ことだ。マイケルとしてはフィーのことを絶対に助けたい思い
が有り、そしてプロのスパイ故に、素人のすることが鈍くさく
感じていたところも有るのだろうけど、ネイトは常に兄の為に
役立ちたいという思いがあっての行動だった。
最期にアンソンを捕まえる行動を取ったのも兄に喜ばれたい
とする弟の気持ちが加味されていたのだろうけど、結果的に
成功かと思わせて、アンソン共々殺されてしまった。
しかしアンソンの死はともかくネイトまで殺されるとは思わな
かった。確かにネイトはドラマではあんまり正直必要なキャラ
クターとは言えなかったけど、それでも兄弟としての絆、
家族としての絆は存在していたので、とても悲しい結果となっ
てしまった。
「スパイは常に覚悟している」。とのことだけど、やっぱり
そんな身内の死を覚悟していても辛いものは辛いよね。
マデリンのことを思うとホント気の毒だ。
フィーの出所も素直に満面の笑みで迎えられないところもまた
辛い状況となった。
■CIAの中にもまだ敵はいる?
今回の件は最少人数で行動したいことを語っていた。
内通者がいないとも限らない為のもの。
レベッカくらいしか今のところアンソンを恨んでいる且つ、
情報に精通している人物というのが見あたらない訳だけど、
ピアースにしてもマイケルの上司にしても、疑い出すとキリが
なさそうだね。
■出演者
マイケル・ウェスティン (Jeffrey Donovan) スパイ
フィオナ・グレナン (Gabrielle Anwar) 元・彼女”フィー”、武器
商人
サム・アックス (Bruce Campbell) 元相棒
マデリン・ウェスティン (Sharon Gless) マイケル母
ジェシー・ポーター (Coby Bell) 民間の警備員
アンソン・フラートン (Jere Burns) 組織の生き残り
バリー・バーコフスキー (Paul Tei) 会計士
ピアース (Lauren Stamile) CIA捜査官
ネイト・ウェスティン (Seth Peterson) マイケルの弟
アイン・リーズ (Zabryna Guevara) 囚人、調達人
ギャレット・ハートリー (William Mapother) 武器証人
アーサー・メイヤーズ (Ward G. Smith) MI6
ミルズ (Peggy Sheffield) 看守所長
アンソニー (Vincent Flood)
— (Sheena Colette) コールガール / ブロンド
— (Matthew Rimmer) Merc
— (Jesse St. Louis) Guard
— (Brandiss Lashai Seward) Guard
— (Heather Lange) Guard
— (Philip Hoelcher) K-9 Officer
Mr.トーマス (Xavier Burbano) 国務省
— (Christopher De Stefano) CIA Agent Assault Unit
— (JLynne Herrington) 囚人
— (Sharon Oliphant) Yogi
— (Tom Stedham) 看守