第9話 忍び寄る魔の手 Official Business
脚本/Bridget Tyler
監督/Jonathan Frakes
【前回までのあらすじ】
ネイトがアンソンを捕まえるが、マイケルたちの目の前で
狙撃事件がある。FBIの協力で凶器はマイヤーソン工業で製造
されたスナイパーライフルで、販売記録を当たる為にちょっと
強引な手を使う。販売部長はオーナーの息子。弱みを握って
過去一年の販売記録を開示させると、ライフルの送り先は
プライオングループという州北部の民間軍事外車だった。銃を
手にしただれかがネイトを撃ったのだという。
【ストーリー】
プライオングループ会長はジャック・ヴェイルだという
ジェシー。銃の管理は徹底していて、訓練施設から外の人間
が持ち出した線はないというサムに対して内部の人間だろう
事を語る。ネットワークに侵入することは出来ないのかと
問うマイケルだがジェシーはファイアウォールの突破はほぼ
ゼロでペンタゴンのシステムよりも厳重だという。直接ヴェイル
に当たろうという。ネットニュースには「民間軍事会社・海外
業務拡大へ」と書かれていた。どう近づくか?とすると、軍事的
サービスを必要としている客のフリをするのが一番だが羽振り
の良いダミー会社をでっち上げられるかと問う。ヴェイルの
客はみんなハンパ無い億万長女ばかりだという。マイケルは
サムに恋人から幾つか高そうなものを借りられないかとして
頼む。
『民間軍事会社にとって美味しい客を装うならば思い切り派手
にやること。』
ヴェイルはクルーガー(マイケル)に扮した社長と社長補佐
チャールズ・フィンリー(サム)の二人でヴェイルと被害海岸担当
部長のトンプソンに逢う。当面は彼が担当すると言われる。
マイケルは反対派が1.5km先から油田を攻撃してきたが対処
出来るかと問うと、3km離れて鷹のくちばしを打ち抜ける人材
が揃っているという。マイケルは選定したいのでメンバーの資料
を見せて欲しいとするが、極秘扱いだと言われ、ただの一兵卒を
望みたいならプライオン社は必要ないという。個人情報の保護
を徹底してこそ最高の水準を保てるのだという。4200万ドル
の契約で何に金を払うかはこの目で確かめたいという。不都合
ならば他を当たるしかないという。ヴェイルはウチの施設を
トンプソンに案内させるとしてサウスカロライナにある訓練所
を見て欲しいという。職務に備えて訓練する様子を見れば安心
するのではないかと。マイケルはそれで了承する。
サムはそれだけではどうしようもない事を語ると、トンプソンは
オレのロレックスの時計を見て居たとし、アイツをはめようと
語る。電話でマイケルはフィーに終末サウスカロライナに行か
ないかとすると、無理かも知れないと言われる。今ここにCIA
のベイリーとアナロが来ているのだという。サムを2度殺しかけ
たあの馬鹿な二人組なのかという。マナロは用事があるのは
新人工作員のフィーの方だと語る。
マイケルもサムもフィーは手伝わないことを告げる。サムは
特にお前らのことは良く知っているとし、コロンビアでの一件
を覚えているかと。マナロはあんたが撃ってヘリコプターを
乗っ取ったのだろうとすると、無人攻撃機を取り返したのは
オレだというサム。フィーはこの任務は断れないのだとし、
刑務所を出るためにフィーがサインした誓約書にはCIAの要請が
あれば協力すると書かれているのだという。刑務所に戻りたく
引き受けるしかない事を語る。
仕事はヴィンセント・ドゥーロフというウクライナで航空宇宙
会社を経営する人物で冬場はサウスビーチで過ごすのだという。
ウチで部品やエンジンの取引をしていたが、今まで闇取引など
していなかったのに情報提供者によると、テロリストや敵対国家
に高度な弾道ミサイル技術を悪い奴に売ろうとしているのだと
いう。誰に売ろうとしているのか分かっていないこと。ドゥー
ロフは火曜日にマイアミを離れるのでそれまでに調べて欲しい
という。工作員は送ったがビーチに打ち上げられて戻って来た
とのこと。探っているのが気がつかれているのに探れというの
か?というフィー。オレも援護チームに加わるというマイケルだ
った。
『スパイにとって民間人の協力者との任務ほど厄介なことはない』
情報提供者のアンジェラと逢うことになる。
『潜入捜査は敵地にたった一人、丸腰で乗り込むことを意味する』
『カーボンファイバー製の超軽量化ボディやニトロ噴射装置を
持つ車は魅力的だが、スパイに密様なのは探られても疑いを
もたれない事』
『民間軍事産業は1000億ドル規模で世界的に広がりつつある』
『電子ロック付きのドアを手っ取り早く開けるのは電源を切れば
良い』
『そこがシリアの市場だろうがマイアミのブティックだろうが
現場で工作員に何か届けるのは至難の業だ』
『一度ワイロを断ったヤツの買収を成功させる鍵は下調べと
観察』
『妨害工作で車を壊すことはよくあるが壊せばいいという訳で
はない』
『屋内の人を避難させるのは意外に難しい。火災警報がなって
も火を見るまでは逃げない』
『どんな金庫でも時間と道具が有れば開けられる。リロック
機能がついた高性能モデルでも同じ』
『結束バンドで縛られて自力では切れない時一番良いのはくさび
を探すこと。』
『一酸化炭素が有毒ガスなのは誰でも知っている』
■今回は2つの流れ
・ネイトを殺害したライフル銃を使っている人物の特定のため
にジェシーとサムとマイケルが民間軍事会社プライオングルー
プでメンバーの資料を調べようとする。
・フィーは釈放の取り決めの際に、CIAの要請があれば協力する
という誓約書を書かされている為に、高度な弾道ミサイルの技術
を売ろうとしている航空宇宙会社を経営するヴィンセント・ドゥ
ーロフの内定調査をすることになる。
基本的には常に二つの流れがあると思っても良いのかも知れない
けど、なんだか一つの流れに絞った方が良いのではないかという
感じがしないでもない。
■CIA捜査官のバカコンビ
マナロ&ベイリー。
テレビ映画版「Burn Notice: The Fall of Sam Axe」
のネタが未だに利用されているところが驚く。
http://itawind.web.fc2.com/kaigai/burnnotice/burnnotice_samaxe.htm
あれだけつまらなかった映画版のネタを引っ張るところは
ある意味尊敬出来るけど、至る所でバカみたいなCIA捜査官を
見る度に嫌悪感が噴出しまくりの展開。
しかしまぁそのおバカな二人のお陰で、結局フィーが誓約書に
よって縛られることのなくなったということを考えれば、美味
しいエピソードと言えるのか。
かつてサムがFBIの2人と精通していたようにして、今後は
この二人を逆に利用出来そうな感じもするけど、作戦任務に
関わらせることだけは流石に無理っぽい。
しかしこの二人のせいで、潜入させた人物が殺されている事実
がある訳だから、相当罪深いことをしているんだけどね。
■フィーのミッション
アンジェラという情報提供者から恋人のヴィンセント・ドゥーロ
フが機密情報を流そうとしていることを知らされて、彼らが
マイアミにいる間に何とかして、誰と何を知り引きしようと
しているのかを調べる。情報は金庫の中に有るということで、
フィーのスキルが必要であり、男性陣はみんなフィーの任務に
反対しているところがあった。かつては天敵だったサムが
フィーのことに反対しているところを見ると、これまで散々
バカにされていたサムとの過去が懐かしい感じがする。
マイケル自らがバックアップに回ることになることである意味
では心強いものが有る。
フィーはアンジェラの元仕事仲間(モデル関係)ということで
2、3日泊めるという名目で、豪邸内を調べていくことになる。
ただ結果論だけど、ヴィンセント・ドゥーロフは特に情報を
流している人物ではなかった訳で、ただのウクライナの航空宇宙
会社の経営人なのに、なんでマフィアのドンみたいになって
いるんだろうかと小一時間なものが有ったな。
そしてアンジェラもまた普通に元モデルの人だったのではない
のか?とてもスパイには見えなかったけど、モデルだった時には
既に諜報員だったのだろうか?
■ドアは開けたが金庫を開けるには道具が必要
金庫を開ける為にはドリルが必要。その為に金庫のメーカー
を調べる必要が有り、ピンポイントでドリルの穴を通して
リロック機能を封じる必要が有る。
ブティックで接触してきたCIAのマナロはデカイ買い物をすれば
その中にドリルを入れておくとしていたけれど、入り口の所で
ばれるとして却下。フィーが即興で、車を故障させるので、
修理工場で直している際にドゥーロフ本人の車に設置すること
になる。
その修理工場でもCIAの二人の粗相が目立ち、イライラさせられ
っぱなしだった。
もう二度と出てこないでくれって感じの二人の捜査官の姿が有
ったな。
■軍需企業と接触する流れ
マイケルたちは油田発掘の警備としてプライオングループ社
に警備を任せるとする設定。
その為には金持ちに見せなければならない為に、サムの恋人
に頼んで金目の物を借りるという。
先日(S6-7)でエルサに恩を売っておいて良かったというところ
かな。でも正直あの程度のことで騙されるというのは安っぽい
流れが有った。
軍需企業側としてもマイケルたちのことを当然調べるハズ。
マイケルはプライオン社が警備に値するだけの能力が有るのか
調べる為に自分たちの要求通りの人物がいるかどうかを
確かめさせて欲しい意味でスナイパーのリストを求めるが、
ちょっと不審な行動にしか見えないところがあるな。
■トンプソンを騙す
これもまたなんだか安っぽい感じがする流れ。
シーズン初期の頃ならば面白い流れだと思うのだけど、もうこの
流れはドラマとして核心的な流れでもあるので、あまり気の抜け
た人物が出てくると不自然な感じにも思える。
まぁ金には誰もが弱いということで、相手に金が手に入るであろ
うことを見せつけて食いつかせる為の行動を色んな所で伏線とし
て張っていく。
人事ファイルに関しては、実にあっさりと開示してくれたけど、
結局その中に書かれていたのはTG(タイラー・グレイ)という
人物だった。
アントンの組織壊滅をさせる過程で相当マイケルは血眼になっ
て捜査資料を見直し壊滅のために時間を費やしていたので、
それでも見つからなかったということなのか。
最後に会長のヴェイル自身がマイケルたちの行動に不審さを
覚えて断ろうとする中で、TGが得意のライフルで射殺する。
マイケルたちを攻撃せずにこの会長を殺したというのはドラマ
故の事情かも知れないけど。
■使用された曲
・
■出演者
マイケル・ウェスティン (Jeffrey Donovan) スパイ
フィオナ・グレナン (Gabrielle Anwar) ”フィー”、武器商人
サム・アックス (Bruce Campbell) 元相棒
マデリン・ウェスティン (Sharon Gless) マイケル母
ジェシー・ポーター (Coby Bell) 民間の警備員
アンジェラ・フローレス (Angglica Celaya) 情報提供者・泥棒
ヴィンセント・ドゥーロフ (Timothy V. Murphy) 航空宇宙会社
ガブリエル・マナロ (Brendan O’Malley) ドジなCIA
マット・ベイリー (John Ales) ドジなCIA
ザンダー・トンプソン (Chaz Mena) プライオン社。東海岸担当部長
ジャック・ヴェイル (Ric Reitz) プライオングループ会長
アル (Ricky Waugh) 自動車整備工
アントニオ (Jim H. Miranda) ドゥーロフの部下
— (Jesse Furman) Guard
— (Everett Graves) Little Kid
— (Brian Blu) Undercover Patron
— (Joseph Akharoh Jr.) Beach Side Speaker
— (Joseph Giambrone) Cafe Patron
— (Terry L. Reed) Botique Store Patron