第5話 転機 Other Lives
脚本/Nic Pizzolatto
監督/John W. Crowley
【前回までのあらすじ】
かつてレイは妻のジーナが強姦に襲われた際に、フランクから
は奥さんを襲ったのはこの男だとして写真を見せられ殺害して
いた。一方警察ならば妹のヴェラを探してと訴える。
当院は思慮深いというピトラー医師。エリオットからは80年代
にチェサーニのロッジにピトラーは居たという写真を見せられる。
エミリーはピートとの間に妊娠する。ジョーダンはフランクに
対して裏稼業に逆戻りなのかと問う。リド・アマリヤと女性が
キャスパーの盗難品を質屋に売っていたことで逮捕しようとする
と激しい銃撃戦になり死傷者多数を出した上でリドを殺害する。
【ストーリー】
現場では後処理に追われて居た。ヴィンチ市政管理官のキャス
パーの殺害犯と警察が州史に残る銃撃戦を繰り広げて66日が経過。
ゲルドフ州司法長官は大虐殺の捜査終結を告げると同時に知事選
への立候補を表明する。キャスパーは堕落した役人だったとし、
彼を殺したのは危険な異常者だったこと。この州の暗部を見据え
てその対処を考えた末にある結論に達したのだという。
フランクは以前の豪邸から小さな屋敷に引っ越ししていた。
妻のジョーダンがまだ寝ている頃に家から出て行く。
「知事側は事件に沈黙」「来週着工予定の中央鉄道ライン」の
ことがマスコミでは報道されていた。
レイはガーデンズカジノの警備をしている中、元上司のケビンが
やってくる。フランクのカジノの警備員をするなんて、警察署
を辞める必要はなかったと語る。居たら状況は悪かったとし、
州の捜査の手が進み逃げるしかなかったのだという。しかし
ケビンはそうなっても力を貸していた事を告げ、結局捜査は
終了しただろうと語る。犯人はリドだと正式に発表したのか?と。
事件のことを聞いてくるヤツがいるのかと問う。ケビンは
ディクソンから何か聞いたかと問う。ケビンにそもそも何をしに
来たのかと問うとディクソンのことで少し問題があるという。
やたらと写真を撮っていたとし、誰かと裏で通じていたのかも
知れないという。
ケビンはレイに対してこの家は市の職員用住宅だとし、君は
警察官を辞めたのだという。立ち退けと言うのかと問うと60日
の猶予を与えるとし、もう住みたくもないだろうと語る。
レイはフランクが管理するアパートから家賃の聴取にいく。
200ドル足りない事を告げ女性に対してビールを買う金が有るな
らば払えと告げ、明日払わなければ移民局を呼ぶぞと脅す。
一方アニーは他6名とセクハラ講習を受けていた。
何でもセクハラになるとして容姿を褒めてもダメだとすると、要は
ルックスだろうと。同じ事を二枚目がやれば”ふざけてた”で済む
と語る。これは不公平だとすると、カウセラーは被害者を責める
という態度は感心できないという。アニーはどう思っているのか
とすると、男性刑事はなんであんたがいるのかとアニーに告げる。
彼女にならばセクハラされたいとすると、一応褒め言葉だから
という。アニーは全く分からないとし、私は大きなペニスが大好きな
だけで長さじゃないという。皆は長さを問題にするが太さが
大事だという。手錠を使うのも工夫するというと、このカウンセリ
ングは口外されないものでしょと語る。
ポールは嘘つき女優のレイシー・リンデルと弁護士を通して
判事たちと話し合いをする。郡史最悪の銃撃戦で彼は表彰された
というが、レイシーの弁護士は執拗にポールを蔑み、彼の人殺し
の能力は認めているという。告訴を取り下げても良いというと
あの事件を別れて元の生活に戻りたいというレイシー。私は
何もしていない、無実だというポール。するとパンダール村の件
も無実かという。ポールは私はその村には行っていないとすると
相手の弁護士は何人の人を殺したのかとし、大虐殺ではないか
という。取り下げに際して慣例する違反とレイシーの仮釈放違反
の抹消を頼むという弁護士。しかしポールの弁護士は広報を
使ってタブロイド紙に彼を叩かせたのだという。告訴を取り下げ
良い気分なのかと問うとセラピーで学んだというレイシーは
神の声に従っているのだという。私は命を守ったとし死亡した
市民が誰に撃たれたのか判明したのかと問われる。犠牲者は
私を最後にしてとレイシーは語る。今、彼は詐欺の捜査で内勤
をしているとし、外回りからは外れているという。願い通りだ
とすると、この嘘つき女と激怒する。
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■このドラマ日系の人が多いね
クレジットを見て居たけれど、このドラマ役名とクレジットが
一緒に出てこないのよね。
そんな中制作総指揮として指揮を振るっているのは
カーリー・ジョジ・フクナガさん。
アートディレクターにはマヤ・シモグチさんがスーパーバイザー
として関わっている。ビジュアル効果ではジョシュ・ミヤジさん、
スタントマンとして一番にクレジットされているのはツヨシ・アベ
さん。
昨日ドラマを見終わって今日も一日疲れたなぁと思ってボーッと
眺めていたらこれだけ日系の方らしい人の名前があった。
他のドラマでもそうなんだけど、役者としては大成している人は
少ないけど、制作陣では意外と多いよね。
■銃撃戦のその後
前作のシーズン1の「二人の刑事」でも一度は解決したように
見せかけて幕引きを謀ろうとする流れがあった。前作では事件が
解決された後にも変人だとされたラスト・コールが最後まで
諦めずに粘り強い捜査をしていたお陰で事件捜査の流れがまた
繋がっていくことになるのだけど、このドラマでもリド・アマリヤ
がキャスパー殺害に関する主犯ではないことを匂わせ、密かに
みんなが揃うシーンを演出していく。
そんな音頭を取るのは、ゲルドフ州司法長官の補佐をしていた
キャサリン・デイヴィス。ゲルドフの金の流れが相当怪しいこと
を口にしている。
■銃撃戦後の身の振り方
レイはフランクのカジノの用心棒となった。この件に関しては
かつての上司のケビンは何処か不満な様子を見せていたね。
アニーはセクハラの件で降格処分になり、証拠保管室での内勤の
仕事。セクハラ講習を受けられるけど、そこでアニーは冗談じゃない
とばかりに散々セクハラしまくって講座を盛り上げていた。
ポールは唯一出世組だけど、現場捜査というよりも詐欺事件のスーツ
組となり捜査員となっている。
そして何よりもこの一件で漁夫の利を得ているのはゲルドフ州司法
長官だ。捜査の終結と共に知事選への立候補を告げていた。
■それぞれ抱えている事情
レイはやっぱり始まったのかという感じで、チャドの親権争いが
始まった。冒頭では弁護士を交えて調停だったけど、レイには
麻薬の疑いがあるという名目で血液検査をさせて、チャドの父子検査
をしようとしている姿が有る。ジーナの作戦にちょっとえげつなさ
を感じたけれど、後々判明することの中に、実は彼女を当時襲った
強姦魔が逮捕されたということを受けて、ジーナは当時レイが
殺害したと思い込まされていたけれど、実は嘘だったのではないか
として益々不信感を募らせている。
いずれ判明してしまうであろうチャドの父親の問題に関して、
前回のエピソードで「バッジ」を渡したときの台詞はこの時の
ことを示唆して語っていたのだろうね。
ポールはまた色々な相当問題を抱えているな。
まずは女優のレイシーから告訴を受けている件で、ポールの軍歴
を引き合いに出して、悪徳刑事というイメージを植え付けようとし
ている。レイシーはまるで嘘など自分の都合に合わせて使い他人
の人生を潰そうとしている姿が有り、相当えげつなさがある。
ポールはエミリーとの妊娠の問題もあるし、ポールには母親との
問題も抱えている。ポールの母親が息子に固執するのは、ダンサー
時代に妊娠して自分の人生を潰されたと思っているからだけど、
ポールによれば父親が誰かも分からないとして、当時問題があった
のではないかと指摘。更に問題を複雑にさせるのはアフガニスタン
で兵役していた時代の金を母親がシラーっと全額(2万ドル)使用して
いたこと。
母親はポールはゲイだと思っているみたいだけど、果たしてどうなんだ
ろうね。
エミリーの母が出産するまで滞在するみたいで、話によると彼女は
元々4歳の時に密告してきて船底で8日間過ごしてきた人物のようだ。
アニーはやはり家族の問題が取り上げられる。
同僚で相棒のエルヴィスからは自分は決して告発していないことを
告げて潔白であることの弁明を受けていた。
父親の件はともかく、妹が立ち直って芸大に受かっていた事実があり
アニーとしては祝福する立場。アシーナの過去を利用して、アニー
は「北」「高級娼婦」「パーティー」に潜入しようとしている様だ。
■未解決
・アリ・クムンヤカがヴェンチェラの丘から車で落下。
アーチェロン産廃処理場を彼に売却した途端にヴェンチェラの丘から
落下して死亡した。
・ブレイク
フランクが不審に思っている彼の腹心。
元々怪しかったけど、彼はトニーとかピトラーと繋がっているみたいだ。
・ヴェラ
アニーの事を信用してくれているダニエルからヴェラに届いた
写真を託された。前の住所に届いた物で、その写真の中にはブルー
ダイヤの写真がある。更に写真にはフレッド・ジェンキンズ上院議員
が写っていることから何か有りそうだ。
・ディクソン
元刑事でレイの相棒だった酒飲みの男。やたらと質屋周りをして
いたけれど、過去にダルーダイヤを盗まれた際に、その捜索を
行っていた人物のようだ。
・イリーナ・ルルフォ
キャスパーの時計などを質屋に売った人物の一人。
・市長
かつてカジノに興味を持っている人物が居るということでフランク
に対して圧力をかけたことが有った。それは誰かと尋ねると外国の
連中だとし、今は連絡は取っていないという。
更に息子のトニーがオークランドには行っていないことに不信感を
覚えるところだった。
・ゲドルフ
突然この事件が解決したと同時に知事選に出馬。巨額の軍資金がある
とすると、レイは要求したのだろうとして、市長によって買収された
のか。
・謎の男
ハリウッドの邸宅でマスクを被った人物がレイにゴム弾を撃った。
恐らくキャスパーも彼によって殺害されたであろうこと。
一体だれなのか。
■新たに宝石・ブルーダイヤの流れが発覚
何者かが証拠保管庫から盗んでいた物なのか。
ヴェラの写真にはフレッド上院議員も写っているし、ディクソンは
この一件が起きる前からキャスパーのブルーダイヤの流れを追って
いたという証拠が出てくる。
レイとアニーがレイの行きつけのバーでこの件を話し合う際に、
この店のママさんがちょっとアニーの存在にライバル心を持っていた
のは気のせいか?
■北の方
このドラマのキープレイスになりそうだね。通話記録も北の方だと
していたし・・。
ヴェラが最後に電話した場所、キャスパーのGPSに有った場所。
ロシアン川渓谷(リバーバレー)にはコミューンが有ったという。
北の家に行くと近くに死肉を漁る鳥が飛んでいた。
「BONES」とかアメリカのドラマだと鳥の飛行を見て遺体を見つける
というのは稀にある光景。
小屋があってそこは拷問部屋になっていた。
■フランクとジョーダンの問題
裏稼業をしている時には子供は持てないと考えて堕胎していたのだろ
うか?もう子供を持つことは出来ないと語っていた。ジョーダンも
妊娠できないという体であることを隠していたようで、お互い
自分が一番ってことねとフランクに語る姿が有る。
ジョーダンはリー・マーヴィンの映画を見ていた。
このドラマ白黒映画を見ている人が多いんだよね。
フランクはジョーダンに起死回生策としてカタリスト社のマッキャン
ドレスに逢ったことを語る。彼はキャスパーが録画していたHDDを
探している様子。誰が持っているのか。
■今後の目標
イリーナの捜索。
市警と市長と司法長官と州組織の共謀の解明。
レイを引きずり込むためにデイヴィスは親権の件で提言することを
約束する。
またキャスパーの別宅に逢ったHDDを誰が持っているのかだよね。
また居なくなった女性たちの消息も気になる。
■使用された曲
・Nevermind By Leonard Cohen
・Risk by Alexandra Savior
・The Only Thing Worth Fighting For by Lera Lynn
・Give Me by Vincent & Mr. Green
■出演者
レイ・ヴェルコロ (Colin Farrell) 工業都市ヴィンチの刑事
アニー・ベゼリデス (Rachel McAdams) ベンチュラ郡保安局の刑事、長女
ポール・ウッドルー (Taylor Kitsch) ハイウェイ・パトロール、元陸軍
ジョーダン・セミョン (Kelly Reilly) フランクの妻
フランク・セミョン (Vince Vaughn) ヴィンチの裏社会
エリオット・ベゼリデス (David Morse) アニーの父
アシーナ・ベゼリデス (Leven Rambin) 妹、ポルノ配信
オースティン・チェサーニ (Ritchie Coster) 市長
Dr.アーヴィング・ピトロー (Rick Springfield) 医者
トニー・チェサーニ (Vinicius Machado) オースティンの息子
ヴェロニカ・チェサーニ (Agnes Olech) トニーの妻、ジャンキー
ベティ・チェサーニ (Emily Rios) オースティンの娘
エディ・ヴェルコロ (Fred Ward) レイの父親、元刑事
ティーグ・ディクソン (W. Earl Brown) ヴィンチの刑事
ブレイク・チャーチマン (Christopher James Baker) フランクの部下
ミゲル・ギルブ (Gabriel Luna) ポールの警備会社時代の同僚
オシップ・アグノフ (Timothy V. Murphy) 開発業者
ネイルズ (Chris Kerson) フランクの運転手
アイヴァー (Andy Mackenzie) フランクの部下・裏仕事
ホロウェイ (Afemo Omilami) 警察署長、レイの上司
ケビン・バリス (James Frain) 警部補、レイの上司
キャサリン・デイヴィス (Michael Hyatt) 州司法局
リチャード・ゲルドフ (C.S. Lee) 州司法局長官
ジェームズ・オニール (Alex Fernandez) アニーの上司
エルヴィス・イリンカ (Michael Irby) ベンチュラ郡保安局、アニーの相棒
ジェイコブ・マッキャンドレス (Jon Lindstrom) スタリスト社
アーンスト・ボディーン (Alain Uy) 市長の助手
エミリー (Adria Arjona) ポールの彼女、妊娠
フェリシア (Yara Martinez) バーのウェイトレス
— (Lera Lynn) 歌手
レイシー・リンデル (Ashley Hinshaw) 女優、嘘つき、仮釈放中
Mrs.ハリス (Molly Hagan) 弁護士、レイの親権
— (Melinda Page Hamilton) ジーナの弁護士
— (Gregg Daniel) 判事
シンシア・ウッドルー (Lolita Davidovich) ポールの母
フロイド・ヘシュメイヤー (Matt Battaglia) Commander Floyd Heschmeyer
リチャード・ブルーン (Christian Campbell) ジーナの夫?
— (Saundra Santiago) エミリーの母
— (Chris Butler) レイシーの弁護士
ギレット (Matt McCoy)
— (Mark Berry) ウッドルーのカウンセラー
— (Cory Blevins) Moderator
— (Jeff Doucette) Jeweler
ダニエル・デルバヨ (Carla Vila) 差し押さえ、妹ヴェラを探してと
— (Angela Fornero) Tenant
— (Jennifer Jean Snyder) ニュースアンカー
— (Beau Berglund) Man
— (Mike Kersey) Man
— (Nick Gracer) Man
ゴンザレス (Benjamin Benitez) サントスと取引していた
ゴンザレス (Robert Renderos) サントスと取引していた
ロイド (Chas Scherer)
— (Cici Leah Campbell) Window Shopper
— (Ana Flavia Gavlak) ピルトーの彼女
— (Isabelle Merey) エスコート嬢