第15話 善意の罠 Today I Do
脚本/Alicia Kirk
監督/Ali Selim
【これまでのあらすじ】
プレンティスは金庫から書類を出す。ガルシアはプレンティスに
対してショーン・マカリスターから電話だとし、深刻そうだと
語る。彼に会うとイアン・ドイルが脱獄したとしインターポール
も見つけていないという。つまり消えたのだという。モーガン
はプレンティスにここ2、3日様子がおかしいぞと語ると詮索しない
でという。プレンティスの自宅には花が贈られてきていた。それ
を見てプレンティスはかつてのことを思いだす。ショーンによる
とプレンティスだけでなく我々みんなが危険だと語る。
【ストーリー】
プレンティスはフランスに住むツィアに電話する。現在ブロー
ニュの森にいるという。引っ越しただけでなく婚約したことを
告げるツィアにジェレミーとなのかとしておめでとうと語る。
ショーンと話したかと問うと、もう彼は上司ではないという。
ドイルが逃げたとしショーンはみんなが危ないと語っていると
告げる。しかし個人的に繋がりがあるのは私だけだというプレン
ティス。ドイルが何をしようと”ローレン・レイノルズ”は交通
事故で死んだのだという。ジェレミーと私が見届けたのだという。
大丈夫、あなたは死んだのだとすると、プレンティスはとにかく
あなたも気をつけてと語る。
リードは会話が聞こえた為にローレンって誰とプレンティスに
尋ねると昔の友達だという。でも亡くなったのだと。
みんなが集まるとガルシアから今回の事件について語られる。
モリー・グランディン(25歳)ず24時間前に姿を消して車だけが
モールに置いて有ったという。シラキュース警察によると
4ヶ月前にもゲイル・ラングストン(25歳)が失踪したというホッチ。
その3日後にオノンダカ湖から遺体で発見されたとし、死因は
刺殺だという。両手足を吊され監禁されていたであろう跡が
見つかっていた。モリーと同じ駐車場で車も見つかっていると
いう。2人共週末旅行に行くのかというくらい荷物を持って出かけ
たという。その荷物が携帯や財布と一緒に車に残されていたのだ
というガルシア。同一犯ならば殺害まで36時間だというリード。
モリーはその頃パジャマ姿で監禁され助けてと犯人に訴える。
モリーとゲイルの接点はまだ見つからないというモーガン。
シーバーは接点はないのに共通点が多い事を語る。2人共小柄だが
体だけじゃなく気も小さい感じだという。どの写真を見ても恥ずか
しそうに写っているという。ホッチは簡単に支配されやすいの
だろうと。リードは二人とも大学生だが単位保留・出席不足が多い
という。25歳で大学生というのは少し年齢的には高いという。
しかし二人とも奨学金はなく単純労働にフルタイムで就いて大学に
通うのは大変だというロッシ。二人は大学で知り合ったのか。
ブルーカラー同士で気を許したのかも知れないというリード。
旅行するなら犯人とは”そういう仲”だったのか?というロッシ。
ホッチは、プレンティスにはモリーの部屋を調べ犯人との関係を
探るよう指示、リードとモーガンは遺体の遺棄現場へ行ってくれ
という。シーバーは4ヶ月前の事件なのに証拠は残っていますか?
と尋ねると、リードは何処に遺体を捨てたのかでプロファイル
も変わるのだという。
そんな中ガルシアから電話が有り、5分前にシラキュース警察の
バロウズ署長が容疑者を連行したという話を受けたという。
容疑者はライル・ドナルドソンでモリーの元彼氏。ドナルドソン
はボートを持っていてゲイルが見つかった辺りで月に2度釣りを
しているという。大学ではゲイルと同じ授業も取っていたことも
有り、カットとなりやすく暴行で3度逮捕されているという。その内の
2回はモリーへの暴行とのことだった。しかしシリアルキラーは
簡単に相手がばれる相手を襲わないというホッチは取りあえず
様子を見ようと語る。
ライルから話を聞く。
ゲイルのことは良く知らないとし同じ授業を取っていたとして
もオレは殆ど出席していないのだという。マンティス弁護士が
ライルに同席していたがライルは次々と話をする。君の知り合い
の釣り仲間で山小屋などを持っている人は居ないかと。君が戻る
までモリーを閉じ込めておけるようになとロッシは語る。確かに
モリーとケンカしたがそこまでしないという。今まではケンカ
しても仲直りしていたがこないだは違ったこと。アイツが隠れて
誰かと会っていたのだという。それ以来モリーは凄く変わった
のだとし、服の趣味も別人でクラブにまで行くようになったの
だという。この犯人も彼女を支配しているのだろうというロッシ。
リードとモーガンは湖を見る。
重りを付けないとすぐに見つかってしまうという。誘拐は念入り
なのに遺体の捨て方はパニクっていたのかというモーガン。
殺し方は冷静沈着で、両手足をハンマーで殴っており、刺し傷
は平行でナイフではないという。検死官によるとドライバーだろ
うとのこと。どうしても武器ではなく工具を使ったのかとリード。
父親のジェリーから話を聞く。
5ヶ月前に救急病院に入院したモリーを見舞ったこと。
それで車を買ってやったのだという。あの事故で娘は死ぬところ
だったとし、こんな田舎をバイクで走り回ったら危ないと言って
いたのだという。恋人が暴行していたことは知っていたか?と問い
暴行について言及すると、モリーは成績はオールAでシラキュース
大学をフルタイムで働きながら卒業するのだという。娘を殴った
ことなど一度もないと語る。
モリーのアパートを鑑識が調べる中、プレンティスは部屋を見て
回る。すると壁中に自己啓発のメッセージのようにして付箋が貼ら
れていて、「今日からやる、明日もやる」と書かれていた。
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■今回の事件
25歳の大学生のモリーが失踪する。その4ヶ月前にはゲイルという
女性が失踪していて、3日後にオノンダカ湖で遺体として発見して
いることから捜査が開始される。共通点は失踪者の車が同じ場所に
駐まっていたこと。ゲイルの遺体は監禁されていたことを意味
していること。二人とも小柄な女性だということで、支配され
やすい人物であることが語られていた。
■感想
内容的には可もなく不可もなく。
サプライズ的には女性が犯人だったこと。
ナイチンゲール症候群とは違うのかも知れないけれど、犯人は自分
が必要だとされたい一面と同時に親の愛に恵まれなかったことで、
歪な感覚を持ったままで成長し、友達と世話人と一緒に居たいとする
流れと同時に支配欲も同時に持っている女性の姿が有ったのかな。
犯人はターゲットを異性ではなく同性にしていることからも、その辺の
意図がちょっぴり分かりづらいものがある。
スティーヴン・キング先生の映画「ミザリー」に於けるキャシー・
ベイツが演じたアニー・ウィルクスを彷彿とさせる犯人像だった。
身内の病気とか問題に関してはなかなか他人には話したくない事情が
有り、それがメンタル的な問題だとするならば、尚更のこと。
両親や家族が本気で向き合っていたら、こんな形にはならなかったかも
知れない。
ゲイルは鬱病を患っていて、かなり重いものだった。
弟のピーターは正直に語っていたけれど、母のカーラはちょっぴり
オブラートに包んで物言いをしていた。
鬱病などは啓発本などで治るものなのか?
ステージ1) ポジティブに考えゴールを思い浮かべる。
ステージ2) 勇気がわいたらゴールを目指して具体的に動く。
ステージ3) 努力を続けること。
生活改善して病気が治った後にも、「悪魔の自己啓発セミナー」と
称して手放さない女性の姿が有った。
女性が犯人だと割り出したのは、モーガンとリードが遺棄現場を
調べた際に、水葬するのは大抵は女性だということで、その辺から
的がしぼり込まれた感じだった。プレンティスも被害者に性的暴行
がないので合点がいくことを語っていたしね。
今回の犯人のジェーンは体系的にはガルシアと似ているんだよね。
その分ガルシアと共通点がありそうで、少々体型については言及
しづらそうな捜査官たちの姿が有ったようにも感じる。普段のガルシア
ならばそんな体型を皮肉っていそうだしね。
■完成したプロファイル
犯人は20代半ばの女。地元に仕事に就いている。人の世話をする職種
でマッサージ師、ネイリスト、美容師、パーソナルコーチ。被害者は
心を開いて打ち解けた不安を犯人が巧みに利用して操っていること。
カウンセラーやセラピストか?という問いかけには、
極度のナルシストなので自分に関係ない話を長時間耳を傾けない人物。
プライドが高すぎて学ぶことが出来ないので資格は持っていないという。
ウソが上手いので偽の書類で言葉巧みに仕事をしているのだろうと。
スポーツジム、スパ、ヨガスタジオなどを首になった人物を調べる様
告げる。
■犯人はライルとの関係を求めているのかと思った
ジェーン役のRebecca Fieldは「The Client List」で、ラブ・ヒュー
の親友・レイシー役を演じていた。
この時も世話好きで両親が居ないみたいな役割だったけど、そんな
猟奇さは持ち合わせていなかったよな。
ライルとモリーを別れさせて自分だけ上手い思いをするのかと
思っていたけど、ライルが自分と寝ているのを知って、改めて
モリーには彼との関係を断たせようとしていたみたいだ。
「100万回話した。諸悪の根源は貴方よ!」
流石にジェーンの体格が良いとしても、ライルに勝てるとは思えない。
■プレンティスとイアン・ドイル
この事件も長く引っ張るのかな。
かつての同僚のツィアという人物にプレンティスは連絡を入れていた。
プレンティスが潜入してきた時の人物名はローレン・レイノルズ
なのかな。
リードがプレンティスの件に気がついていたけど、巻き込みたくない
気持ちは分かるけど、やはり仲間には知らせて欲しいよね。
■使用された曲
・Smell the Funk by Buddy Guy
■出演者
デビッド・ロッシ (Joe Mantegna) BAU創設に携わったベテラン
アーロン・ホッチナー (Thomas Gibson) リーダー
デレク・モーガン (Shemar Moore) 爆弾処理が得意
スペンサー・リード (Matthew Gray Gubler) ドクター
ペネロープ・ガルシア (Kirsten Vangsness) 解析
エミリー・プレンティス (Paget Brewster) FBI歴10年
アシュリー・シーバー (Rachel Nichols) BAUの新人
ジェリー・グランディン (Corbin Bernsen) モリーの父
モリー・グランディン (Rachel Miner) 25歳、拒食症
ジェーン・グールド (Rebecca Field) 犯人
ツィア・モーズリー (Siena Goines) ジェレミーと婚約、プレンティスの元同僚
バローズ (Don Harvey) チーフ
ライル・ドナルドソン (Joshua Leonard) モリーの元彼
イアン・ドイル (Timothy V. Murphy) 脱獄、インターポール時代にプレンティスが逮捕
カーラ・ラングストン (Karen Landry) ゲイルの母
ピーター・ラングストン (Derek Smith) ゲイルの弟
マンティス (John Hemphill) ライルの弁護士
ビル (Aaron Wilton)
Dr.ウェインゴールド (Taylor Brock) 摂食障害専門フィンリーセンター
— (Desary Vailencour) BAU Agent