第24話 終わりなき闘い Supply and Demand
脚本/Erica Messer
監督/Charles S. Carroll
【ストーリー】
山道を車に走らせるが前には遅いトラックが走っていた。
追い抜こうとするが対向車が現れ車は崖から転落する。
ガルシアは深夜にクワンティコのFBIに呼び出される。
ガルシアは何か有ったのだとしてケヴィンと一緒にやってくる。普段
ならばメールなのに今日は留守電だったこと。今年は色々と有ったから
心配だというガルシアに対して、僕らが出会ったのはあの場所だよ
と指を指すケヴィン。色々と有った中には良い思い出があることも
忘れてはダメだという。
みんなが既に集まっていた。シーバーはこんなに早くに呼ばれるのは
珍しい事なのかと問うとリードは3年8ヶ月ぶりだという。その時は
何だったのかという彼女にギデオンが辞めた時だという。今度は誰な
のかというガルシアにモーガンは誰も辞めないよと語る。
救命士のラモットとキャンベルは崖から落ちた車の中からカイルを
助け出そうとする。頭の骨が折れているとして容易には救出出来そう
になかった。誰か連絡すべき人は居るかとカイルに問いかけるが・・
そんなトランクからブロンドの髪の毛が見えていた。
ホッチかせやってくると夕べ予算の件で長官に呼ばれたことを語る。
ロッシはストラウスを飛び越えて呼ばれたのかと問うと、FBIは大幅な
組織替えを考えているのだとし近日中に残留の意思を聞かれるハズ
だという。他にも選択肢があるとし、自分としてはこのままやりたいが
別の道を検討したければそれでも構わないという。モーガンにはニュー
ヨーク支局からの引き抜きの話があることを語る。ホッチはどうする
のかと問われると残るつもりでいるという。他のセクションから接触が
有れば教えて欲しいというホッチ。
そんな中州警察からシリアルキラーを発見したと連絡が入る。ザッカ
ロードと7号線の交差点地点に至急来いとのこと。ホッチはモーガンと
ロッシに向かってくれと語る。
現場では被害者にIDの類は何も無く指紋も引っかからず身元が分から
ないとのこと。絶対に初犯ではないなとし、若くて丈夫なモノをこんな
目に遭わせていること。車の名義は照合中。トランクの中の遺体は
いずれも同じ格好をしていて、ショーツとタンクトップ姿だった。
カルト集団なのかというロッシに対してモーガンは自殺ではなく拷問
だろうとし、殴られた上に首を絞められているという。どの遺体も
全く違う殺され方をしているという。2人とも20歳そこそこで失踪届
が出てるのかも知れないと語る。
ガルシアは指紋から被害者二人の身元が判明したと連絡が入る。
ジェイク・ワッタイき昨年12月に失踪。ペイジ・ホーリーは今年の
2月だという。ジェイクはアリゾナ、ペイジはオハイオだとすると、
モーガンはアリゾナ州立大の学生かと問う。クリスマスに相談が有った
子だとし、失踪は勉強に行き詰まったから自殺だろうと考えたのだと
いう。しかし今回3000kmも離れた場所で見つかって居ること。一体何が
有ったのか。ロッシはモーガンにこれを見ろとしてトランクには犯人の
道具一式が入っていた。殺してすぐにこれを使わないのは何故なのか。
チェーンソーは五月蠅いし時間がかかるので場所を特定しないように
遺体を森か川に捨てようとしたのかもという。雨が降った場所は何処
なのか。「オレはお天気オジさんか?」というロッシ。モーガンは
タイヤが泥だらけだという。この跡を見ると引きずられたのだろうと。
昨日雨が降っていた場所を調べようという。
シーバーは事故で事件が発覚するなんて皮肉だというと、リードは
その確率は分かるかと問う。初犯ならば確率は更に小さくなるという。
死体を二つ運ぶのはハイリスクだとし、数ヶ月の感覚で拉致している
こと。2人を同じタイミングで殺したのは相当慣れていること。
それ自体がかなり組織だって居るというリード。被害者は他にも
いるのか。まず二人はどういう理由で狙われたのかだというリード。
ホッチの元にガルシア。
被害者2人の情報を手渡すと私で良ければ何でも聞きますよとホッチ
の事を心配する。しかしホッチは大丈夫だとして未解決事件を2年
前まで遡れという。州外から楽々運べる集団だとし、被害者は性別も
住んでいた場所も違うというホッチ。
そんなホッチの元に人身売買特殊班長のアンディ・スワンがやってくる。
昨年ネットによる人身売買でセミナーを受けたというガルシア。
アンディはガルシアのことを覚えているという。とても記憶に残る
子だという。人身売買は増える一方なのに捜査員を減らされている
と嘆くアンディ。18歳から24歳の遺体が見つかると私たちの元には連絡
が入るのだという。心当たりがある事件だとのこと。
全国で大学生を拉致している組織があるとし解明まであと少しだという。
3年前からその組織を追っていること。遺体特定は初めてだが、被害者
のタイプはストレスのたまった若者だという。シーバーは家庭は平穏で
誘拐のリスクは低いのではないかとするが、容易に選んだ訳ではなく
時間をかけているハズだという。噂だと大都市圏でイベントを開いている
とのこと。落札者にこういう事をさせているのだという。我々の潜入
捜査官も潜入していると言うと、こういうイベントには罪や犯罪を犯して
いないと参加ではないのではないかとすると、システムが頑丈なので
被害者側で潜入しているという。潜入しているのはルネ・マトリン(25歳)
だった。
■今回の事件
・山道での自動車事故の車のトランクの中から大学生の遺体が
発見される。遺体はジェイクとペイジでという人物でそれぞれアリゾナ
とオハイオに在住していたもの。互いに悩みを抱えていて、ジエイク
は学業について行けず、ペイジは監察医のシャーマンによると
彼女の血液検査からはミフェプリストンとミソプロストールが検出
され、中絶したばかりだという。人身売買の被害者だと見て居るが
最初から殺す気ならば世話をするものなのかとして医者から指摘される。
普通拉致された被害者は、栄養失調やビタミンが不足になるがそれが無い
こと。そして血液中から高濃度のクエンサンシルデナフィル(勃起不全)
の薬が検出されているとのことだった。
■感想
シーズン6のラストとしては意外とあっさりとした感じで、思わせぶり
な感じのエピソードだった。
結局ホッチが深夜に呼び出したのって、JJが復帰するということを
告知したかっただけなのだろうか?
「クローザー」のロス市警同様に緊縮財政の中で、FBIのBAU自身も
縮小を余儀なくされているのか。「CSI:NY」でも常に予算との
戦いだったし、時のアメリカ選挙戦に於いては不動産・カジノホテル
で大儲けしたドナルド・トランプは緊縮財政のために日本駐留の
アメリカ軍の撤退の話をちらつかせている。
それだけ大胆な予算削減が必要な時期に日本の政治家は全くの逆行状態
を打ち出しているところがなんとも言えないですな。
途中で事件の知らせが来たので、復帰・再開の感動の対面シーンを
ドッキリの如く、ドア一枚隔てたところで、JJはドキドキして待って
いたのに、寸止め状態で止められてしまい、JJ待ちぼうけの状態だった
のだろうか?
シーズン6だけの出演のシーバー捜査官がどういう経緯で押し出されて
しまうのか気になる。リードと良い感じだったのにね。
シーバー捜査官はちょっと優秀すぎたので寧ろ精鋭チームとはいえ
もう少し素人っぽさも見せつつ成長していく姿を見せられたら良かった
んだけどね。そういう意味ではホントJJが復帰するまでの間の穴埋め
となってしまったのが残念だった。父親が殺人鬼で自らのアイデンティ
ティに悩んでいる設定というのは、良い素材だったとは思うんだけど。
そしてケヴィンはガルシアに対して最後に軽いプロポーズのような形
でデジタル社会から離れた生活をしないかと誘われていた。
この二人、捜査官たちの2倍も3倍も仕事をしていたので、この二人が
抜けるのが実は一番厳しそう。
ナーバスになったガルシアはいつものガルシア&モーガンの甘い会話
とは違う形でちょっぴり張り詰めていた。そしてモーガンが彼女を
笑わせようとするハイテンションぶりが笑えた。
「サイコ野郎にはウンザリだ」(ガル)
「天下のガルシアがタオルを投げるのか?」(モー)
「頭に来ているのはオレも同じ。人の死に関わりたくないのだろう。」(モー)
「私は変化が嫌い。コントロールが利かない」(ガル)
「うそぉ~~何をおっしゃるガルシア様が」(モー)
■大学生を狙う人身売買組織
かなりの組織だとしていたけど、結局その組織の全体像というのは
まるで提示されなかったな。
潜入捜査をしていたルネに近づいてこれたのは何故なのだろうか。
昔自分が学生の頃に、W稲田大学のAVサークルとかいう連中が裏ビデオ
を組織的に販売していたのを思い出すな。
フリーメールでは受付せず、実メールの人にだけ販売する方式で
お得意さんにしか売らないみたいな感じだったけど・・
こういうのがエスカレートしていくとより凶悪な犯罪に繋がっていく
のだろうな。
■現場捜査はロッシとモーガンだけ?
初動捜査として現場にかり出されたのはロッシとモーガンだけだった。
モーガンとロッシはガソリンの減り方とタイヤに付着していた泥の
跡から色々としぼり込んでいた。
ガソリンは3/4残っている。満タンで70リットル。リッター6.4km/lの
燃費。給油は110km手前だと言うと、ロッシはモーガンの手際の良い
計算に感心していた。普段リードは何気なくこういう数値的な事を
割り出すモノね。
新車なのに53332kmも走行していることから全米に渡って車を走らせて
いるのではないかと疑う。
雨が降っていたのはロアノークという土地だった。
また大量に監禁できる場所を持っていること。
■潜入捜査をしているルネ・マトリン?
彼女から連絡が途絶えたという連絡が72時間後になってアンディの
元に知らせず入っていた。
ルネはジョージ・メイソン大3年生という設定。大学の生協で働いて
いて9時5時生活だという。夜と週末だけ捜査に当たっていたとのこと。
ペイジの資料の裏には”クラックス”、ジェイクの写真の裏には
“クラブプロール”と書かれていた。
ルネの携帯電話には母親から留守電が入っていて、リンパ腫の兄の
治療が終わるし、ジョニーの結婚式があるので前の週からフロリダで
過ごすので彼女にも来ないかという誘いの電話が入っていた。
また彼女はマラソン大会に出場していたところから、チャリティマラソン
に出場していたのかもしれないとして、マナサス市のランニングサークル
を調べていくことになる。
■ガソリンスタンド
110km圏内にある7件の店。タマゴサンドとコーヒーを扱っているのは
一件だけだとしてanexcoを突き止める。
監視カメラが設置してあり、犯人は公衆電話を使っていたことから、
ガルシアに記録を調べてもらうと市内に電話していた。地元が犯行の
拠点となっていることが判明する。
■ちょっとしたサプライズ?
ルネは信頼していたルーシーが実はこの組織のリーダーだった。
恐怖政治で支配していたにしては、イマイチルーシーがそんなに
大男達を動かすほどの力は有ったのだろうか。
オレンジを持っていた時点で彼女が共犯者だったとする可能性に
言及すべきだったのかも。BAUの捜査官ならば見抜いていたかも
知れないね。
■ロッシ&モーガン PART2
今回はこの二人が常に現場を動き回っていた。
融資が滞って廃工場となっている民間の施設があるとした際に
モーガンとロッシも突入したけど、モーガンは大男によって熨されて
しまった。その際にモーガンを助けたのは銃を構えたロッシだった。
そして今度はロッシが被害者だと思われていたルーシーが逃げよう
とするところを呼び止める際に、犯人だと分かった時にはルーシー
の方が一瞬早く銃を取り出したが、今度はモーガンがロッシを
助けるようにして銃声でこのモンスター女を倒す事に成功した。
■使用された曲
・Shattered by The Rolling Stones
■出演者
デビッド・ロッシ (Joe Mantegna) BAU創設に携わったベテラン
アーロン・ホッチナー (Thomas Gibson) リーダー
デレク・モーガン (Shemar Moore) 爆弾処理が得意
スペンサー・リード (Matthew Gray Gubler) ドクター
ペネロープ・ガルシア (Kirsten Vangsness) 解析
アシュリー・シーバー (Rachel Nichols) BAUの新人
ジェニファー・ジャロウ (A.J. Cook) 国防総省
アンディ・スワン (Amy Price-Francis) 人身売買特捜班
ケヴィン・リンチ (Nicholas Brendon) FBI技術班
ルーシー (Angela Sarafyan) ルネのルームメイト
ルネ・マトリン (Sarah Foret) 人身売買特捜班・潜入捜査
Dr.シャーマン (Jan Munroe) 監察医
マックス (Max Decker) 犯人
レオン (Massi Furlan) 犯人
ラモット (Sean Carrigan) 救命士
キャンベル (Forry Smith) 救命士
ビリー (Christopher Illing) anexco/給油所の店主
カイル (Matt T. Baker) 犯人
— (Gary Kasper) The Cleaner
— (Danielle Jaffey) Kidnapped Victim
ジェイク・ワッタイ (Ryan Kibby) 被害者の一人
クリス (Jace Sparks)
— (Andrew Wayne) Virginia State Police Officer
ブルース・ハーテン
ボブ・ムーア