第14話 情事の果てに Dirty Laundry
(aka.危険な情事)
脚本/Drew Lindo
監督/Norma Bailey
【これまでのストーリー】
ケナはローラがフランソワとアンジェの城館で会っていたと
聞いて何が有ったかは知らないが想像は付くという。
フランソワはメアリーに対してバッシュとの結婚はもう必要が
ないとし、キミは僕と結婚が出来るという。僕らを引き裂いた
予言が変化したのだという。アンリ2世はバッシュに対して
お前は息子だとして憎くてすることではないとし平和の為だ
として、メアリーとフランソワの結婚初夜の交わりに関して
その姿を直で見せるのだった。万が一戻っても誰のものなのか
間違えないように見ておけというものだった。
【ストーリー】
メアリーとフランソワは新婚旅行をかねてアネの別荘に二人
で行っていた帰りの馬車にいた。外は雪景色。メアリーは
二ヶ月前に戻りたい事を告げ初めから全部をやり直したいと
いう。そしてまたノートルダム大聖堂で婚礼をあげるのだと
いうと、フランソワはそろそろ現実に戻らないといけないと
語る。政治・陰謀・殺人のあの暮らしねとウンザリのメアリー。
今すぐに別荘に引き返さないかという。宮廷から離れている
間は二人きりで居られる。戻れば愛だけではやっていけない
かも知れないという。しかしフランソワは僕達は結婚した
んだとし、時機国王と王妃だと語る。母は邪魔しないしノス
トラダムスの予言も気にしなくて良いのだという。バッシュ
はスペインだとし、僕達は周囲の期待に応えないといけない
という。それって子だくさんの王族ってこと?とメアリー。
フランス宮廷ではある問題が発生していた。
ボヘミア大公の兄妹のフェルディナンド大公と妹のツェツィー
リアがアンリ国王とカトリーヌ王妃と接見していた。
「思う所は互いに同じハズ。意味のない戦争は避けたい。
あれは悲劇的な過ちだった」
そう告げる背景にはフランス船がボヘミア船を攻撃したという
事実が合った。まさに許し難い過ちだとするが、王は意図的
なものではなくあれは事故だったと語る。カトリーヌ王妃も
我が国も遺憾に思っている事を告げ、貴国ボヘミア王国とは
今後も友好関係を築き発展していけるように最大現の配慮を
払うという。
国王はボヘミアとの繋がりを結ぶ為に、ケナとの取り決めだ
と称して彼女の結婚相手を紹介していたが、ボヘミア大公は
どうかと語る。お前の条件に合うだろうとし、彼はお前に気が
有るという。異国の者なのでお前の評判も知らない。ただ
ここを離れることになるという。問題は一つ、大公は信心深い
ことで、貞操を守っている女性を妻にしているのだという。
生娘を?とケナは語ると、私は王なのでお前のことは口外する
なと皆に釘を刺しておくという。お堅い男を騙して結婚に
持ち込めと言うのかというケナ。
アンリはフェルディナンド大公にレディ・ケナとして紹介する。
ケナもお会い出来て嬉しいと語る。
そんな中城内にファンファーレが鳴るとメアリーとフランソワ
が戻ってくる。メアリーの元にケナ、ローラ、グリアが笑顔
で近づいてくる。グリアは幸せいっぱいねと語ると、メアリー
はパリ、アネ、ロワール渓谷の城と同じようにここでも同じよ
うに暮らせることを語る。グリアは理想的だという。
グリアとローラにあなたたちにも理想的な男性をパリで見つけた
事を告げ、男性は是非会いたいと言っていたことを語る。
カトリーヌがやってくるとフランソワに対してどんな旅話か
聞かせて欲しいがその前にあの庶子のことを知らせたいという。
スペインには行っていないこと。ハネムーンに出発した後に
フランソワがつけた衛兵は死体で見つかったという。彼が殺した
のかもと。現在バッシュを捜索しているとし王が命令した
ことを語る。
バッシュは雪の森を一人で歩いていると突然ハンターだという
女性にタックルされる。そこにはイノシシ用の罠が仕掛けて
あるのだとしこれに気づかないなんてどういうことかと呆れる。
雪の中に落ち葉があり、周りの木は常緑樹なのよと。
女性・ロワンはバッシュは自宅に連れて行くと兄のカリックに
紹介する。罠にかかりそうなところを助けたと。カリックは
ロワンが初めて男を連れて来たことを指摘。バッシュは通りか
かっただけなのですぐに出て行くことを語る。
そんな中茂みからは物音が聞こえる。イノシシなのか・・
するとそれは女性でしかもオリビアだった。
グリアとケナにパリで購入したドレスをプレゼントするメアリ
ー。ローラは着替えないのかと問うとちょっとキツイからと
いう。召使いが直してくれるから大丈夫だというメアリー。
メアリーに対してグリアは妊娠したかどうかを尋ねる。2ヶ月
経過するのにねと。購入してきたマジパンをローラに差し出す。
あなた好きだったでしょというとローラは食欲がなく食べるの
を拒むが・・そんなローラの不審な行動を見てどうかしたのか
と問う。
オリビアとは何処で知り合ったのかと問うロワン。ドレスは
汚れているが高級シルクであり織りのに何週間もかかること
を考えれば貴族じゃなければ買えないものだという。カリック
はオリビアの様子がおかしく腕を見ると血を飲まれたのだという。
ここには置いておけないというと、バッシュは森へ連れて行き
見捨てろと言うのかと問う。医者に診せないといけないという
と、カリックはここから出て行けという。ロワンも選ばれた
のねとし、ダークネスに捕まって居たのかと語る。
■感想
なんか凄いことになってますね。
・バッシュとフランソワの兄弟の争い。
・そして下半身の猛者アンリ王の暴走とそれに手を貸すカトリーヌ。
・メアリーとフランソワが結婚したと同時に別れていた期間に
関係を持ったフランソワとローラの間に妊娠が発覚。
愛する人のことを「信じる」「信じられるか」という難しい
状況が至るところで散見されているし、その流れが段々と
実際に死人が出るような話になってきた。
そしてペイガンと同様に怪しい存在としてダークネスという
存在が明らかになる。これはまた別の宗教集団なのかな。
■3人の女官
グリアは今回無難に物事を進めていた。
ケナは今回一年前に妻を失ったボヘミアのフェルディナント
大公と縁があり結ばれる可能性が出て来たものの、アンリが
結局情事に耽っている最中に窓から突き落としてしまう格好
となり、婚約どころの話ではなくなってしまった。
今回問題なのはローラ。
今時の友達ルールなら、親友だった彼氏と関係を持つのは
御法度だとされるけど、この場合親友だったというだけでなく
爵位を持つ国王の息子・王太子と関係を結んでいる。
妊娠に真っ先に気がついたのはケナ。
洗濯係の使用人が妊娠していたけど数日後には痩せて戻って来た
ことを語り、堕胎する方法を「友達の話」と称して聞きに行く
ことになるローラ。
結局メアリーが止める事になるけど・・まさにまだ国王にも
なっていないのに王太子の愛人状態。ちょっと早すぎだろう
と小一時間(笑)
■誰を信じますか?
これは前回のラストの話。
バッシュはスペインに送られることになったけど、結局行かな
かった。王族はバッシュに衛兵をつけて見届けることになった。
その際衛兵は王族のものたちからは殺すなと言われていると
していたけれど、バッシュは武器を取り上げられたことで
不信感を覚えたのかな。
二人の衛兵を殺した後にバッシュは誰から殺しを依頼されたの
か?と問うが、結局話を聞く前に兵衛は息絶えてしまったよね。
バッシュは殺そうと命じたのはフランソワだとしてメアリーに
語っていた。メアリーもその件で嗅ぎ回っていることをフラン
ソワに知られた為に、思い切って話を聞くことにするが、
フランソワは殺害など命じていないことを語る。
■死体は二度死に、利用される
大公の妹のツェツィーリア(Cecelia)に手を出した末に、
窓から落としてしまうという始末。
あんな所から落ちれば相当大きな音がするし、そもそも多分
頭なんて原型が残るハズもない。
アンリが遺体の隠蔽工作に頼んだのはカトリーヌ。
カトリーヌとしてはこれでまたアンリに対して弱みを握り
イニシアチブを取った格好で、ここぞとばかりに大公の前では
思わせぶりなことを言ってアンリを懲らしめていたところが
笑える。でもいつでもアンリなら嘘をついて全ての責任を
妻に擦り付けることは可能なんだよね。愛人に与えたシュノン
ソーの城をゲット出来ただけ良かったのかな。
遺体をカーペットに包んで客室に運び遺書を書いてまた窓から
落下させる。それをまたケナが目にしてしまうところが
皮肉に富んでいたね。
誤算だったのは大公の娘とも有ろう人が字を書けない
事実。ねつ造だとされた際のカトリーヌの臨機応変な対応は
見事というしかない。
またその際にツェツィーリアと関係を持っていたのが
ルディック(Leduc)神父だとされ、信心深いフェルディナンド
大公としては、神父を拷問、神父がハダカで情事を持っていた
というフランスの価値観に恐ろしさを覚えたのかも知れない。
ケナも生娘を演じつつ、キスは凄い濃厚で積極性を見せた。
「ビキラーズラックね」
■薬
今回のシナリオは、薬が象徴的に使用された。
神父は関節炎が痛いが為にアヘンチンキを求めてノストラダムス
の元を尋ねていた。
一方カトリーヌは子供が妊娠しないメアリーに対して妊娠しや
すいようにする為に、色々と胸に塗る薬だの、息子の息子に
つける薬だのを渡そうとする。
アンリ王は避妊の方法を熟知しているので、ケナはそのことを
指摘していた。
■アンリ大丈夫?
ドラマではどのキャラクターも大丈夫か?って感じだけど、
アンリ王だけはケナと関係を持ち、ツェツィリアを落下させた
窓と似たシチュエーションで彼女を抱く際に、殺人に目覚めた
のではないかという感じでなんだか目の色を変えていた。
誰かこの下半身モンスターを倒してくれ。
マジで顔を見るだけで不快すぎる(笑)
あとフランソワのヒゲの生え方(笑)
■使用された曲
・
■出演者
メアリー・スチュアート (Adelaide Kane) スコットランド女王
キャサリーン・デ・メディチ (Megan Follows) カトリーヌ王妃、イタリア系
セバスチャン・デ・ポワティエ (Torrance Coombs) “バッシュ” 庶子
フランソワ (Toby Regbo) フランス王太子。次期国王
グリア・ノーウッド (Jenessa Grant) スコットランド人。メアリ女官
ケナ (Caitlin Stasey) スコットランド人。メアリー女官、王愛人
ローラ (Anna Popplewell) スコットランド人。メアリー女官
アンリ2世 (Alan Van Sprang) フランス国王
ノストラダムス (Rossif Sutherland) 医師で占星術師
ロワン (Hannah Emily Anderson) 狩人
オリヴィア・ダーマンクール (Yael Grobglas) 精神異常。貴族の娘
フェルディナンド (Jonathan Higgins) ボヘミア大公
ツェツィリア (Sarah Wilson) ボヘミア大公の妹
カリック (Kristian Hodko) 狩人、ロワンの兄
ルディック (Andrew Gillies) 神父
コゼット (Aislinn Paul) 使用人
— (Edie Inksetter) 女性使用人 / 洗濯係
— (Marilla Wex) 助産婦