第15話 フィクサーの死 The Fight in the Fixer
脚本/Joe Hortua
監督/Silver Tree
【ストーリー】
Royal Dinnerでブースとブレナンはクリスティンの通信簿につい
て話し合う。クリスティンが小学生(6歳)になって初めての通信簿。
ブレナンはあの子の算数の成績はE+だという。ブースはそれって
落第点のFの1つ前なのかと問うと、それは違うとしてこの通信簿
はEが最も高い評価だという。こっちにもE+だという。クリスティ
ンは体育の成績もE+だとし、ブレナンは私も一度も取れなかった
分野だと。「電光石火の反射神経は父親譲りだ。ノミのように
早い」とブースに対して覚えてくれていたのねと。
スペリングの成績は?と問うブースは俺はパソコンがないとスペ
リングって言う単語のスペルも間違えるというと、ブレナンは
真剣な顔してそれは酷いわとするがブースも冗談だと語る。
クリスティンの成績はどれもE+だというブレナン。ブースもお祝い
しようとし夕食後にアイスクリームを買って・・と語る。
タイミング悪くブレナンの携帯にメールが入る。
ポトマック川で見つかった遺体がラボに届くというもの。
警察が移動させてるってことは現場検証出来ない君は嫌がるだろ
うとするが、ブレナンは今はそんな些細なことでこの最高の気分
に水をさされたくないという。ウチの娘は天才だとしてブース
とハイタッチする。
ジェファソニアンのラボ。
カムは遺体を前にしてジョージタウンの学生2人がポトマック川
で寒中水泳をしていて遺体を見つけた事を語る。その遺体は川が
凍っていた為に遺体が凍りづけになっていた。
カムは残っている組織から見て被害者は白人男性・身長180cm
以上だという。アンジェラは下顎骨が無くなっているので復顔
は難しいかも知れないという。そんなアンジェラの手に素敵な
ブレスレットがはめられているのをカムは見逃さない。被害者
よりもあなたの方がキラキラだとすると、今回の実習生の
ウェルズは被害者の方が・・・と語る。ホッジンズは最近酷い
態度だったのでお詫びにアンジェラにプレゼントしたという。
アンジェラはそんな必要は無いとしあなたも大変だったのだから
と。でも反省していることや君への愛情を示したかったのだと
いう。ウェルズはメロドラマは十分だとし不仲だった時の方が
マシだったという。カムは以前のホッジンズに戻って嬉しいと
語る。今は寧ろブレナンの機嫌の方が心配だという。人間アイス
のままではブレナンが解析出来ないというアンジェラ。
ウェルズは僕の計算では強制的に解凍しないのであればこの室温
だと氷が溶けるのに8時間33分かかるという。ホッジンズはいい
方法があるという。
オーブリーはブースの元にいく。
遺体についてどう思うかと問うと殺人か、事故による溺死か、
それとも自殺なのか。ブースはラボからの調査結果が来るまで
分からないという。
そんな中カレンがオフィスへとやってくる。オーブリーは君の
部署でもこの事件に関心があるのかと問うと、彼女はどの事件
なのか知らないけど私が必要なら協力するという。
事件は自殺だろうというオーブリーだが、カレンはこの気候で
はそう思えないという。入水自殺は寒い時期は72%減少するの
だという。氷のように冷たい水から出てしまうのだという。
ブースは橋から飛び降りたら水から出られず溺れるのではないか
という。現場から見ると一番近いのはセオドア・ルーズベルト橋
から飛び込んだのだろうと。しかしカレンはあり得ないという。
自殺者が選ぶのはデューク・エリントン橋かジョージ・ワシントン
橋のどちらかだという。それに被害者はスーツ姿だと。これは
遺体遺棄事件だろうというカレン。
オーブリーに用事があったのだという。朝のコーヒーをまだ
飲んでいないのであなたも一緒にどうかと思ったという。コーヒー
は飲んだというオーブリーはまた今度と言うが、カレンはそれ
で止めず今夜はどうかと問う。突然の誘い。ブースはデート
に誘われているんだぞとして返事は?と問うと、オーブリーは
思わずokのような返事をしてしまう。
ウェルズは金属製錬する溶鉱炉に通気口を繋げたと報告。
ホッジンズが前に実験で使ったもの。昨年ラボを丸焦げにしか
けた炉なのかというブレナン。名付けてドラゴンだとし、火を
吹くという。ウェルズは計算では溶けるのに15.2秒だという。
ブレナンは水や微粒子の証拠は大丈夫かと問うと、格子の下
にある1500リットルの水槽が全て受け止めると語る。
いざ電源を入れると熱風によって氷がみるみる溶ける。
応用科学は素晴らしいというウェルズ。ブレナンも今のはお見事
だとしよくやったとして流石は「ラボのキングね」と語る。
しかしウェルズとホッジンズは熱風で髪の毛が逆さ立っていた。
カムとアンジェラ。
興味深いことに肺の中に川の水が入っていないという。渦鞭毛藻
も微細藻類も未検出だという。
アンジェラは行動分析士が言うように遺棄されたのねと。
カムは彼女にホッジンズとは関係改善したのかと問うと、”一応ね”
という。私の趣味じゃないブレスレットだけど・・というアンジ
ェラだがカムは私は好きだとして文句を言わないでという。彼の
努力には感謝しているというがただ以前と違い余所余所しいのだ
という。カムは待ってあげるべきだとし心の準備が出来た時
受け入れてと。
そんな中アンジェラは彼女を調べて見たら身元の特定に繋がる
かも知れないという。被害者の皮膚には女性の顔とタトゥーが
入っていた。被害者には特別な女性なのだろうとし顔認識にかける
という。
ブースはオーブリーにデートするのか?と問うと、”イエス”に
聞こえたぞと。不意打ちを食らって思わずあんな形になったとし
普通人前でデートに誘うかと問う。心理学者は確かに変わっている
なとブースはベッドでもワイルドかも知れないぞと。ジェシカと
上手く行っているので台無しにしたくないという。
そんな中アンジェラからタトゥーの女性の身元が分かったとし、
リサ・ボウマン、ベセスタ在住だという。聞いた覚えがあるという
オーブリーに対してコーヒーを飲んだ相手か?とからかうブース。
この件はブースに任せていいかというと、僕はカレンに話をつけ
たいという。ブースは早くいけというと、コーヒーがランチに、
ランチがディナーになり終いにはキャンドルが灯るようになるぞ
と語る。
リサの元にいく。
フランキーに間違い無いという。サウスビーチへ休暇に出かけた
時にタトゥーを入れたという。私の出身地だと。行方不明に気が
ついたのは何時なのかと問うと一週間前だという。また出張かと
思ったと。彼はフィクサーの仕事をしていたこと。顧客は大物
ばかりで政治家、CEO、スポーツ選手、映画俳優など多数だと。
顧客が抱える問題をもみ消す仕事なのでフランキーは私の安全の
為に仕事の話をしなかったのだという。自分の身の安全を守れば
良いのに・・と。職場の人と話したいというブース。ケリーが
彼のアシスタントだったという。犯人を捕まえて報いを受けさせて
というリサ。
ウェルズがブレナンの元へ。
洗浄済みの歯槽突起、上顎、下鼻甲介に死亡時生じた星形の骨折
が認められるというウェルズ。鈍的外傷の骨折ねと。死因は脳内
出血だというウェルズ。娘さんがいい成績だったのか?という
ウェルズ。僕が1年の時も最高評価だけだったというウェルズ。
当時の方がレベルが高かったという。僕は全ての教科で模範的
成績だったという。レベルが高いとはどういう意味かというブレ
ナン。クリスティンは美術でもE+を取っているがその絵を見ると
輪郭はぼけて色は原色と茶色しか使っていない。僕の年には
既に陰影をつけていたという。客観的に成績はG(グッド)が妥当
だという。ウチの娘の絵の批判をするのかというと、算数もだ
という。あの棒人間の絵はあなたを描いたつもりだろうが指が
14本、多指症の人もいるが単なる間違いでしょと。
ブレナンはもういいとしてホッジンズに頭蓋骨の微粒子を採取し
て調べてもらってというと、来る前に頼んでいるというウェルズ
は僕は常に模範的ですと。
■感想
なんやかんや捜査以外の問題が絡んできて、その都度主人公
たちは話を本題に戻そうと諭すシーンが有ったけど、やはり
ドラマとしての興味はオーブリーの父親、ベンジャミン・オーブ
リーの件が話の流れに出て来て、今後の話のメインになって
行きそうなところがあることかな。
投資家であるベンジャミンは数百億ドルの出資金サギで逮捕
され、その後クロアチアに逃げたとされていたが、今回の捜査の
流れの中で、フィクサーをしていた人物の資料の中からベンジャ
ミンの資料も出て来て父親がここワシントンに居てオーブリー
のことを監視していたとする流れが有る。
幼少期のオーブリーがフランクに逢っていることや、この
オフィスで遊んでいたとする記憶が捜査に於いても役に立つ
シーンが有った。
またホッジンズが前回のラストにアンジェラとの関係修復に
復活の兆しを見せていたけど、今回はようやく視聴者が見ても
不快なシーンはなかった。ただ贈り物をしすぎるところはやはり
アンジェラに対する罪悪感以上にホッジンズの中に有る焦燥感
を感じるところ。
「一難(ヒゲ)去って、また一難(ヒゲ)。」
ウェルズがやたらとウザったらしくなった。
二人が仲良くしすぎるのも確かに職場では不謹慎だと思うが、
ウェルズらしく「不仲な時の方がマシだった」というのは
ちょっと酷い(+_+ロマンス話が嫌いなのはクラーク博士の専売特許
だったのに。
冒頭の会話でアイスクリームを・・としていた次の瞬間に遺体が
氷に包まれているところが有ったりして・・
寒いかと思えば今回はそれを溶解する為に溶鉱炉を使った流れで
ヒゲコンビがドリフのコントのような髪の毛が逆立つシーンが有る
など、寒さから熱いシーンへと繋げた。
■裏の裏、先の先
今回のドラマを見ると事件は裏の裏をかく展開が続いたもの
だったし、意図するものは先の先をついて相手の行動を先読み
する行動に出る流れが有った。
どの流れも自分が相手よりも優秀さを示す自己顕示欲的流れも
有ったし過剰に気にしすぎる自尊心争いから来るものが有る。
ウェルズはブレナンに言われる前に先の先を突いていたけど、
肝心の骨の件ではウェルズが見つけられなかった微細骨折などの
流れを見つけるところが有る。
ブレナンが気にしていたクリスティンの成績の件も、随分と
ジェファソニアンの先端技術を使って分析だ解析だとしていた
けれど、実はブースが行ったように、ギャラガー先生に話を
聞くのが一番早くて正確だということで、
「少しは科学のナンセンスを認めただろう?」と突っ込む所が有る
が、ブレナンは科学の問題ではなく、彼女自身が大局的に
なれずに居た偏狭さを反省していた。
■ノミ
冒頭でのやりとりの中での「ノミのように早い」と語ったブース
に対してブレナンが覚えていてくれたのねと語った元ネタは
シーズン6-1。
http://itawind.web.fc2.com/kaigai/bones/bones601.htm
S6の時には、いつものブース&ブレナンが車の中での会話で
ブースがシートベルトをせずに居る事に対して
「緊急事態になった時にはベルトを外す時間がもったいない。
俺はヤマネコだよ」
と言ったブースに対してブレナンが
「それを言うならノミよ。抜群の反射神経だ」と語ってた。
その後犯人を捕まえる際にブースは
「ノミのように相手を踏みつぶしてやる」として誘拐犯を捕まえ
たけど、捕まえられてしまったのは「ナンバーズ」でのコルビー
役のDylan Brunoだった。
今回の事件の被害者は、それを意図したのかどうかは分から
ないが「ノミ行為」を犯行の手口として利用し、更にそれを逆手
に取られたことによる殺害だった
タイヤ会社のCEOがホテル・ポジオで盗撮されたセックステープ
に対して、200万ドルの脅迫を受けている。脅されていたのは
真実だが金の受け渡しに於いて、フィクサーは相手に金を渡さず
脅された元ネタのセックスビデオを回収し200万ドルを懐に入れた
というもの。
冒頭では自殺か他殺かと選択に迫られていたけれど、自作自演と
他殺の流れがミックスされてなんとも複雑な様相を呈していく。
■私用でジェファソニアンの最新機器を利用
最近私用で使うパターンが意外と多い気がする(笑)
今回ブレナンの娘・クリスティンの成績に関して、E-だった
美術の成績に対してE+に書き足したのではないかとする流れが
有る。
そんな成績を勝手に何処からか手に入れてくるウェルズの行動
は相当問題な気がするんだけど・・
インクを調べる為に「薄層クロマトグラフィー」と
「エレクトロスプレーイオン化法」を使って二種類のインクが
使われて居ることを見つけ出した。
「ほらね」とは言いませんよと、ブレナンに語るウェルズ。
クリスティンの絵って今まで何種類か出ているよね。
一枚はブースが2話くらい前にFBIの彼のオフィスに飾って有るな
と思って見て居たけど、今回の指の多い絵はかつてブレナンが
間違いを正すべきだとしていた絵だよな。
■その他
・カレンは異動
月曜日にカンザスシティに異動することになったのだという。
カレンってちょっとあんまり良い印象を残せないキャラクター
だった。オーブリーとの関係も先週あれだけジェシカとの
関係に言及した後だったのでちょっとタイミングが悪すぎるし。
・ブレナンとウェルズの賭け
賭けの対象が何かが気になる作り。
どうやら留守電にブレナンの言葉で録音するというものだった。
「どうもこちらはオリバー・ウェルズ博士の留守電です。彼は
ジェファソニアン研究所史上もっとも優秀な法人類学者」
自分の声にうっとりのブレナン博士。自分が好きね。
・犯人は助手のケリー
遺体のキズから検出されたものから殺害場所の特定。
そして更に純度の低い金(9カラット)と模造ダイヤ(二酸化ジルコ
ニウム)を検出。被害者の妻のクレジットカードを見ると利用額
がハンパではなくそんな人物が偽物をつける訳がないとして
ケリーが疑われていくことになる。
■使用された曲
・
■出演者
テンペランス・ブレナン (Emily Deschanel) “ボーンズ”、法人類学者
シーリー・ブース (David Boreanaz) FBI捜査官
アンジェラ・モンテネグロ (Michaela Conlin) 骨格から似顔絵、PC技術
ジャック・ホッジンズ (T.J. Thyne) 知識が豊富、微粒子、昆虫
カミール・サローヤン (Tamara Taylor) スミソニアン責任者、組織検査
ジェームズ・オーブリー (John Boyd) FBI捜査官
クリスティン・ブース (Sunnie Pelant) ブレナンの娘
Dr.オリバー・ウェルズ (Brian Klugman) 実習生
ケリー・ナポリ (Alyssa Diaz) フランク・クラゥアトラスキ探偵社
バロン・ドゥデシェフ (Lea Coco) ホテル・ポジオのベルボーイ
エイブラハム・フルーム (Wolf Muser) タイヤ会社CEO
リサ・ボウマン (Lisa Arturo) タトゥーの顔の女、フランクの妻
ジミー・ナサリ (Nick Annunziata) ナイトクラブのオーナー
カレン・デレフス (Sara Rue) FBI行動分析課
— (June Carryl) 弁護士
フランク () 被害者、フィクサー