クリミナル・マインド FBI行動分析課 Criminal Minds シーズン8 第17話 死小説 The Gathering

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第17話 死小説 The Gathering

脚本/
監督/

【これまでのあらすじ】

昨日ニューメキシコ・ラスクルーセスのサバクで遺体が発見され
たというホッチ。被害者は脚を切断を切断され別人の脚を縫い合
わしていたとロッシ。モーガンは俺たちの解決事件の再現をして
いるのか?今後は通常事件と平行して捜査するというホッチ。
リードとメイヴの交信している公衆電話に割り込む形でリード
に対して”ツークツワンク”と喋るものがいた。ガルシアはジャロウ
捜査官宛に受け付けに花が届いていたとするとそこのカードの中
にも”ツークツワンク”の文字が書かれていた。リードが出ること
が分かって居た・・尾行されていたのか。しかしリードだけで
なくこれは全員をターゲットにしたもの・・レプリケーターだと
いう。最初にボクに接触とリード、個人ではなくチームに宛てた
んだとロッシ。レプリケーターがいるなら全部計画のウチだと
いうリード。今後は追いかける番だとホッチ。そんな中犯人を
追いつめると室内にはBAUのチームを撮影している写真が一面に
貼られていた。

【ストーリー】

ここまで筒抜けにされているとは・・一体どう調べたのかとモー
ガン。アリゾナ警察のシステムには不審なアクセスはなかったと
ホッチ。ハッキングじゃないならレプレケーターの事件の詳細
を何処から得たのかとロッシ。ブレイクはマスコミ内に居るのか。
しかしこれはマスコミどころじゃないと。アダム・レインの被害者
がマリオネットにされたこと(S8-10)は報道されていないが
レプリケーターは知っているというロッシ。貼り付いているウチ
に知ったのか?とホッチ。リードは犯行タイムテーブルを作った
ら僕らがマイアミでの事件を捜査した時期、彼はニューメキシコ
で脚を切断していた。ストーカー出来るハズはないという。
同時に2カ所存在しない限り。にも関わらずD.Cに戻りボクの
さよならホームランまで見届けているというリード。ガルシアに
対して何か出ないかとモーガン。ブレイクのサングラスに何か
写っているという。カメラを向けている人物。「青い帽子」を
被っていることだけ。JJは自宅に電話すると2人が起きるまでに
必ず帰ると語る。

ストラウス(Jayne Atkinson)がやってくる。
こんな時間にどうしたのかと問うと長官に呼ばれたのだという。
新たな物証はないし動きは止まっていること。モーガンは動き
が止まっている所か次を計画しているという。実行に出た時に
阻止してというと、あなたたちも言っていたでしょと。
「待つことも大切だ、新たな犯行が手がかりになる」と。
レプリケーターが動かないと情報は入らない。なのにチームは
他の事件をそっちのけだというストラウス。しかし全員が見張ら
れているんですというホッチ。事件は山積みなのに国内一番の
チームが遊んでいるのを長官は憂慮されている。明日に備えて
帰って休んでというストラウス。ロッシも彼女の言う通りだと。
今日は解散し明日は8時に集合だとホッチ。JJはウィルに帰るよ
と電話する。

●ミネソタ州・セントポール
ROSIE’S BARからニッキー/ニコール(Jacquelyn Zook)が駐車場に
飛び出してくる。恋人のジョン(Sean Solan)が追いかけてくる。
何が一杯だけなのよとしてジョンの酒飲みを批判し、もうウンザリ
だという。これ以上は話しても無駄だというと、ジョンは別れる
気は無いという。そこに男が仲裁に入りジョンを押しのける。
大人しく消えるかボコボコにされたいか。
欲しければくれてやるとしてジョンはまた酒を飲みに店へ。
ニコールに対してきっぱり別れた方が良いと語る。やっと会えた
という男はニコールの名前を呼ぶ。なんで私の名前を知っている
のかと問うと男は口紅をいじり車に押し込む。

●バージニア州 LE PETIT CAFE
ガルシアはケヴィン(Nicholas Brendon)とコーヒーを買いに来て
いると突然サム(Stephen Simon)が現れる。3週間の研修だが朝食会
はパスしたというサム。ケヴィンは持とうかとしてガルシアに
声を掛ける。ガルシアはケヴィンとサムを互いに紹介する。
サムとは2回デートしたというと、サムは2回所じゃないだろうと
いう。ウクレレのレッスンは続けているのかと問うと、今度
聞かせてと語る。
ケヴィンは彼が豆乳の飲み物を注文していたのを受けてガルシア
に対して豆乳に含まれるフィトエストロゲンは女性ホルモンに
似た働きをするんだという。つまり彼のおっぱいは大きくなると
語る。

●ブリーフィング
ガルシアはミネソタ州セントポールで2日続けて女性が殺害された
事件の概要を説明する。女性が殺され舌が切り取られているの
だという。1人目、パトリシア・ムーアは公園のジョギングコース
で発見。2人目の被害者ニコール・フランシスは数時間前レストラ
ンの駐車場で発見されたという。死因は複数の刺し傷。
捜索願いは共に出ていないこと。家族は異変にも気がついていな
かったという。ブレイクは過去に似た手口は無かったのかと問うと
今の所見つからないというガルシア。モーガンは遺体を隠そうと
していないという。ニコールは事件直前に恋人のジョン・バトラー
と一緒に居たのを目撃され痴話ゲンカしていたという。しかし
彼にはアリバイがあり目撃された近くの店で朝まで飲んでベロン
ベロンだという。現在警察に連行され檻の中にいるという。
舌を着るのってかなりの力が要りますよね。一番強い筋肉だという
JJ。切ったのが殺害の前か後か検視待ちだというホッチ。
リードは中国の言い伝えによると地獄に於ける18の罰の中でも
特におぞましい拷問が舌を引き抜く行為だという。”嘘付き”、
“反逆者”への罰にも使われるというブレイク。
手口は過剰殺傷だというロッシ。何かを知って封じられたという線
もあるというホッチ。

その頃犯人はローレルの兄のダリル・タイソンを殺害すると
物陰に隠れて怯えているローレル(Ally Iseman)を犯人は捕まえ
る。

●移動中の飛行機
どちらの被害者からも薬物は検出されていないというロッシ。
JJは争い縛られた跡もないという。頭を殴られて気絶している
というモーガン。レイプもないというブレイク。性的不能か
サディスト故に刺すことに快感を得ているのかとモーガン。
ガルシアは二人に共通するものといえば郵便番号くらいだと
語る。仕事も趣味も接点はない。一人はピラティスのインストラ
クターで一人は法律事務。リスクの低い生活だというブレイク。
それなら無差別なのか?とJJ。遺体を放置しているし殺しだけ
が目的かもとリード。それなら人の居ない場所を選ぶだろうと
いうモーガン。
そんな中ガルシアは新たな遺体が発見されたという。
ローレル・タイソン(25歳)と兄のダリル・タイソン(28歳)。
共に自宅で殺されているという。今までは公共の場所で殺されて
いたが自宅は初めてだというリード。一晩で被害者は3人。男が
殺されたのも初めてだというロッシ。スプリーキラーになった
のかというJJ。舌はローレルの方だけ切り取られていたという
ガルシア。スプリーキラーなら記念品はどうでも良いハズだと
ブレイク。舌を切り取る儀式が重要なんだとホッチ。

●ミネソタ州・セントポール
ローレルの遺体発見現場で地元捜査責任者のボーズマン
(William Charlton)と会うリードとモーガン。
検死官ハッチャー(Gita Reddy)に会うのはロッシとブレイク。
JJは署でニコールの恋人のジョンと会って話を聞く。

■事件

ミネソタ州・セントポールで次々と人が殺害される。
一貫しているのは殺した女性の舌を切り取っていること。
検死官によると肺や胃に血が流れ込んでいることから生きたまま
の状態で舌を切っていると語る。犯人と接触して生き残ったもの
の話によると、犯人は彼女のことを名前で読んで知っている
ようだったという。ガルシアは被害者について調べていくウチに
彼らは全員超アクティヴ・インターネットユーザーだという。
chat、blog、twitter、facebookなど何にでもよく書き込みして
いるとのこと。パトリシアは出会い系、ローレルはエロ小説
真っ青の小説をブログに掲載していたとのことだった。

■感想

他人の事件・妄想を盗み取って具現化させるということで、BAU
を襲っている謎の”ツークツワンク”な人と類似する点が有った
のかな。
“ツークツワンク”な人の事件が頭にある為、今回の事件の一件が
相乗効果のようにして視聴者の恐怖心をあおるのには十分なもの
が有った。

そもそもBAUの本人たちは訓練を受けているので守る術はある程度
持ち合わせていたとしても、周りに居る関係者はそうはいかない
からね。

一番怪しいのはサムという人物の登場。過去にこのサム役を
演じている(Stephen Simon)は、S6-8ではクラレンスと名乗って
いる。同じ俳優は別の名前で登場することはあることだけど、
これだけ短いスパンで出て来た人物が違う名前で出て来たと
なるとやっぱり怪しい。
しかも狙いをつけているのはガルシア。一番BAUチームの中では
手薄な人物で精神的にもあまり強い訳では無い。過去にガルシア
は襲われていたりもする訳だし、ここでまた変な事件に巻き込ま
れないと良いけどね。
単純にケヴィンを妬かせる為に登場させたのかと思ったけど、
ケヴィンは何処かサムに嫉妬心以上のものを感じている。
ケヴィンは複数年一緒に暮らしたルームメイトのコーヒーの趣味
さえ忘れていたのに覚えている相手だということを考えると
やはり尋常ではないような感じは受ける。

また急に終盤に入ってストラウスが出て来たところも怖い(笑)
今回の犯人はグループセラピーと称した会を開いて相手を利用
していた。ストラウスもこれまでアルコール中毒でそういった
セラピーには通っているハズだから、何処かで変なことになって
いなければ良いけど・・

とにかく今回は”ツークツワンク”とは少し離れた感じでいて、
それでもやっぱり意識せざるを得ない事件でした。

■プロファイルの発表

今回のプロファイル発表は、それまでに事件の詳細を多く
描いていたことも有りかなり中盤にずれ込んだ感じ。
その分プロファイルも実に簡素なものが有ったな。

・犯人は30代後半の白人男性
・代償性の空想同一化に基づく犯行
・他人の空想を現実に取り込むことで満足を得ている
・標的はインターネットのヘビーユーザー。自分の空想を詳しく
書く女性
・犯行の手口は2段階。被害者の空想を悪夢に帰ることによって
楽しんでいる。
・空想を踏みにじることで優位を確立すると次のステップ、舌を
切り取る。
・殺害方法は沢山の形に変えているが舌を切り取る儀式は一環し
ている。
・犯人は恐らくもう次のターゲットを狙っている。不審者に
関する通報には警戒を怠らないで。

■それぞれの捜査

今回の事件は女性の舌が切り取られるという衝撃的なものだった。
この事件の概要を聞いているときのリード博士がまたもの凄く
嫌そうな顔をしていたのが印象的。

JJが移動中の飛行機の中で人間の舌ってかなりの力が要りますよね。
一番強い筋肉だと語っていたけど、経験したことがあるのか!?

そんな彼らだけど、冒頭での初動捜査では地元の刑事ボーズマン
と現場で状況を見たのがリードとモーガン。
検視局に言って被害者の状態を調べに言ったのがロッシとブレイク。
JJは被害者の関係者から情報を得る。

■捜査

捜査しているウチにガルシアからの情報で被害者はみんなネット
のヘビーユーザーだったことを言われる。
SNSでは個人情報を流すことで成立するところがあるけど、個人
情報をネットに流す事へのリスクや恐怖心というのは絶対に存在
する。そもそも現在グーグルマップなんか有って、それこそ
住所一つでドーンと相手の家が詳細に分かる。
その分ネットオークションでも相手の住所が分かれば本当に存在
するところかどうかを予め調べられる。

タミーとネット通信をしていたピーターという男性。
如何にも妄想を抱いてヤバイ雰囲気はあった。
相手から聞こえてくる言葉が全く違った形で耳に入ってきている
ような感じにさえ思える。

ネットの情報を時系列で調べていくと、それぞれに抱えていた問題
やら性格などが浮かび上がる。普段は全く気にも止めない情報な
んだろうけど、気になる相手ならばそういう情報を特に覚えている
ものなのかも知れないしね。

■捜査2

タミーがプールで泳いでいるのを監視するピーター。
その背景でケイラという人物がアパートの共同のランドリールーム
で殺される。
実に怖い事件だ。

アリシア・ダナーアナウンサー(Genevieve Levin)がテレビで
事件が起きているのをピーターが耳にして、自分が書いた物語通り
のことをしている奴がいるという事を知る。
しかし他人の妄想を具現化したところで何が面白いんでしょうか?
この辺の心理状況が分からなかった。

またケイラの件ではタイラー・ロジャースという精神科病院に
入院している16歳の青年が妄想して文章を掲載していることを
知る。

■専門家の見解

臨床試験に依れば空想や暴力行為を文章にすることで神経科学的な
解放を得られるという。被害者のトラウマを癒す為のものではない
のかというロッシの質問だったが、犯罪者に内面と文章を書かせ
るのに賛否があるが効果的なことは確かだと。しかしそれは
「適切」にやれるかどうかにかかっている。治療法には2段階有り、

1) 空想を文章に書かせる
2) 恥や罪悪感を抱かせる。

問題は誰もが2段階目をないがしろにしてしまう為に、問題の根源
が語られることがないのだという。

■結論

ピーターは自分の文章を実践しているものがいるとして、それは
文章を公開しているマークであることに気がついた。
同時にその頃BAUもマークの犯行に気がついていたし、ピーター
自身はコールセンター(コールファースト犯罪ホットライン)に
電話する光景が有る。それを受けたのは日系人の(Ayumi Iizuka)
みたいだ。
「彼女は決断の時ストレスはつきもの」
「人は時に正しい答えを求める。誰でも経験すること」

を語っていた。

そんなこんなでピーターはマークが次のターゲットが自分と
現実の関係を結べそうだと思っているタミーを狙っているものと
して殺害した。

マークはピーターに対して実行する勇気は無いんだろうとして
バカにしていたところがある。

最後はタミーを人質にしたピーターに対してリードが本音で
語りかける。

「実際助けられるか分からない。どういう治療話でも衝動は消え
ないかも。だからって諦めるな。試し続けるしかない。」

結果的にこの言葉を聞いてピーターは絶望したのか、それとも
初めて真実に触れたのかは分からないけど、自害してしまう。
事件が解決した後にリードはホッチから尋ねられていた。

「結果は考えたのか?」
「前は交渉術の教科書通りに嘘をついた。失敗に終わった
ので今度こそ命を救おうと思った」
「だが失敗だ。前とはメイヴの時だろう」

まさに上述したようにこういう妄想をしている人に答えはない
よな。コミュニティに関わらせる努力をするだけなのかな。

■使用された曲

・Old MacDonald Had a Farm by Kirsten Vangsness
・Let It Be Me by Ray LaMontagne

■出演者

デビッド・ロッシ …… BAU創設に携わったベテラン
アーロン・ホッチナー …… リーダー
デレク・モーガン …… 爆弾処理が得意
スペンサー・リード …… ドクター
ペネロープ・ガルシア …… 解析
ジェニファー・ジャロウ …… 国防総省-> FBI
アレックス・ブレイク …… S8新加入、大学教授

エリン・ストラウス …… FBI・部長
ケヴィン・リンチ …… FBI・分析官

ピーター・ハーパー …… 妄想
マーク・ジャクソン …… 妄想、コールセンター
ポール・ボーズマン …… セントポール署・捜査官
Dr.モンゴメリー・ヒューストン …… 博士、妄想性障害研究
サム …… ガルシアの恋人
タミー …… “タミー深夜の水泳”
M.E.マルヴィ・ハッチャー …… 検死官
ジョン・バトラー …… ニコールの同棲相手・無職・酒飲み
ニコール・フランシス …… 2人目被害者”ニコールの騎士”
タイラー・ロジャーズ …… 16歳、聖アン精神科病院入院中
レスリー・ホプキンズ …… ピーターの上司
…… コールセンターオペレーター
アリシア・ダナー …… WQRY6のTVレポーター
ローレル・タイソン …… 25歳、被害者”開け放たれた窓”
ケイラ・ジェファーソン …… 19歳、大学生、被害者
ティア …… マークのコミュティセンター通い
パトリシア・ムーア …… 1人目の被害者、”公園のパトリシア”
ダリル・タイソン …… 28歳、ローレルの兄

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