レジデント・エイリアン
Resident Alien (2021年アメリカ)
制作 2020 Universal Content Productions LLC.
All rights reserved.
制作 Amblin Television、Dark Horse Entertainment、
第10話 英雄の決断 Heroes of Patience
監督 Robert Duncan McNeill
脚本 Chris Sheridan
音楽 Noah Sorota
原作 Peter Hogan、Steve Parkhouse
【STORY】
■これまでのあらすじ
クレバスに落ちたものたち。
救出を待つ間にハリーはアスタと会話する。
本物のハリーは何処なのか?・・分からない。
後任の医者(Dr.イーサン)が到着し、臨時だったハリー
は解任される。
ハリーはアスタに全てを話せたことで心の荷が下りて
良かったと感じる。そして彼はアスタにジェイのこと
についてうしろめたさに思うことは無いと告げる。
「あの子はどうやっても生き抜く子」。
クレバスから救出されたハリーだが足が腐っていたので
切断することを求める。アスタのお陰でハリーは助かる。
サハルは宇宙船は政府に奪われ、ハリーはM.I.Bによっ
て追われているだろうことを語る。ケイトはベンに
対して友達が出来たので家に招待したことを語る。
サラ・ヒューストン(キャスパー)とリチャード
(ローガン)。
サラは子供が好きだが妊娠できない体であることを語る
と、ケイトは彼女をマックスのシッターをしてみない
かと尋ねる。
隙を観てマックスの部屋に入って装置の一部がある
のを見つける。彼
キャスパーは家の外で張り込みして、マックスが
出かけるのを尾行する。
「あの子を追えばエイリアンの居場所を突き止められ
る。」
ダーシーはアスタを心配してハリーの家にいく。
その地下室にある冷凍庫の中に男性の遺体が凍らされて
いるのを見てしまう。
●車を走らせるハリー
「誰もがいつかは死ぬ。宇宙に住む生き物にとって
当たり前の命のサイクル。寿命が違ってもこの世に
生まれたあらゆる命はやがて消えて無くなってしまう」
「動物はそれを知っている。地球では調和して生きて
いる。私はいずれ死ぬと分かっている。人間を殺すのだ。
だがそれには正当な理由がある。ところが人は自ら
弱くてとるに足らないし知っているから殺人を犯す。
人を殺すことで強くなった気になる。それが例え一瞬で
あろうとも。」
●サムのオフィスに入るハリー
・5か月前
サム専用のインスリンを冷凍庫から取り出すとその中に
ボツリヌス毒素と入れ替えるハリー。
「賢い人間の場合、殺人を犯しながら逃げるかも知れ
ない」
●ハリーの自宅
「とは言え、本当の意味で逃げられる者は居ない。
例え誰も見ていなくても宇宙は全てを知っている」
「そして何らかの形でバランスを取り戻す。人間は
これを『カルマ』と呼んでいる。」
雪の日に窓からエイリアンが侵入する。
●マイクがダーシーの元へ。
ハリーの家の外にアスタの車が有ったので保安官を呼び
出したねり。リヴはアスタの行方は私たちも気にして
いることを語る。
マイクは夜明けに起こされて不機嫌だったが、ダーシー
は友達が死体になって冷蔵庫の中に入っているのを見つ
けて落ち着くことが出来ると思うのかと問う。
地下室の冷凍庫の中でハリーが死んでいたことを語る。
しかし家の中から生きたハリーが出て来る。
マイクはハリーの死体のことについて言及すると、
彼は失礼さは犬(クリータス)以上だと語る。
ダーシーから聞いた冷凍庫について尋ねると、豚か何か
と間違えたのではないかという。
保安官の立ち合いの元で冷凍庫を見るが遺体は無く
なっていた。
「動かしたわね」というダーシーはハリーを睨みつける。
私は確かに遺体を見たし、アスタの車も有ったと話す。
ハリーは一緒に医学会議に出かけたと言い訳する。
そしてダーシーに対して酒臭いことを言及する。
この状況はひいき目に見てもダーシーに分が悪かった。
リヴは帰ろうと声をかける。
ダーシーは自分が逝かれていないし酒に酔っては
いないという。
そんな状況の中、リヴはハリーの家の近くに誰かの
靴が片方だけ落ちているのを見つける。
【感想】
シーズン1の最終話の感想を書き忘れていました。
9話までの内容の詳細・・というか大方の流れを忘れて
いるので間違っているかも知れません。
今回の流れを観ているといくつか面白い要素がある。
子供たちの小狡くて小回りの利く行動が面白いこと。
二人は政府組織からエイリアンは誰なのかを問い詰め
られるが、その駆け引きは大人顔負けである。
【流れを阻止しろ!】
A) 子供 vs 政府組織
マックスのパソコンから情報が盗まれる。
すると今度はその流れを邪魔する為にサハルが
自転車を使った当たり屋のようなことを行い、
マックスを尾行する「車」を止めた。それを阻止する
だけでなく、車体の下にスマホを入れておき動きを監視
する。
B) ジェイ vs ジミー
「車」と言えばジミーとジェイの流れでも面白い
流れとして利用される。
ジェイはアスタとジミーの間に産まれた子供である
が事情も有って里親に出されていた。
その悩みをダーシーに相談する。
ダーシーもまた色々と悩みを抱えている人物だ。
このエピソードはエイリアンの捜索と流れに平行する
形として存在している。
ジミーがジェイに接触した後に坂道に停めてある
ジミーの車のサイドブレーキを緩めてジェイが
連れ去られるのを阻止する。
【食べ物の使い方が神】
ピザ、ポテト、オニオンリング。
これらは果たして何に使われたのか!?
A) ピザ
ピザと言えばハリーが好きな食べ物の一つ、
ペイシェンスについにオープンした「ママサップ・
ピザ」のCM。冒頭からラジオが写されて、その5か月
前に戻る流れの中で、ラジオ広告でそのCMが流れて
ハリーはそれを買い溜めに行く。
B) ポテト
アスタの父・ダンの店にいたアスタの元にマックス
とサハルが訪れる。二人はアスタの知らない情報を
掴んでいることも有って、優位性を保ち、アスタが
注文したポテトを盗み食いする。
C) オニオンリング
ジェイとダーシーが店で会話する。
ジェイは悩み相談としてダーシーに全てを話す。
「アスタが母親だ」
最初はジョークだと思ったダーシーだけど、本気
であることを知る。
その際協力する代わりにダーシーはジェイに
オニオンリングを奢る様要求する。
●アスタとダーシーの関係は最悪になりつつある。
上述した直前にダーシーはアスタが何かを隠している
ことを察知していて何度も聞き返していた。
「私に隠していることあるよね?」
「私は親友に隠し事なんかしない」
「嘘だね。私には分かる。嘘をついている時はやたら
とベタベタする」
【復習もかねて・・シーズンの流れ】
地球に降り立ったエイリアン。
何故降り立ったのかは忘れてしまったけれど、
地球に不時着した際には、自分の星に戻るのに
必要なものまで無くしてしまい、それを見つけ出す
までの間は人間としての生活を余儀なくされる。
人の姿に入れ替わり、色々と人間関係を構築していく。
このエイリアンは幸運なことに、入れ替わる事になる
ハリーという人物は元々この町の人ではなく、
あまり目立たない人物だったことと、舞台は田舎町で
冬には雪山によって囲まれているような土地柄
だったこと。
エイリアンには人と容姿がそっくりに見せられる
能力が備わっているが、他人の目に映る外観的なもの
だけが入れ替わるようで、性格そのものや経験から
得た知識はイチからのスタートになる。
しかし順応する能力は長けている。
というか分からないものを検索するスキルがある。
ネガティヴな面では人の持つ「感情」とか「情」と
呼ばれる要素がそもそもエイリアンには備わって
いない。
元々地球には侵略が目的だったのだっけか?
探しているものが見つかれば、人類を90分で壊滅
させられる装置というものが有る。
それがついにハリーの手に渡る。
●ハリー in the エイリアン
エイリアンは人間を下等な生き物だと思っている。
ハリーを殺害して人として入れ替わることに何の
抵抗感も無かった。
しかし人と入れ替わり、町の人と接触していく内
に人として生きる良さが分かり始める。
更には人としての感情や感覚が生まれ始める。
現実の世界で、日本で働いたり生活したいとやって
くる海外の人たちは何か月か何年か滞在している内に
「日本人化」し始めたという事を口にするが、
ハリーは人間化し始めたと言っても良い。
ハリーは気にも留めていないと思っているが、いざ
彼らがピンチになれば助けずにはいられないのだ。
●ハリーを追いかけるものたち
ハリーが街から居なくなったということを受けて
捜査する地元の警察官のマイクとイヴ。
ハリーの自宅の傍に有る湖が怪しい。
リヴが保安官らしく「ハウスボートのドアノブ」
「湖に落ちていた靴が発見された遺体の足と一致」。
ハリーのことをエイリアンとして見えている
子供のマックスは当初は恐怖に包まれていたが、
先日のエピソードで彼のことを仲間のように扱って
いる。マックスの友達で頭が切れるサハルの二人は
気が付くとチーム・ハリーの側の人間だ。
そしてハリーの正体を知るのはハリーの診療所で
働いていたアスタも同様。
エイリアンを追いかける謎の組織がある。
子供たちは「メン・イン・ブラック」だとしている
が政府直属の組織とは一味違うようなものたちが
メキシコを拠点に動いている。
トップに居るのはエレノア。これはLinda Hamilton
が演じている。そしてその部下として子供たちに
「メン・イン・ブラック」扱いされている二人は
キャスパーとローガン。キャスパーは何処か冷淡さ
や非情さが有り、ローガンは人に近い感覚。
マックスがエイリアンについて何かを知っている
と知った二人はマックスの母・ケイトに近づき、
マックスの部屋からデータを抜き出す。マックスは
警戒して防犯カメラに映る彼女の姿を知る。
●人間化したハリー
装置を稼働する前にゾンビ化したハリーと会話する
シーンがある。それが見えるのはハリーの中に罪悪感
が生まれた為なのか。それとも恐怖心が生まれた
為なのか。
結局装置は押すことになった。
装置を押すと90分後に人類が殲滅する爆発が起きる。
メキシコの基地に有るエイリアンが乗って来た船
に乗って上空から装置を落とそうと考える。
アスタから”人類の抹殺を”辞めて欲しいと言われた。
任務を果たすというハリーだけど、地球に来た時の
あなたとは違うと言われて彼女から「友達」を強調
される。
更に宇宙船にはマックスが乗っていた。
「ウチまで送ってくれるよね」
【その他】
● 宇宙船がキンバヤのと同じ
ローガンとリサはサハルとマックスから何とか
エイリアンが誰なのか知りたいが為にローガンが
サハルに語った言葉。
● まるでデアデビルとブラックウィドウね
上述した流れで二人の子供たちが捕まって強制的に
話をさせられそうになる。自宅にいた母親は二階
でトレーニングをしていたが気が付いて降りて来た。
旦那はダーシーと気まずいシーンを起こした後に
自宅に戻ると窓越しに自宅で妻子を銃で脅している
リサたちの姿を見つける。ベンは保安官に電話する
が待ちきれずに中に入って鈍器で殴る。
それに乗じてケイトもまた近くにあるフライパン
でローガンとリサをボコボコにする。
殴り方は如何にも漫画っぽい。
これが本当ならば最初のヒットで動けなくなりそう
なくらいにクリティカルなヒットだった。
そのまま殺してしまうのかと思ったが、相手は逃げて
いった。
サハルはそんな二人を観てこのセリフを語る。
● フレンチキスとデープキス
ベンとダーシーは共に私生活が上手くいっていない。
学生時代にベンはダーシーと付き合っていたのか
理科の授業をさぼって、町の中心にあるベンチに座っ
た思い出話をする。ダーシーは幸せの絶頂期でスキー
留学の直前だった。しかし脚をケガしてそれを
不意にする。
「意味のある人間になりたかった。誰かに影響を
与えられるような人に・・」
「君が羨ましいよ。僕は何をしてもビビリだ」
そんなやりとりの後に行ったのがダーシーからベン
へのキス。
そして上述したピンチを乗り越えた後に、ベンは
離婚も念頭に有ったケイトとの間に再び萌えるもの
を感じて中年の危機を脱したかのようにキスを
する。
「舌まで入れて」
【SOUNDTRACK】
・Little French Sweetheart
by Johnny Roberts And The Dixie Boys
・Runaway by Aaliya
・Red Candy Hearts by Production Music Library
・Our Town by Iris DeMent
・I Wanna Be Bad by Foxxi
・Sharing The Night Together by Dr. Hook
・High Tide for One by Johanna Samuels
・O-o-h Child by The Five Stairsteps
・Breathless by Nick Cave & The Bad Seeds
【CAST】
ハリー・ヴァンダースピーグル (Alan Tudyk) エイリアン
アスタ・トゥエルブトゥリーズ (Sara Tomko) 看護師
マイク・トンプソン (Corey Reynolds) 保安官
ダーシー・ブルーム (Alice Wetterlund) バーテンダー
ベン・ホーソン (Levi Fiehler) 町長
マックス・ホーソン (Judah Prehn) ベンの息子
ケイト・ホーソン (Meredith Garretson) ベンの妻
リヴ・ベイカー (Elizabeth Bowen) 保安官助手
ジェイ (Kaylayla Raine) 町の若者、アスタが仕事を与える
アビゲイル・ホッジス (Deborah Finkel) サムの妻
*Dr.サム・ホッジス (Jan Bos) 町唯一の医者だった
ダン・トゥエルブトゥリーズ (Gary Farmer) アスタの父
エレノア・ライト (Linda Hamilton) 将官、幼少期にUFO撮影
リサ・キャスパー (Mandell Maughan) 政府機関の女性
デビッド・ローガン (Alex Barima) 米軍中尉
ジミー (Ben Cotton) バイカー、アスタの元夫
(Keith Arbuthnot) エイリアンなハリー
ピーター・バック (Terry O’Quinn) Peter Bach
サハル (Gracelyn Awad Rinke) マックスの友達・ヒジャブ
ジュディ・クーパー (Jenna Lamia) バーテンダー、”尻軽”
エレン・チョ (Diana Bang) 看護師
ジェラルド (John Innes)
Mrs.ブリスコー (Christine Tsiliverdis)
ヴァル (Glenda Klassen)
(Nisreen Slim) サハルの母