スーツ / SUITS シーズン3 第10話 大切な人 Stay

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第10話 大切な人 Stay

監督/Kevin Bray 脚本/Rick Muirragui

【これまでのあらすじ】

マイクはジェシカに学歴詐称をバラすと脅した時の検事宛の
手紙のコピーがあるとし、その手紙を検事に送ったら道連れ
にすると語る。レイチェルはマイクにあなたの祖母の家に
引っ越すのか?と問うとここに来たのは2回で、どっちも君が
傍に居たことを語る。分割交渉でオレに勝てれば代表になれる
からだろうとハーヴィーはスコッティ(スコット)に語る。
そんな彼女はもう楽に勝てるとは思わないでと。ハーヴィー
は仕事の為にレイチェルとの関係を利用する覚悟があるのか
とマイクに問う。利用しないというマイク。しかしフォルサム
食品はレイチェルの父ロバートのクライアントだった。
ロバートはハーヴィーとジェシカが合併解消の交渉で有利に
なりたいだけだろうとし私とは合併しなかったことを語る。
フォルサムからの小切手でウチの取り分だとマイクの元に
ハーヴィーから渡される。私は全てを失ったというスコット。
嫌がらせされた・・一緒に暮らす機がないならそういえば良い
とマイクはレイチェルに語ると暫く考える時間を・・と彼女。
ヘシントンに切られたとドナ。スコットが裏切ったのかと
ハーヴィー。しかしドナは早合点せず電話して聞いたら?と。
私は誓いを守ったというスコット。しかしハーヴィーは君の
頼みを聞いた途端に空から別のプレゼントが振ってきたと?
と問う。合併解消はしないというスコット。しかしもう
サインしたというハーヴィー。ジェシカはウチを切れと言った
のはエヴァだと語る。そしてウチを訴えたこと。レイチェルは
スタンフォードに受かったのだとマイクに語る。

【ストーリー】

ハーヴィーはスコットに会うと悪かったと謝罪する。
君が正しかったこと。君を信じなかったこと。しかしスコット
は全く反省していないとハーヴィーを責める。
今までの事からして裏切ると思っても仕方が無いだろうという
とやっぱり本気じゃないという。私を知っていたら信じられた
ハズと彼女。君が心配で来たんだとし解消同意をして
ダービーの事務所を辞めるんだと。彼はそれだけのことをした
のだからとハーヴィー。私が心配と言って実際は解消させたい
のでしょと。エヴァの訴訟が終わる頃にダービーの事務所は
無くなっているという。手遅れになる前に他に移った方が
良いと。裁判になったら莫大な賠償金は目に見えていると
いうハーヴィー。10年も一緒に働いてお世話になった人を
見捨てろというのか?あなたならそんな事は出来るのか?と
スコット。殺人を知りながらオレに隠して迷惑をかけるヤツ
ならなと。とにかく今は同僚だとすると、マッカラン・
トウェンティーズを一杯奢ってという。訴訟の作戦を考えま
しょうとスコット。

レイチェルはマイクに対して話し合いはしないのか?と問う。
スタンフォードに行きたいから同棲したくない話?と告げる
マイク。応援すると言ってくれたでしょという彼女にコロン
ビアに受かったからそっちに行くかと思っていたというマイ
ク。コロンビアも名門だとし僕らも真剣に付き合っているの
だという。しかし彼女はそんな単純じゃないこと。私には
そういう考えは出来ないのだという。2人のことを抜きにして
どちらがベストの大学かを考えたいという。その為にメリット
とデメリットをリストにして比べるのだという。マイクは
コロンビアにしろと言っているのではないが僕らは付き合って
いること。そのことは考えて欲しいというマイク。

スコットは応じないとハーヴィーはジェシカに告げると
それなら無理にでも解消するしかないこと。もう彼女と揉め
たくないというハーヴィー。正面でエヴァと闘うという。
勝ち目はないとするが、ダービーは殺人のことを知っていた
と認めていること。彼女に付き合って私たちまで泥舟に
乗ることはないというジェシカ。”エヴァを説得して・・
ダービーに不利な証言をするから私たちを訴えないで”と
言うのか?というジェシカ。

ハーヴィーはタナー弁護士(Eric Close)の元へ。
11時8分。和解交渉に遅刻なんて罰金だという。
どんなからくりでエヴァに取り入ったのかとハーヴィー。
石油会社になんでイカサマセールスマンが?と語る。
エヴァは?ダービーに不利な証言なんて彼女は興味はないと
し、オレを恨むのは筋違いだというハーヴィー。最初に
担当した検察官を変えたのは君だろうとタナー。殺人共謀
で起訴されたからだとしオレは真犯人を見つけ容疑を
晴らしたのだというハーヴィー。オレに勝つために君から
エヴァに持ちかけたのだろうと。いつも俺の動向を探って
いるからなとタナーに告げる。君は二度もオレに負けて今回
で三連敗だとしコインを投げるとそれでママに電話して
おけと語る。

マイクとハーヴィー。
タナーが仕組んでいたのかというマイクに対し、ヤツはエヴァ
からだと言っているという。今は何もしなくて良いとし
タナーがまずオレの証言録取をするという。マイクはどっちか
任せてというと彼女と揉めているんだろうと語る。

シーラ(Rachael Harris)はルイスがアソシエイトを探している
ことについてこのグラフは候補者の将来性と同時に雇用ニーズ
も参照出来るプログラムだという。同時に二つのプログラムを
動かすのか?というルイスに対してあなたの為に開発したのだ
というシーラ。この学生もリストに入れて置くとしてロース
クール時代のルイスの写真を見せる。この部屋はまるで作戦
司令室だというと、どうせならばベッドでとシーラは誘う。
しかし今は仕事に集中しないといけないと。

■感想

一連の流れを通して三者三様の形で怒りの後に愛情の形に
結びついていく流れが有った。

レイチェルとマイクは散々関係が描かれていたので違和感は
無いのだけど、ルイスの前には突然忘れた頃にやってくる
シーラが現れるし、ハーヴィーにしてもスコットとの関係が
突然やってくる。それだけならば良いのだけど、そんなもの
たちがみんな結びついていってしまうのよね。

またドラマでは問題に対して直視するでもなく、それぞれの
問題の本質からは逃げていた印象ばかりが残る。
怒っている人たちはそれを直接本人にぶつけることなく、
当人の周りにいる人にぶつけて怒りを表現していた。

問題の根源は何なのか。
イギリスとの事務所の合併がそもそもの発端だけど、
プライベートと仕事の両方に関係者が関わってきてしまうと
途端にその線引きは難しくなるな。
人間関係に於ける繋がりに対しこういう仕事をしている限り
はなかなか同じ業界の人と結ばれるのはやっぱり難しいと
感じてしまう。

ハーヴィーは絶対にドナと結ばれると思っていたのでスコット
との関係を近づけたのはショック。でもスコットもハーヴィー
に協力している姿が有ったりするし、そして愛して居ること
も伺える。ただ前日に見た「シェイズ・オブ・ブルー」の
ウォズニアック警部補の言葉を借りると「裏切りは信頼から
始まる」ということで、スコットが裏切る可能性もあるのかな。

今までマイクとレイチェルの関係は完全にヒミツにしていた
のにやはり行動に出てしまうものね。ドナが気がつかない訳
がないし、その他スタッフ連中はやはり人を見る目が肥えて
いるので気がついていた。
ジェシカが口の堅そうなドナから二人のことを聞き出すときの
やり込め方を見ると流石経営者って感じだ。全然関係無い
事務所内の恋愛関係を引き合いに出したかと思えばいつの間
にかスライドしてレイチェルとマイクの関係に言及していた。

ルイスはマイクの経歴詐称に気がつかないと思っていたが
最後の段階で気がついた。
この為ばかりにシーラを出演させたのか?

■自分の為に他人を犠牲にすることの辛さ

人は少なからず意図していなくても他人に影響を与えている
ことはあるものだ。

単純に考えても人が人を好きなった時点で既に他人の
人生に影響を与えている。

それを強引に自分の利益だけを考えて他人を犠牲にすること
が出来るのか。
義理立てして沈む船に最後まで同乗しているのが幸せなのか。
それとも自分の信念の思うがままに進むことが幸せなのか。

レイチェルは条件として事務所の信条を破ってハーバード大
以外の人物を雇うことを求めた。それもマイクの件での前振り
感もあるのかな。

■ルイスとシーラ

確かにこのシーラというキャラは前にも出て来た。
一見すると自分にはKyra Sedgwickに見えるんだけど、
年を取っているのか若いのか分からない。
シーラ役のRachael Harrisは68年生まれ、Kyra Sedgwickは
65年生まれなのでまぁ近いと言えば近い。

シーラとルイスは結びつきがあるが、ルイスは仕事だけの関係
だと感じていたのかな。
シーラはルイスに色々と尽くしていた感じだけど、ルイスの
冷たい態度に一瞬身を引いた。
ブライアン・ギャロウェイというローレビュー誌でハーバード
の首席で卒業した人材を引き抜きたいようだ。
そうなるとカトリーナはどうなってしまうのだろうか?
前回の展開だとカトリーナって相当「ガンバレガンバレ
ルイス!!!」
って持ち上げていたし、「リットする」の商標
も取ってくれていた。
そんなルイスは今回「リットした」けど効果無し。

ルイスがマイクに恋愛相談するとは思わなかった。
「リットされた女性なら私の体にはまるのは当然なのに・・」

利用していたのではないかとマイクに指摘されていた。

■ハーヴィーとタナーとスコット

タナーはやはり単なる嫌なヤツ。
ただ反面教師的に今の自分たちの問題を指摘してくれる所は
便利な存在なのかも。

ハーヴィーはタナーから証言録取が行われる。

・タナーからハーヴィーに裏取引が有ったのではないか。
裏取引ではなくインセンティヴだとすると、利益相反行為だ
と言われる。しかしそれはエヴァに尽くすモチベーションに
なったとジェシカが援護した。

・殺人を指示したのはスティーヴンと知っていたか。
ハーヴィは知らなかったことを語る。逆に知っていたという
証拠が有るのか?と問う。

・タナーはスコットに接触

スティーヴンが来る2ヶ月前から殺人のことは知っていたと
証言するよう脅迫してきた。流石えげつないタナー。
スコットは一度彼を裏切っているのでこれ以上裏切りたくない
と感じている様だ。

・タナーはスコットに質問

ダービーの右腕なのにスティーヴンがしようとしていたことを
知らないのかとして問いつめる姿。

■レイチェルとマイク

遠距離だと別れることは明らかだった。
しかしマイクはハーヴィーと同じようなやり方をすれば
別れることは明らかだと悟ったようだ。

■ハーヴィーの説得力

今回の一件は何よりもハーヴィーの言葉が相手に響くのか
という所がキーワードだった。
ハーヴィーの言葉がスコットに通じるのか。
そして訴えようとしているエヴァに対してもハーヴィーは
説得出来るのか。
説得の中には互いに複雑な信頼と裏切りの関係が入り交じって
いるので、感情的な面で当人同士整理出来るのかが問題でも
有る。

ハーヴィーはスコットに対してエヴァはオレに腹を立てている
ので足枷を外して欲しいとし、怒りを向ける相手はダービー
であることを説得したいと語る。

またエヴァに対し手もハーヴィーは検事補との戦いの件に
巻き込んだことには謝罪する中、ジェシカの支援も有り、
贈賄を解決、殺人容疑、証人の買収も止めたのは彼だという
ことを語る。そしてその証人買収を断った途端に彼を首に
しようとしたこと。ダービーがしたことは連邦犯罪である事。
戦いに巻き込んだが全力で助けようとしたことへの評価も
求めることとなった。

■その他

・ドナとスティーヴン

刑務所でドナはスティーヴンの仕業だということを話して
もらいたがる。しかしスティーヴンも生存競争に必死。
他人の人生を犠牲にしても良いのかとし、私に話したことが
本当ならばこんなことは辞めてという。
そんな会話は刑務所の面会なら当然録音されている。
守秘義務のことを口にするスティーヴンだが、私たちはあなた
の代理人ではないと一蹴した。

このパターンは「Major Crimes」S4-23で、ラスティが母の
元恋人のディラン相手に自供を引き出すのに使っていた手だ
よなぁ。

第23話 重い十字架 パート5 Hindsight, Part 5 脚本/Mike Berchem Duppy Demetrius ...

・ジェシカとマイク

マイクがジェシカを脅していたけど、彼女はマイクがレイチ
ェルに話したことを知って秘密保持にサインするよう彼女を
説得するよう告げる。自分のことに巻き込むことを恐れる
マイク。

・いよいよハーヴィーも固定した恋愛?

スコットが求めるのは働く場所を世話してもらうことでは
ないこと。一緒に働くことでもない。
ただの仕事仲間ならば他を探すといわれると仕事だけではない
とし「一緒に生きて行きたい」と語った。

・レイチェルの決断

ジェシカと取引にいった彼女。その後マイクの家にいく
レイチェルは「リストは要らない。とにかく一緒に居たい」
事を告げていた。

■使用された曲

・End Credits Theme by Christopher Tyng
・Greenback Boogie by Ima Robot
・What I Did by Cutty Gold
・Ain’t Love Warm by The Record Company
・Stay With Me by No

■出演者

マイク・ロス (Patrick J. Adams) 記憶力が天才的
ハーヴィー・スペクター (Gabriel Macht) 弁護士、シニアパートナー
ジェシカ・ピアソン (Gina Torres) 弁護士事務所”ピアソン”経営
ルイス・リット (Rick Hoffman) 弁護士、ハーヴィーのライバル
レイチェル・ゼイン (Meghan Markle) パラリーガル
ドナ・ポールセン (Sarah Rafferty) ハーヴィーのアシスタント

スティーヴン・ハントリー …… シニアパートナー
エヴァ・ヘシントン …… ヘシントン石油

トラヴィス・タナー …… 弁護士
デイナ・スコット …… イギリスの事務所の火消し役
シーラ・アマンダ・サズ …… ハーバード・ロースクールの視察員
ブライアン・ギャロウェイ …… スタンフォード首席、”ローレビュー”編集
ブリスコー …… ピアソンの弁護士
リンハルト …… ピアソンの弁護士
ヴァン・ギーセン …… ピアソンの弁護士
シュワルツ …… ピアソンの弁護士
ブーン …… ピアソンの弁護士・倒産部門

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