第2話 原罪 Original Sin
監督/Barry Levinson 脚本/Jack Orman
J. David Shanks
【これまでのあらすじ】
ハーリーと新人のローマンは麻薬の売人を取締に行く。
すると室内から銃声が聞こえた為にローマンは一人踏み込ん
で容疑者を射殺するが、実際にローマンが聞いたのはゲーム
の音で銃だと思っていたのはコントローラだった。
ハーリーは私があんたを守ると語る。ウォズはローマンは
正当防衛だと思っていたがハーリーはそうじゃないと語る。
ウォズはハーリーに対して新規の客から金を受け取りルール
を教えろという。しかしそれはスタールが仕掛けた罠で
新規の客とはFBIの囮捜査官だった。ハーリーに対して
君のお陰でウォズのチームの不正/有罪を立証出来たら刑事
免責を免除するという。私が応じると思うのかと問うが娘
が居るんだろうとスタールに弱みを突かれる。ウォズの家で
パーティーがある中、ハーリーは行けないとしクリスティーナ
が友達に車を貸してフロントをぶつけたからと。スタールは
ハーリーのネックレスの中に盗聴器とカメラを取り付ける。
そんな中パーティーに出たハーリーに対してウォズは裏切り
ものがいることを告げ、「裏切りは信頼から始まる」と語る。
FBIのスパイがチームに居るとして激高するウォズは見つけて
殺すという。ハーリーはウォズに見つかったのかもと考えて
腰の銃に手を伸ばすが、彼はハーリーに対して手を貸して欲
しいとし信じられるのはお前だけだという。
【ストーリー】
モグラが居る事はどうして分かったのか?知っていることを
教えてとハーリーは語る。すると突然ウォズはオレのチーム
に入って何年になるかと尋ねる。娘が6歳の時だから10年だ
という。相手を知るのにそんなにかかるものか?
エスパーダは8年になる。テスは15年で長い付き合い。結婚式
にも葬式にも出たと。6年はどうか。トゥフォとサパーステイン
は両方とも6年だった。点呼し挨拶し犯人を共に逮捕してきた
こと。6年も一緒に悲惨な事件を捜査してきたと。そんなに
信じられないなら嘘の情報なのではないかというハーリー。
「48年分の友情と忠誠心」とウォズ。何を根拠に仲間に裏切り
ものが居ると?
そんな中酒屋からの要請で来て欲しいと言っているとトゥフォ
がウォズに報告に来る。店の前でフェンダーが白い黒ののセダ
ンが1時間に3回も通ったという。俺たちに支払いの分仕事を
しろと言っていると。
飲んでいるものは運転出来ないのでハーリーが行くというと
ウォズはオレも一緒に行くと語る。
最近カリカリしているヤツやシフトを避けたり不審な動くは
無いかと現場に行く道中で仲間について話す。ハーリーは
誰からの情報なのかと尋ねると確かな筋からの情報だという。
ソイツはFBIと取引して不安なハズでミスして必ずボロを
出すだろうとウォズ。ウォズは店主を慰めようという。
20年前車がひっくり帰った時・・フェンダーの白い黒のセダン
なのか?すると該当する車が突然店に向けて発砲してくる。
ウォズとハーリーは咄嗟に身を隠すがウォズの首元をかすめて
血が流れ出ていた。68丁目を西に向かったとしてすぐに捜査
官を向かわせる。
サップは犯人は?と問う。
ウォズは一人だったこと。シングルグリップショットガンを
使用していたこと。狙いはボスだったのか?とテス。
サップはまた刑事が狙われるとは・・家でもベストを着るか
という。エスパーダは10分前にも2件が撃ち込まれていると
の情報だがフェンダーの色が違うという。黒のセダン。
ウォズは故意じゃなくても許せないとしオレやオレのチーム
を狙うヤツのこと。逮捕するまでは帰るなと語る。
ハーリーはウォズと署で指揮を執るとする中、ローマンが
やってくる。ウォズはローマンに対してお前はドーナツ屋で
張り込みしていろと語る。
ハーリーはドーナツ屋の店員(Eddie K. Robinson)に
トイレを借りて行く振りをしてスタールとネックレスのカメラ
越しに語る。
「めちゃくちゃじゃない。モグラが居ると知られた」。
そういうがスタールはそっち側で漏れたのだろうと。私を
殺す気なのか?としてネックレスを壊す。
・NYPD分署
ハーリーは娘のクリスティーナと電話しリンダに送ってもらえ
ないか?という。チェロを抱えて地下鉄に乗って欲しくないの
だという。クリスティーナは少しは寝たのかと問うが・・
そんなハーリーに電話が鳴ると「ガーフィールドを北に一
ブロックの黒いSUVだ。話がある」とメールが来る。
モリー・チェン(Annie Chang)がスタールの援軍としてやって
くる。
一方現在ひったくりと酒屋の事件を追っていて市警の刑事たち
も忙しかった。ドニー(Michael Esper)は睡眠不足だとボロ
が出やすいとしてウォズに目星をつけたのか?と問う。
ウォズは新入りではないだろうこと。容疑者を撃つドジをFBI
はそのままにはしないと。残るは5人か・・というドニーに
対してウォズは4人だという。ハーリーも対象だろうとし、
君は彼女に甘いという。可能性の高いヤツだと。FBIは選ぶ
前に入念に調査する。一番の情報通で失うものが大きく、
ヒミツを持つ物を選ぶんだという。当てはまるのは誰か?
と。
ウォズの元にジェームズ・ナヴァ(Gino Anthony Pesi)検事補
がやってくる。トゥフォに対し手ドーナツ屋の向かいの劇場
にカメラが有ったので映像を取ってこいと指示するウォズ。
ナヴァによると公選弁護人が麻薬常用者だと分かり彼に弁護
された受刑者92名が人身保護の請求をしたこと。あなたが担当
の事件は12年前のものを含めて4件あるという。
そこにハーリーが現れると、ストロークという店の常連が
カスタムフェンダーの黒い車を洗っていたという情報が入った
と語る。弟の名前はボレーか?とナヴァ。本名はクラレンス・
モリス(Charles Brice)でナンバープレートを照合したら一致
したというハーリー。住所は分かったとすると、テスとエス
パーダを行かせろと語る。検事補は当時のファイルとメモが
見たいとしてウォズに要求する。当時捕まえたのはティブル、
フォスター、ジラード、ミゲル・ゼペダだという。自由の身
になる可能性があるという検事補は、彼らのことを覚えている
か?と。ゼペダはとんでもないヤツだったので覚えていると
語る。サップは3件の酒場から同じ光景の弾が見つかったと
報告が入る。
■感想
ハーリーはFBIスタールから半ば無理矢理ウォズ率いるNYPD
の不正を暴くように指示される。
しかしウォズもまたチーム内にFBIのモグラが居ることを
信頼出来る情報筋から聞いて激怒し、裏切り者に鉄槌を下そ
うとする。しかし裏切っているのは一体誰なのか。
ハーリーはスタールのやり口が強引過ぎて、命ギリギリの
所で協力させていることに不信感を覚える。スタールと
協力している捜査官のモリー・チェンもスタールのやり方に
懸念を示す。
・
今の所、やはりNYPDのウォズたちの方に肩入れしている所も
有るので、スタールを見ているともの凄くゲスな野郎で
頭に来るわけですよ。相当無理な形で呼び出しを何度もかけて
いるし・・24時間以内に内通者を探すと上司と約束していた
のにスタールは何か掴んだのか?
勝手にズカズカとハーリーの部屋に入っているし、もう撃って
しまえって感じだった。
内務調査のドニーによれば、
「FBIは選ぶ前に入念に調査し、一番の情報通と失うものが
大きく秘密を持つものを選ぶとしている。」
・
FBIのスタールは目下の所、資金洗浄にされた5万ドルの行方を
追っているようで、その金の流れはカジノで換金している
監視映像が映っている。
この監視映像といえば今回の事件捜査を進展させた店の向かい
のドーナツ店にいたローマンが見つけた店の監視映像から
徐々に犯人を掴んで行く姿が有った。
■ハーリーが疑われている
前回のローマンの件では無事に事情聴取をくぐり抜けたハー
リーだけど、明らかにウォズは一番疑っているのはハーリー
へとスライドしていっている感じ。
ただ疑われるのもある意味では分からないでも無い。
その背景にはハーリーは至るところで危ない行動を起こして
いることが有る。
1)
先週のエピでは、新規の客との接触にウォズはハーリーを
指名して行かせたがその仕事が不調に終わったと報告。
2)
ローマンの件では明らかに嘘をついて虚偽の報告をした。
ただこの件では寧ろ仲間思いとして捉えられただろうか?
3)
娘は友達に車を貸してぶつけられたとしていたが、肝心の
クリスティーナは駐車したらぶつけられていたと語っている。
4)
そもそもハーリーは10年前にヴォズによって拾われた際に、
ミゲル・ゼペダの件では娘を守る為に彼が車泥棒をして検挙
された際に近くで起きたホームレス少女殺害事件を利用して
彼を娘や自分から遠ざけた過去が有る。DVを受けて居た
ところもあってウォズは完全にハーリーに味方していた。
■過去の取締映像
当時制服警官だったハーリーを取り調べしたのがウォズだった。
録画された日付を見ると2005年10月23日。
事件調書を引っ張り出して来た際にゼペダの所には2003年6月
の事件のことが書かれていた。妊娠当時ゼペダは出所後に
娘の周りをつきまとうようになり、圧力をかけている。
・6年前のゼペダの窃盗事件で娘は6歳になっているのは”偶然”
なのか。
・先週の公園で起きた殺人事件で最初に駆けつけたのはハー
リーであること。ホームレスの少女が4カ所刺されていたが
凶器は発見されていない。
■今回の事件
今回の事件はみかじめ料を取っている酒屋からの助けを求める
案件。現場に急行すると車(犯人は一人、フェンダーの色が
違う黒のセダン車、シングルグリップのショットガン)から
ウォズに向けて発砲が有った。
“偶然”はないと考えると・・・
・この件で店から助けを求められていると言ってきたのはトゥ
フォ。その流れからウォズは撃たれた。
・また前回のエピでも言及したがウォズは新人捜査官のローマン
は除外しているようだったけど、彼は下手なハズの銃弾を
一発で容疑者に当てていた。
・ドラッグ蔓延中
犯人は車の持ち主のストローク/クラレンス・モリスかと思った
が、彼はその車をレジー(Tama Filianga)という男に売っている。
レジーの自宅を調べると発砲してきたが、彼は躁鬱の病気を
患っていて薬を飲んでいたことが判明。
至る所でクスリが出てくるな。
■不確定要素
このドラマでは不確定要素は多数に存在するな。
罪悪感の問題も有るし、恋愛感情や人種問題もそれなりに
絡んできそうだ。
何より今回はウォズがハーリーを疑っていることが明らかで
みんなに嘘発見器をかけるとしていたのにハーリーだけしか
自宅に呼んでいなかった。
・検事補のジェームズ・ナヴァ
12年前の公選弁護士がドラッグ中毒だった為に、92名が人身
保護請求を出している。
その中にはハーリーの元彼のミゲル・ゼペダが含まれている。
・テスの嫉妬心
ハーリーが娘を守る為なら何でもやるようにテスは家族を守る
為に何でもしそうだ。ジョーがアンバー/ブルードックバー
からのお誘いのメールが有ったのでテスが変わりに相手をした
としているけれど、アンバーは本当にジョーの相手だったの?
テスとジョーの間には2人の子がいるようだ。
・確かな情報筋?
今回何度もウォズはハーリーから情報源を聞かれたが
一貫して「確かな情報筋」としか言わなかった。多分3度は
同じ質問をしている。
ダニーがそれに該当するのだろうか?
・嘘発見器
ハーリーはみんなの信用を試す為に全員に嘘発見器にかけ
たらどうかと提案した。痛みを使えば心拍数は誤魔化すこと
が出来る。「エレメンタリー」のS2-9でも全く同様に切り抜け
方について語られていたね。
ドラマの中では焦るとボロが出るとウォズも語っていたが、
人が嘘をつくと髪の毛をいじったりする行動が出てしまう。
この辺は「ライト・トゥ・ミー」とか「メンタリスト」、
「クリミナル・マインド」のプロファイラーたちが散々
言っていることだよな。ハーリーは「少林寺木人拳」の
ジャッキー・チェンのごとく、腕にヤカンを押しつけて痛み
を利用して切り抜けたが、手は明らかに髪の毛に触れてしまっ
た。
■使用された曲
・R.I.P. 2 My Youth by The Neighbourhood
・The Ideal Husband by Father John Misty
・Push It (Remix) [Feat. Pusha T & Tinie Tempah] by Ishi
■出演者
ハーリー・グレース・サントス (Jennifer Lopez) NYPD
マット・ウォズニアック (Ray Liotta) NYPD・警部補
ロバート・スタール (Warren Kole) FBI
マイケル・ローマン (Dayo Okeniyi) NYPD・新人
テス・ナザリオ (Drea de Matteo) NYPD・金髪
マーカス・トゥフォ (Hampton Fluker) NYPD
カルロス・エスパーダ (Vincent Laresca) NYPD
クリスティーナ・サントス (Sarah Jeffery) ハーリーの娘・音楽学校
デビッド・セパーステイン (Santino Fontana) “サップ”
ドニー・ポンプ (Michael Esper) 内務観察官
リンダ・ウォズニアック (Lolita Davidovich) マットの妻
ジェームズ・ナヴァ (Gino Anthony Pesi) 検事補
モリー・チェン (Annie Chang) FBI
ゲイル・ベイカー …… FBI、スタールの上司
クラレンス・モリス …… “ストローク”、常連
アンバー …… バーのウェイトレス、”ジョー”の相手
ルーサー ……
…… Yessi / モリスの彼女?
レジー …… ギャング
…… ドーナツ屋
…… FDNY / EMT
…… 囚人、冒頭で騒がしい署に・・
ティブル …… 過去ウォズが検挙
フォスター …… 過去ウォズが検挙
ジラード …… 過去ウォズが検挙
ミゲル・ゼペダ …… 過去ウォズが検挙・ハーリーの元彼