第7話 証拠なき殺人 The Bod in the Pod
脚本/Pat Charles
監督/Tim Southam
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海岸にはゴミを運ぶ船がハリケーンで転覆した為にもの凄い
量のゴミが漂流していた。ホッジンズとブースとブレナンが
現場で調査する。ブレナンはゴミがなくてもこの辺は糞便性
大腸菌群数は243ppmで、不法投棄の化学物質の汚染もあるのだ
という。遺体は何かの容器みたいなものに入って居て、遺体
はゼラチン化した状態になっていた。サヤ人間かと思ったと
いうホッジンズ。ブースはホッジンズの陰謀説をバカにすると
エリア51では未だに多くの謎が有るのだという。ブレナンは
ビンに入った船みたいで、小さい頃に父がくれたのを思い出す
という。死体を見て甘く懐かしいというのか?とブースは呆れる。
容器に入り口はなかった。
ブレナンは角張った眼窩と大きな乳様突起から見て男性の遺体
だと語る。人の骨か?とホッジンズは尋ねる。
バジリはカムに対して勤務時間の記録を書いてきた事を語る。
カムは給与課に回すというと、200ドルは多くもらえるとし、
それで特別なディナーを取りたい事を語る。
アンジェラはカムに対して彼氏からメールが来たことを語る。
しかしカムは向こうがそのつもりでいるだけで、娘の婦人科医
とはつきあえないと何度も言った事を語る。それに他の人がいる
とも言ったと語る。それを聞いたアンジェラは初耳だとして
詮索しようとする。しかしカムは職場ではプライベートなことは
話したくないと語る。アンジェラは水くさいとしてつまらないと
語ると、彼は面白いと言ってくれているというカム。
ホッジンズはバジルは遺体が運ばれてくるのをラボで調べる。
ブレナンによると白人男で年齢はまだ特定出来ていないという。
「この世には計り知れないことがあるホレイショー」とハムレット
の言葉を引用するホッジンズ。バジルは遺体を軟部組織と分け
なければならないという。ホッジンズはバジルに対してサウスダ
コタの農民の話を知っているだろう?と問うと、彼らは拉致され
て光る容器に入れられたのだという。バジリは1963年のハドリー
兄弟のことでしょと問うと血中アルコール濃度は4倍だったと語る。
ホッジンズは遺体を包んでいるのは一種の多層有機ポリマーみ
たいだとするとレーザーを使って開ける。安全第一だとして
ホッジンズは容器に顔を突っ込んで臭いを嗅ぐと、突然倒れて
しまうのだった。
ホッジンズは目覚めるとブレナンやカムなども周りに居た。
52秒気絶していたというバジリ。ブレナンは意識の消失が1分
未満ならば入院の必要はないと語る。遺体が嫌気性環境の中に
封じ込まれていたので軟部組織が発酵して二酸化炭素が発生
したのだというブレナン。骨を見ると擦り傷に伴う鈍的外傷が
後頭骨の後面に有りギザギザの傷口だという。また上顎と下顎
そして中切歯と側切歯が無くなっているが、歯根は残っている
という。殴られて折れたものなのか。容器の中には色んな物質
が浮かんでいるとカムはホッジンズに調べる様語る。
アンジェラがやってくるとホッジンズに対して気絶したのかと
問う。ブレナンに復元してと言われたが、遺体を見るとまた
ランチはパスしそうだという。
ブレナンとブースは帰宅する。
居候中のスイーツは歯を折ったのは遺体発見時の身元を割り出し
にくくしているのだろうと語る。ブレナンは娘の前で事件の
話はしないでと語る。そんなブレナンはHooligan Bearという
本を読んでいた。リトルルイが無事か確認したいという。
ブースやブレナンは仕事とプライベートのケジメは大事だという。
それを聞いたスイーツはブレナンは仕事以外の話もするのか?と
問うと、私は子供向け本を描こうとしているのだと語る。スイーツ
は殺人はそこでどう絡むのか?と問うと一瞬の沈黙の後ジョークだ
という。ブレナンは大笑いするが・・・
バジリはホッジンズのラボにいくと感謝祭の臭いがすると語る。
自説の実験をしているとして、ローストターキーを使いサヤの
化学特性を調べたら頑丈なビニールシートと同じものだったと
いう。ころした後にシートにくるんで捨て、直射日光にサラされた
場合、熱と最近と脂質でシートが強化されるかどうかを見ている
のだという。カムもラボにやってくると、バジリの本を返しに
来た事を語る。ホッジンズはバジリが本を出していたのかと問う
と、本を出していることは内緒だったのか?とカム。バジリは
ただの詩だと告げる。
バジリは腸骨耳状面から見て被害者の年齢は40から40半ばだと語る。
遺体と一緒に出た木片はインクで描かれた刻印だという。
店はランバーフォーレスの刻印だということで、店にいくと
店員のルネ・ミッチェルに復元した顔を見てもらう。すると
ラッキーかもしれないと語る。
本名はチャールズ・ミルナーでウチのお得意さんだという。
ハウスクリーニングをしていること。主に事件現場を掃除する仕事
とのことだった。ブースとブレナンはルネがチャールズと男女の
関係に有るのかとして、殺人だとなると私生活も探ることになると
告げる。すると彼は結婚しているので秘密にしていたが、妻とは
別れると言っていたという。統計的にはウソの確率が高いという
ブレナン。でも奥さんが情緒不安定で危ないと言っていたとし、
それでなかなか別れを言い出せなかったのだという。
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海岸に打ち上げられた謎の巨大サヤエンドウ内に閉じ込められた
男性遺体。ホッジンズは何らかの陰謀説を主張する中、実際には
日曜大工の店で売られているビニールシートが色んな条件の下
でそのような状態を作っていた事を知る。被害者はチャールズ・
ミルナーという遺体現場を清掃する仕事をしている人物。
ミルナーは結婚しているが浮気人であり、更にライバル関係に有る
業社がある事を知る。それぞれに話を聞いて回ると、たらい回し
にされるが如く、その人物が怪しいとして容疑を相手に向けられて
いく。傷跡の形状からミルナーが浮気していたルネの店でごく普通
に売っている仕事道具が凶器だと分かるが・・・
遺体現場を清掃し、遺体が有ったとする証拠という証拠を消し去る
ものと、ブレナンらを始めとする証拠を見つけ出すものたちの
対極的立場にいるものたちの対決的エピソード。
なんと言っても驚くべきは、カミールとバジリが恋人関係に有った
とする事実。バジリが詩集を出そうとしているロマンチストだと
いう事も驚きだけど、彼の経歴もまた凄まじいものがあり、
ホッジンズとの会話の中で、「詩を書いたのはイラン・テヘラン大
に入った1997年で、ハタミ政権が出来た時にはもっと自由になるかと
思ったが、マングラ新聞にその詩を掲載したのがきっかけで退学処分
になりアメリカに逃げて来たのだという。18歳の時で、詩の内容
は、愛・自由・民主主義・セックスに関するもの」だとしていたし
もうイランには戻れないとしていたけど、バジリくんの両親は
大丈夫なのだろうか。ホッジンズはそんなバジリくんがロマンチスト
には見えないとしながらも、「政治的追放なんてカッコイイ」と
して称賛していた。
バジリの詩にはペルシャ語が使われたということで、何と言っている
のか内容は分からなかったものの雰囲気だけで、それが愛の詩集だ
と察するだけの雰囲気を出していたのは流石。音楽は国境を越える
と言われるが、愛を表現する言葉も国境を越えるものなのか。
ブレナンはある程度ペルシャ語も分かるので内容もわかっていると
していたけど、カムは内容がわからないとしながらも、バジリの言葉
にグッと来ていた感じ。
そんな二人が付き合っていることをホッジンズが見てしまうけれど、
妻のアンジェラを取るのか友情を取るのかで、ホッジンズとしても
難しい選択を迫られた。もちろんホッジンズは話さなか
ったのだけど、まさかバジリたちも上からキスするところを見られて
いたとは思わなかっただろうね。
ホッジンズがバジリの詩集をスキャンしてウェブ翻訳した結果、
凄い誤変換によって怪しい内容となっていた。
「天の下に果物が浮かぶ。愛は辛い、新しい靴に悲鳴を上げる皮膚」
「君は僕のキャブレーターだ」
しかしそんな言葉を引用して、「君は僕のキャブレーターだ」を
アンジェラとホッジンズの間の愛の言葉に変換する辺りも面白い
流れが有った。
ホッジンズも最後にアンジェラに対して自作の詩を披露。
「オレは天の上で魂となり魚のように回転する。天空のコウガンの
ように・・」と。
カミールとしては公表したいが部下との関係故に公表できない
事情も存在する。なかなか難しい立場の人間ですね。
ブレナンとブースとスイーツの一つ屋根の下での物語は新たな
シチュエーションとしては楽しいものがあった。
ブレナンには絶対に受け入れないと思っていた、心理学とか
裏付けのない勘を頼りにした捜査ということに今回は言及していく。
いつもブースもブレナンもスイーツからの心理学によって核心を
突かれて苦しいシーンも有るのだけど、今回は頭の良いブレナン
がスイーツの本を読んで、心理学的にスイーツを手込めにする
というところが笑えた。
「スイーツは家を見つけるのが恐いのよ。実の親がいなかったから。
その怒りに対処した結果家に対する健全な考えが出来なくなって
いると。だから私たちにくっつくの。そうすれば不安と向き合わず
に済む。」
話題を変えようとした際には、
「心理学でいう話のすり替えね」として、ブレナンが一枚も二枚も
上だった。
事件としては誰もが容疑者になり得る中で、最終的にはブレナンの
勘から発する捜査から展開が発展する。
容疑者に対して「ほーらね!」とか「勝ったわ!」と繰り返し子供の
ようにはしゃぐ姿が印象的だった。
コンクリートの中にも血痕は染みつくものが有り、それをドライヤー
であぶり出していた。そのシミの痕から血痕の濃い部分、脛骨の
長さ、膝に人工関節の跡があるということから、割り出していく。
最終的には容疑者の部屋の床下から金が発見されたということで、
夫婦の部屋で金を独り占めする為にメルビンが殺害していたけど、
元々の老夫婦は自然死だったのか?それともこの金を持つ老夫婦さえ
も彼らが殺害したのだろうか?
それにしてもカミールって白い服が好きですよね。
いつもはSFの宇宙船に搭乗する制服みたいな服を着ていることが
多いけど、今回も体に密着した白っぽい服を来ていた。
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■使用された曲
・Landslide by Liam Titcomb
テンペランス・ブレナン (Emily Deschanel) “ボーンズ”、法人類学者
シーリー・ブース (David Boreanaz) FBI捜査官
アンジェラ・モンテネグロ (Michaela Conlin) 骨格から似顔絵
ジャック・ホッジンズ (T.J. Thyne) 知識が豊富、実家が金持ち
カミール・サローヤン (Tamara Taylor) スミソニアン責任者、”カム”
キャロリン・ジュリアン (Patricia Belcher) 検事
ランス・スイーツ (John Francis Daley) FBIの心理学博士
アラストー・バジリ (Pej Vahdat) インターン
デイビー・ベンソン (Kevin G. Schmidt) リサの息子
ルネ・ミッチェル (Roberta Valderrama) 日曜工具店”ランバーフォーレス
”
リサ・ミルナー (Jana Marie Hupp) チャールズの後妻
メルビン・カーヴィル (Brad William Henke) チャールズのライバル店
チャールズ・ミルナー () 被害者、清掃業者