第14話 ローラーゲーム殺人事件 The Doll in the Derby
脚本/Michael Peterson
監督/Tawnia McKiernan
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新人警察官のセリックとハミルトンは、バイクの運転手から
不法侵入の通報が有ったとして見回りに来る。こんな古い食肉
処理場に侵入などするものなのか。ニセの通報に新人を行かせ
るというのが恒例のようだとし、セリックは一目置かれるように
したいとして、オペレーターに銃を持った2人の男がいると
告げる。ハミルトンはそんなセリックに対してそんなことに
つきあえないとして一人で別行動を起こす中、ハミルトンは
セリックを呼ぶと何かに滑った様だという。セリックはライト
を照らして見てみると、なんとハミルトンはバラバラの遺体の
上に転がっていることを知り悲鳴を挙げる。
ブースとブレナンは車で現場に行きながら、アバトワで遺体が
発見されたのかとブレナンは語る。ブースは気取ってフランス
語など使わなくて良いとして食肉処理場だという。遺体を
遺棄するには道具も揃っているしちょうど良い場所だとすると、
ブースはブレナンの発言は相変わらず前向きなことに驚く。
ブレナンは午前中に育児グループの集まりがあるのでブースが
クリスティンを連れて行くかと問うが、今日は病院に行かねば
ならないという。急に連絡が有ったから・・というブースに
ブレナンは何か有ったら力になると約束する。しかしこれはオレの
問題だというブース。
現場に到着すると、ホッジンズとカミールが遺体を調べていた。
犯人は遺体を切断して下水管からながそうとしたのだろうという
ブレナン。カムは新人警察が現場を荒らしたので骨に付着
する損傷は犯人によるものなのか警官によるものなのか区別が
付かないという。ホッジンズはヒロズキンバエの繁殖の初期状態
なので死後8時間だという。遺体が何故か溶けていた。
ブレナンは頭蓋骨の大きさと形態から判断して被害者は女性だという。
犯人は被害者に何らかの腐食性の液体を浴びせたようだという
カム。警察官の手が焼けただれているほど強力なものだという。
第5・6
警察に見られる条痕から見て遺体を切断し、横引きのノコギリが
使われたであろう事を語る。カムはホッジンズに対して、液体を
中和する方法を見つけないと組織が全て損傷するとして、なんとか
して欲しいと頼む。多分ギ酸と酢酸が使われていて、ベースは水素化
ナトリウムか水酸化ナトリウムであり、一般的家庭用洗剤を使った
だけだという。これならば水で中和出来るという。
ブレナンは高圧ホースを使うと骨を傷つけるので辞めてくれという
が、骨は砕けたらブレナンが繋げれば良いが、組織は失われる
と永遠に失われるのだという。ブレナンは話合うべきだと訴える
が・・・言い争いする二人に対してブースはオレの管轄じゃない
として逃げるのだった。
ラボに遺体が運ばれてくる。
インターンとして働くのはウェンデルだった。
ウェンデルは遺体を見て全ての関節で切断されているとし、死後
だと良いが・・と語る。酵素系洗剤を中和したからきちんとした
毒物検査が出来るというカム。ホッジンズはウェンデルに対して
誕生日なのではないか?と問うと、24歳か25歳だっけか?と
問う。明日29歳だというウェンデル。29歳は大事な年齢だとする
と、ホッジンズはウェンデルが浮かない顔をしているのを見て
まだ何も達成していないと思っているのかと問う。カムは29歳の
時には主席検視官をしていたんだぞという。カムはそれを否定し
次席検視官よと語る。ホッジンズはどうなのかと問われると、
オレは既にジェファソニアンで働いていたという。つまりそれから
前進していないということなのかと問われるが、妻子がいるので
前進はしている事を語る。しかし全財産を失ったのでしょという
カムに今までが良すぎただけだという。
ウェンデルは前頭骨と側頭骨の湾曲と放射状の骨折から見て
鈍的外傷による損傷で有り、腸骨稜に死亡前の骨折、そして第
5・6肋骨にも同様の傷が認められるという。仮骨は繰り返される
外傷によるもので左の鼻骨が骨折し、前歯三本が欠損している
という。ホッジンズはそれを聞いて実力を見せようとして
一生懸命だなという。死亡前の損傷は家庭内暴力の状態と一致
しているとのことだった。カムは歯のブリッジの製造番号から
身元がわかるかも知れないと告げるとブレイ君に調べて欲しいと
告げる。
FBIの鑑識が調べたが現場から指紋はなかったとブースはスイーツ
に語る。遺体切断には手袋が使われるのが常識だというスイーツ。
連続殺人事件ではないだろうし、儀式的要素もなく、異常者、
快楽殺人でもないという。遺体を切断して手押し車に乗せたのに
違うのかと問うと、つまり計画性がないということだという。虐待
の痕跡があるとブレナンは語っていたとのこと。
罪悪感を隠す為に切断したのかも知れないという。
そんな中遺体はメリンダ・パーキンス(32歳)であり、医者の夫
と結婚していたことが分かる。スイーツにはその夫と遭って
反応を調べてくれというブース。自分は行くところがあるとして
そそくさと出て行く。スイーツは何処に行くのかとして聞きたがる
が・・・
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古い食肉処理場で女性の遺体が発見される。
遺体は関節の所でバラバラにされ、更には腐食を進める為に
酵素系洗剤が振り掛けられていたことが判明する。
被害者の女性からは多数の傷跡があることから、生前には家庭内
暴力を奮われていた可能性があると主張するのはウェンデルだっ
た。歯のブリッジの製造番号から被害者はメリンダ・パーキンス
(32歳)だと判明。外科医の夫と結婚しているとするが、1年前から
別居しているという。そんな中、アンジェラは被害者がはめて
いた時計は高機能型のものであり、GPSや心拍計が付いていたこと
から被害者が亡くなる直前のデータが分かるという。GPSを頼りに
殺されたであろう現場を調べると、そこはローラーゲームズを
行う練習コースが設置されていて、彼女は”ダービードールズ”と
いうチームの一員だった事を知る。更に生前の彼女は自由奔放で
有り、派手な男性関係だったとのことだった。
今回はウェンデルがインターンのエピソード。
30歳の誕生日を目の前にして・・って感じでウェンデルの現状に
対して、改めて再確認させるものが有ったけど、つい先日最終回を
迎えた日本のドラマ「デート 恋とはどんなものかしら」の杏さん
演じる女性も30歳を目標にして結婚をしようとしていたので、
この年が一つの人生のターニングポイントとなるのかな。
ドラマとしてはウェンデルが出るとどうしても三角関係のような
形にはなってしまう。アンジェラと付き合っていた過去が有る
ので、ホッジンズがウェンデルに対してどんな視線で眺めている
のかということもちょっぴり垣間見られるところが有るけど、
今回の被害者の関係性とラボでの関係性というのを対比させて
描いたものが有る。
被害者側の人間関係・交友関係は
被害者・メリンダ
親友・イヴァナ
夫・パーキンス
恋人・ニック
メリンダは元夫の前に行き見せつけるようにして新しい恋人との
間で性的関係に及んでいたみたいな話になっていたけど、
ラボに於いて、ウェンデルはアンジェラとの性的関係は勿論のこと、
裸のモデルとしてアンジェラに絵を描いてもらっていたとする
流れも有って、ちょっぴり微妙な雰囲気もある。アンジェラは
潜入捜査の為と称してブースとキスする姿も有ったし・・
冒頭の中でホッジンズが挑発するようにして、オレには妻子がいる
とウェンデルの前で誇示する姿が有るも、やはりプライド的な心理が
働いていたりするのかな。
シーズン8はあらゆる意味で設定が極端に変わることがあるなという
感じがする。シーズン8の始めの頃、アンジェラが現状に対して迷っ
ている感じがして、今のままで良いのかどうかに対する悩みを
吐露していたけど、今ではそんな姿もなし。ホッジンズが全財産を
失ったというセリフこそ今回出てきたけれど、それに対して腐る
姿は一切無かったね。
また今回驚いたのはブレナンとブースが冒頭の現場に於いて、
カミールが命令と称して軟組織に水をかけるとした際に、ブレナン
は反対する姿が有り、カムは上司だということを名目にブレナンの
意見を却下していた。そんなブレナンは、ブースに解決を求めて
声を掛ける姿が有ったけど、以前までのブレナンならばこんな
ことで人を頼るみたいなことはなかったような気がする。
面白かったのはブレナンがローラーゲームズを見に行った際に、
選手達に面白いプレイヤーネームが付いていることを知り、
それを実習生に取り入れようかとして、「膝蓋骨ピーター、脛骨
ピーター」と呟いていたけど、出来ればブレナンには、猿岩石
の有吉弘行さんばりに、自分が抱えているチームのメンバーにアダナ
を付けて欲しかった。デイジー、ウェンデル、フィッシャー、
バジリくん、アバーナシーにはそれぞれどんなアダナを付けるのか
な。
潜入捜査を担当したのはアンジェラ。
ゲームに於けるネイミングは、「平手打ち(スマッキー)ケネディは
最強」。アンジェラのローラーブレード姿はとても似合っていた。
思わずホッジンズもその姿に惚れ直したとばかりの態度。
犯人はスケート靴で殴ったであろう形跡があるが、令状が出ない
為に仕方なく潜入した格好だが、アンジェラはスポーツ体型を
している感じがする。
傷跡からローラーブレードで殴ったが致命傷を与えたのは、
鍵だという。被害者のTシャツから発見されたものをフルオレイン
処理で分析すると、蛍光オレンジ、80%アルプマン(血漿に含まれる
成分)、塩化ナトリウム、硝子体液が検出。ホッジンズはヒント形式
でウェンデルに問うと、それが眼球の液体だと分かり、目を刺した
のだという。眼にはニッケル銅、糸くずが有ったということから
鍵だと判明する。
しかし今回の犯人は、冒頭からスイーツが見立てをしていたけど、
眼をえぐって、体をバラバラにして、遺棄するって行動を見ると
そうとうヤバイ人の様に見えるな。罪悪感があるのであれば、
あんな場所に捨てないだろうし。
そしてなんだかよく分からないけど、ブースの秘密のチャリティ
活動が取り上げられた。流れからするとあんまり脈略はない
気がするのだけど、ブースというキャラクターにまた一つ、
子供思いの一面を描くことで、ブレナンにとっては彼に対する
再認識をさせるところに繋がっていったのかな。
隠す事はないとは思う。寧ろジェファソニアンは研究員でもある
ので、協力する人は協力してあげればイイのな。
■検索用キーワード
・2週連続で金曜日に回避的な態度を取っている(スイーツ)
教会に告解か?「正式に結婚に結婚していない女性と暮らしている
のでいけない」「規則に従わない生き方もある」(ブース)
・「心拍数の限界値は220からその人の年齢を引いた数」(BONES)
・エミリー・ディキンソンみたいね
・頭蓋骨の損傷から微粒子・・ポリウレタンとサングラック樹脂
(滑走トラックに塗られたニスの樹脂だ)
・30歳前にやりたいことのリストを作ったらどうか? (HOG)
1) 自由奔放な子と付き合う (シェリル・ケイツと付き合った)
2) ヒゲを生やす (大学生の時にやった)
3) ヌードモデルになる (アンジェラと付き合っていたから・・)
・神経線維腫症NF 体中の神経が存在する部位に腫瘍が形成 3千人に1人
・筋ジストロフィーと膿疱性線維症とハンチントン病を合わせた数より多い
・視神経膠腫
・兄は僕が29歳になっても負け犬だと賭けをした。200ドル。
・ウェンデルの兄は警備員
・コリントの信徒への手紙「愛は忍耐強く寛容、愛は妬むことをしな
い。また愛は自慢せず、傲り高ぶらない。」「真の慈善は匿名でやり
きること。」
■使用された曲
・
テンペランス・ブレナン (Emily Deschanel) “ボーンズ”、法人類学者
シーリー・ブース (David Boreanaz) FBI捜査官
アンジェラ・モンテネグロ (Michaela Conlin) 骨格から似顔絵
ジャック・ホッジンズ (T.J. Thyne) 知識が豊富、実家が金持ち
カミール・サローヤン (Tamara Taylor) スミソニアン責任者、”カム”
キャロリン・ジュリアン (Patricia Belcher) 検事
ランス・スイーツ (John Francis Daley) FBIの心理学博士
ウェンデル・ブライ (Michael Grant Terry) インターン
エミリー・キッキンソン / スーザン・キャロル (Sydelle Noel) 選手、被害者
イヴァナ・キックアス(Suzanne Quast) 選手
ニック・ベネット (Brad Carter) ローラーゲームズ、チームオーナー
Dr.ブラッドリー・パーキンス (Larry Poindexter) スーザンの夫、外科医
Dr.フリス・クロフォード (Tamlyn Tomita) 神経線維腫症専門医
セリック (Ary Katz) 捜査官
ハミルトン (Cedric Sanders) 捜査官
— (Ehab Elgharabawy) Carlos the Antique Store Owner
— (Natasha Key) Derby Doll