第19話 もう一つの顔 Lacey
監督/Milan Cheylov 脚本/Edward Kitsis、Adam Horowitz
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タマラはニールのフィアンセだと分かる。
父カートとオーウェン親子は、レジーナによって分け隔てられる。
オーウェンはグレッグとしてストーリーブルックに戻ってくる
とレジーナの前で父を連れて帰るという。レジーナは残念だが
お父さんはいないという。
オーガストはエマに対して危険が迫っているとしてタマラのこと
を言おうとするが、タマラに見つかりスタンガンで気絶させられ
る。その状態でオーガスト(ピノキオ)は修道院長の魔法によって
人間に戻され、子供の姿になる。当時の記憶を全て失い、危険
がなんだったのかは聞き出せなくなる。タマラはグレッグに逢う。
グレッグが街の外の恋人と連絡を取っていたのはタマラだった
のである。ベルはフック船長によって境界線を越えてしまい
記憶を失ってしまう。ベルはルンペルと永遠に共にすると言った
のに・・としてゴールドはショックを受ける。ルンペルは予言者
から『やがて息子と再会することになるが、お前を息子の元へと
導く少年がお前を破滅させる』と言われ、先に殺すと誓うルンペ
ル。
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ヘンリーの誕生日。
エマやニール、メアリーとデビッド、そしてゴールドが彼の
質屋でヘンリーの誕生日を祝う。ゴールドはヘンリーに対して
誕生日のプレゼントはこの店にあるどれを選んでも良いと告げ
られてヘンリーは一本の「魔法の杖」を選ぶ。ゴールドによると
強力な杖なので気を付けろという。どうやって使うのか。
ゴールドは使い方を教授しようとしてヘンリーに対して杖を
使う。するとまるでピノキオのようにしてヘンリーは人形と
なってしまう。この子は予言で私を破滅するとされたので、
破滅させる前にこの子を破滅させるのだという。
それはゴールドが見た夢だった。
ヘンリーはニールと公園でチャンバラごっこして楽しむ。
そんな光景をゴールドは遠くから見つめていたが、そこにレジーナ
が近づいてくる。私たちは脇役に追いやられたわねと語るレジーナ。
何故あなたの息子がウチの子と一緒に遊んでいるのかと問われると、
ニールはヘンリーの父親だという。それを聞いたレジーナはゴールド
がヘンリーの祖父だというのかとして驚く。つまり君も家族という
事だというゴールドに対して、レジーナはあなたが仕組んだこと
なのねと憤怒する。私があの子を養子にした際に、斡旋したのは
あなただとすると、「確かに偶然ではなく運命だとし、それも
ユーモアのセンスのある運命だよ」と語る。愛すべき祖父を演じ
ているということなのかと問うと、それは無駄なことだという。
息子や彼らはあなたを受け入れるハズはないという。
私は散々あなたのことを見てきたが、あなたの中では最後に必ず
あなたの闇の心が勝つとし、常に闇の方を選んできたことを指摘
する。あなたの息子でさえあなたを善人には出来なかったのだと
語る。
入院しているベルの元を尋ねるゴールド。
この前の電話で心配をかけてしまったことを詫びる。ベルもまた
まるで死の床にいるような感じだったので心配していたという。
ゴールドは覚えて置いて欲しいこととして君を思う気持ちは
本物だとし、知って置いて欲しかったのだという。
するとベルは「私は人の気持ちがわかる」のだとし、何でと言われ
ても困るがそうなのだという。私が全ての記憶を無くした原因は
私の過去と関係があるのだろうし、あなたもその過去に含まれて
いるのだろうという。私が怪我した際にあなたが(魔法で)治して
くれたことも覚えて居るというが、ゴールドは思い違いだろう
として、そのことはベルが自分自身を思い出せばハッキリする
ことだという。記憶を取り戻すことを手伝ってくれるか?という
ベルに対して私も自分を思い出したいのだという。君は私の良い
部分を引き出してくれたこと。今こそ必要なのだという。
それならばお互いに助け合いましょうというと、ゴールドはまず
は病室から出ようと告げ、常に閉じ込められてばかりだと呟く。
— 昔 —
ベルはルンペルの城に契約で連れてこられた為に夜通し涙して
いた。ルンペルは勇ましくオレの元にくると誓ったのに早くも
恋しくなったのかと問う。夜通し泣かれるとこっちも苛ついて
金が紡げないのだという。ルンペルはベルに枕をプレゼントする
と眠る為でなく泣き声を押し殺すために使ってくれと語る。
そんな中、ルンペルの城に泥棒(ロビンフッド)が入る。
泥棒は「魔法の杖」を盗んでいた。ルンペルはその杖は使い方を
知らないと厄介なことになるという。泥棒はこの矢の威力を
知っているかと問うと逃げても無駄だと告げ、この弓で放った矢
は必ず当たるのだという。魔法の弓矢だった。矢を射ると魔法で
逃げ回るルンペルに突き刺さるが、ルンペルが死ぬ事はなかった。
魔法には対価がつきものだとし、お前にも払ってもらうという
ルンペルは彼を捕まえる。
— 現在 —
ベルの元にはレジーナが現れる。ちゃんとした自己紹介をしていな
かったとして私はこの町の町長だというレジーナ。ベルはもう大丈夫
だとしてゴールドが退院の手続きをしてくれて記憶が戻るまで
力になってくれるのだという。レジーナはベルに対して、マッチを
手渡す。そのマッチは「うらぎの穴 ラビットホール」というバー
の紙マッチだった。ベルがそれに触れると自分が誰だか思い出した
気がするというベル。
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ストーリーブルックの外からやってきたものたちは、偶然この
町に来たのではなく、それぞれに目的があることが分かる。
グレッグはかつてオーウェンという名でこの町にいたことが
判明しカートという父を捜しにやってきたこと。ニールの婚約
者としてやってきたタマラは魔法の力に魅了された人物で、その
力が欲しいとして、グレッグと共に計画的にこの町に来たこと
を知る。そのことを伝えようとしたオーガストはピノキオから
人間に戻る際に記憶が失われて、危険が迫っていることを口に
しただけでそれ以上のことは何も分からずにいた。エマはその
危険がなんなのかを不気味なものとして捉える中、レジーナは
ベルの元にいくと、ゴールドに復讐する為に、ベルの記憶を
本来の自分とは違う記憶として蘇らせてしまったことで、ベルは
連日酒場に入り浸るような人物になってしまう。ゴールドはなんと
かしてベルの記憶を蘇らせたいと考えて、助けを求めるのは
かつて記憶を失いキャスリンとウソの生活を過ごしていたデビッド・
ノーランこと、チャーミング王子だった。
新しく登場してくるタマラとかグレッグがどんな行動を取るのか
気になっている中で、またしても身内でのゴタゴタ騒ぎがドラマ
として描かれた格好だった。
今回みんなが黒ずくめの服を着ていたね。
一度あることは二度あるということで、ベルの記憶が境界線で
失ったことに続いて、今度はどのような魔法を使ったのかはよく
分からなかったけど、レジーナの使った”ルンペルの呪いの魔法”に
よってねじ曲げられた記憶として別人格を埋め込まれてしまった。
そんなベルが色んな人物像を体験していくとする数奇な状況
を見ると、まさに人生は「Alice in Wonderland」って感じで、
ウサギを追って(バー”ラビットホール”)不思議の国に迷い込む、
アリスを地で体験していく様子が描かれる。
ただタイトルが「もう一つの顔」だと考えると、ベルには元々
こういう姿が存在していたという裏の一面も持っていたのか、
それとも彼女の中の願望を具現化させたのか。
2015年2月現在来日中のジョニー・デップ様がティム・バートン監督
バージョンの映画の中でマッドハッターを演じていたことも有った
けど、そんな彼女を救うのは、「真実の愛によるキス」なのか。
ただアリスがベルというよりも、今回の状況を見ると不思議な世界
に迷い込んだのはゴールドの方だということを感じる。
何よりも人格が正反対になってしまったベル/レイシーのどちらの
彼女が本来あるべき姿なのか。
過去のベルはロビンフッドを助ける過程で、
「あなたは自分を冷酷だと人に思わせたいだけで、心の底では優しい
部分を持っている。魔法よりも大事なものも有る」とするセリフを
述べるも、現在のゴールドを見て失意を覚える中には、まるで
正反対の言葉を投げかけている。寧ろゴールドがベルに対して
善意を植え付けようとしているけれど、最終的にはゴールドが
本性を見せたことで、二人は意気投合してしまうというのだから、
この二人がどこに向かっているのかまるで、よく分からない。
「その人を深く知るまでは心の中は分からない」とするベル。
そんなベルは今回自らを「私は人の気持ちがわかる」としてその
能力を自ら示そうとしていたけど、こんな能力はもう過去のものなのか。
過去のベルが酒場にいるという光景は、S2-11の中でも描かれている。
彼女は当時、リロイから冒険がしたいのではないかとして誘われ、
彼女自身は、「英雄願望はあるが本に没頭している方が安全」だとして
一度は断ったけれど、結局ヤオグァイ討伐に参加していることが有った。
これまで清楚な印象しかなかったベルの中にも、そんな戦いをきっかけ
として戦士たちと共に酒で盛り上がりを見せていたという過去が有っ
ても不思議ではない。
デビッドにデートの仕方を習うというゴールドの行動は憎めない
ところが有るし、メアリーに人殺しをさせたゴールドがその夫に
頼み事にくるという複雑な状況も有って、何が何やら心情的にも
複雑に絡み合い、正しい行動が何かは分からない状況だけど、
デビッドによるとレジーナの呪いにかかった時にも
「白雪姫とチャーミング王子の部分が心の中に残っていた」と
いうことで、当時のベルとルンペルの残っている象徴的シーンを
通して、打開点を見出していくことになる。
その為に、今回はベルの過去を通して、改めてベルとルンペルが
どんな関係を築いていたのかが描かれ、その過去の中に打開点とも
なるべき当時の人格探しを行う流れがあるようだ。
ベルとルンペルは何時の頃からか突然良い感じの関係になっている
けど、今回は二人の関係が良い感じの関係に向かうその根っこと
なったエピソードのようだ。
善人の鏡のようなベルの態度に「愚か者のお人好し」だとして
苛立ちを覚えつつ、ベルが唱えるように、ロビンフッドは人の
為に行動を起こしていたということで、結果として彼の中の意固地な
までの支配力・顕示欲ばかりが正しいことではないことを示唆する
ところに繋がる。ただ今回の過去の姿を見ると、ベルにはまだ
酒場で屯していたような人物像はなく、寧ろ本を読んで英雄願望
に浸る姿が有るので、今後、ベルが酒場で屯するドワーフたちとの
関係(S2-11)が出てくるエピソードはどんな形で繋がっていくのか。
ドラマを見る前にクレジットを見ていた為にロビンフッドが出てくる
ことは知っていたのだけど、この人がロビンフッドなのかと思う
とやや拍子抜け。イギリスの俳優さんで正直あんまり馴染みがない
のだけど、NHKのイギリスドラマ枠で放送していた「ホテル・バビロン」
で主人公の総支配人役のレイチェル役をしていたTamzin Outhwaite
と結婚していたことがあるようで、
本人は「RUSH ~スキャンダルな外科医」とか「魔術師 MERLIN」
に出演している。
単なる泥棒を繰り返している人物かと思えば、実はマリアンという
女性を助ける為に「魔法の杖」を使っていたけど、なんだか似たよう
な光景が多いな。「愛は命を救う」ということを考えれば、
それも仕方なしだと思うけど、”対価の問題”がテーマとなることもまた
多いことを考えると、その対価によってどんな弊害を受けて居るのか、
その姿をあんまり見た事がない(笑)
時々忘れた頃になって、魔法には対価が・・なんて言っているの
だけど、みんな魔法を使い放題じゃないかと小一時間な感じ。
当時の価値感とは変わってベルが求めるゴールドの中には
善人としてのゴールドの姿というよりも、寧ろ封印している方の
ゴールドに魅力を感じているようで、力こそ正義だとする流れが
有るのか。
一方レジーナはエマの元に近づくと、彼女の言葉から何かを隠して
いることを掴んだ様子。
「周りのことを心配するならヘンリーが望む母になることに集中
したらどうか?あの子と”永遠に”失う前に・・」。
その流れからアントンたちが作っている魔法の豆の存在が発覚して
しまった。
この流れも不気味だけど、深夜にタマラが運んできた海賊フック
がどういう役割を果たすのかが気になるね。
フックってなんか憎めないところでグルグル回っている感じ。
アントンが人間の大きさになったとしていたけど、それでも大きい。
■その他
・Bad Reputation by Joan Jett
メアリー・マーガレット・ブランチャード (Ginnifer Goodwin) 白雪姫
エマ・スワン (Jennifer Morrison) ウソをついている人を見抜ける、ヘンリー母
レジーナ・ミルズ (Lana Parrilla) 悪い女王、コーラの娘
デビッド・ノーラン (Josh Dallas) チャーミング王子、メアリーの彼
ヘンリー・ミルズ (Jared Gilmore) エマの息子。レジーナの養子
アーチー・ホッパー (Raphael Sbarge) ジミニー・クリケット(コオロギ)、カウンセラー
Mr.ゴールド (Robert Carlyle) ルンペルシュティルツキン、質屋
グラニー (Beverley Elliott) 赤ずきんの祖母、ホテルと食堂を経営
ルビー・ルーカス (Meghan Ory) 赤ずきん、食堂でウエイトレス
ベル・フレンチ (Emilie de Ravin) 記憶喪失 レイシー
修道院長 (Keegan Connor Tracy) ブルーフェアリー
— (Colin O’Donoghue) フック船長
タマラ (Sonequa Martin-Green) ニールの婚約者、魔法を探す
グレッグ・メンデル (Ethan Embry) ストーリーブルックにやってきた
ニール・キャシディ (Michael Raymond-James) ベルファイア
アントン (Jorge Garcia) 巨人
— (Tom Ellis) ロビンフッド
キース (Wil Traval) ノッティンガムの警備隊
— (Nicholas Carella) バーテンダー
マリアン (Christie Laing) キースの妻
— (Ingrid Torrance) Severe Nurse
*** 白雪姫を助けるドワーフ
— (Mike Coleman) ハッピー
ウォルター (Faustino Di Bauda) スリーピー
— (David-Paul Grove) ドク
— (Jeffrey Kaiser) ドーピー
トム・クラーク (Gabe Khouth) スニージー 、雑貨店
— (Mig Macario) バッシュフル
リロイ (Lee Arenberg) グランピー、何でも屋
— (Ken Kramer) ボシー