LAW & ORDER : クリミナル・インテント シーズン5 第16話 エゴイストの喜劇 Dramma Giocoso

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第16話 エゴイストの喜劇 Dramma Giocoso

脚本/Rene Balcer、Stephanie Sengupta
監督/John David Coles
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【ストーリー】
ミミとジョージは衣装部屋でツアーから戻って衣装は残り5着
だと語る。後は洗いは終わったことを語るミミ。
そんな中衣装部屋の奧では、指揮者のフィルとバイオリニスト
のローラ・ブースが言い争っていた。
フィルは立ち去る際に衣装担当のミミたちに上着がキツイとして
これでは腕が触れないと語る。ジョージはキツイのは上着だけ
じゃないだろうと呟く。

舞台ではリハーサルをしていた。女優のギリアンが歌う中、
フィルは物音が気になり途中で練習を止める。芸術の創作中
に不快な音を立てるなとして、当たり散らすようにしてセット
を壊していく。私の功績に対する敬意が無いとして激怒。

マネージャーは22分の休憩を出し、遅れたら首だと語る。
ローラは母・ギリアンの元に行くと、騙されたのにただ忘れろ
というのか?と問う。ギリアンは衣装が濡れていることを指摘
すると、衣装のミミは南米での害虫を洗い落としていたことを
語る。ローラは母に対して私が成功するのが嫌で反対している
のだろうとして出て行く。

そんな中、オペラには客が入り満員だった。
第一幕が終わり暫しの休憩の際、フィルはローラに話しかける
が、話す事はないと告げ、劇場を出て行こうとする。
第二幕になってもローラは戻って来ず、バイオリンだけが
残されていた。

ローラの遺体が発見され、現場にはローガンとバレクがやって
くる。スタッフから話を聞くと、何かが滴り落ちているのを見つ
けてパネルを開けたら遺体が見つかったという。バイオリニスト
のローラは三年前の18歳の時に入団したこと。力強い弓でその
音には涙が出る日も有ったという。遺体が見つかったダクトの
上は屋上に繋がって居るが、屋上は出入り自由で従業員は700人
いるという。南米ツアー後最初の公演だったとすると、容疑者は
700人以上かと告げる。休憩中に演奏者たちは何をするのかと
問うと、食事をしたり仮眠を取ったりするという。ローラは急病
かと思ったとし帰宅したのかと思ったという。

遺体を見ると頭を酷く殴られていた。
バレクは指に粘着物があるとし、恐らくバイオリンの弦の松ヤニ
だろうという。ローガンは彼女はシャフトでの埃を吸い込んでいる
ので暫くは生きていたのだろうという。

屋上にいくと、血液と毛髪が付着していた。
シャフトに頭を打ち付けられたのだろうという。もみ合った形跡
も有るが一体屋上で何が有ったのか。
落ちているものを見ると、ビールやウォッカ、コンドームに
恐らくコカインだろうという。不良のたまり場みたいだとすると
スタッフはみんなストレスの解消をしているのだという。演奏家
や歌手は一人で居たがるものだという。ローラの母親はウチの
歌手のギリアン・ブースだという。

ギリアンに話を聞きに行く。
すると娘がバイオリンを置いて帰るなんてあり得ないと思っていた
事を語る。たった一人の娘だとして逢わせて欲しいというが、
ローガンは記憶は美しいままの方が良いとして、遺体を見るのは
辞めた方が良い事を示唆する発言をする。娘にボーイフレンドは
居なかったとし、音楽が人生だったという。フィルは彼女を
第一バイオリンにしようとしていたという。何故彼女は休憩中に
屋上に行ったのかと問うが、ギリアンは娘は酒も麻薬にも無縁だ
と語る。母と同じ価値観を受け継いでいたこと。箱入りで育った
反動で外の世界に興味を持ったのかも知れないとバレク。
世間知らずな子だったので騙されたのかも知れないと母は語る。

検視室のロジャースはギリアンのファンだという。
彼女の”リボレット”を見たとして、突然歌い出す彼女に、ローガン
は遺体になりたいとして、早く検視してくれと語る。ムッとした
ロジャースだが、性的暴行はなく後頭部に深い損傷があること。縁
に打ち付けられたのだろうという。また手からはコカインが検出
されているという。それを聞いたローガンは楽団は麻薬御国から
戻ったばかりだろうと語る。

2月15日(水)・楽団員のロッカー

2月20日(月)・ラインハルトの控え室
2月24日(金)・フィリップ・ラインハルトの自宅
2月28日(火)・ギリアンの楽屋
3月2日(木)・聖ジェームス病院
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オペラハウスのバイオリニストとして活動するローラ・ブースが
屋上のダクトの縁に頭をぶつけられて、そのまんまダクト内に
投げ込まれて殺される。楽団員たちは南米公演から帰国したばかり
だったことも有り、彼女は麻薬の運び人だったのではないかと
するが、母親によると娘は真面目で酒も麻薬もやらない人物だとい
う。オペラファンだとするロジャースは遺体を検視した結果、
手にはヘロインが付着していることが分かり、楽団員のロッカー
を調べると、衣装係の二人が楽団員の衣装にヘロインを浸して
国内に持ち込み、それを洗い流して蒸発させてヘロインを密輸
していたことが分かるが、殺害に関しては無関係であることも
判明する。彼らの話によると、ローラは殺される前に指揮者で
有るフィルと口論していたとのことだった。

ドラマはバイオリニストとしての夢に賭ける娘と介護の問題に
悩むオペラ女優の母親の問題を立場的・対象的なものとして描いた
ものだった。

テーマとしてはやはり自分のことしか考えず行動している部分が
有るそれぞれのエゴというものをぶつけ合って、それぞれ自分
の立場を固守する中、どのエゴがもっとも卑劣なものなのかと
いうことを描いたもの。

娘は夢の為に練習をしては母親が病院に運ばれたにもかかわらず
迎えに行こうとはしないし、母親は女優として大成しており、
それなりの夢を叶えているものの今度は介護の問題として存在して
いること。そんな二人の間に立つオペラのオーケストラの指揮者が
この二人のことをオーケストラとタクトをふるうようにして操って
いるのではないかと思わせつつ、ドラマとしてはよりエゴを際立た
せているものがこのドラマの主導権を握っているという寸法だ。

それぞれに主張や言い分があるのは分かるけど、やはり命短しな
母親が自分の介護の為に娘を殺し、そして介護してくれる夫に
結婚を迫るという辺りのエゲツさというものを感じる内容だった。

ヤコブ病という難病を患っていて、寿命もそう長いことでは無さそ
うなので、正直自ら介護施設に入るという選択筋はなかったのだろ
うかと思う。ただ娘は22歳だと語っていたので、そんな年齢で母を
失う寂しさも有りそうだし、遺伝的なものだとすると、この娘も
またそう遠くない未来に同様の末路を辿ってしまうのではないか
とするものが有り、なんとも心情的には複雑だ。

自らが娘を殺害し、容疑をフィルに擦り付けては、アリバイを証言
するという変わりに結婚を迫るという一人舞台状態。女優は
我が儘で、舞台でもそんな一人舞台を好むものかも知れないけど、
本来何の恩義も無さそうな相手に対して、私があなたを庇ったのだ
から貴方も介護してなんて言える立場でもなく、「病める時も一緒」
とした結婚式の言葉も嘘から生まれた事実故に、なんの縛りも拘りも
ないところが有る。

「失われていく記憶」とか「記憶は美しいときのままが良い」という
セリフからしても、記憶がテーマとして示唆している面が
多く、女優ならば尚更、ファンの中に根付いている女優としての
人物像がどう記憶の中にどう留まるのか気にしている面が
有るのだろうか。
ギリアンのファンは多く、あのロジャースでさえも検視官室で
歌う姿が有ったし、警察官の中にも夫婦でファンだとする男性
の姿が有った。

色々と失われている記憶の中に、フィルとギリアンの間で静かなる
駆け引きが有る。失われている記憶を補う存在で有ったフィルの
ことが、捜査官には洗脳していて自分の都合の良いアリバイに
利用しているように写ってしまうのだ。

立場の強いもの、弱いものという先入観が冒頭から舞台でのリハー
サルの中にも見え隠れしていて、この流れの主導権を握るのが
フィルかと思わせつつのミスリードを誘う流れが有る。

生前の娘が母親に対して、「嫉妬している」という言葉を発して
いたけどあながちそれも間違いではない気がする。ただし大成する
ことへの嫉妬心ではなく何の心配もなく、夢を追えることへの
嫉妬心なんだろうね。

■検索用キーワード

・Lucia di Lammermoor
Music by Gaetano Donizetti

ロバート・ゴーレン (Vincent D’Onofrio) 天才刑事
アレクサンドラ・エイムズ (Kathryn Erbe) ゴーレンの右腕
ジェームズ・ディーキンス (Jamey Sheridan) 警部
ロン・カーバー (Courtney B. Vance) 検事
エリザベス・ロジャース (Leslie Hendrix) 検視局
マイク・ローガン (Chris Noth) 刑事
キャロリン・バレク (Annabella Sciorra) ローガンの相棒刑事
— (Steven Zirnkilton) Opening Announcer (voice)

ギリアン・ブース (Alice Krige) 女優、母親
ローラ・ブース (Marin Ireland) 娘、バイオリニスト
ミミ (Catherine Kellner) 衣装担当
マシュー (David Chandler) フィルの弁護士
フィリップ・ラインハルト (Julian Sands) 指揮者、”フィル”
レジー・バンクス (Ron C. Jones) 組合長
トッド (Keith Reddin) マネージャー
ジョージ (Jesse Lenat) 衣装担当、ミミと共謀
ジョイス・ブラント (Kate Skinner) 劇団
Dr.アニタ・チャンダリー (Anna George) 聖ジュールス病院医師
ショーネシー (Catherine Wolf) 判事
ロキシー (Catherine Zambri) メイク担当
ヘンリー (Steve Zettler) 判事
ロッシ (Brud Fogarty) 捜査官
— (Drew Parker) CSU Tech
— (Stewart Summers) CSU Tech
— (Marco Verna) K-9 Handler
モラレス (Alberto Bonilla)  CSU Tech
— (Samuel Ray Gates) 捜査官
— (Craig Bennett) First Grip

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