January 2, 2005
第14話 セックスとスキャンダル Sex Club
脚本/Rene Balcer、Elizabeth Benjamin
監督/Alex Chapple
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プールで女性を蔓延らせている男性・ジョージ・メリットは
長年グラビア雑誌を出版していたプリビレッジ誌の編集長
だった。資金不足だということで赤いベントレーを売るよう
指示し、もう過去の遺物だという。
マスコミもジョージが次々と家財・私物を売っていることを
知ってオークションで処分するのは雑誌の発行部数も減り
資金不足に陥っているのではないかとマイクを向けるが、
それを否定するジョージは読者への40年愛読者に向けての感謝
の記念事業のための寄付金だという。
その頃、ジョームズ・ラドクリフ議員はジョージのテレビイン
タビューを見ていた。秘書をしているホルツマンからは教育組合
の会合は延期になったとして言われる。
テレビではメリット編集長のオークションはバートルビーズで
開催される予定だという。
オークション会場には、雑誌に掲載されて現在では成功を収めて
いる”ハニー”たちが集まっていた。元ハニーのライラはこの
雑誌のお陰で、夫のジョニーと知り合うことが出来たとして、
ジョージにはお世話になったので少しでも恩返しがしたいという。
そのライラの元にファンだとしてサインを求めてやってくるもの
たちもいた。ライラは夫だけでなく家族全員をオークション会場
に連れてきていた。
当時の衣装がオークションにかけられる。
電話で入札を申し込んでいた男は代理人ヘレンが行い、現場に居た
ライラと競り合いになり、7万ドルでライラが落札される。
負けたと知った男はヘレンに激怒するが彼女は電話を切る。
ライラの祖父は家族全員でココアでも飲みに行こうと誘う中、
ライラは落札した衣装を鏡の前で見つめていた。しかしそのライラ
は何者かによって殺害される。
使用人のカードが盗まれて家に侵入されていたことが判明する。
指輪は無くなっているが金庫は無事。ハニー時代の衣装が血しぶき
が飛んで落ちていた。今朝落札したばかりのものだという。
ライラの携帯には殺人直前に20回も電話した記録があるという
エイムズは殆どが市内であり一分以内の通話だという。ゴーレン
は通話記録の市外局番も不自然だと告げる。
ライラの夫から話を聞くと、見覚えのない電話番号だという。
ゴーレンによると今は使われていない局番に電話をかけている
とのこと。ちょうど時間的には出かける直前のもので、ライラ
は電話をしていなかったという。孫娘はテレビを見ていたし
孫のケニーは自室にいたという。
そのケニーに尋ねると、自分が電話をかけた事を認める。
手帳で見たのだとし、ポルノ雑誌の編集者の手帳であり、
そこには多数の女性の電話番号が掲載されていたので、女の人の
声が聞きたかったのだと語る。
エイムズとゴーレンはメリット編集長の黒い手帳が有ったのだ
ということを知る。それは1988年から1991年まで使用していた
もので各界の有名人を始め多数の連絡先が書かれているが、
手帳は行方不明になっていた。エイムズは愛に飢えている人物に
よる犯行なのかと疑う。
1月30日(金)・ジョージ・メリット宅
ゴーレンとエイムズは編集長のジョージの元にいく。
家にはモデルの女性たちで溢れていた。ジョージによるとモノが
増えすぎたので売る事にしたのだという。手帳には友人の名の
横にメモがあると言うが、そこには逢った場所などの覚え書きが
して有ったという。ライラのポスターは72年の一月号を飾っていた。
とても良い女だったとし、通称”スティンガーハニー”と呼ばれていた
という。犯人は手帳に載っている人物かも知れない事を告げると、
ジョージはそんな無粋なことをするヤツは載っていないという。
助手のイヴに手帳を電子手帳に帰る際に手帳はコピーしたものが
存在するとして手渡される。オークションの時には2冊者は人いた
こと。会場のライラと電話での入札者だった。
その頃ロブ・マッケンナは、手帳をスキャンし画像を添付した
メールを送る。「これで信じるか?」というものだった。
ゴーレンたちは電話で入札していたのはホルツマンという男性だと
分かる。入札には会社のクレジットカードが使われていた為だ
った。エイムズはディーキンスにそのことを報告。入札時のやり
とりが録音に吹き込まれているという。そこには凄く悔しそうに
している音声のやりとりがあり”仕組まれた入札だ”として
“不当な干渉”という言葉を使用していたことから、ゴーレンは
弁護士ではないかという。ディーキンスは言葉のイントネーション
からテキサス出身だなと告げる。しかもオークションには不慣れ
な人物だろうとのこと。恐らく代理人なのだろうとし、最後に
使用されたカードの使用履歴は一万ドルの文房具とピザ代金だ
という。
ピザの店で話をきくと、確かにホルツマンが最後にピザを注文
したのは一ヶ月前で、連続で毎晩300ドルのピザを注文している
という。違法に株式仲介をしていたものなのか。ピザ屋の男に
よるとティムは沢山の事務所を持っているのだとし、この店の
ボスの写真もあるという。そこにはジェームズ・ラドクリフ議員
の写真が写っていた。ホルツマンが彼の陣営にいたのではないか
とし、その手帳には情報が書いて有ったのかも知れない事を告げる。
2月4日(水)・ケイ・コノリー宅
2月5日(木)・郡書記官事務所
2月12日(木)・ケイのデコバッグスの店
2月18日(水)・ランチプレイス
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元グラビア系のアイドルで男性誌プリビレッジ誌で活躍していた
モデルの女性・ライラが殺害され発見される。70年代に誌面で
活躍していた彼女には今尚ファンが存在していて、公の場に出る
とサインを求める人も多かった。
当時はこの雑誌の熱狂的なファンも多かったが時代の波に押されて
発行部数も低下し、編集長の男性・ジョージ・メリットは
資金不足を補う為に資産を売り払い、過去の不要なものを
ネットオークションで切り売りしていた。ライラはそこで
当時の衣装などを落札していたが、落札の中の一つに黒い手帳が
有ったことを知り、彼女の手元から無くなっていることを知る。
土曜日に見た「スキャンダル」の第2話と基本的なストーリーの
骨子は似ているものが有った。
クライアントリストの流出によって被害を受ける人物が多数居るで
あろう中で、黒い手帳を巡った争奪戦からくる殺害事件なのか
どうかというネタだった。
「スキャンダル」では弁護士を目指していた男性の生活を養う
為に高級エスコートサービスで働いていた過去の有る女性の物語
で、現在その弁護士の男性が夫になりそして最高裁判事に任命され
る中で、その男性の出世を、その女性の過去が脚を引っ張ろうとして
いる事実として存在してしまうというものだった。
今回のクリミナルインテンドでは、結論から言うと、元夫の知ら
ないところでセックスクラブ”バッカス&ビーナス(BV)”で遊んでいた
女性が、娘のリーガンに事実を知られないが為に事実を隠そうと
しているものだった。
どちらも共通するのは、家族には知らないところで風俗店で働いて
いたというケースで、当時偽名で働いていたその女性自身のことを
知る人物を探していくことで、事件の全貌を暴いていく流れに繋がって居る
ことである。
ドラマとしてのテーマは、過去は決して消せないことを描かれると
共に、その記録・痕跡は必ず何処かに残っているということを示唆する
ものが有ったことだった。
一番迷惑なのは手帳など個人情報を流出させる男性なんだろうけど、
そういうのが金になってしまうというのもまた問題なのだろうね。
ジョージには悪気はないみたいだけど。
今回はもの凄くバランスよく描かれたエピソードだった。
いつもはお飾り的役目しか果たしていないディーキンスも徐々に
的確なアドバイスをもって捜査の方向性を示唆していくものが
有り、「コールドケース」のクレイゲンの如く、当時を知るもの
の立場としての意見も有った。昔のことにも精通しているゴーレン
よりもディーキンスの方が風俗には精通しているところがなんとも
言えず、隠語などにもよく精通していたな(笑)
こういうネタにエイムズを関わらせるのはちょっぴり気の毒な感じ
だけど、寧ろゴーレンの方がうぶな感じがするし、エイムズの
方が堂々としている。
容疑は入札した男性・ホルツマンにかかるが、彼はラドクリフ候補
を守ろうとしたのではないかとして事態は推移していく中、
ラドクリフの元夫人であるケイ・コノリーに事情を聞く中で、
ゴーレンは彼女の言動がおかしいことに気が付く。別れた夫を
守る口ぶりと、クラブの話をした時の表情から、彼女自身があの
店を知っているという事実だった。
離婚の親権に関する流れを調べるウチに、女性・ケイは娘の親権に
拘っていたみたいだけど、当時の彼女は娘のことなどお構いなし
にセックスクラブで遊びほうけていたみたいだし、”生活の為”と
いう事実が抜け落ちてしまっていることも有るので、なんとなく
何故娘の親権に拘っていたのかはイマイチ理解出来ないところも
有った。年をとった今、それに拘る気持ちはよく分かるのだけどね。
問題の流れを見ていると、ラドクリフが当時嫌がる彼女を無理矢理
女性同伴であるセックスクラブに通っていた事実が発覚するが、
当初は本当に嫌がっていたのか、それとも最初からその店を知って
いたのかもよく分からなかった。
エイムズは無理矢理妻を連れて行ったラドクリフのことを”セックス
好きの暴君”だと語る姿が有ったけど、離婚後も通っていたという
流れを通してその辺の事実関係が分からなくなった感じがする。
モニークという名の偽名を使っていたこと。
モニークというと、現在Dlifeで放送中の「アンダー・ザ・ドーム」
に出てくるモニーク蝶にも付けられている名前だ。
夫は妻を”価値がないもの”として扱ったからこそ、妻はモニークと
なったこと。”誰かに求められることで強くなった”ということで
見事に母親としての強さを身につけたこと。
最後の裁判の流れも面白いものが有った。
全く活躍しないの人物の一人・カーバー検事を使って、本当の犯人
をあぶり出そうとする流れが有ったこと。全ての事実を知りつつ
相手の顔色をうかがうようにして意地悪するように自供を引き出す
ように誘導していく辺りの小憎らしさ(笑)
“あなたが自白してくれれば事実が公になることはないんですがね”
的な圧力が有る中での自白だった。自傷癖のある娘を守る為に
事実を語っていく母親だけど、一体何年の罪になるのかな。
ロバート・ゴーレン (Vincent D’Onofrio) 天才刑事
アレクサンドラ・エイムズ (Kathryn Erbe) ゴーレンの右腕
ジェームズ・ディーキンス (Jamey Sheridan) 警部
ロン・カーバー (Courtney B. Vance) 検事
エリザベス・ロジャース (Leslie Hendrix) 検視局
— (Steven Zirnkilton) Opening Announcer (voice)
ケイ・コノリー (Rosanna Arquette) “モニーク”、バッグ店
ジム・ラドクリフ (Matt Servitto) 議員候補、元不動産業者
リーガン・コノリー (Kristina Apgar) ケイの娘
ティム・ホルツマン (Myk Watford) 弁護士、テキサス、ジムの陣営
ライラ・パーソンズ / ライラ・ブラウン (Catherine Hickland) 元ハニー
ジョージ・メリット (Peter Bogdanovich) プリビレッジ誌編集長
エレナ・アギーラ (Becky London) 判事
ジョニー・パーソンズ (William Whitehead) ライラの夫
マーティン・タルボット (Sean McCourt) ジムの弁護士
Mrs.ブレンダン (Derdriu Ring) 子守
ロブ・マッケンナ (Frank Shattuck) 手帳を盗み脅していた
ケニー・パーソンズ (Jordan Burt) 息子
ホリー・パーソンズ (Heather Braverman) 娘
カル・パーソンズ (Chris Juell) ジョニーの父
エンリキュー (Gabe Hernandez) ピザ屋
ラホラ (Dann Fink) 捜査官
ヘレン・フォー (Hana Moon) 入札代理人
イヴ・ハンター (Ellen Horst) ジョージの助手
オジリー (Eddie Marrero) 捜査官
クインティン (George McNeely)
ボニー・ウェルズ (Nancy Meyer) ケイの弁護士
— (David Murray Jaffe) Man with Pen
— (Ben Esner) 1st CSU
— (Mason Roberts) Print Reporter
パム・ガフニー (Quincy Tyler Bernstine) “アントニア??”、カーバーの助手
— (Jerry Shulman) Manager
— (Ali Stover) Girlfriend
— (Christopher Ahuja) Boyfriend
クリスティー (Ayelet Argaman)
ハニー (Natalie Caron)
サラ (Ali Costello)